企画エクササイズ

ウェブをオフィス代わりに発想型のワークスタイルにする ~「共有する」エクササイズ

『~ひらめきが加速する~企画エクササイズ』

この記事は、書籍『ひらめきが加速する 企画エクササイズ』の内容を、Web担当者Forum用に抜粋してオンライン版として公開するものです。

脳内脂肪を燃やす
発想の新体操68本!

企画のもとになるアイディアは日常の関心事から生まれてくるもの。そのアイディアと消費者ニーズが重なったときに、企画は成立します。プランナー「くぼたつ」こと久保田達也による、企画を立てるプロセスで実践する方法を「発想」「共有」「表現」「思考」「分析」の5章立てで紹介。いますぐできる脳のトレーニングを68プログラム用意しました!

『~ひらめきが加速する~企画エクササイズ

  • ISBN978-4-8443-2461-4
  • 1,659円(税込)
  • 久保田達也 著

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グループ内で
情報を共有しよう

ブログによるアイディアストックは、あいまいな発想をデジタル情報に変えて管理しやすくするという利点と、もうひとつ、他者と情報を共有できることも大きなメリットです。特にグループで仕事をする場合には、ウェブでの情報共有は必須です。

さらにグループで仕事をする場合、メンバー個人個人が発想したアイディアや情報をウェブに持ち寄ることで、お互いの考え方や視点の違いが見えるようになります。そしてウェブ上のアイディアが増えるにつれ、リアルな立場を越えて、「個人の意見」やその「独自性」が相互に形成されていくようになるのです。これは、メンバーの意識がグループ化することで、建設的な集団としてその業務が自然にアイディア発想型・提案型へと変わってくることを意味しています。

発想型の組織で「集合知」を育てよう

個々が持つ知識は小さくとも、それらがたくさん集まることで、全体では大きな価値を持つようになることを、「集合知」と呼んでいます。集合知は、IT業界の話題をさらったウェブ2・0という概念のひとつの要素ですが、これをビジネスの現場でも醸成させるには、企業側に社員個人の発想を重視する風土が求められます。それにはまず、社員一人ひとりの発想を促すような、外に出向くワークスタイルを確立することが重要です。そのための場として、ウェブをプラットフォームにするのが新しいビジネススタイルです。

ウェブ2.0の代表的サービスというと、ブログやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を思い浮かべますが、そういうIT的な見方ではなく、僕にとってのウェブ2.0は、インターネットをオフィス代わりに使う、ということなのです。

これまで自分のパソコンの中やメモ帳にしまいこんでいたアイディアメモなどの知識の断片からスケジュールやメールまで、いっさいがっさいのビジネス書類をすべてウェブ上に置くのです。そうすることで、マンガ喫茶からでも自宅からでも、いつでもどこからでも確認して更新することができる利点が生まれます。しかも、ウェブ2・0サービスはほとんどが無料で手に入ります。ウェブという情報基盤があればこそ、僕はオフィスにしばられることなく、ケータイだけを持って外に出かけることができるのです。

ウェブのサービスは今も進化していますから、ワードやエクセルといった仕事に必要なアプリケーションのほとんどが、いずれウェブで提供されるようになるでしょう。そこで新しいコラボレーション型ビジネススタイルが起きるのです。つまり、ビジネスマンはオフィスにいて処理業務をこなすことよりも、ウェブにアクセスしてアイディアを書いたり同僚と意見を交わしたりすることで能力を発揮するようになるのです。つまり、組織の中にあっても、新しいアイディアを提案することが、人にしかできない仕事の意義となるのです。

ネットワーク組織とP2P社会 ヒエラルキー組織とは違い、ネットワーク社会は、情報の伝わり方が一方向ではない。他者と常につながっていることで情報を共有し、それぞれが自由に考えて自由に意見を発言できる場として機能するため、「集合知」となる。
ネットワーク組織とP2P社会
ヒエラルキー組織とは違い、ネットワーク社会は、情報の伝わり方が一方向ではない。他者と常につながっていることで情報を共有し、それぞれが自由に考えて自由に意見を発言できる場として機能するため、「集合知」となる。
デスクと書類をウェブに引っ越す 今までオフィスや自分のパソコンの中にためていた知識や情報を、ウェブのサービスを使うことで、すべてウェブ上に置いてしまう。いつでもどこでもそれらを更新することができる。
デスクと書類をウェブに引っ越す
今までオフィスや自分のパソコンの中にためていた知識や情報を、ウェブのサービスを使うことで、すべてウェブ上に置いてしまう。いつでもどこでもそれらを更新することができる。
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