Google Analytics入門 第16回 ユーザーをつかみきれていないページはどれか?
第16回 ユーザーをつかみきれていないページはどれか?
かわち れい子
ケーススタディで学ぶGoogle Analytics活用
<Webサイト制作編>
書籍『Google Analytics入門』の厳選コンテンツをオンラインで公開する「Google Anaytics入門[ウェブ版]」、ここでは、Webサイトの作りがユーザーにとって使いやすいものになっているかを調べる事例を解説します。他サイトと比較することで、より具体的な対策をとることが可能になります。ユーザーのニーズに合わせて集客のできるサイト作りをしていきましょう。
あなたのWebサイトのどのページがユーザーをつかみきれていないのでしょう。そのページを改善することでページビュー数が増え、ユーザーのロイヤリティが上がれば、日々の忙しさも報われそうです。
このレポートは、デフォルトでは「閲覧開始数」でソートされています。使いやすいように、「直帰率」を降順にソートしてからレポートを見ていくことにしましょう。
結果はこう読め!
直帰数を閲覧開始数で割ったもの。Webサイトを訪れた人が最初のページを見ただけで、ほかのサイトへ出て行った率がわかる。
ここでは、Webサイトの中でのユーザーの動き(ページの遷移)を意味する。
あなたのWebサイトを1ページ閲覧しただけでほかへ出て行ってしまうユーザーがいることは、しかたのないことです。どのページがその原因となっているのかを、レポートを見ることで探し出し、対策を考えましょう。
直帰率が100%のページはいくつ並びましたか。あまりの多さに背筋が寒くなったのではないでしょうか。しかし、それぐらいのことでくじけていては、先に進めません。
直帰率が100%のページがずらっと並んでしまった場合には、それだけを分析してもよいのですが、数が少ない場合、直帰率80%程度のページまでを対象に、それらのページがどのようなコンテンツに含まれているのかを洗い出しましょう。
その作業を通して、対象のページに共通点がないかを考えます。同じディレクトリである、特定のコンテンツを構成している、テキストが中心である、などです。共通点はいろいろ考えられます。直帰率が低かったページについても、同様の作業を進めましょう。
次に、直帰率が低かったページと高かったページを比較して、どのような違いがあるのかを検討します。デザインが違う、HTMLの書き方が違うなど、どんなことでもかまわないので、違う点をリストアップします。
こうすることで、なぜ特定のページの直帰率が高いのか、なんとなく見えてくるはずです。もしかしたら、ページのデザインがユーザーを直帰させている原因の1つかもしれません。次にクリックするべきところが見つからないと、ユーザーはブラウザーの「戻る」ボタンで戻ってしまうか、ウィンドウを閉じてしまうでしょう。別ウィンドウで開くようになっている用語解説のページで、JavaScriptを用いた「CLOSE」ボタンしかページにない、ということもあるでしょう。検索エンジンの普及に伴い、想定動線外からも簡単にアクセスできるようになったために起きている現象です。せめてあなたのWebサイトのトップページに遷移できるようにしておくと、このような困った現象を防ぐことができるかもしれません。
POINT!
ユーザーをつかみきれていないページは、ユーザーをつかんでいるページと比較することでその原因を探り、改善していきましょう。
※この記事は、以下で紹介している『Google Analytics入門』の第5章の内容をウェブ用に再構成したものです。
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