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マイクロソフトのヤフー買収関連まとめ(前編)

マイクロソフトがヤフーに買収を持ちかけたということで、検索業界では今みんながいろいろ言い合っている。僕も検索業界の人間だから、みんなに聞いてもらいたいくだらない話があるんだよね。

まず、両社が合併したら正式な呼び名はどうなるのか、公式に決めておかなきゃってこと。Micrahoo!か、それともYahrosoftか。

次に、両社のこれまでの様子が1ページでわかるように、検索業界における両社の動きを時間に沿って概説しておくべきだろうって話。

検索エンジンの歩みについては、ダニー・サリバン(Danny Sullivan)氏がきちんと書いているんだけど、ここで簡単に振り返っておこう。

  • 2004年2月。数年かけて複数の検索関連企業を買収したヤフーが、独自の検索技術を投入した。ヤフーがそれまでに獲得した検索関連資産としては、Inktomi(Hotbotに検索結果を提供していた)とOverture(AlltheWebやAltaVistaを擁する)がある。それ以前、ヤフーはグーグルの検索エンジンを使用していた。
  • 2004年7月。当時マイクロソフトは、Inktomi(前年にヤフーが買収)の検索技術を使用していたが、独自の新しい検索技術の試験運用を開始した。
  • 2005年1月31日。マイクロソフトはヤフーの検索エンジン利用をやめ、MSNポータルおよびLive Searchにおいて、独自の検索エンジンを使用するようになった。
  • 2006年9月。マイクロソフトはMSN Searchを「Live Search」と改称し、このブランド名を現在まで維持している。

ヤフーはかつてグーグルの検索エンジンを使っていた。マイクロソフトはかつてヤフーから検索技術の提供を受けていた。

ところが2005年には、これら3社がすべて独自の検索プラットフォームを運用するようになっていた。では、検索市場シェアの移り変わりを簡単に見ながら、全体の流れを把握しよう。

米国での検索市場シェア推移
 2004年12月2005年12月2006年7月2007年8月2007年12月
グーグル43.1%48.8%49.2%53.6%56.3%
ヤフー21.7%21.4%23.8%19.9%17.7%
マイクロソフト14.0%10.9%9.6%12.9%13.8%
データはすべてNielsen//NetRatingsの調査結果に基づく。
※グーグルが検索エンジンを提供するAOLサイトの検索によるシェアは、グーグルの結果に含まれていない。

現在グーグルのシェアは、実際のところ(リッチ・スクレンタ氏が書いているように)70%にきわめて近い値だと思うし、テクノロジー系サイトに対する検索トラフィックに限定して調査したHitwiseのデータを見ても、それより高いということはないにしろ、少なくとも同等のシェアを獲得していることがわかる。(米国で)グーグルがウェブ検索の市場において圧倒的な優位性を持っているというのは、グーグルが(ヤフーを何歩かリードして)最も関連性の高い検索エンジンを有し、(総じて)最良の検索結果を返し、そして何より大事な点として最も高いブランド連想性を持つということだ。世界のだれもが、検索と聞いてグーグルを思い浮かべる(他の国では検索と聞いて思い浮かべられるサービスは異なる。日本=ヤフーJAPAN、中国=百度、ロシア=Yandex、韓国=NAVERといった具合だ)。

しかし、ヤフーとマイクロソフトがグーグルと競合しているのは検索の分野だけではない。むしろ、オンラインのディスプレイ広告市場でグーグルとより激しく争っている。バナー広告、リッチメディア広告、そして、より「ブランド構築」に焦点を合わせた広告では、ヤフーとマイクロソフトが首尾よく市場シェアで1位を獲得しそうだ(そして、おそらくそれを利用し、さらにオーディエンスを拡大するだろう)ソース。何しろ、マイクロソフトには2007年8月に買収したaQuantiveがあり、そしてヤフーには自社のウェブ資産と提携ネットワークの力がある。

さあ、こうしてこれまでの経緯をざっと振り返ったところで、今度はごく最近の流れを整理していこう。

  • 2月1日金曜日の朝、ヤフーに買収を持ちかけたことをマイクロソフトが正式に発表した買収額は現金と株式あわせて446億ドル(1株あたり31ドル)で、これはヤフーの当時の株価に62%のプレミアムを上乗せした金額だ。
  • ヤフーは買収案を検討すると回答。
  • Search Engine Landが、同買収案に関してマイクロソフトのユスフ・メフディ(Yusuf Mehdi)氏にインタビューしたところ、ほとんどの質問について具体的なことは答えられない、というような回答だった。ただ(インタビューしたのがダニー・サリバン氏だったせいもあるだろうが)、内容は僕が思っていたより検索寄りの話だった。
  • ブログ界もにわかに騒々しくなり始める。
  • この買収が成立すればウェブのオープン性が損なわれると、グーグルが猛反発(自分のことは棚に上げてという感じだが)。そして当然のことながらマイクロソフトがこれに反論
  • さらにグーグルは、別の形でヤフー支援を申し出る(マイクロソフトの代わりに自分たちが力になるという。これはびっくり)。News Corpも名乗りを上げようとしたが、Time Warner、AT&T、AOL、Comcastと同様に(おそらく)これを断念。
  • マイクロソフトとヤフーはともに社内メールで従業員に「結束」を呼びかける。

だいたいこうした状況で、今日に至るという具合だ。

Microsoft buys Yahoo!

ここでは、マイクロソフトがヤフー買収に動くまでの流れを概説した。後編ではウェブの世界で巻き起こったいろんな反応を紹介しよう。→「マイクロソフトのヤフー買収関連まとめ(後編)」を読む

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