国産ならではのメリットバージョンアップもお任せ
国産ならではのメリットバージョンアップもお任せ
CMS導入の一番の目的は、現場の人が簡単に情報発信することだった。HTMLの知識がなくてもできることが大事なのだ。
「これは民間と行政との違いだと思いますが、業務はあくまでも情報の発信で、ホームページを作るのが目的ではないんです。逆にマニアックな人は見た目に凝ったページを作ってしまいがちですので、仕組みが決まって多少文句も出ましたけどね。
また、昨年、ALAYAのバージョンアップを行ったとき、入力禁止語句を登録して使える文字の制限を徹底しました」
藤沢市はアクセシビリティに非常に力を入れている。機種依存文字はすべて禁止にし、特殊文字の使用ができないようにする必要があるのだ。画像にALT属性を入れなければプレビューで見られないようにすることも、当初からテンプレートを作り込んで徹底させた。
「簡単入力で、考えずにアクセシビリティを徹底できるのは、導入当初からの目的でした。藤沢市ホームページのポリシーとして、今後も標準での利用のみで、カスタマイズしないのが絶対条件です。カスタマイズすると、後々のバージョンアップの際に費用がかかることがありますから。標準装備を選定時にきびしく行った甲斐がありましたね」
藤沢市は、導入準備期間中に、彼方に対してさまざまな相談をしてきた。そのおかげで、階層構造の上位ページへのリンクのパンくずリストを使わず、直前の5個が表示される足跡リンクの設置など、自治体のホームページに必要な要素を細かいところまで徹底することができた。
「国産のメーカーだから、きめ細かいサポートを受けられること、これは導入して初めてわかったメリットです。機能面でのメリットは、使いやすくなったので情報発信が増えていることです。これは非常に良いことです。導入してから17か月、バージョンアップも大きいものが1度。彼方さんに作業に来ていただき、職員も立ち会って協力し、以前より使いやすくなりました」
バージョンアップされた機能は、管理に重点が置かれていた。今までの時間指定公開・非公開に加えて期限公開の機能が搭載されたことで、更新作業が非常に楽になったようだ。
「いままでは、元旦に公開しなければいけないものを、残って作業したり、翌朝出てきたりしていましたが、CMSを導入して楽になりました。バナー広告の管理も楽ですよ。手作業でやっていたら徹夜仕事になるところです。
新しい機能のURL検索はとても良いですね。いままではコンテンツ名やページIDを覚えておいて、自分のページリストから探していましたが、今では編集したいページがあればURL検索ですぐに管理画面に呼び出せます」
今後も利用者の利便性を追求していきたい
これから藤沢市が彼方と一緒にやっていかなければいけないことは、コールセンターを視野に入れたFAQのデータベース化だと田中氏は語る。
「コールセンターがいつから機能するかというのは、まだ見えてきませんが、よくある質問とその答をデータベース化していれば、すぐに対応できると思います。
そして、膨大なコンテンツのカテゴリ分類をしっかり整理して公開していくことも今後の課題です。カテゴリ構成を細分化しなければ使いにくくなります。見る人が迷わないページ作りを目指して、カテゴリの見直しをしていく予定です」
藤沢市は、製作者側でなく、利用者の立場に立った使いやすいものを提供していきたいと常に考えているという。作り手側の視点で立つのではなく、利用者の視点でこれからも利便性を追求していくことが、今回のCMS導入の成功を導いたようだ。
- 情報発信を迅速化したい
 - サイト全体に統一感を持たせ、カテゴリ分類を行いたい
 - 全ページにテキスト版を備え、アクセシビリティを確保したい
 - すべての職員が簡単に情報発信できるようにしたい
 

| 製品名 | ALAYA | 
|---|---|
| 提供事業者 | 彼方株式会社 | 
| URL | http://www.kanata-jp.com/product/ | 
| 提供形態 | ASP/サーバーインストール型 | 
| 出力形態 | 静的HTML出力(動的生成も可能) | 
| 対応OS | Windows/Linux | 
| 特 徴 | コンテンツ制作のノウハウを活かして国内で開発されたサイト管理ツール。 | 
- ASP型ではなくインストール型であること
 - 静的HTMLページを出力できること
 - 意識しなくてもアクセシビリティに対応したページを簡単に作れること
 - ワークフロー管理ができ、ステージングサーバーが持てること
 - オフィス製品との連携ができること、特にエクセルの表を反映できること
 - サイト全体をロールバックして過去の時点に戻せること
 - 音声読み上げソフトに対応できること
 - 携帯に対応できること
 - ウィンドウズのバージョンが混在していても支障なく、IE 5.01でも動くこと
 - 承認者の設定ができること
 - その他各種の選定条件がすべて標準装備されていてカスタマイズが不要なこと
 
※この記事は、『Web Master 完全ガイド Vol.2』 掲載の記事です。
※社名、所属部署、利用サービス、価格など、この記事内に記載の内容は、取材当時または記事初出当時(2006年1月)のものです。
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