Aggregator

単品通販(D2C)を成功させる「ツーステップマーケティング」。5つのメリットとは?

5 years 1ヶ月 ago
「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」の違いを加藤公一レオが解説

単品通販(D2C)のビジネスモデルには大きく分けて「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」がある。売上100億円以上の単品通販(D2C)企業の多くが実施しているのは「ツーステップマーケティング」だ。単品通販(D2C)で売上高と利益を上げて成功するためには、「ツーステップマーケティング」の攻略が不可欠と言い換えても良い。

なぜ「ツーステップマーケティング」を実践している会社が成功しているのか? 「ツーステップマーケティング」の5つのメリットとともに、その秘密を明かしていこう。

「ツーステップマーケティング」とは?

「ワンステップマーケティング」は、新規のお客さまに対していきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーするビジネスモデルのこと。「ツーステップマーケティング」は、無料モニターや500円モニターを入口として、まずは見込客を集め、その後本商品の定期コース(サブスク)に引上げるという2段階のビジネスモデルである。

図:ワンステップマーケティングとツーステップマーケティングの違い
「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」の違い

「ツーステップマーケティング」は一見まどろっこしいが、売れるネット広告社が1,000回以上繰り返してきたA/Bテストの結果、「ワンステップマーケティング」よりも「ツーステップマーケティング」の方が、広告の費用対効果が良くなることがわかっている

加えて、一時期、記事型広告とともに即定期(サブスク)の「ワンステップマーケティング」が大流行したが、最近ではさまざまな規制や外部要因により崩壊寸前に追い込まれている。そう、これからは「ツーステップマーケティング」の時代なのだ。

私から見れば「ワンステップマーケティング」が崩壊し、「ツーステップマーケティング」が勝ち残るのは当然である。言ってみれば、「ワンステップマーケティング」は合コンで知り合った初対面の女性にその日のうちにプロポーズするようなもので、「ツーステップマーケティング」は合コンで知り合った女性をまずはデートに誘い、一度付き合ってから結婚を申し込むようなものである。

「ワンステップマーケティング」では商品の良さを必要以上に“盛って”伝える必要がある一方、「ツーステップマーケティング」の場合は、お客さまにとって経済的リスクがほとんどないため、商品の良さを必要以上に“盛る”必要がない。まずは見込客を集めてモニター商品を試してもらい、その見込客に本商品の定期コース(サブスク)を申し込んでもらう「ツーステップマーケティング」は、ビジネスモデルとしてはるかに合理的だし本質的なのである。

「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」の違いがわかったところで、ここからはより具体的に「ツーステップマーケティング」のメリットを見ていこう。

①「ツーステップマーケティング」は潜在層のニーズを顕在化させることができる

「ワンステップマーケティング」は、需要が顕在化している層しか商品を申し込まない。美容液であれば「そろそろ美容液使おうかな」と思っている人、青汁であれば「一度青汁を飲んでみたいな」と思っている人が、たまたま見つけて買ってくれるのである。広告戦略としてはリスティング広告やリターゲティング広告をコツコツ続けるくらいしかできない。

一方、「ツーステップマーケティング」は、潜在層のニーズを強引に顕在化させることができる。どういうことかと言うと、「そろそろ美容液使おうかな」などとは思っていなかった人も、無料モニターや500円モニターの広告を見ると「無料(または500円)だったら試してみようかな」という気持ちになりやすいからである。

図: 新規顧客獲得のためのファネル 既存顧客管理のためのファネル 認知興味・関心検討購入リピートアップセル・クロスセル ロイヤルカスタマー化
新規顧客の獲得と既存顧客の管理におけるファネルの違い

「試してみる」というのは、最高の認知であり最高のブランディングだ。「ツーステップマーケティング」は、お客さまのニーズが顕在化していなくても、モニター商品を入口として、「認知」から「興味・関心」「検討」「購入」まで一気通貫で持っていけるビジネスモデルなのである!

②「ツーステップマーケティング」はCPO効率が良い

「ワンステップマーケティング」よりも「ツーステップマーケティング」の方がCPO効率が良い。なぜなら、値段の高い本商品の定期コース(サブスク)に比べ、無料モニターや500円モニターの方が圧倒的に申し込みのハードルが低いため、「ツーステップマーケティング」の方がはるかに多くの見込客を集められるからだ。

初回のオファーを無料モニターや500円モニターにして、入口のハードルを下げてあげることで、ニーズが顕在化していない潜在層の見込客を獲得することができる。「ツーステップマーケティング」の場合、集められる見込客の数が圧倒的に多いため、本商品の定期コース(サブスク)への引上率が10%や15%ぐらいでも、最終的に「ワンステップマーケティング」よりもCPO効率が良いのだ。

図:ツーステップマーケティングとワンステップマーケティングのCPO

③「ツーステップマーケティング」で定期(サブスク)獲得件数が最大化する

件数ではどうかというと、定期(サブスク)獲得件数が最大化できるのもやはり「ツーステップマーケティング」である。なぜなら、入口のハードルが高い「ワンステップマーケティング」は合コンで出会ったその日に結婚を申し込むようなものなので成功率が低いが、まずはデートを申し込む「ツーステップマーケティング」であれば圧倒的に成功率が高いからだ。

「ワンステップマーケティング」に比べて「ツーステップマーケティング」はレスポンスが10倍くらいあるので、まずはモニター商品をフックに見込客を集め、その後定期(サブスク)に引上げる「ツーステップマーケティング」の方が定期コース(サブスク)の獲得件数が増えるのである。

図:サブスク(定期)獲得件数

④「ツーステップマーケティング」はLTVが高い

繰り返しになるが、「ワンステップマーケティング」は、合コンで出会った初対面の女性に対し、その日のうちに結婚を申し込むようなビジネスモデルである。仮に合コンで知り合っていきなり結婚したカップルがいたとしても、すぐに別れがやってくることは想像できるだろう。

対照的に、「ツーステップマーケティング」は、初対面の女性をまずはデートに誘い、一度付き合ってから結婚を申し込むようなビジネスモデルである。一度付き合ってお互いのことを知ってから結婚した方が、圧倒的に長続きする可能性が高い。単品通販(D2C)も恋愛や結婚と同じで、モニター商品を試して納得したうえで本商品の定期コース(サブスク)に申し込んでもらった方が継続回数が増え、LTVが上がるのである。

図:LTV

⑤「ツーステップマーケティング」は初回価格目的や転売のターゲットになりにくい

最近、単品通販(D2C)会社の方と会うと、初回価格目的や転売目的の不正注文に悩まされているケースがものすごく多い。個人情報を少しずつ変えて何度も初回割引価格で申し込むユーザーや、初回割引価格で手に入れた商品をフリマアプリなどで転売するユーザーが後を絶たないのである。最近では、転売が組織化してきていて、転売屋による利益の目減りは単品通販(D2C)会社にとって深刻な問題になっている。

特に「ワンステップマーケティング」は、誰でも見られる広告専用ランディングページで「初回半額」「初回78%OFF」といった大胆な初回割引をしていることが多いので、初回価格目的・転売目的のユーザーの目に留まりやすく、被害が大きくなりがちだ。

図:誰でも見られる広告専用ランディングページで本商品をオファー

一方、「ツーステップマーケティング」はその仕組み上、初回価格目的や転売目的などの不正注文の被害を受けにくい。初回価格目的や転売目的のユーザーが狙うのは、主に初回割引率が高い商品である。定価と初回割引価格の差が大きければ大きいほど、何度も同じ商品を申し込んだり、転売したりしたときのメリットが大きいからだ。

ところが「ツーステップマーケティング」の場合、入口は本商品ではなく無料モニターや500円モニターである。個人情報を少しずつ変えてこれらを何度も手に入れても、メリットはそれほど大きくないし、転売したとしても大した利益にならない。

図:誰でも見られる広告専用ランディングページで500円モニターをオファー

従って、「ツーステップマーケティング」よりも「ワンステップマーケティング」の商材の方が、初回価格目的や転売目的のユーザーに目を付けられやすいのである。

もちろん、「ツーステップマーケティング」でもアップセルや引上で本商品の定期コース(サブスク)をオファーするし、初回特別価格を設定することも多い。ただし「ツーステップマーケティング」では、初回特別価格での本商品のオファーはアップセル画面やフォローメールといった閉ざされた場所で行われるため、不正なユーザーの目に留まりにくい

図:フォローメールからアクセスできる引上専用ランディングページで本商品をオファー

つまり、不特定多数の目に触れる広告専用ランディングページでいきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ワンステップマーケティング」に比べ、クローズドな場所で本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ツーステップマーケティング」の方が、不正注文のターゲットになりにくく、優良な見込客に自社の大切な商品を届けることができるのである。

◇◇◇

このように、「ツーステップマーケティング」のメリットは潜在層の獲得から転売対策まで多岐にわたる。あなたも多くの100億円企業が行っている「ツーステップマーケティング」を実行して、「勝ち組通販(D2C)」の仲間入りをしてほしい。

加藤 公一 レオ
加藤 公一 レオ

Webサイトのトラブルやメンテ時には503を返す。これSEOの鉄則な!【海外&国内SEO情報ウォッチ】

5 years 1ヶ月 ago
Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。SEO を気にする人なら大原則として頭に入れておくべき「サイトを一時的に止めるときに重要なこと」を、グーグルのジョン・ミューラー氏が解説している。これを忘れると、SEO が無残な状態になることも……
Kenichi Suzuki

ecbeingが「LINEミニアプリ」開発・提供のSaaS型サービス、EC事業者の簡単なミニアプリ導入を支援

5 years 1ヶ月 ago

ecbeing(イーシービーイング)は2月18日、LINEアプリ上で使えるEC事業者向けのWebアプリケーション「ecbeing LINEミニアプリ SaaS Edition」の開発・提供を開始した。

「LINEミニアプリ」を企業や店舗が利用することで、消費者のライフスタイルにおけるさまざまなニーズに応えるサービスをLINE上で提供できるようにする。

LINEミニアプリについて
LINEミニアプリについて

「ecbeing LINEミニアプリ SaaS Edition」は、EC事業者が簡単にLINEミニアプリを導入、ECに関連したサービスをユーザーに提供することができる自動バージョンアップ機能を備えたSaaS型のサービス。ecbeingが提供するマイクロサービスの1つとして提供するため、自動的に機能が追加されていく。

マイクロサービスは、従来型のすべての機能を1カ所にまとめるシステムに対して、各サービスをそれぞれ独立して構成するもの。世の中の時流に合わせて常に新しい最適なサービスが利用できるようになる。

ecbeing(イーシービーイング)はLINEアプリ上で使えるEC事業者向けのWebアプリケーション「ecbeing LINEミニアプリ SaaS Edition」の開発・提供を開始
LINEミニアプリで実現できること

特徴的な機能は以下の通り。

  • 自動バージョンアップ
    ecbeingが提供するマイクロサービスの1つとして提供するため、自動的に機能が追加されていく
  • 簡単LINEミニアプリ追加
    ユーザーはLINEアプリトップから2タップで簡単にLINEミニアプリを追加、各LINEミニアプリのサービスを利用することが可能
  • LINE公式アカウントでの友だち登録
    ユーザーがLINEミニアプリを追加すると同時に、企業側は「LINE公式アカウントの友だち」の獲得やLINEユーザーIDの取得が可能
  • 会員登録機能
    LINEミニアプリからアクセスできる画面上から、ユーザーのメールアドレスや名前などのユーザー情報の取得が可能
  • ECサイト購入
    LINEミニアプリ上からECサイトにすぐにアクセス、購入が可能
  • ECキャンペーン
    ECで行うキャンペーンをLINE公式アカウント上でお知らせして集客し、メッセージをタップすることでLINEミニアプリ上からキャンペーンページを閲覧・キャンペーンに参加することが可能
  • LINEからの通知
    LINE公式アカウントを「友だち追加」したユーザーに向けて一括配信や、さまざまなセグメント配信が可能(別途ecbeingの提供するマイクロサービスの1つMessaging Serviceの契約が必要)
  • 店頭クーポン配布
    ECサイト構築パッケージ「ecbeing」管理画面で店舗、ECサイトで使えるクーポンを発行。店頭でLINEミニアプリを表示し、クーポンの利用も可能(別途ecbeingの提供するマイクロサービスの1つMessaging Serviceの契約が必要)
ecbeing(イーシービーイング)はLINEアプリ上で使えるEC事業者向けのWebアプリケーション「ecbeing LINEミニアプリ SaaS Edition」の開発・提供を開始
「ecbeing LINEミニアプリ SaaS Edition」の主な機能

 

石居 岳
石居 岳

楽天2020年度実績まとめ/4月スタートの消費税総額表示義務でやるべきこと【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 1ヶ月 ago
2021年2月12日~18日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 楽天の国内EC流通総額は約4.5兆円で、伸び率は約20%増【2020年度の実績まとめ】

    「楽天市場」単体では流通総額が3兆円を突破しているという。新規購入者、1年以上「楽天市場」を使っていなかったユーザーの復活購入、加えて、1人あたりの月間購入額の増加、ユーザーの定着率(リピート購入)などが成長要因

    2021/2/16
  2. 消費税の「総額表示義務」は2021年4月から。適用時期や事業者がやるべきことまとめ

    2021年4月1日から義務化される消費税における「総額表示義務」。実店舗だけでなくECサイトも対象です。適用開始までに事業者がやるべきことなどをまとめました

    2021/2/17
  3. 「レディー・カガ」「旅館で音楽フェス」などのアイデア、ファンやアイドルとのつながりを生かした体験+物販のECサイト「かいねや加賀」のスゴイ取り組み

    加賀温泉郷(石川県)の商品を購入でき、旅館や地域を支援できるECサイト「かいねや加賀」。コロナ禍で誘客が難しい中、加賀温泉郷の旅館やお店を広く支援できる仕組み作りのために行った施策とは

    2021/2/15
  4. ECサイトを狙う2大詐欺ボットの最新手口とダークウェブの今、悪質事業者への対抗策

    ブランドや小売事業者は、機械学習技術を活用してボットの行動を分析することで、詐欺ボットから身を守ることができます。

    2021/2/12
  5. ECサイトの表示速度が早くなるとどんなメリットがあるの? ショップジャパンさんの事例【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年2月7日〜14日のニュース

    2021/2/16
  6. ルイ・ヴィトンも参入したソーシャルコマース。世界のトレンドと中国の先行事例に学ぶ小売業者が注目すべき理由

    コロナ禍でより一層ソーシャルコマースに注目が集まっています。先行する中国での事例からソーシャルコマースの可能性を探っていきます

    2021/2/18
  7. 顧客体験を成功に導くコンタクトセンターとは?【顧客対応業務のアウトソーシング例】

    『EC通販で勝つBPO活用術』(高山隆司/佐藤俊幸 著 ダイヤモンド社 刊)ダイジェスト(第8回)

    2021/2/17
  8. 【川添隆氏が解説】オンライン接客の始め方と基礎知識。相談タイムあり(2/22 12時〜Clubhouseで生配信)

    ECエバンジェリストの川添隆さんがオンライン接客の始め方や基礎知識などを解説(2/22 12時〜Clubhouseで生配信)

    2021/2/16
  9. コロナ禍で世界の消費行動はどう変わった? 30の国・地域のECデータ&市場概況などをまとめた『海外ECハンドブック2020』とは

    世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模およびEC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表などを掲載した海外進出・越境ECに必見の1冊

    2021/2/18

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    セプテーニ子会社のサインコサイン、Steve* inc.と連携し音を活用した社内外ブランディング支援サービスを提供開始

    5 years 1ヶ月 ago
    株式会社セプテーニ・ホールディングスは、連結子会社である株式会社サインコサインが株式会社スティーブアスタリスクと連携し、音を活用した社内外ブランディング支援サービスの提供を開始すること、あわせて音声番...

    コロナ禍で世界の消費行動はどう変わった? 30の国・地域のECデータ&市場概況などをまとめた『海外ECハンドブック2020』とは

    5 years 1ヶ月 ago
    世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模およびEC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表などを掲載した海外進出・越境ECに必見の1冊

    新型コロナウイルス感染症がグローバルで拡大する中、海外の消費者が日本製品を越境ECで購入する動きが増加、海外マーケットに目を向ける日本のメーカーやEC実施企業なども増えています。そんな企業の海外ビジネスに役立つ書籍として『海外ECハンドブック2020』(トランスコスモス:著、インプレス:刊、定価:2,500円+税)をインプレスが発行しました。各国・地域のデータを収集し、記事を執筆した著者のトランスコスモス 調査部の皆さんに話を聞きました。

    『海外ECハンドブック』について

    海外進出、越境ECによる海外市場の攻略で重要となるのが現地市場や消費動向などの調査。『海外ECハンドブック』は、アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域のECデータ、消費動向、法律の動きなどを1冊の書籍にまとめています。

    世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模およびEC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表をはじめ、アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について市場概況および消費者トレンドや有力事業者の動向、また規制関連の注目トピックスを掲載しています。

    海外ECハンドブック2020 各国のEC市場規模
    各国のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2020』から)

    特徴は、各国の重要な法制度の動向、各国・地域のEC市場を定量データとしてまとめている点。データは各国・地域の政府が発表したもの、主要な調査会社や企業が公表しているものを用いています。

    海外ECハンドブック』は、グローバルECにおいて豊富な経験を持つトランスコスモスが、世界30の国と地域におけるECの現状と将来展望について、最新データを集約・整理した一冊
    『海外ECハンドブック2020』について
    • [巻頭特集]
      • 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地リポート~ ※最新の中国EC市場について解説しています。
    • [主要国のECの現状と将来展望]
      • 世界のEC市場規模予測
      • 地域別EC市場データ
      • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
      • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
      • アジア10都市EC利用動向調査
      • EC市場データランキング(TOP10)
      • 各国のEC市場環境比較表2019年
      • グローバルトピックス

    『海外ECハンドブック2020』を通じて感じる市場の変化

    ライブコマース、オンライングローサリー、SDGsなどコロナで変わるネット通販

    2019年のグローバルB2C-EC市場は前年比19%増。引き続き高い成長を見せ、約4兆1,272億ドル(約435兆円)に達しています。CAGR(年平均成長率)は11.8%で拡大し、2029年には約12兆2,565億ドル(約1,290兆円)規模になると推計しています。

    トランスコスモス 調査を行ったサービス推進総括デジタルテクノロジー推進本部 調査部 佐藤ひろこさん
    調査を行ったサービス推進総括デジタルテクノロジー推進本部 調査部 佐藤ひろこさん

    地域別では、アジア太平洋地域が引き続きグローバルEC市場をけん引。現在、グローバルシェアで約6割を占めているアジア太平洋地域は、今後10年で約7割にまで拡大すると見られています。中国市場の規模・成長率は引き続き世界最大となる見通しですが、成長著しいASEAN各国やインドにもグローバルな注目が集まります。

    『海外ECハンドブック2020』の大きなトピックは新型コロナウイルス感染症拡大への対応でしょう。30の国・地域の状況をまとめたページの前半部分では、コロナ禍での取り組みをまとめています

    地域別のEC市場規模
    地域別のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2020』から)

    リモートでどのように商品を販売していくか、顧客体験をどのように向上させるのか、実店舗の小売企業がどのような非接触の取り組みをしているのか――。各国の取り組みを見ていくと、自社の取り組みに生かすヒントにもなるはずです。

    新型コロナウイルス感染症拡大によって、オンライングローサリー(オンラインでの食品や消費財の購入)が急増したことはグローバルでの共通点。特にロックダウンが厳しい国や地域は、生鮮食品などのオンライン購入が増えています。

    グローバルで注目が集まっているSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)に近い事象では、欧米企業を中心としたゼロエミッションの取り組みです。たとえば、返品率の減少はCO2排出量の削減につながる一方、利益率の向上にも寄与しますゼロエミッションに取り組むことで、最終的には自社のビジネスにもつなげていく――。このような取り組みに注力する企業が増えてきたと感じています。

    アジア圏でも起きている変化

    中国や台湾、東南アジアといった国と地域の変化も注目しておきたいところです。

    台湾では2020年、当局が中国系企業への圧力を強めており、締め出しなどが始まっています。こうした動きがECにも影響していく可能性があります。法律や投資の面で変化が起きる可能性があります。

    トランスコスモス サービス推進総括デジタルテクノロジー推進本部 調査部 金山桜子さん
    サービス推進総括デジタルテクノロジー推進本部 調査部 金山桜子さん

    たとえば、勢力図の変化。現在、台湾ではシンガポールに拠点を置くECプラットフォーム「Shopee」が急速に拡大しています。また、「Shopee」は東南アジアでの利用者も急増しており、中国勢に変わって台湾や東南アジアで「Shopee」が台頭。越境ECを行う日本企業の出店戦略にも影響が出てくるでしょう。

    『海外ECハンドブック2020』では、30の国・地域における市場や消費行動の変化、主要プレイヤーの動向、経済環境などについてまとめていますので、特にコロナ禍の状況を把握する上でとても参考になる書籍だと思います。2019年に発行した「ECハンドブック2019」を合わせて読むと、定点調査から細かい変化、環境の変化などがより詳しく理解できるはずです。

    中国の市場や消費行動の変化についてまとめたページ。30の国・地域について詳しくまとめています(画像は『海外ECハンドブック2020』から)

    各国の変化を見比べること面白い傾向もわかります。

    たとえば米国と中国。オムニチャネルやO2Oといった施策は最先端ですが、アプローチが異なります。米国では「BOPIS」(Buy Online Pick-up In Store、店頭受け取りサービス)に代表されるような物流面、そして店頭在庫とECのデータ連係などデータからのアプローチ。一方、中国はアリババグループの「ニューリテール」に代表されるサプライチェーンの整備にまずは注力しました。中国ではアリババ、JDのようなプラットフォームがメーカー、小売、物流までのサプライチェーンを整備し、顧客体験の向上につなげています。

    『海外ECハンドブック2020』では各国の定量データ、法律の動向などだけではなく、こうした最先端の取り組み、その変化なども読み取ることができます

    『海外ECハンドブック2020』の活用方法について

    れから海外市場への参入、もしくは越境ECのスタートを検討している企業には、各市場のデータなどを集めたデータ集、世界30の国と地域のマーケット調査に役立つでしょう。

    参入済みもしくは越境ECを実施している企業は、新型コロナウイルス感染症拡大による市場の変化、ライブコマースや非接触販売などを把握するのに役立つと思います。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ワークマン、吉野家、バロックジャパンなど300社超が行うインスタグラム活用したUGC施策とは

    5 years 1ヶ月 ago

    ecbeingの子会社で、デジタル施策におけるビジュアル活用支援を手がけるvisumoによると、Instagram(インスタグラム)の写真や動画をECサイトで活用する企業が増えている。

    Instagramの写真や動画をECサイトで活用し商品訴求力を高めるビジュアルマーケティングツール「visumo social curator(ビジュモソーシャルキュレーター)」を導入した企業が、このほど300社を突破した。

    Instagram(インスタグラム)の写真や動画をECサイトで活用する企業が増えている 「visumo social curator」導入企業
    「visumo social curator」を使ってInstagramのコンテンツをECサイトなどに活用する企業が増えている

    「visumo social curator」は、インスタグラム上の写真・動画・IGTVをECサイトやブランドサイト、オウンドメディアに活用し、さまざまなコンテンツマーケティングを展開できるソリューション。

    ワークマン、吉野家、バロックジャパンリミテッドなど、導入実績は国内300社を突破。デジタルトランスフォーメーション(DX)推進施策の一翼としてInstagramを活用したスタッフ投稿、動画などをUGC(User-generated-content)マーケティング、ECサイトやオウンドメディアにおけるコンテンツマーケティングを推進する目的でサービスが活用されているという。

    「visumo social curator」導入企業の業種内訳は、「ファッション」で約36%。続いて「インテリア・雑貨」が20%。「食品・ギフト」が17%、「美容・コスメ」が16%。

    「visumo social curator」導入企業の内訳は、「ファッション」で約36%。続いて「インテリア・雑貨」が20%。「食品・ギフト」が17%、「美容・コスメ」が16%
    「visumo social curator」導入企業の業種内訳

    バロックジャパンリミテッドの活用例

    ECサイト「SHEL'TTER WEBSTORE」では、「visumo social curator」を動画コマースプラットフォームとして活用し、インスタライブを使った動画コマースを配信。コンテンツ化した写真や動画には販売商品をひも付け、インスタライブ動画や接客動画を見ながら、商品を購入できるようにしている。

    バロックジャパンリミテッドのUGCマーケティング
    バロックジャパンリミテッドの活用イメージ

    ジョンマスターオーガニックグループの活用例

    オーガニック由来の成分を使用したライフスタイルコスメブランド「ジョンマスターオーガニック公式オンラインストア」では、製品の使い方やケア方法を発信する動画コンテンツ「meet up! CHANNEL」のプラットフォームに「visumo social curator」を採用。LIVE配信や過去のアーカイブ動画を発信している。

    動画の内容はスタッフによるジョンマスターオーガニック製品の使い方から、美容に精通した特別ゲストによるスタイリング提案など、ユーザー以外も楽しめるコンテンツとなっている。

    ジョンマスターオーガニックグループのUGCマーケティング
    ジョンマスターオーガニックグループの活用イメージ

    ワークマンの活用例

    「ワークマン公式オンラインストア」はユーザー投稿を活用したコンテンツ「workmanフォト」を展開。「#ワークマン」「#ワークマン女子」「#ワークマンプラス」など自社ブランドに関連したInstagramの投稿写真を活用し、コンテンツマーケティングを実施している。

    ワークマンのUGCマーケティング
    ワークマンの活用イメージ

    吉野屋の活用例

    吉野屋は、中心顧客が「男性」というイメージが強いが、「家庭で吉野家を楽しんでいる」ファミリーが増加しているという。Instagramを中心としたSNS上では、「家庭で吉野家を楽しんでいる」写真が多数投稿されおり、顧客層のさらなる拡大のためにUGCを活用している。

    吉野屋のUGCマーケティング
    吉野屋の活用イメージ
    ◇◇◇

    「visumo social curator」は、インスタグラムの写真や動画をECサイトのコンテンツに活用できる「social curator」と、ECサイトに活用して動画制作が行える「video maker」の2つのラインアップで構成している。

    「social curator」はInstagram上の写真検索や投稿者への利用許諾、直感的なCMS機能、クリエイティブを分析する機能などを備え、次世代のクラウド型ビジュアルマーケティングツールとして機能拡張を進めている。

    石居 岳
    石居 岳

    「楽天市場」に「契約更新基準」を導入、年間売上30万円未満の店舗は「研修受講」もしくは「重要施策への参画」で出店継続

    5 years 1ヶ月 ago

    楽天は、「楽天市場」の顧客満足度向上、販売が低迷している出店者の売上拡大を目的に、出店継続の基準を定めた「契約更新基準」を新たに導入する。

    「楽天市場」での年間売上高が30万円未満の場合、「研修(Eラーニングコンテンツ)の受講完了」もしくは「楽天市場重要施策への参画」を契約更新基準にする予定。

    出店規約を改定し、2021年3月上旬に出店者などへ開示する。改定後の規約の適用開始は2021年6月頃の予定。その後、新基準に基づいた契約更新は2022年6月以降を予定している。

    「契約更新基準」概要

    「楽天市場」での年間売上高が30万円未満の出店者に対して設ける、「研修(Eラーニングコンテンツ)の受講完了」もしくは「楽天市場重要施策への参画」の更新基準は次の通り。

    Eラーニングコンテンツの受講完了

    売上アップのための商品ページの作成方法、イベント活用方法、ルール、サービス、重要施策についての理解を深めてもらうコンテンツを用意。受講完了で基準を満たしたものとする。

    「楽天市場重要施策」への参画

    1~3の施策うち1つ以上への参画することで、基準を満たしたものとする。

    • 1.「楽天NATIONS BASICプログラム」の修了
      「楽天NATIONS」は、楽天店を成功に導いた著名社長などが講師となり、新規店舗などに店舗運営の基礎、実践例などを伝える短期集中売上アッププログラム
    • 2.「楽天が提供する物流サービス」の導入
      楽天が提供する「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」「集荷・持込サービス」「楽天特別運賃プログラム」などの導入
    • 3.「共通の送料込みライン」適用対象店舗(39ショップ)への変更
      「楽天市場」での買い物時にユーザーが3980円(税込)以上購入した場合の送料に関し、購入者負担を0円として事業者が送料全額を負担する「共通の送料込みライン」施策への変更
    ◇◇◇

    「楽天市場」はここ数年、「統一性と多様性の両立」を課題としてサービス向上に取り組んでいる。「多様性」は個性豊かな店舗の魅力を最大限引き出すこと、「統一性」は機能を統一することでユーザーの利便性を向上すること。

    「共通の送料込みライン」などは「統一性と多様性の両立」を実現するための取り組みの一環。楽天は出店者に対し、以下のようなメッセージを伝えている。

    コロナ禍となった2020年より、消費はオンラインへ大きくシフトし、「楽天市場」でも新たにお買い物をいただくユーザーを多く迎えております。ユーザーの期待に応え続けるため、楽天と一緒に真摯にユーザーと向き合っていただける店舗さまの売り上げをより伸ばしていきたいという考えから、契約更新における基準を新たに設けることといたします。

    (中略)「楽天市場」での売り上げを一緒に上げていくためのきっかけや機会を店舗さま」に提供できればと考えております。今後も「楽天市場」は「統一性と多様性の両立」を実現する取り組みを通じて、ユーザーのニーズにあわせたサービスへと成長し、店舗さま」の売上拡大を支援いたします。

    なお、「楽天市場」の出店プランは、月額固定費が割安となるがんばれ!プランが月額1万9500円、ランニングコストが割安となる月額5万円の「スタンダードプラン」などがある。

    「がんばれ!プラン」で出店している場合、月額出店料だけで年間23万4000円(税別)の固定費が発生。決済手数料を加えると損益がマイナスの出店者がほとんどと推測される。

    年間売上30万円未満の店舗に「研修受講」もしくは「重要施策への参画」を促す「契約更新基準」導入は、「楽天市場」内で販売が低迷している出店者の売上改善、スキルの習得、サービス向上、モチベーションアップなどにつなげる狙いがある。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    台湾発の越境ECサイト「Pinkoi」。ミッフィーコラボのポップアップストアを、日本先行で展開した理由と反響は? | SHOPCOUNTER magazine〜小売り・テクノロジー関連コンテンツを発信〜

    5 years 1ヶ月 ago
    台湾発の越境ECサイト「Pinkoi」が、日本先行でミッフィーコラボのポップアップを実施した理由とは?

    世界各国のデザインプロダクトをデザイナーから直接購入できる「Pinkoi(ピンコイ)」が、ミッフィーとのコラボイベントを実施。2020年11月12日から、オンライン特設サイトでの販売(12月25日まで)と併せ、同11月19日〜12月6日には都内でポップアップストアも展開した。世界に先駆け日本で先行して展開したというコラボイベントの概要、ポップアップストアを開設した理由について、日本支社ピンコイのPR安部めぐみ氏と、ポップアップストア企画担当のルル・チェン氏に聞いた。

    世界各国のデザイナーから商品を購入できる越境EC

    2011年8月に台湾で創業

    ――「Pinkoi」の概要を教えてください。

    安部めぐみ氏(以下、安部氏):2011年8月に台湾で創業した「Pinkoi」は、世界各国のデザイナーやブランドから直接商品を購入できるグローバルECサイトです。掲載されている商品数は、160万点以上(出店ショップ数は、1万8,000店以上)。20〜40代を中心に350万人以上の会員を抱え、これまでに1,050万点以上の販売実績があります。日本には2014年に進出し、2015年に支社を構えました。

    「Pinkoi」トップページ
    「Pinkoi」トップページ(画像:ピンコイ提供)

    特長は、デザイナーが自ら商品を世界中のお客さまに販売できるところにあります。世界93か国に発送可能なので、海外から閲覧しても商品内容がわかるように、サイト上には英語、日本語、中国語などに対応した「自動翻訳」ボタンをつけています。

    越境ECということもあり、海外のお客さまへの販売を不安に思うデザイナーも少なくありません。日本のように拠点がある地域では、どのようなページ設定をすると海外の人に理解していただきやすいのか。各地のトレンドや検索キーワードなど、グローバル展開しているからこそ提供できる情報に加え、効果的な撮影方法など、現地スタッフがデザイナーのネット販売に役立つ情報のシェアも行っています。

    ――手厚いサポートをされているんですね。出品には「審査」があるそうですが、どのような基準を設けているのでしょうか?

    安部氏:商品や画像のオリジナリティやデザイン性、生産体制などを審査しています。審査を通過するデザイナーは3割程度なので基準は厳しいですが、その分、クオリティを担保した素晴らしいショップが集まっています。

    ――文房具、ファッション、アクセサリー、グルメなどいろいろなカテゴリの商品を扱っていますが、最近ヒットした商品があれば教えてください。

    安部氏:スタッフが公式Twitterで紹介したところ、7.5万いいね!がついたのが、中国発の「カニ缶ポシェット ポーチ」です。カニ缶がそのままポシェット ポーチになったインパクトのあるデザインが受けました。このポーチのように、日本では「Pinkoi」以外では手に入らないユニークな商品がヒットすることが多いですね。国別では台湾が人気で、特に2020年は海外に行けなかったこともあり、コスメを中心に台湾発の商品の売れ行きが良かったです。

    Twitterで7.5万いいね! を獲得した「カニ缶ポシェット ポーチ」(Pinkoiで販売)
    Twitterで7.5万いいね! を獲得した「カニ缶ポシェット ポーチ」(画像:「Pinkoi」のサイトよりキャプチャ)

    ミッフィーファンが多い日本で先行展開

    コラボアイテム約180点をポップアップで展示販売

    ――「ミッフィー」とのコラボレーション企画を2020年11月からスタートしました。世界に先駆けて日本で先行展開とのことですが、日本で最初に実施した理由と、コラボイベントの概要について教えていただけますか?

    安部氏:2020年は、ミッフィー誕生65周年になります。その記念すべき年に、ミッフィーファンの多い日本で、「TRAVEL with miffy」をテーマにコラボ企画を行うことになりました。まず、「Pinkoi」のECサイト上で特設サイトを公開。その後、東京・渋谷でポップアップストアを展開しました。

    「ミッフィー」とコラボして実施したポップアップストア内観
    「ミッフィー」とコラボして実施したポップアップストア内観(画像:ピンコイ提供)

    実はミッフィーとのコラボ企画は、今回が2回目になります。初回は、台湾、香港、マカオのオンラインストアでの展開と、香港ではポップアップストアも展開しました。今回のポップアップストア企画も今後、台湾と香港でも行う予定です。

    ――今回はどのようなコラボ商品が生まれたのでしょうか?

    安部氏:「Pinkoi」に出店しているショップの中から総勢48組の、台湾、香港、タイ、中国、日本のデザイナーがコラボアイテム約180点を制作しました。商品はスマートフォンケースやタンブラー、マスク、ファッション雑貨など多岐にわたっています。

    ――ポップアップストアも展開されたということですが、反響はどうでしたか?

    ルル・チェン氏(以下、ルル氏):渋谷にある「hotel koe tokyo」の2階のポップアップスペースで展開したのですが、初日はお店の外まで行列ができるほど多くのお客さまに来ていただきました。コロナの影響を心配していたのですが、お客さまに喜んでいただけて良かったです。

    大人の方を意識したデザインアイテムも多かったので、若い世代の方だけでなく、小さい頃からミッフィーに慣れ親しんだ30代後半以上の方にも多く来場いただきました。

    「商品が完売する前に」と、先にオンラインストアで購入してから来場いただいた方もいれば、オンラインで購入商品の目星をつけてから、実際にポップアップストアで手に取り購入された方もいました。

    ――来場者を増やすために行った取り組みがあれば教えてください。

    ルル氏:まずオープン初日に、記者を招いたプレス発表会を実施しました。それから自社のSNSアカウントでの発信に加え、ミッフィー好きのインスタグラマー約10人にPRの協力をお願いし、ポップアップストアへ招待したり、遠方で来場が難しい方には商品を提供し写真投稿などで情報発信をしていただいたりしました。

    その他、8,000円以上ご購入の方にはミッフィートートバッグを、ポップアップストアからハッシュタグ「#pinkoixmiffy」を付けてご自身のSNSに投稿いただいた方にはミッフィーステッカーをノベルティとしてプレゼントする企画を展開。Pinkoi会員の方にはご購入金額に関わらず、ミッフィータオルハンカチをプレゼントしたので、これを機にPinkoiに新たに会員登録をする方も多くいらっしゃいました

    ポップアップストアではオンライン限定商品も展示していたので、その場でQRコードを読み込んで「Pinkoi」のサイトから購入される方も目立ちました。オンライン(EC)とオフライン(ポップアップストア)、双方で行き来いただけるようにとO2O(Online to Offline)施策を意識していたので、成果につながり良かったです。

    ――出店先として「hotel koe tokyo」を選んだ理由について教えてください。

    ルル氏:1階にカフェを併設するなど、「hotel koe tokyo」の「ライフスタイルを豊に彩りたい」というコンセプトに共感しました。公園通りに面したホテルなので、ポップアップストアでは窓際にミッフィーの装飾を施したことで、知らずに近くを通った方でも、「ミッフィーのポップアップストア?」と気づいてもらえたようです。

    「hotel koe tokyo」で実施したポップアップストア外観
    「hotel koe tokyo」で実施したポップアップストア外観(画像:ピンコイ提供)

    1階のカフェともコラボし、その場でPinkoiの会員になってもらえたらノベルティのミッフィーステッカーを配布するなどの施策も展開しました。

    ――最後に、今後の展望や目標があれば教えてください。

    ルル氏:「Pinkoi」はオンラインサービスなので、お客さまと直接お会いでき、商品を実際に手に取っていただけるオフラインのイベントも大切にしています。2020年はコロナにより計画していたものはほとんど中止になってしまいましたが、このミッフィーとのコラボ企画は実現できて良かったです。日本でもまたいろいろなイベントを企画していけたらと思っています。

    安部氏:「Pinkoi」は、創業者のピーター・イェンがシリコンバレーでエンジニアとして勤務していた頃、現地のハンドメイドマーケットに足を運び、そこでデザイナーの情熱に感銘を受けて立ち上げたサービスです。

    今はコロナ禍でいろいろな影響が出ているので、私たちは少しでも日本人デザイナーの力になれればと、“Pinkoi Stays with You”と題し、2020年4月1日から3か月間、日本国内の取引において販売時の成約手数料を下げる取り組みを行いました。その結果、支援施策実施前の3か月間と比較し、オーダー数163%増を記録し大きな反響をいただいたので2020年12月までこの支援策を延長しました。これからもデザイナーをリスペクトし、国際的に活躍できるようあらゆる形でサポートしていきたいと思っています。

    Illustrations Dick Bruna ©copyright Mercis bv,1953-2021www.miffy.com

    ※本稿は『SHOPCOUNTER magazine』の記事をネットショップ担当者フォーラム用に編集した記事です
    ※所属・役職はオリジナル記事公開当時のものです
    SHOPCOUNTER magazine 編集部
    SHOPCOUNTER magazine 編集部

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る

    企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored