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「やらせレビューを見破りたい」場合のチェック項目&やらせレビューを利用した店舗の末路を解説 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

3 years 8ヶ月 ago
ユーザー側が「やらせレビューを見破りたい」場合のチェック項目の解説と、やらせレビューを利用した店舗の末路について紹介します

近年、インターネット上の口コミを参考にして、「どのお店に行くか」「どの商品を買うか」を決めるユーザーが増えています。

しかし、多くの人が利用するAmazonやGoogleなどの口コミプラットフォームでも、自作自演や報酬を払うことで得た口コミ、いわゆる「やらせレビュー(サクラレビュー)」が投稿されている場合があります。

Googleはこうした悪質レビューへの対策を重ねており、2021年にはポリシー違反として9,500万件以上の口コミを削除したと発表しました。しかし、それでもやらせレビューを完全に無くすことは難しいと言えます。

そこでこの記事では、ユーザー側が「やらせレビューを見破りたい」場合のチェック項目を解説します。是非、この記事の内容を見ながら、「騙されない」ようにレビューをチェックしてみてください。

関連記事

やらせレビューの見破り方チェックリスト

やらせレビューを集めている店舗のレビューを見てみると、たいてい以下のような特徴があります。

  1. 平均評価が★5に近い(他の同業店舗に比べて"異常に"高い)
  2. 全体のレビュー件数が"異常に"多い
  3. 高評価と低評価で二極化している
  4. 同じ日に多くのレビューが投稿されている
  5. 投稿数が1件のみのユーザーが多い
  6. 商品名などに宣伝色の強い表現がみられる
    例:「【最新型・売上1位】いま流行の○○ワイヤレスイヤホン」のような、宣伝色が強く通常のユーザーは投稿しないような内容
  7. レビューの日本語に違和感がある
やらせレビューの見破り方チェックリスト
▲やらせレビューの見破り方チェックリスト:編集部作成
 

これらの項目を複数満たしている場合、「やらせレビュー」である可能性が高いといえます。

いくつか補足しておきましょう。No.3の「高評価と低評価で二極化している」については、たとえばやらせで★5、★4のレビューばかりになったとして、その商品の質は評価に見合うものではないため、実際に来店した人から低評価のレビューがつけられ、結果的に評価が二極化します。

また、No.4, 5については、代行業者などによるやらせレビューの場合は同じ日付で多くのレビューが投稿されていたり、やらせレビューのために作られたアカウントのため他の商品に対するレビューがないアカウントばかりになっていたりします。海外の業者がやらせレビューを代行している場合には、No.7で紹介しているように、投稿されたレビューの日本語が正しくない場合もあります。

このように、今回紹介したチェックリストを用いて、レビューがやらせなのか否かを見極めることが可能です。

やらせレビューを見抜く自動分析ツールも

Amazonのレビューについては、「サクラチェッカー」などの自動分析ツールも存在します。

サクラチェッカーは、「価格&製品」「ショップ情報&地域」「ショップ評価」「評価分布&履歴」「評価/口コミ日付」「評価本文&評価者」の6つの軸で「サクラ度」を判定。URLを入力するだけで、買おうとしている商品が怪しいものなのか、自動で判定してくれます。

やらせレビューを利用した店舗の末路

さて、口コミサイトで多々見かけるやらせレビューですが、Googleでは、ポリシーに反していると判断された口コミなどの投稿を削除する対応がとられています。冒頭で述べたとおり、2021年にはポリシー違反として9,500万件以上の口コミを削除したと発表されています。

わざわざ代行業者に報酬を支払って評価を不正に上げようとする店舗もありますが、その行為はGoogleの対応によって無に帰す可能性があるわけです。

たとえば海外の事例で、口コミ評価の平均が★4.2だったある店舗では、やらせレビューがGoogleにより削除されたことで、評価の平均が★2.1まで下がってしまったという事例がありました。

Joy Hawkins氏がTwitterに投稿した事例
Joy Hawkins氏のTwitter投稿

このように、やらせレビューによって高評価となっていた店舗や商品が、やらせレビューをGoogleに削除されたことにより一気に評価が下がり、ユーザーからの信頼を失ってしまうということがあり得ます。

さらに、Googleはアカウントの挙動を常に監視しているため、自作自演のやらせレビューであることがGoogleに認識されると、口コミだけでなくGoogle ビジネスプロフィールのアカウント、またはGoogleアカウントそのものが停止されてしまう可能性も指摘されています。

そして、過去にこうした不正をGoogleが許したことはありませんし、これから先も許すことはないでしょう。今はまだ、「見つかっていないだけ」「違反として対応されていないだけ」に過ぎないのです。

また、ユーザーから「怪しい」「やらせだ」といった悪評を受け、「不誠実な店舗」であるということが認知され、売上につながらない可能性もあるでしょう。

やらせレビューは、倫理的にやらないほうが良いというのはもちろんのこと、「長期的に見て店舗のためにならない」施策であるため、口コミ・レビューは地道に正当な方法で集めていきましょう

<参照>

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

ネットフリックス、広告分野でマイクロソフトと提携

3 years 8ヶ月 ago

広告付き低価格プランを準備中のネットフリックスが、広告の技術と販売のパートナーとしてマイクロソフトを選択。ネットフリックスで配信されるすべての広告は、マイクロソフトのプラットフォームより独占的に提供される予定。

Netflix to Partner With Microsoft on New Ad Supported Subscription Plan
https://about.netflix.com/en/news/netflix-partners-with-microsoft

https://japan.cnet.com/article/35190502/

noreply@blogger.com (Kenji)

Amazonの2022年プライムデー流通総額は120億ドル超(推計)

3 years 8ヶ月 ago

Amazonが7月12~13日に24か国で実施したプライム会員向けセール「プライムデー」に関し、米国のEC専門誌大手『Digital Commerce 360』は流通総額が120億ドルを突破したと推計した。伸び率は2021年推計値比で8.1%増。

Amazonによると、プライム会員は世界中で3億点以上の商品を購入した。Amazonデバイス、PC機器などを特別価格で提供したことを踏まえ、「プライム会員が“節約”した金額は17億ドル以上」と説明。過去に実施したプライムデーで最も高い数値になったとしている。

アマゾンジャパンも7月14日に公表したリリースで同様の表現を使用。「2日間のイベントで節約された金額は、これまでのプライムデーのなかで最高の総額270億円以上となった」という。

なお、Amazon、アマゾンジャパンともに流通総額は公表していない。

日本市場の「プライムデー」について

マーケットプレイスに出品・出店している販売事業者による売上個数は約1400万個で、過去最高の流通総額を記録したという。また、「プライムデー」でプライム会員に新規登録したユーザー数も過去最多。

プライム会員が購入した商品のトップカテゴリーは、日用品、食品・飲料、ホーム&キッチン、ファッション、家電など。いずれも日々の生活に密接した商品カテゴリーとなった。

特に多かったのは「Fire TV Stick - Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)付属」「[Amazon限定ブランド] Smart Basic 炭酸水 ラベルレス 500ml ×24本 富士山の強炭酸水」「【まとめ買い】トイレクイックル つめかえ用 ジャンボパック 20枚 × 3個」「[Amazon限定ブランド]デカラクサイズ アタックZERO 洗濯洗剤 詰め替え 2150g 大容量」「スマートリモコンSwitchBot Hub Mini」という。

瀧川 正実
瀧川 正実

「モスバーガー」がネット通販参入、食品D2Cの新たな取り組みの一環

3 years 8ヶ月 ago

モスバーガーを展開するモスフードサービスは、食品D2Cの新たな取り組みの一環としてネット通販に参入する。

モスバーガー店舗で提供している商品を自宅でも食せるようにした「ひと手間かけるモスライスバーガー<焼肉>」などを扱う直販サイトの名称は「モス オンラインショップ ~Life with MOS(ライフ ウィズ モス)~」。ECプラットフォームには「Shopify」を導入して開設、7月19日から運営する。

」などを扱う直販サイトの名称は「モス オンラインショップ ~Life with MOS(ライフ ウィズ モス)~」" class="img-responsive lazyload waku picturize lazyload-processed" height="341" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/news/2022/news-node9979-1.png" width="800" loading="lazy" decoding="async">
キービジュアルと商品一例

ECビジネスは、顧客が自宅で自分の好きなものを食べることができるようにする食品D2C(Direct to Consumer)の新たな取り組みとしている。

モスフードサービスは2022年4月からスタートしている3か年の中期経営計画で、商品開発と販売チャネル開発を掲げた。商品開発の一環ではオイシックス・ラ・大地とのコラボ商品やライフスタイルグッズを開発。チャネル開発では、モスバーガー店舗の店頭に加え、量販店、自社・他社のECサイトなど新たな販売チャネルを開発を掲げている。

その一環として、2022年3月にコンビニエンスストアなどでスナック菓子やパン製品の販売もスタートしている。

」などを扱う直販サイトの名称は「モス オンラインショップ ~Life with MOS(ライフ ウィズ モス)~」" class="img-responsive lazyload waku picturize lazyload-processed" height="342" src="https://netshop.impress.co.jp/sites/default/files/images/news/2022/news-node9979-2.png" width="800" loading="lazy" decoding="async">
中計の取り組み(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

物流面では、常温・冷蔵・冷凍の3温度帯の物流ネットワークを持つヤマト運輸と連携。保管の温度帯が異なる複数の商品もラインナップとして加えることが可能となる。

ECサイトでは、「ひと手間かけるモスライスバーガー<焼肉>」(6食入3000円)のほか、定番商品として人気の「モスライスバーガー焼肉」をEC専用商品としてアレンジしている。「淡路島産がっせえ甘いたまねぎスープ」(5食入、2250円)は、店舗で提供していないモスオンラインショップオリジナルフードとなる。

石居 岳
石居 岳

進化するAIレコメンドが実現する顧客のLTV向上とOMOでの“再訪”誘因戦略

3 years 8ヶ月 ago
AI技術を搭載したレコメンドエンジンが、LTVの向上やOMO推進に効果を発揮している。最新のパーソナライズド・マーケティング手法やOMO推進におけるレコメンドの重要性について紹介する。
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AI技術を搭載したレコメンドエンジンが、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上に大きな成果をあげている。顧客1人ひとりの好みやニーズをリアルタイムで読み解くレコメンドがよい顧客体験を実現し、購入後も最適な提案を添えたフォローアップによって再来訪も活性化する。さらにレコメンドは、ECの範囲を超え、店舗体験にまで効果を発揮するようになっており、OMO(Online Merges with Offline:オンラインとオフラインの融合)推進の一環として力を入れる企業も増えてきているようだ。

ネットショップ担当者フォーラム 2022 春」に登壇したシルバーエッグ・テクノロジーの園田真悟氏は、最新のパーソナライズド・マーケティング手法やOMO推進におけるレコメンドの重要性について解説した。

シルバーエッグ・テクノロジー株式会社 園田真悟氏
シルバーエッグ・テクノロジー株式会社 マーケティング部 シニアマネージャー 園田真悟氏

ECでは新規顧客の獲得がよりいっそう消耗戦に
LTV向上施策に注目集まる

経済産業省の「令和2年度 電子商取引に関する市場調査」によると、コロナ禍のパンデミック期は特に物販系ECの伸長が顕著だった。実店舗の売り上げが厳しかった分、EC売上が拡大したという背景はあったものの、実店舗が回復してからもECの伸びは継続すると予測されている。

そのECにおける課題は、新規顧客の獲得が“消耗戦”になっていることだ。コロナ禍でECに参入する企業が増えたため、以前にも増して広告コストが高騰したほか、個人情報保護法の改正によって、これまで有効だった広告手法も効果が出づらくなってしまった。

このように、新規顧客の獲得が困難な状況にあるなかで、一度購入してくれた顧客に買い続けてもらうためのLTV向上施策に注目し、リピート顧客による売り上げの軸を確立していこうとする動きがより強まっている。その1つとして、広告ではなく、売り場・接客の改善でカスタマーエクスペリエンス(CX)を高め、LTVを向上させようとする施策に重点が置かれつつあるのだ。

ECトレンドは顧客獲得単価からLTVの時代に
ECトレンドは顧客獲得単価からLTVの時代に

食べ物でたとえると、おいしいそばを提供していても、食器がスプーンだと良い食事にはならないように、どれだけ売り物が良くても、売り場や接客が良くなければCXは高められません。また、販売後のフォローもCXに大きく関わってきます。CXを高める手法として重要なのが、パーソナライズド・マーケティングです。(園田氏)

店舗は“ネガティブスパイラル”からの脱却が必須

売り場・接客の改善がECの課題である一方で、店舗の課題はどうだろうか。街には人出が戻りつつあるものの、パンデミックからの立ち直りの難しさが表面化している企業も少なくない。コロナ禍をきっかけとした行動変容によって、これまで売り上げの柱となっていた優良顧客の来店頻度が減少してしまったことも要因の1つだ。

毎月、もしくは毎シーズン来店していた優良顧客がその習慣をやめてしまうと、店舗の売り上げが下がるだけでなく、優良店員が店舗から離れてしまう事態が起き、接客の品質低下につながってしまう。これは顧客にとって、売り場での体験が損なわれている状態であり、その結果、コロナ禍が収束しても優良顧客を取り戻しづらいというネガティブスパイラルとなってしまう。

パンデミックからの立ち直りの難しさ
パンデミックからの立ち直りの難しさ

このネガティブスパイラルから脱却し、再び成長軌道に乗せていくことが、パンデミック回復期における店舗の大きな課題だ。

新規顧客を爆発的に増やす魔法のような施策はなかなかありません。LTVを向上させていかなければならないなかで、オンライン(EC)とオフライン(店舗)の双方にとって、“ブランドへの囲い込み”と“再来店の活性化”が共通の課題となっています。

一度来店してくれた顧客をしっかりと維持し、収益のベースを作るために、何度も使いたくなるECサイト、店舗、仕組み作りが求められています。(園田氏)

パーソナライズド・マーケティングを実現するレコメンドソリューション

シルバーエッグ・テクノロジーは、「1人ひとりに最適な顧客体験を提供すれば、売り上げはおのずと伸びていき、LTVも向上していくはずだ」という考えに基づき、AI技術を軸にパーソナライズド・マーケティングを実現するソリューションを開発している。

レコメンドの分野では、SaaS型AIレコメンドサービスの「アイジェント・レコメンダー」や、パーソナライズされたレコメンドメールを送れる「アイジェント・レコガゾウ」を提供。高精度なレコメンドが好評を得て、さまざまな業界で中堅から大手までの幅広い企業に導入されている。

また、1つのツールであらゆるマーケティングの課題を解決するのではなく、パートナー企業の提供するMAツールやCRMツール、接客ツール、チャットツールなど多様なツールとの組み合わせで最適なマーケティング戦略を実現する“ベスト・オブ・ブリード戦略”を取っているのもシルバーエッグ・テクノロジーの大きな特長だ。

多様なツールの組み合わせで最適なマーケティングを実現する“ベスト・オブ・ブリード戦略”
多様なツールの組み合わせで最適なマーケティングを実現する“ベスト・オブ・ブリード戦略”

“接客”の時代を遡れば、インターネットが登場する前の実店舗では、優良店員が顧客を知り、会話の中から顧客の求める商品を提案するOne to Oneの接客ができていただろう。その後、ECが普及してからは、顧客情報をデータとして管理するようになり、顧客の分析データをもとに商品をおすすめするCRMツールや広告ツールなどが登場した。ただしこれらは一方的な仮説と分類になりがちで、顧客が欲しくない商品が広告などで何度も表示され、商品の「押し付け」と感じられるおすすめも少なくなかった。

アイジェント・レコメンダーは、「“顧客本位の接客”を、AIの力で再現する」をコンセプトに、協調フィルタリングと様々な機械学習技術を組み合わせた最先端のアルゴリズムで、顧客1人ひとりの行動をAIが分析、リアルタイムにそれぞれの顧客が求めているものを的確に予測・提案できる。

顧客本位の接客をAIの力で再現するアイジェント・レコメンダー
顧客本位の接客をAIの力で再現するアイジェント・レコメンダー

リアルタイムかつ動的にユーザーの欲しい物を表示するレコメンドを実現

アイジェント・レコメンダーを導入している、大手のハンドクラフトグッズ販売サイトを例に、レコメンドの例を紹介しよう。

たとえば、「キリンのピアス」を探しているユーザーがいるとする。この場合のユーザーは、「① キリンが好きで、キリンのグッズが欲しい人」、「② かわいいピアスが欲しい人」の2パターンが考えられる。

まず、①のユーザーの場合、はじめにトップページの検索窓で「キリン」と入力して探すだろう。「キリン」のワードでヒットした商品が並ぶ中から、かわいいと思ったキリンのピアスをたまたまクリックしたとする。その後の商品ページの下部には、「アイジェント・レコメンダー」のAIが選んだほかのおすすめ商品が表示される。このときに、キリン柄のペンケースや、ほかの柄のピアスなどが表示されるが、ユーザーがキリン柄のペンケースをクリックすると、次の商品ページのレコメンドはキリンに関連したグッズが多く表示されるといったように、自動的にキリンに関連したグッズに絞られていく。

一方、②のユーザーの場合、最初は①と同様にトップページで「キリン」と検索して、同じキリンのピアスをクリックしたとしても、その後のレコメンドでは、たとえば牛柄のピアスをクリックするなど異なる動きとなる。すると、次のレコメンドはよりピアスの商品が多く表示される。さらにその次はサクランボのピアスをクリックすると、レコメンドの表示はほぼピアスで占められるようになる。

このように、3~4回の商品クリックからAIがユーザーの欲しい物を理解し、表示されるレコメンドの内容がリアルタイムかつ動的に、どんどん最適な商品に近づいていく仕組みを実現している。

このレコメンドのポイントは、「ユーザーに応じた導線のダイナミックな構築にある」と園田氏は話す。

商品の特徴の「タグ」を使ったレコメンドはよくありますが、はたしてそれでダイナミックなレコメンドはできるでしょうか? 「キリン」というタグを用意しているECサイトは珍しいでしょうし、仮に「キリン」のタグを用意している場合には、キリン関連の商品以外は全く出てこなくなってしまいます。ピアスの例のように、「なんとなくテイストの似たかわいいピアス」は、レコメンドから除外されることになります。

また、顧客の年齢や性別など属性の掛け合わせでターゲティングをする手法では、「キリンのピアスが好きなセグメント」を導き出すことは非常に困難です。「40代男性ならガンダムが好きかもしれない」という大雑把なターゲティングはできたとしても、当然ながら全ての40代男性がガンダム好きとは限らない。ユーザーが今求めているものに応じた導線を作っていくことが大切なのです。(園田氏)

個人個人の好みやニーズを予測する「協調フィルタリング」

協調フィルタリングとは、顧客の行動を分析して、そこに隠された人と物の関係性から、個人個人が何を好み、何を求めているのかを予測するアルゴリズムだ。

たとえば、マーケティングの世界では「購買分析をすると、スーパーではおむつとビールが一緒に買われているケースが多いから、同じ場所でおむつとビールを売ろう」といった話がよく聞かれるが、この「おむつとビール」のような隠れた関係を、高精度に探し出しているのが、協調フィルタリングのアルゴリズムである。

同社は、この協調フィルタリングのアルゴリズムを独自開発し、「行動相関レコメンド」「特徴量レコメンド」「フィルタリング」など多数提供している。その結果、カスタマージャーニーに合わせた最適なレコメンドアルゴリズムの適用ができているという。

多様なニーズに対応するレコメンドアルゴリズム群
多様なニーズに対応するレコメンドアルゴリズム群

たとえば、サイトへの初回訪問者に対しては、リアルタイムの閲覧傾向分析から何度もクリックもして商品を探し回る必要のないスマートな導線を作り出したり、商品詳細ページを閲覧しているユーザーには、比較検討ができるジャンル縛りの商品や組み合わせ提案になる別ジャンル商品を表示したりすることもできる。また、カートページでは合わせ買いのしやすい低価格製品を提案するなど、サイト内でのユーザーの目的に応じて、一番買ってもらえそうな物を優先的に表示すことができるのだ。

商品検索中や商品詳細ページの閲覧中、さらにはカートページに進んだときなど、その時々で最適なレコメンドが可能
商品検索中や商品詳細ページの閲覧中、さらにはカートページに進んだときなど、その時々で最適なレコメンドが可能

メルマガに個人に最適なレコメンドを挿入する「レコガゾウ」

アイジェント・レコメンダーのオプションサービスとして提供されるアイジェント・レコガゾウでは、メールやLINEなどのメッセージの本文中に各顧客に合ったレコメンドを表示できる。

HTMLメールの中に専用のタグを挿入しておくと、顧客がそのメールを開いたときに、タグからレコメンドサーバーに「その顧客向けの商品画像をダウンロードする」というコマンドが出される。これにより、一斉送信したメルマガであっても、1人ひとりに内容の異なるレコメンドアイテムがメールに表示される仕組みだ。

一斉送信のメルマガでも、一人一人に最適なレコメンドアイテムが表示できる
一斉送信のメルマガでも、1人ひとりに最適なレコメンドアイテムが表示できる

従来のレコメンドメールは、送り先に合わせて事前にコンテンツを作り分ける必要があった。しかし、アイジェント・レコガゾウを用いれば、専用タグを入れ込むだけでそれぞれの顧客におすすめする商品をAIが自動で選んで表示するため、導入企業のメルマガ担当者の工数削減にも大きく貢献できる。

実際に、レコガゾウを導入した大手アパレル通販サイトでは、メール経由の売り上げが300%、メールのクリック率が125%向上した。これまで、セール情報や新着商品を万人に送って宣伝するだけだったメールを、パーソナライズドメールにしたことで、その顧客向けのショールームのような機能も持つようになったと分析している。

LTV向上のためのカスタマージャーニーに必要なレコメンドを網羅

ECサイトでのアイジェント・レコメンダーと、メールコミュニケーションツールのアイジェント・レコガゾウを組み合わせることによって、ユーザーが商品を認知した後の購買に至る各ステップで、個人のニーズに合わせたレコメンドを行い、「調査・検討、購入、利用・体験」というカスタマージャーニーのサイクルを一貫してカバーできるようになるという。

カスタマージャーニーの各フェーズで必要なレコメンドを網羅
カスタマージャーニーの各フェーズで必要なレコメンドを網羅

1人ひとりに合ったレコメンドで顧客の関心や信頼をつなぎ留め、カスタマージャーニーのサイクルをまわしていくことが重要です。パーソナライズされた商品提案がECサイトの回遊性強化と離脱率低減にも効果を発揮し、コンバージョン率にも直結することは明らかです。また、AIによる予測提案はお客様の“セレンディピティ(偶然の出会いや幸運な発見)”につながり、セッションあたりの売り上げ単価を向上させることもできます。

そして、購入いただいたお客様に、フォローメールを通じてパーソナライズしたメッセージを届けられれば、再訪率や再購入率を上げることにも寄与するでしょう。

パーソナライゼーション技術を用いた当社のレコメンドサービスで、LTVのアップサイクルをトータルに実現することができると考えています。(園田氏)

信頼できる「おすすめ」が顧客のLTVを上げる
信頼できる「おすすめ」が顧客のLTVを上げる

ECのレコメンド効果を、リアルの店舗でも活用する

園田氏は、「OMOの第一歩は、ECと店舗のお客様情報を統合管理すること」と述べる。ECと店舗で別々に管理されていた会員情報を統合することで、ECでも店舗でも同じような買い物体験ができるようにする取り組みこそOMO戦略に必要だからだ。

しかし、店舗の会員情報を管理・整理するため会員カードをアプリ化したものの、実態としては新製品やセールの情報をアプリのポップアップで送るだけという活用事例が散見され、従来のメールやDM告知との違いがあまりないように思われる。これでは、せっかく会員情報を統合しても、店舗ではポイントを貯める以外の動機づけが生まれにくい。

一般的なレコメンドエンジンは行動情報を取得できる範囲がECサイトの中だけに限られているため、店舗の行動情報を顧客ニーズの分析に生かすことができなかった。しかし、国内のほとんどのビジネスはEC化率が30%以下である現状を踏まえると、圧倒的に店舗のデータ量の方が多く、そのデータを活用できないのはもったいない。まして、店舗とECを区別せずに買い物をする消費者が増えているなかで、店舗のデータを一部でも統合できれば、店舗とEC双方のレコメンドの精度と顧客体験が向上すると考えられる。

POSデータを会員情報と連携し店舗顧客にレコメンド

この解決策として、シルバーエッグ・テクノロジーはアイジェント・レコメンダーの「POS連携オプション」を提供している。会員カードや会員アプリでユーザーIDが付与されたPOS購買履歴をバッチで収集し、オンラインとオフラインの購買履歴を統合させる仕組みだ。そのデータを分析することで、店舗利用顧客に対しても個別のレコメンドやパーソナライズド・マーケティングが可能となり、顧客体験をより向上させられるというソリューションだ。

POS連携オプションにより、店舗の購買履歴とECの行動情報を統合させた、よりパーソナライズなレコメンドが可能になる
POS連携オプションにより、店舗の購買履歴とECの行動情報を統合させた、よりパーソナライズなレコメンドが可能になる

仮に、EC顧客が15%、店舗会員顧客が30%、店舗非会員顧客が55%の企業で想定した場合、“OMOレコメンド”によって、最適なレコメンドを受けられる顧客の数は、15%から45%と、全体の半数近くにまで増加するというわけだ。

ECのみのレコメンドに比べ、提案できる顧客の数が大幅に増加する
ECのみのレコメンドに比べ、提案できる顧客の数が大幅に増加する

オンラインとオフラインの両方を伸ばすOMOレコメンド

POS連携オプションを活用したOMOレコメンドによって、顧客はオンラインとオフラインを問わず「良いものと出会える」体験が享受できるようになり、事業者にとってもチャネルの垣根を解消したブランド全体としてのF2転換率(新規顧客のうち2回目の購入につながった割合)の向上が期待できるようになる。

実例として、EC化率がさほど高くなかった大手アパレル企業において、店舗で購入した会員のサンクスメールにレコメンド商品を集中掲載したところ、ECサイトにアクセスする店舗顧客の数が既存のEC利用者数をはるかに上回るという成果が出たという。ECでの2回目利用が活性化していることが見て取れるだろう。ほかにも、アプリのプッシュ通知にレコメンドを掲載した大手アパレル企業では、その後、実店舗に来店した顧客の購買点数が1.5倍に向上するなど、高い成果が上がっている。

園田氏は最後に、「POS情報を連携させたレコメンドエンジンによって、OMOでの顧客体験を向上し、2回目の来店と長期的な関係構築が可能になります。オンライン・オフラインが対立するのではなく、アプリを介して両方を伸ばす戦略が実現できるわけです。コロナ禍からの回復期にある今、小売りビジネスを再び成長軌道に乗せるために、ぜひパーソナライゼーションとAIの力を試してみてください」と述べ、セッションを締めくくった。

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朝比美帆
朝比美帆

【プロなら余裕?】SEOがデキる人かどうか見極めるシンプルだけど効果的な質問【海外&国内SEO情報ウォッチ】

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Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。あなたは検索エンジンと SEO をちゃんと理解できているか? 「クロール」「インデックス」「ランキング」「レンダリング」や「HTMLソース」「DOM」「レンダリング」の違いを説明できるだろうか。
Kenichi Suzuki

クッキーレス感性ターゲティング広告「Trig’s」

3 years 8ヶ月 ago

ソケッツが、クッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig's」を提供。コンテンツから利用者の感情や感性を人工知能で推測し、親和性の高い関連情報や広告を表示する。集英社が採用した。詳細は、ソケッツの「2022年3月期決算説明資料」で紹介されている。

クッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig's」商用サービス開始
https://www.sockets.co.jp/newsmanager/pkobo_news/upload/301-0link_file.pdf
2022年3月期決算説明資料
https://www.sockets.co.jp/ir/ir_material04.html

noreply@blogger.com (Kenji)

イオンモール内のサイネージにスタッフのお勧め商品やコーディネートを配信

3 years 8ヶ月 ago

イオン、バニッシュ・スタンダード、ピーディーシー(PDC)は、全国のイオンモールで働く専門店のスタッフが発信するコーディネートやお勧め商品を、館内のデジタルサイネージで配信する取り組みを開始する。

専門店のスタッフのコーディネートをサイネージで配信

スタッフDXのアプリケーションサービス「STAFF START」を、デジタルサイネージへの配信に活用する。全国のイオンモールに出店する専門店には、SNSのフォロワーを多数抱えるインフルエンサー販売員、ECサイト上で売り上げを拡大するスタッフなど、「STAFF START」を通じてオンラインでも活躍するスタッフが在籍している。

今回の取り組みでは、こうしたスタッフの取り組みを可視化し、PDCが提供するコンテンツ管理プラットフォーム「OneGATE(ワンゲート)」を用いて、コーディネート投稿などをデジタルサイネージで配信する。

STAFF STARTを活用し、イオンモール内のサイネージで配信したイメージ図
サイネージ配信のイメージ図

2022年7月15日から「イオンモール成田」でスタートし、2022年9月に「イオンモール宮崎」、10月に「イオンモールつくば」に導入予定。今後、順次導入モールを拡大予定だという。

「OneGATE」とは

コンテンツやデータを集約し、Webやデジタルサイネージなどの自社メディアを強化するためのコンテンツ配信、メディア管理、APIデータ連携、分析の運用を実現するメディアプラットホーム。

PDCが提供する「OneGATE」について
PDCが提供する「OneGATE」について
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    ECサイトでよく利用する決済手段は「PayPay(オンライン決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」が躍進する一方、コロナ禍で非接触のニーズが高まり「コンビニ決済」「代金引換」の利用は減少傾向

    2022/7/14
  7. 売上2倍成長を続ける創業5年のベンチャーが語るオムニチャネルの重要性と成長の秘訣

    売り上げは2倍成長を続ける米国の水着EC会社Andie Swim。成長の秘訣(ひけつ)は、オムニチャネル販売、リテンションマーケティング、配送の最適化などにあるようです

    2022/7/14
  8. 物価「上がった」は89%。暮らし向き「ゆとりがなくなってきた」は43%

    日本銀行が実施している「生活意識に関するアンケート調査」で物価に対する実感などを聞いた。アンケートは、調査全国の満20歳以上の個人を対象に、生活者の意識や行動を大まかに把握する世論調査

    2022/7/11
  9. インボイス制度・電帳法で変わるBtoB-ECの請求・決済業務。事業者が知っておくべき請求業務の変更点と対応方法

    2023年10月に迫ったインボイス制度(適格請求書等保存方式)、2022年1月施行の改正電子帳簿保存法へ対応するためのポイントを解説

    2022/7/13
  10. ベルーナがネット通販の強化を目的に設置した撮影スタジオ完備のEC専用オフィスとは

    ベルーナ初の撮影スタジオと執務スペースを併設。EC専用商品企画部門やRyuRyuモール運営部門、新事業部門などが移転する

    2022/7/8

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    個人向け宅配の供給高は1.5兆円、宅配事業は2.1兆円【2021年度の全国主要地域生協】

    3 years 8ヶ月 ago

    日本生活協同組合連合会(日本生協連)が全国63の主要地域生協の2021年度における供給高(売上高)をまとめたところ、地域生協による個配(個人宅への宅配事業)供給高は前年度比0.2%増の1兆5815億円だった。

    全体の総供給高は同1.1%減の3兆922億円で、店舗事業は同2.3%減の9272億円。

    日本生活協同組合連合会(日本生協連)が全国63の主要地域生協の2021年度における供給高(売上高)をまとめたところ、地域生協による個配(個人宅への宅配事業)供給高は前年度比0.2%増の1兆5815億円
    宅配事業と店舗事業における供給高の2020年度比と2019年度比

    宅配事業全体の供給高は2兆1148億円(同0.8%減)と前年度を下回ったものの、2019年度比では14.8%増と伸長し、好調に推移しているという。コロナ禍で増加したWeb加入は、2019年度比140%超の増加となった。

    全国の生協組合員数は前年度比1.0%増の3027万人に増加。初の3000万人台となった。地域生協の2021年度世帯加入率は推計値で39.1%で前年度比0.4ポイント増。

    日本生活協同組合連合会(日本生協連)が全国63の主要地域生協の2021年度における供給高(売上高)をまとめたところ、地域生協による個配(個人宅への宅配事業)供給高は前年度比0.2%増の1兆5815億円
    各事業の実績について

    2022年度の方針

    地域生協は2022年度の方針として、①宅配事業のリノベーション(再強化)②店舗事業の黒字化③魅力ある商品づくり・品質保証④ICTによる事業・活動のデジタル変革――の4方針を策定している。

    宅配事業のリノベーション(再強化)

    SNSやWebでのデジタルコミュニケーションを強化し、若年層を中心とした加入促進に取り組む。組合員データに基づくレコメンド・提案、注文サイト・アプリの改善で、1人当たり利用高の維持・向上に努める予定としている。

    店舗事業の黒字化

    魅力ある店舗作りをめざして積極的なリニューアルに取り組む方針。需要が高まっている総菜・冷食など簡便・即食品を強化し、低価格志向に対応する。また、宅配事業との連携、買い物支援を通じた地域貢献など総合力を生かした店舗を展開。宅配ステーションやドライブスルー、ネットスーパーなど新たな受け取り方法の検討も進める。

    魅力ある商品づくり・品質保証

    「減塩に取り組みたい」「食物繊維・タンパク質を摂りたい」といった組合員の声からの商品開発・改善に引き続き取り組む。また、組合員からのニーズが高まっている時短商品、コープ商品のエシカル対応を強化する予定。地域の農畜産業に貢献する特色ある商品作りにも取り組む。

    ICTによる事業・活動のデジタル変革

    生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」の地域生協での実証実験と導入を進め、全国での展開に向けて課題を検討する。 経済産業省による「2025年の崖」の問題提起を踏まえてまとめた「ICT中期計画(2020-2025年)」に基づき、全国生協で情報システム基盤の刷新・共同化によるコスト削減、未来開発を進めるための具体策の検討を進める方針。

    「DX-CO・OPプロジェクト」は、日本生協連が、生活協同組合コープ東北サンネット事業連合、コープデリ生活協同組合連合会、生活協同組合東海コープ事業連合と4者共同で組合員の新しい暮らしの実現をめざす取り組み。

    石居 岳
    石居 岳

    ヘイのノーコードで店舗独自のアプリを開発できる「STORES ブランドアプリ」とは?実店舗とECの顧客情報一元管理機能など搭載

    3 years 8ヶ月 ago

    ヘイは、店舗の独自アプリを作成できるサービス「STORES ブランドアプリ(ストアーズブランドアプリ)」の提供を開始した。

    独自アプリを作成、実店舗とネットショップの情報を一元管理

    「STORES ブランドアプリ」は、ノーコードで店舗独自のアプリを開発できるサービス。デザインは複数パターンから選択した上で、ブランドイメージに沿ったアプリデザインを実現できるという。

    ヘイ STORES ブランドアプリ
    店舗の独自アプリを作成し、顧客の一元管理などができるサービス「STORES ブランドアプリ」
    (画像は「STORES」サイトからキャプチャ)

    また、実店舗やECサイトの顧客情報、購買情報の一元管理が可能。新規/リピーター比率や会員属性、来店周期、再来店傾向や、曜日/時間帯別、店舗別での分析もできる。

    ユーザー1人ひとりに合わせたメッセージやクーポンの自動配信、ポイント付与やランク制度、ユーザー個別の好みなどを取得できるアプリ上のアンケート配信機能を搭載している。

    ヘイ STORES ブランドアプリ 作成したアプリの例
    「STORES ブランドアプリ」を使用して作成した猿田彦珈琲のアプリ
    ヘイ STORES ブランドアプリ 作成したアプリのクーポン例
    アプリ内ではクーポンの配布も可能
    ヘイ STORES ブランドアプリ 作成したアプリのポイントカード、会員ランク例
    ポイントカードや会員ランク機能

    スマレジ、東芝テックなどのPOSレジとの連携、「Shopify」などネットショップとの連携もできる。

    導入費用は0円、月額費用はスタンダードプランが22万円、エンタープライズプランが33万円(いずれも税込)。

    サービスを通じて中小企業のDX化を支援

    コロナ禍で店舗のDX化が急速に進み、2019年から2020年の物販EC化率も大幅に伸長した。「STORES」におけるEC流通総額も2018年から2021年で5.5倍になったという。

    ヘイ STORES ブランドアプリ 物販系分野のBtoC-EC市場規模及びEC化率の経年推移
    物販系分野のBtoC-EC市場規模及びEC化率の経年推移

    また、消費者の行動も変化し「店舗でほしいと思う商品を見つけたら、その場で買わずネットショップにあるか探す」「気になる店舗を見つけたら、ネットショップがあるかチェックする」など、オンラインとオフラインを行き来する購買行動が大きく広がっている。

    ヘイ 代表取締役社長の佐藤裕介氏はマッキンゼーが行ったアメリカ消費者のOMO型消費行動に関する調査結果を紹介。75%が実店舗とオンラインどちらも利用しているという結果を説明した。

    佐藤氏は「OMO型の消費行動が当たり前になってきており、こうした行動は日本にも少しずつ浸透してきているのではないか」と言う。

    ヘイ STORES ブランドアプリ マッキンゼーの消費者に関する調査
    マッキンゼーが行ったアメリカ消費者のOMO型購買行動について

    「OMO行動が浸透すると、中小企業もOMO型の運営を迫られるのではないか」と話す一方、「実店舗とネットショプそれぞれの集客など2倍の手間がかかる。人手不足、マーケティング、商品・在庫・売り上げの管理、顧客情報の管理などの課題がある」と言う。

    ヘイは2021年6月にオンラインと実店舗の在庫を一元管理できるPOSレジサービス「STORESレジ」の提供を開始。想定より速いペースで利用企業が増えており、「中小企業の課題が顕在化しており、解決できるソリューションが求められていたのではないか」と佐藤氏は分析する。

    OMO型の消費行動に合わせた店舗運営をしようと考えた際、在庫以外にも二重管理になってしまうものはある。そういった課題を解決したいと思い「STORES ブランドアプリ」提供に至った。(佐藤氏)

    ヘイ 代表取締役社長の佐藤裕介氏
    ヘイ 代表取締役社長の佐藤裕介氏

    最適な「1to1」マーケティングをワンストップで提供

    サービス提供にあたり、 CRM事業部門 部門長の内田皓大氏は「事業者が実店舗で顧客情報を取得することは難しく、取得できたとしてもデジタルと統合、活用するためには越えなければならないハードルがいくつもある」と話す。

    「STORES ブランドアプリ」を活用することで、そういったハードルを一気に越えていける。アプリの作成にとどまらず、実店舗とネットショップの顧客情報の取得・統合・管理、オリジナルなロイヤリティプログラムの提供、最適な「1to1」マーケティングをワンストップで提供する。(内田氏)

    ヘイ CRM事業部門 部門長の内田皓大氏
    ヘイ CRM事業部門 部門長の内田皓大氏
    藤田遥
    藤田遥

    ECサイトでよく使う決済で「PayPay」「楽天ペイ」が躍進、よく利用する決済がない場合は約6割が購入せず離脱する

    3 years 8ヶ月 ago

    SBペイメントサービスが実施したECサイトにおける決済手段の利用実態に関するアンケート調査によると、ECサイトでよく利用する決済手段は「PayPay(オンライン決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」が躍進、一方でコロナ禍で非接触のニーズが高まり「コンビニ決済」「代金引換」の利用は減少傾向にあることがわかった。

    また、ECサイトによく利用する決済手段がない場合、約60%の男女が購入せずに離脱するという。

    調査結果によると、ECサイトで物品・デジタルコンテンツを購入する際、よく利用する決済手段は男女ともに1位が「クレジットカード決済」(60%以上)、2位が「PayPay(オンライン決済)」(約20%)だった。

    よく利用する決済手段(物販)
    よく利用する決済手段(物販)
    よく利用する決済手段(デジタルコンテンツ)
    よく利用する決済手段(デジタルコンテンツ)

    過去2回(2018年度、2020年度)の調査結果と比較したところ、物品とデジタルコンテンツで「クレジットカード決済」を選択する割合が年々減少、「PayPay(オンライン決済)」の割合が躍進しているという。

    さらに、「楽天ペイ(オンライン決済)」の割合も年々伸びており、オンラインでもリアルでも利用できるQRコード決済の人気が高まっている。一方、「コンビニ決済」「代金引換」など、対面で支払う必要がある決済手段は、コロナ禍で非接触のニーズが高まり減少傾向となっているようだ。

    よく利用する決済手段TOP5(物販)
    よく利用する決済手段TOP5(物販)
    よく利用する決済手段TOP5(デジタルコンテンツ)
    よく利用する決済手段TOP5(デジタルコンテンツ)

    ECサイトで物品を購入する際、最も利用する決済手段を聞いたところ、男女全年代で「クレジットカード決済」が最多。ただ、10代男性では「クレジットカード決済」の割合が「コンビニ決済」「PayPay(オンライン決済)」の割合と大きな差がない。クレジットカードを持っている割合が低いため、手軽に利用できる決済手段が浸透していることがわかる。

    また、女性は全年代で「PayPay(オンライン決済)」「コンビニ決済」が「クレジットカード決済」に次いで人気。さらに「後払い決済」を好む傾向にある。

    最も利用する決済手段(男性、年代別)
    最も利用する決済手段(男性、年代別)
    最も利用する決済手段(女性、年代別)
    最も利用する決済手段(女性、年代別)
    最も利用する決済手段の過去比較(物販)
    最も利用する決済手段の過去比較(物販)
    最も利用する決済手段の過去比較(デジタルコンテンツ)
    最も利用する決済手段の過去比較(デジタルコンテンツ)

    ECサイトで物品もしくはデジタルコンテンツを購入する際、よく利用する決済手段がない場合はどうするかという質問では、物販サイトでは男女ともに60%以上、デジタルコンテンツサイトでは男性約60%、女性約55%が、そのECサイトでは購入せず離脱する傾向にあるという。

    ECサイトを運営する事業者は、よく利用されている決済手段を導入すると、消費者の購入率アップにつながる可能性が高くなる。

    決済手段不足によるサイト離脱率について(物販)
    決済手段不足によるサイト離脱率について(物販)
    決済手段不足によるサイト離脱率について(デジタルコンテンツ)
    決済手段不足によるサイト離脱率について(デジタルコンテンツ)

    2020年と比べて2021年の1年間でECサイトにおける購入頻度の変化を聞いたところ、物販サイトでは10代男女の50%以上が「増えた」と回答し、他年代でも25%以上が「増えた」と答えた。デジタルコンテンツサイトでも、全年代を通して「増えた」割合が「減った」割合の2.4倍以上になった。

    購入頻度の変化について(物販)
    購入頻度の変化について(物販)
    購入頻度の変化について(デジタルコンテンツ)
    購入頻度の変化について(デジタルコンテンツ)

    調査概要

    • 調査名:ECサイトで物品・デジタルコンテンツを購入する際の決済手段に関する調査
    • 調査方法:インターネットリサーチ
    • 調査地域:全国
    • 調査期間:2022年2月14~21日
    • 調査対象:1年以内に物販サイトで何らかの商品を購入した10~80代の男女2528人と、1年以内にデジタルコンテンツを購入した10~80代の男女225人
    • 調査元:SBペイメントサービス
    石居 岳
    石居 岳

    NTTドコモ、ARサービス「XR City」を提供

    3 years 8ヶ月 ago

    NTTドコモが、拡張現実サービス「XR City」を提供。消費者にはスマートフォン向けアプリ「XR City」を提供し、場所などに応じた拡張現実コンテンツを表示する。事業者には拡張現実コンテンツの提供、課金、クーポン、広告機能を備えた「XR City Platform」を提供する。

    デジタルと現実世界が融合したARサービス「XR City」の提供を開始
    https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2022/07/13_00.html
    https://xrcity.docomo.ne.jp/

    このサービスは、NTTグループの新ブランド「NTT XR」の取り組みのひとつ。

    NTT XR
    https://group.ntt/jp/nttxr/

    noreply@blogger.com (Kenji)

    売上2倍成長を続ける創業5年のベンチャーが語るオムニチャネルの重要性と成長の秘訣 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    3 years 8ヶ月 ago
    売り上げは2倍成長を続ける米国の水着EC会社Andie Swim。成長の秘訣(ひけつ)は、オムニチャネル販売、リテンションマーケティング、配送の最適化などにあるようです

    創業から5年で100万着以上の水着をネット販売するAndie Swimの創業者であるメラニー・トラヴィス氏が、オムニチャネルが成長に不可欠な理由を解説します。

    Andie Swimがオンライン販売を開始したのは2017年。Andie Swimの水着を購入した人は、商品をInstagramで見つけた可能性が高いそうです。「Instagramは、コロナ禍以前から、私たちにとって主要な投資チャネルでした」と創業者兼CEOのメラニー・トラヴィス氏は話し、次のように続けます。

    私たちは、ボトムオブファネルのデジタルマーケティング戦略に注力することで、Instagramで成功を収めました。Facebook、Instagram、Googleなど、誰もが使う重要なチャンネルをすべて活用しました。

    「ボトムオブファネル・マーケティング」とは、消費者が顧客(購買者)に変わるステージ、つまり購買に近い見込み客を指します。コンバージョンを促すために、EC事業者はケーススタディや利用者の声、商品の詳細ページなどを積極的に用います。

    創業から5年で100万着以上の水着をネット販売するAndie Swim
    Andie SwimのECサイト(画像は編集部がキャプチャして追加)

    コラボレーションや豊富なサイズ展開(0~26号)が、消費者の支持を集めているAndie Swim。創業から5年で7万5000人以上のロイヤルティ会員を獲得し、2021年12月にはシリーズBの資金調達で1850万ドルを調達しました。

    その資金の大部分は、オムニチャネル展開に充てています。女優のデミ・ムーア氏は、Andie Swimの初期の投資家です。最近は2022年7月にイタリアとフランスで調達した素材とモロッコで製造した水着を「Demi Moore x Andie」コレクションとして発表しています。

    現在、ブランドとして成功するためには、消費者が集まる場所でのプレゼンスが必須です。また、オムニチャネルで展開する必要があります。私たちのビジネスの大部分はeコマースですが、成長するためには、より多くの場所で展開する必要があると思います。(トラヴィス氏)

    Anide Swimはフロリダ州ウェストパームビーチに6か月間のポップアップストアを含む、独自のテスト実店舗をオープン。この経験が貴重な学びになったとトラヴィス氏は振り返ります。

    店舗でのマーチャンダイジングとオンラインでのマーチャンダイジング

    トラヴィス氏は、店舗で売れる商品と、オンラインショップの顧客にアピールする商品は異なると言います。

    私たちのブランドがオンラインでうまく機能しているのは、返品制度が充実しているからです。自宅でくつろぎながら、水着を試着することができます。その一方、水着は実際に素肌につけるアイテムなので、女性は店頭で商品に触れ、見て、感じたいと思う側面もあるのです。(トラヴィス氏)

    Andie Swimの創業者であるメラニー・トラヴィス氏
    Andie Swim創業者メラニー・トラヴィス氏

     

    Andie Swimは、消費者が望んでいるため店頭で買い物ができるようにしたかったのです。そして、その結果が興味深い教訓になったとトラヴィス氏は振り返るのです。

    たとえば、店頭とオンラインでは売れるものが異なります。オンラインでは、女性は主力商品である黒のベストセラーに引き寄せられます。一方、店舗ではシーズンごとのファッション・コレクションに興味を示します。(トラヴィス氏)

    そして、女性は店頭でより多く購入する傾向があるそうです。「店頭で試着してフィット感がいいとわかると、買いだめするのです」(トラヴィス氏)

    その結果、店頭とオンラインでは平均注文額が差が出ています。トラヴィス氏によると、店頭での注文額はオンラインよりも20%から25%ほど高いそうです。店舗の売上高が高い理由は、商品担当が店頭消費者のために選んだ補完的な商品を消費者が購入するためです。

    ビーチハットやサンダルなどのアクセサリーは、「店頭で簡単にかごに入れられます」(トラヴィス氏)。その反応を見て、オンラインでも同様にアクセサリーを拡充していきます。ニューヨークのサグハーバー店とカリフォルニアのバークレー店をオープンして以来、Andie Swimは店頭での売れ行きを観察し、オンラインショッピングをする消費者にとって何が良いかを判断してきたそうです。

    女性が水着を買うとき、おそらくその旅行で必要な他のものも買っているはずです。(トラヴィス氏)

    オンラインでのコンバージョン率は1桁台前半。店頭でのコンバージョン率はオンライン比で35~40%高いそうです。

    「店頭でのコンバージョン率は全くの別物です」とトラヴィス氏は話します。

    ソーシャルメディアとインフルエンサーの役割

    Andie Swimは、FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを利用して、支持者を集めることに成功しました。コロナ禍によって対面での写真撮影を中止せざるを得なくなりました。その代わりに、ソーシャルメディア・コミュニティにいるマイクロインフルエンサーに注目しました。

    インフルエンサーに関しては、彼らがどこにいても撮影できるように手配しました。彼らがビーチの近くに住んでいようと、裏庭で写真を撮ろうと、2020年の春夏コレクションをすべて撮影することに成功しました。(トラヴィス氏)

    撮影された画像について消費者はリアルに感じ、SNS上ですぐに反応。現在、Andie Swimのマーケティング予算の約25%がインフルエンサーに費やされています

    リテンション・マーケティング

    Andie Swimは、コロナ禍以前は新規獲得に重点を置いていました。しかし、コロナ禍をきっかけに、リテンションが焦点になったと言います。

    私たちは、社内に非常に強力なリテンション・チームを設置し、顧客との関係性を構築し続けています。リピーターが優良な顧客であることを認識しました。そして、リテンション・マーケティングが非常にうまくできるようになったのです。(トラヴィス氏)

    また、「リピーターは返品回数が少ない」とも話します。「彼女らは自分のサイズを知っています。ブランドの支持者なのです。平均注文額が高く、LTVの向上につながります」(トラヴィス氏)

    配送は航空便か船便の使い分け

    インフレは誰にとっても最大の関心事です。実感がないと言う人は嘘をついています。業界によって感じ方は違いますが、私たちは皆、影響を受けているのです。(トラヴィス氏)

    Andie Swimのコレクションは、中国、スリランカ、モロッコ、カリフォルニアなど、世界各地で生産しています。昨今のコスト高と生産にかかる時間の増加に対応する方法としてあげたのが、輸送手段の変更です。

    異なるものを作るために、いくつもの工場を持つようにしています。コレクションの生産地を分散させることは、ブランドの運営を1つの大きな供給源に依存しないようにするための戦略です。サプライチェーンの遅延や燃料費の高騰が続くなか、私たちは最も費用対効果の高い方法を見極め続けているのです。(トラヴィス氏)

    Andie Swimは生産にかかる時間と輸送時間に基づいて、展開するコレクションを決めます。「お客さまのために価格を上げず、コストを抑えるために、できることをやっています」とトラヴィス氏。そのための準備として、オーダーを早めにまとめることもあるそうです。また、配送方法の最適化にも取り組んでいます。

    以前は、商品の輸送はすべて航空便でしたが、今は、航空便と船便を使い分け、コレクションの大部分を船便にすることで、利益を確保しています。(トラヴィス氏)

    サステナビリティへの取り組み

    Andie Swimは、リサイクル素材から製造された竹とレーヨンの混紡糸を使用したルームウェアと下着ラインを発表しました。100%サステナブルでありたいと考えていますが、「まだそこまでには至っていません」とトラヴィス氏は言います。

    Andie Swimの水着のほとんどは、リサイクルされたナイロン生地で作っています。そのような生産技術を持つ施設を増やす取り組みを継続的に行っています。

    倉庫の多様化に伴い、グリーン認証を取得する必要がありました。(トラヴィス氏)

    そのためには、水のリサイクルや廃棄物の削減、太陽光発電などの代替エネルギーの利用が必要です。

    アパレル業界全体が環境に与える影響は相当なものです。米国環境保護庁のデータによると、アメリカ人は2019年に1300万トン以上の衣類を捨てました。そのうち70%以上が埋立地に送られ、13%は新しい衣類や別の用途にリサイクルされました。

    Andie Swimがより環境に優しい商品を作りたいのであれば、そのオペレーションは世界規模でなければならないとトラヴィス氏は言います。

    アメリカは水着の製造大国ではありません。すべてを国内で生産していては、需要に追いつかないのです。アジアには、廃棄物の多くを占める水のリサイクルなど、サステナブルに物事を進める非常に高度な技術があります。(トラヴィス氏)

    Andie Swimのルームウェアは米国で生産されていますが、マーチャンダイジングにおける割合が少ないため、国内で生産する方がコスト効率が良いとトラヴィス氏は言います。

    ホリデーシーズンに向けた取り組み

    春から夏にかけては、Andie Swimにとってハイシーズンです。ホリデーシーズンは、ビジネスが落ち込むそうですが、割引を求める消費者にアピールするチャンスは残っています。

    ホリデーシーズンの顧客層は異なります。カリブ海への逃避行やその他の旅行の準備のために買い物をする、より裕福な顧客が多いようです。(トラヴィス氏)

    トラヴィス氏によると、Andie Swimはブラックフライデーとサイバー5の期間のディスカウントに頼ってはいませんが、キャンペーンは行っています。

    ブラックフライデーに何もしないなら、閉店したも同然だからです。ソーシャルメディアで、ある種の割引を行わなければ、消費活動から締め出されることになる期間なのです。(トラヴィス氏)

    Andie Swimは、セール期間と非セール期間とで、どのような消費者が来店するかを追跡しています。

    ブラックフライデーの消費者は、リピート顧客になる傾向がありますが、彼らは割引のタイミングをうかがっています。レイバーデー、ブラックフライデー、メモリアルデーの前後など、1年を通じてセール時期を予測し、年間を通じて何をすれば良いのかを決定しています。(トラヴィス氏)

    いつか、Andie Swimもブラックフライデー商戦に参戦しない小売店に追随するかもしれないと、トラヴィス氏は言います。

    PatagoniaやREIのようなブランドがブラックフライデーに閉店するのは素晴らしいことで、いつか私たちもそうなるかもしれません。しかし、今のところ、私たちはこのゲームを続けるつもりです。(トラヴィス氏)
     

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    「ハッピーなカスタマーは最高のマーケター」CX向上とOMO推進のカギを握るレビュー活用のポイントとは?

    3 years 8ヶ月 ago
    CX向上とOMO推進で重要となるレビュー/クチコミ活用のポイントについて、ZETA代表取締役社長の山崎徳之氏が解説する。
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    ZETAが提供するレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」は、アパレルをはじめ、化粧品や家具、スポーツなど幅広い業界で導入が進んでおり、導入サイトにおけるクチコミ及びQ&Aの投稿数は500万件を超えている。

    ネガティブなクチコミを懸念するあまり、レビュー機能の導入に踏み切れない企業が少なくない中、こうした企業はなぜレビュー機能を導入し、積極的に活用しているのだろうか。そこには、消費者による情報発信が活発化した今、「よい購買体験をした顧客の発信するクチコミは最強のマーケティングになる」という裏付けがあった。

    ネットショップ担当者フォーラム 2022 春」に登壇したZETA代表の山崎氏はCX向上と、店舗も含めたOMO(Online Merges with Offline)施策の推進で重要となるレビュー活用のポイントについて解説した。

    ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎徳之氏
    ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎徳之氏

    個人による情報発信が活発化し、マーケティング手段も変化

    マーケティングは年々進化しており、80~90年代と今では手法が全く様変わりしている。大きな違いの1つが「カスタマー自体がマーケターになる」という点だ。(山崎氏)

    レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を提供するZETA代表の山崎氏はこう解説する。

    インターネットの歴史を遡ると、2000年過ぎ頃までは下りの伝送速度が速く、上りの速度が遅いADSLが用いられていたこともあり、「企業が情報を発信して個人が受け取る」という一方向なコミュニケーションが一般的だった。しかし、2000年代後半になるとWeb2.0の時代を迎え、以降は個人による情報発信が活発化する一方となり、今やネット上の情報発信源の多くが、企業ではなく個人になっているほどだ。

    かつてはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌といったマスメディアが主要なマーケティング手段だったが、「ネット+個人発信の情報」がトレンドになった中で、マーケティングも変化してきているという。

    消費者は、企業よりも他のユーザーから発信された情報を信頼する

    個人が情報を発信する時代。だからこそ、製品や購入プロセス、購入後のサポート、周囲からの評価などでよい買い物体験ができた顧客は「最高のマーケター」になるのだ。「最高のマーケター」となってもらうためには、買い物に対する消費者の悩みを解決してCXを高めなければならないが、そこで役立つのがレビューやクチコミだという。

    米国で行われた調査(※)によると、「ポジティブな体験は最高の広告より勝る」と回答した人が65%を占めたという。これは、よい買い物体験をした人から発信される肯定的な意見やレビューは、他の消費者に対してもよいマーケティング効果を発揮することを意味している。

    ※出典:How brands can effectively engage Gen Z consumers? Just ask!

    また、主要購買層がZ世代へと移り変わる中、国内の調査ではZ世代の半数近くが「購買意欲の創出に最も影響するものはレビューやクチコミ」と回答。企業が発信する製品の詳細情報や正確な知見を持った情報も重要だが、他のユーザーが発信するレビューやクチコミは、購買を後押しする大きな要因になっていることを意味している。

    米国や国内の調査から、レビューやクチコミが購買意欲に与える影響は大きいことが裏付けられている
    米国や国内の調査から、レビューやクチコミが購買意欲に与える影響は大きいことが裏付けられている

    ここで山崎氏は「レビューやクチコミをマーケティングに活用する上で、よい製品を作ることが大前提となる」という。レビューやクチコミは、企業の思惑ではなくユーザーの正直な感想であるからこそ価値が高いもの。このため、まずはよい製品・サービスでユーザーの満足度を高めて「ハッピーなカスタマー」を創出しなければいけない。

    満足度の高いユーザーがクチコミを発信すると、他のユーザーがその情報を見て購入し、さらにクチコミが増えて、また別のユーザーがその情報を見て購入する――という、スパイラルができてくるという。

    ハッピーなカスタマーのクチコミが生み出すスパイラル
    ハッピーなカスタマーのクチコミが生み出すスパイラル

    デジタル化する以前は、ユーザーが製品やサービスに対して何か思うことがあってもその情報を発信する手段がなかったため、他のユーザーがどう思っているのかを受け止めることもできなかった。しかし今は、スマートフォンの普及により情報発信がしやすく、他のユーザーの意見も見やすくなっている。ユーザーが発信する情報の中には、役に立つ情報も隠れている。そうした情報をいかに汲み取っていけるかが重要になってくるだろう。(山崎氏)

    米国で出されたある統計では、「消費者は企業が発信する情報の3倍、他の消費者が発信する情報を信頼する」と報告されている。消費者は企業が発信する情報を参考にしながらも、実際に購入をした他の消費者が「この製品は本当にいい」と発信する意見の方がはるかに信用できると思っているようだ。

    「UBERの利用が普及した背景も、テクノロジーの面だけではなく、クチコミによるマーケティングを初期段階から活用してシェアリングエコノミーを広げた面も大きいのではないだろうか」と山崎氏は話す。

    消費者は企業の発信する情報の3倍、他の消費者の情報を信用するからこそ「ハッピーなカスタマーは最高のマーケター」になる
    消費者は企業の発信する情報の3倍、他の消費者の情報を信用するからこそ「ハッピーなカスタマーは最高のマーケター」になる

    「検索」と「レビュー/クチコミ」の相互補完性がCX向上のカギを握る

    では、よい製品を作ることを大前提とした上で、どのように満足度の高い買い物ができるようにすればいいのだろうか。

    マスメディアが主要なマーケティング手段だった頃は、できるだけ万人にマッチするような製品を作る「ワン・フィッツ・オール」が主流だった。しかし、今やパーソナライズが重視される時代となり、それぞれのユーザーに細かくフィットした製品をいかにして作っていけるかが企業の課題となっている。

    しかし個々にフィットするように、豊富なバラエティーを取り揃えたよい製品をせっかく作っても、製品Aが合うはずの消費者が製品Bを購入してしまうと不満足につながってしまう。企業としては、そうした事態は避けたいところだ。

    満足度の高い買い物体験を提供するには、ユーザーには自分に合いそうな製品や求める製品を的確に見つけてもらわなければいけない。そして、見つけた製品を他のユーザーがどう評価しているのかを見られるようにしなければいけない。このため、「検索」と「レビュー/クチコミ」の2つの機能が、CX向上のカギを握るという。

    CXを高めるためには「検索」と「レビュー/クチコミ」の相互補完性がカギを握る
    CXを高めるためには「検索」と「レビュー/クチコミ」の相互補完性がカギを握る

    レビュー/クチコミへの取り組み①
    レビューやクチコミはCVにつながる「コンテンツ」

    日本企業の現状を見ると、管理職や決裁者には比較的年配の層が多いように思われる。しかし、デジタルネイティブのZ世代が主要購買層になってきたように、今やユーザーの方が企業よりもデジタルに詳しい時代といっても過言ではない。

    その中で、リアルの場だけでなく、デジタル上でもユーザーの声を聞き、ユーザーから学ぼうとする企業の姿勢が大事になっているという。ユーザーからの学びを得るためにも、レビューやクチコミのコンテンツは重要だ。

    さらに、米国で行われた調査によると、レビューがある商品はレビューがない商品に比べて、270%購入確率が高くなるという結果も出ている。レビューやクチコミはコンバージョンに与える影響が大きい「コンテンツ」であることを認識しておかなければならない。

    レビューやクチコミは企業がユーザーから学ぶ場であり、コンバージョンにも大きく影響するコンテンツである
    レビューやクチコミは企業がユーザーから学ぶ場であり、コンバージョンにも大きく影響するコンテンツである

    レビュー/クチコミへの取り組み②
    他のユーザーの意見を正しく判断できるよう、レビュー機能は進化し続けている

    レビューやクチコミといえば多くの場合、「5点満点中3.7点」といった総合点だけが表示されていて、評価を付けたユーザーのコメントが書かれているような形式がイメージされるだろう。しかし、今はユーザーが正しく判断しやすいレビューの形へと進化を続けているという。

    レビュー機能の進化①
    「何についての点数なのか」が明白にされている

    「配送が遅かったから1点」という評価では、製品自体の良し悪しが判断できない。飲食店のクチコミサイトで、味、コストパフォーマンス、ホスピタリティーなどの各項目で点数がわかるように、ショッピングでも何に対する点数であるかを把握できる形が一般化してきている。

    レビュー機能の進化②
    どんな人によるレビューなのかがわかる

    たとえばアパレルであれば、性別、年代、身長、体型などが似ているレビュアーの意見を求めるだろう。評価項目が複数設けられていても、自分と全く違うタイプの人によるレビューでは有用な評価になる可能性は低い。そのため、多くのクチコミの中から自分と似たタイプの人のクチコミを絞り込める機能のニーズが高まっている。

    評価項目やレビュアーのタイプが把握・検索できるなど、レビュー機能は進化し続けている
    評価項目やレビュアーのタイプが把握・検索できるなど、レビュー機能は進化し続けている

    レビュー/クチコミへの取り組み③
    ネガティブなクチコミも企業とユーザーの双方にとって有用な情報

    レビューやクチコミの機能を導入しない理由として、「ネガティブなクチコミを避けたい」という声が多いという。これに対して山崎氏は「悪い意見を書かれたくないという気持ちもわかるが、それは短期的な視野であり、長期的なCX向上の機会を損失してしまっている」と話す。

    ネガティブなクチコミは、「誹謗中傷・攻撃」と「企業にとって耳が痛い意見」の2種類に分けて取り扱うことが大事だという。誹謗中傷や他のユーザーのミスリードを誘うような誤った内容のクチコミは取り除くべきものだが、一方の「耳が痛い意見」は、企業にとって改善点を知るための貴重な意見になると捉えなければいけない。

    また、一見すると「サイズが合わなかった」などのネガティブなクチコミも、そのクチコミが他のユーザーとのミスマッチを防ぐことに役立つため重要な情報になるという。「ZETA VOICE」の導入企業からも、「クチコミによって商品の返品率が大幅に減少し、オペレーションコストが削減できた」という声が寄せられている。返品をするとなるとユーザーにとっても大きなストレスになるため、意義のあるネガティブなクチコミは企業とユーザーの双方にとって有用な情報だと言える。

    このほか、「買いたい/利用したいと思うクチコミ」を問うユーザーアンケートでも、「よいことも悪いことも書いている」(9.8%)や、「許容できる範囲のネガティブな内容の書き込みがある」(4.1%)とあるように、ユーザーはポジティブに評価している側面もある。ネガティブなクチコミをよい情報だと捉えられる意識改革が必要だ。

    誹謗中傷ではないネガティブなクチコミは、企業とユーザーの双方にとって貴重な情報となる
    誹謗中傷ではないネガティブなクチコミは、企業とユーザーの双方にとって貴重な情報となる

    レビュー/クチコミへの取り組み④
    レビュー/クチコミの進化系、インタラクティブなQ&Aも登場

    レビューやクチコミの進化系としてQ&Aも登場している。これまでQ&Aは「よくある質問」やFAQのような企業からの一方的な発信が多かったが、最近ではレビューに対して他のユーザーが質問したり、それに対してユーザーや企業が回答したりするような、双方向のコミュニケーションを図る形が見られるようになった。

    特に若年層は日常的にSNS上で自己表現をしているように、クチコミに自身の体験を書くことが楽しいと感じる人が多い傾向にあるため、Q&A上のコミュニケーションは活発化している。インタラクティブなQ&Aは購入の後押しにつながるだけでなく、これまでネット上では難しかった“ワイガヤ感”の創出にも寄与しているという。

    双方向なコミュニケーションが図れるQ&Aは不安の払しょくや購入の後押しにつながる
    双方向なコミュニケーションが図れるQ&Aは不安の払しょくや購入の後押しにつながる

    「ZETA VOICE」は、複数の評価項目(何についての点数なのか)とレビュアーの軸(どんな人によるレビューなのか)の設定・絞り込みができるほか、インタラクティブなコミュニケーションが図れるQ&Aも実装できるシステムとなっている。

    導入したアダストリアの「.st(ドットエスティ)」では、1商品あたり約数十件~数百件のコメントが投稿されるほどQ&Aで活発なやり取りが行われており、ファッションの買い物に関するソーシャルネットワーキングのような使い方もされているという。

    「ZETA VOICE」はユーザーが発信する情報をより有効に活用し、CX向上に役立っている
    「ZETA VOICE」はユーザーが発信する情報をより有効に活用し、CX向上に役立っている

    消費者は店頭でもクチコミを重視、OMO施策が購入の後押しに

    クチコミが購買に影響を与えるシーンはECに限らない。ユーザーは店頭でもクチコミを積極的に見ており、購入の最後の後押しに大きな影響を与えているようだ。

    店頭でもネットのクチコミが購買に影響を与えている
    店頭でもネットのクチコミが購買に影響を与えている

    コロナ禍でEC化率がより高まったが、やはり店頭で買い物をすることも楽しい行為なので、今後収束に向かっていけば消費者はまた街に出るようになると思われる。毎回買うものが決まっているような商品はネットで買う傾向が続くだろうが、家具やアパレルなどのように実際にいろいろなものを見ながら買いたいような商品もあることを考えると、今後も店頭での購入が5~7割程度残り続けるのではないだろうか。

    ただ、「ECではクチコミを見るが、店頭では見ない」ということではないので、消費者の行動に企業は協力していかなければいけない。(山崎氏)

    こうした消費者の行動から、店頭での購買にECのデジタルマーケティングが役立つ「OMO(Online Merges with Offline)」の概念が広がった。山崎氏は「OMOで重視すべき取り組みの1つが、店頭でスマートフォンを使って情報を収集するユーザーを、いかに自社のECサイトに誘導するかだ」と話す。

    店頭で商品を見たユーザーがネットでクチコミを閲覧し、店頭や自社の運営するECサイトで購買に至れるように誘導すべきところ、他社のECサイトで購入されてしまっては販売機会の損失となってしまう。つまり、自社のECサイトにクチコミが充実していなければ、参考になる情報が得られずCXの低下につながりかねないほか、他社のECサイトに流れる可能性も高まるということだ。

    ECサイトのクチコミを充実させることは、店頭に来店したユーザーのCX向上にもつながる
    ECサイトのクチコミを充実させることは、店頭に来店したユーザーのCX向上にもつながる

    OMO・DXソリューションも展開する「ZETA CXシリーズ」

    ZETAは「ZETA CXシリーズ」として6製品を展開。中でも、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」が主力製品となっている。

    コロナ禍では店頭のデジタルマーケティングへの投資を手控える企業が多かったが、徐々に街の人出が戻りつつある中で「ZETA CLICK」の導入が増加しているようだ。クチコミとOMOが連携した事例が今後ますます活況を帯びるとみている。

    「ZETACXシリーズ」6製品のうち、特に「ZETA SEARCH」「ZETA VOICE」「ZETA CLICK」の導入が進んでいる
    「ZETA CXシリーズ」6製品のうち、特に「ZETA SEARCH」「ZETA VOICE」「ZETA CLICK」の導入が進んでいる

    「ZETA CXシリーズ」は、中堅~大手企業を中心に幅広いジャンルで導入されている。アパレル業界を中心に、特に先進的なデジタルマーケティングの取り組みに力を入れる企業からの引き合いが強い傾向にあるという。

    「「ZETA CXシリーズ」の主な導入企業
    「ZETA CXシリーズ」の主な導入企業
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    朝比美帆
    朝比美帆

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