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JR東日本と千趣会、資本提携の背景とは? それぞれの課題と将来に向けた変革

3 years 8ヶ月 ago
JR東日本と千趣会は資本業務提携以降、相互の経営資源を活用したコマース事業を展開している。両社の描く戦略と未来について、JR東日本の事業創造本部で千趣会への出資を主導し、現在は千趣会の取締役に就いた佐野太氏が講演

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、グループ経営ビジョン「変革2027」で、データベースを起点とした脱「鉄道」ビジネスの構築をめざしている。その一環として2020年9月に千趣会と資本業務提携した。JR東日本が千趣会に出資した背景やねらい、そして千趣会が手がけていく事業・サービスとは何なのか。JR東日本の事業創造本部で千趣会への出資を主導し、現在は千趣会の取締役の佐野太氏が解説する。

株式会社千趣会 取締役 ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当 佐野 太氏
株式会社千趣会
取締役 ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当 
佐野 太氏

2020年9月、JR東日本と千趣会が資本業務提携

千趣会は2020年9月に東日本旅客鉄道(JR東日本)と資本業務提携を実施。顧客との多様なリアルの接点を持つJR東日本と、顧客に寄り添った商品開発力を持つ千趣会が双方の強みを融合し、相乗効果を高める施策を次々と展開している。

資本業務提携の際、両社が取り組む大きなテーマには以下の4つを掲げた。

  1. 駅ビル・エキナカへのベルメゾン出店
  2. JR東日本のECモール「JRE MALL」へのベルメゾンの出店
  3. ポイントプログラムの連携
  4. ベルメゾンの公式サイトにおけるJRE CARD(ビューカード)決済特典
提携概要
JRE MALL、JRE POINT、JRE CARDを軸に、両社の強みを融合する協業を目指した

提携の背景にあるのは「駅利用者層の女性化」

JR東日本を取り巻く環境を見る上で、「就業者数の推移」が1つのカギとなる。近年は女性や65歳以上の就業者が増加したため、就業者数自体は増加傾向にあるが、特筆すべきはその内訳だ。

2001年以降、男性の就業者数が約74万人減少する一方で、女性は約339万人増加している。この推移を考慮すると、駅を利用して通勤する層が女性化していると考えられる。

2000年までは男性客が新聞、タバコを補給する場

2000年頃までは会社で働く人の多くは男性で、駅はいわゆる「男性サラリーマンの補給場」だった。このため、駅では新聞・雑誌、タバコ、酒類、アメ・ガムなど、瞬間的に消費ができる、比較的男性が好みやすい商品が販売されていた。

エキナカの変遷
駅の利用者層に応じて変遷してきたエキナカ

2000年〜2010年、仕事帰りに立ち寄る「ハレ消費」の場

2000年〜2010年にかけては女性の社会進出が本格化し、駅を利用する女性の数が増加。当時はまだ働き方改革という言葉自体がなく、女性も「バリバリ働く」という時代だったため、駅は疲れた自分に対する癒しや発散できる商品など、“ハレ消費”をする場へと変わっていった。

その象徴が、エキナカ商業空間の「エキュート」だという。有名洋菓子店のスイーツや、総菜、ワイン、花、女性向け雑貨などを取り扱い、会社の帰りに気分転換ができるような消費の場として、現在でも多くの人に利用されている。

生活を効率化させる場へ(2010年〜2020年)

さらにその後、2020年にかけても駅というマーケットは変化した。そのキーワードの1つが「共働き化」だと分析する。子どもが小さいうちから女性が働きに出たり、早期に復職したりする傾向が昔に比べて大幅に高まり、仕事も生活も効率化してくれる役割が駅に求められるようになったという。

この頃からJR東日本は新規事業として宅配物が受け取れるロッカーや、ボックス型のシェアオフィス「STATION WORK」などを設置するなど「効率化サービス」に力を入れるようになった。また、セルフレジや無人決済店舗の設置も進めているほか、地方で獲れた海産物が新鮮なうちに駅で受け取れるような新幹線輸送も始めている。

これからは「いろいろな情報を得られる場」へ

2020年以降はさらに「働く」ということが変化する時代に突入した。コロナ禍の影響を大きく受けたことで仕事の在宅化が定着し、今後は仕事の多拠点化が進むと想定。さらに、ネット通販が一般化したことにより、これからますます情報を得る場所と購入する場所が分離していくと予測している。

ネットで何でも買えてすぐに届く時代でも、やはりリアルにも強い面はあるので、すべてがネットに流れることはないと思っている。ただ、これはあくまで個人的な見立てだが、その場で見てその場で購入するというスタイルから変わらない消費者が多いとしても、「駅で情報を得たけど、購入はネットでする」という傾向は強まっていくと考えられる

そうなると、駅は「モノを売って、そこから賃料をいただく」だけではなく、「いろいろな情報が得られる場」となっていくだろう。時代そのものがモノからサービスに移行しているので、「モノを買う」というよりは「気持ちが充足される」、そんな場として駅が認識されていくのではないだろうか。(佐野氏)

駅利用者のライフイベントと駅との関係

JR東日本を利用する顧客のライフイベントを見ると、駅を多く利用するのは「通学」〜「就職・通勤」の層と、「成熟」〜「引退・老後」の層だ。通学や通勤で駅を利用するようになり、Suicaや定期券を持ち始め、それらをお得に購入するためにビューカードを入手する人も多い。さらに、通学・通勤中にエキナカ、駅ビル、自販機などで消費もするようになる。

また、子育てが一段落した世代や仕事を引退した世代になると、スポーツクラブや旅行を楽しむようになり、駅の利用が増える傾向にある。その象徴として、中高年向けの会員特典「大人の休日俱楽部」は、強い顧客接点になっているという。

しかし、「出産・育児」の段階では、特に女性は自宅中心の生活にならざるを得ず、あまり駅を利用できなくなってしまう。復職しても育児で忙しい間は通販や郊外の商業施設で買い物をすることが多くなるため、「出産・育児」の段階はJR東日本にとって顧客離れを起こしやすいポイントになっているという課題認識があった。千趣会がこの「出産・育児」の層との接点を補完すると期待した。

駅の利用者推移と提携意義
生涯の中でも「出産・育児」の段階で駅の利用が減り、JRE POINT離脱につながりやすい

「ベルメゾン」は、マタニティーウエアの購入を機に入会する顧客が多く、ベビー用品やキッズ・ジュニア向けの商品まで、子育て世帯を中心に長年にわたって利用されている。JR東日本が持つサービスと、「ベルメゾン」が持つサービスを組み合わせると、お客さまがあらゆるライフイベントを経るなかでも生涯を通してつながりが持てると仮説を立てたという。

「ベルメゾン」の通販でも「JRE POINT」が貯まったり使えたりできれば、「出産・育児」の層が駅に来られなくても接点が維持できる。それだけでなく、千趣会との協業によって駅ビル・エキナカで共働き世帯を応援する商品・サービスの充実化が図れれば、復職などで再び駅を利用し始めた「出産・育児」の層が、より便利に駅を利用できると考えた。

千趣会との提携の意義
「出産・育児」の層との接点が強い千趣会と協業し、生涯を通じたつながりを維持

協業の一例として、2021年の春、品川駅で20日間にかけて「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON」というポップアップイベント開催した。若年層やベビーカーを押す女性など、子育て世帯を中心に約4000人の顧客が利用し「駅のなかで開催したポップアップとして、記録的な実績となった」(佐野氏)と話す。

品川駅でのポップアップ
20日間で約4000人が利用した品川駅でのポップアップイベント(2021年春)

“これまで”と“これから”のJR東日本グループの事業構造

JR東日本の1日あたりの輸送人員は約1780万人(2020年3月末時点)にのぼる。多くの利用者が駅に集まるため、駅自体が媒体価値を持って広告ビジネスが展開できるほか、駅ビルやコンビニ、ホテルを備えるなど、これまでのJR東日本はリアル・プラットフォームベースの事業群で、不特定多数の利用者との接点を直接収益化するビジネスを展開してきた。

これまでのJR東日本の事業構造
これまでのJR東日本の事業

しかし、今後を見通すと駅を取り巻く環境は大きく変化すると考えられる。そのなかで、特に以下の5点が鉄道事業者の課題としてあがるという。

  1. 駅の顧客の変化
  2. 人口減少(鉄道の集客力の減衰)
  3. 人口減少(慢性的人手不足。販売員の減少)
  4. デジタル化・スマホ化
  5. 新型コロナ禍で上記の状況が悪化、変化、不透明化

1の「駅の顧客の変化」は、前述の通り、共働き世帯の増加と駅の利用者層の多様化に通じる。

2、3に2つの意味の「人口減少」をあげている。1つは、人口減少による集客力の減衰だ。鉄道の利用者が減れば、駅ビルや駅構内のコンビニなどのポテンシャルが下がると考えられるため、客数に依存した事業で業績を伸ばしていくことは難しくなる。このため、今後は客単価やLTVを伸ばす施策に変化していかなければならないという。

もう1つの「人口減少」は、人手不足を意味する。駅は多くの販売員によって成り立っているが、今後ますます販売員の数が減少すると懸念されるため、急務の課題だ。店舗のセルフ化、無人化、自動化、ロボット化を進めるほか、ネット通販を活用した無店舗化にビジネスを移行せざるを得ないと考えている。

④の「デジタル化・スマホ化」は、駅や電車内の広告ビジネスの在り方に大きく影響する。電車の待ち時間や乗車中にスマホを見る乗客が多く、中吊り広告や駅のポスターを見る機会が減少するなかでは、広告や販促手法をDX化し、マス広告からOne to Oneの訴求に切り替える必要があると捉えている。

⑤にコロナ禍で上記の状況が悪化、変化、不透明化したことをあげている。こればかりは誰にも先が見通せないが、「1つ言えることは、ビジネスモデル転換をスピードアップすることが鉄道グループには必要」(佐野氏)と断言する。

ステップ① JRE POINT、JRE CARD、Suicaの顧客を共通IDで会員化

大きく5つあげた課題に対し、まずは①駅ビル・エキナカで使える「JRE POINT」 ②クレジット決済「JRE CARD」 ③鉄道やコンビニで使える「Suica」――という各事業の顧客を共通IDで会員化することから始めるという。

JR東日本のこれからの事業構造
課題解決に向けてJRE POINT、JRE CARD、Suicaの顧客を共通IDで会員化
「JRE POINT」とは

JR東日本の駅ビルやエキナカで使えるポイントシステム。店舗でカードかアプリバーコードを提示する仕組み。現在、ECモール「JRE MALL」を含め、142館で利用できる。クレジットカードの「JRE CARD」を特定の優待店で利用すると、ポイントが3倍貯まる。

またWebから登録しておけば、Suica決済でもJRE POINTを貯めることができる。Suica決済は店舗や自販機、ホテル、レンタカー、スポーツクラブなど、利用できる場所が多岐にわたるため利便性が高く、エキュートなど特定の場所ではSuica決済でポイントカードも提示すれば、ダブルでポイントが貯められる。

JR東日本は、JRE POINTをチケットレス化やカードレス化、セルフ購入の促進にも役立てている。鉄道乗車時のSuica利用でポイントを付与することでチケットレス化を進め、さらにカードタイプよりモバイルSuicaの方がよりポイントが貯まりやすくすることでカードレス化も進めている。Suicaを用いたセルフ購入も、ポイントで誘導している形だ。

JRE POINTについて
鉄道サービスでJRE POINTが貯まる仕組みにより、チケットレス化、カードレス化、セルフ購入を推進

ステップ② 顧客を共通化したJRE POINT・IDを活用し、ネット上でも事業を拡大

各事業の顧客を共通化した「JRE POINT・ID」が進めば、デジタル上のプラットフォームも構築でき、今までのようにリアルだけに頼った事業のみならず、ネット上でも事業が拡大していけるようになる

「JRE MALL」をはじめチケット予約の「えきねっと」やロッカー予約の「To Locca(トロッカ)」など、ネットやスマホで予約する各種サービスの利用にもポイントで誘導しやすい仕組みが実現できると構想する。

JRE POINT・IDを活用してネット上のサービスに顧客を誘導
各事業の顧客を共通化したJRE POINT・IDを活用してネット上のサービスに顧客を誘導
「JRE MALL」とは

「JRE MALL」は、ポイントが貯まって使えるECモールとして2018年3月にサービスを開始。JRE POINTの会員が貯まったポイントを消費する場として利用する傾向にあるという。サービス開始時は鉄道グッズを中心に取り扱っていたが、2021年3月に「ベルメゾン」が出店してから女性向けの商材が一気に増加し、現在は女性購入者の比率が拡大している。

2021年9月(単月)の実績では、売り上げが前年同月比250%、新規会員登録数は同176.9%に伸長。ベルメゾン店の売り上げシェアは10.54%を占めている。

「JRE MALL」の実績
「JRE MALL」の実績(2021年9月)

千趣会との協業メリットは“リアルの場”と“JRE POINT会員の融合”

一方、千趣会にとってのJR東日本との協業の意義は何か。まず、協業の背景となる通販・EC事業者が抱える課題として、以下の5点をあげている。

  1. 通販・EC市場の競争激化
  2. 購入前に手に取って確認できない
  3. 購入した商品をなかなか受け取れない
  4. 働きの増加(カタログやPCを見る時間の減少)
  5. 客の価値観の多様化(大量生産大量消費、大量破棄への罪悪感)

1点目の課題に「通販・EC市場の競争激化」をあげた通り、通販・EC市場は成長を続けている反面、多くの事業者が参入している状況だ。そのなかで消費者に想起されて選ばれるためには、これまで以上にブランディングが重要となる。しかし、ネット広告だけではブランディングがしづらく、新規顧客を獲得する手段をより多角化していく必要があると実感しているという。

2、3点目の「購入前に手に取って確認できない」「購入した商品をなかなか受け取れない」はまさに通販特有の課題と言える。体験を提供するためのリアルの場や、強いPR要素を持つポップアップを展開して、事前に商品を確認したい消費者の悩みを解決したい考えだ。

さらに、働き方の多様化やコロナ禍による生活様式の変化、SDGsへの意識の高まりなどを背景に、4、5点目の課題が浮上。コロナ禍を経て、通勤と在宅ワークのバランスがどうなっていくかは今後も注視が必要としながらも、「カタログ通販事業者の立場で考えると、消費者のカタログを見る時間が減った場合に備えておく必要がある」(佐野氏)としている。

エキナカ・駅ビルを活用し、ベルメゾンのブランディングとサービスを強化

先ほどの課題の1点目にあげた通り、通販・EC事業者にとってブランディングの重要性は増している。千趣会は前述した「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON」のポップアップのほかにも、エキナカ・駅ビルを活用した新規顧客獲得のタッチポイントを強化する施策を次々と展開している。

2021年5月に品川駅で開催した、汗取りインナー「サラリスト」のポップアップショップでは男性向け商品が人気を集めた。「ベルメゾン」で購入する顧客の98%を女性が占めるなか、新しい層の顧客にアプローチできたと実感している。

八王子駅や大宮駅などの郊外でもポップアップを開催し、地域性や曜日による購買層、売れ筋の違いなどを分析。このほか、テーブルやベッドなど、その場で持ち帰れない大型商品を展示し、「JRE MALL」への誘導も図っている。

駅を活用したブランディング
ポップアップショップで大型商品を展示し、「JRE MALL」に誘導

東京駅構内の「グランスタ東京」には、「ベルメゾン」の常設店を出店し、千趣会のシューズブランド「BENEBIS(ベネビス)」などを販売している。「BENEBIS」はカスタムオーダーに力を入れているが、リアル店舗で顧客とコミュニケーションをとるなかで、カスタムオーダーは「小さいサイズ」「幅の狭いサイズ」への期待が高いと判明した。

一般的なリアル店舗では在庫を置くスペースに限りがあるため、売れ筋のサイズを大量に販売する傾向にあるが、通販にはサイズ展開の豊富さが期待されていると実感したという。ニッチな顧客ニーズにも対応することで、その顧客のリピート購入が見込まれると捉えている。

また、東京駅では改札内にも「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON」の常設店を開業。アプリの「JRE MALL MY LIST SHOPPING」と連動し、気になった商品をアプリにストックして後で購入できる仕組みも始めた。この店舗の開業により若年層にもアプローチできたほか、「ベルメゾン」のディズニーカタログの表紙をモチーフにした商品が人気を集め、大きなPR効果が発揮できたという。

エキナカ・駅ビルでのポップアップや常設店は、「JRE POINT」が貯まって使えることをベースに展開している。従来のエキナカ・駅ビルは「集まってくる人に販売する」スタイルだったが、ポイント会員にはメルマガも配信できるので、こちらから集客を図ることも可能になる

人口減少に伴いお客さまの数も減ることを見越すと、駅であっても自ら集客をしなければならないと考えている。ポップアップや常設店で施策の検証を続けている。(佐野氏)

特典やJRE POINT交換用の買い物券で、JRE POINT会員をベルメゾンに誘導

両社は協業の当初から、JRE POINT会員をベルメゾンのECサイトに誘導するため、「ベルメゾン」での買い物でJRE CARD(ビューカード)決済を使うとベルメゾンとJRE双方のポイントがアップする特典を実施。また、たとえばJRE POINTを8400ポイント貯めると1万円分のベルメゾンの商品券と交換できるといった、JRE POINT交換用の「割増お買物券」も設定している。

ベルメゾンにおけるポイント連携
JRE POINT会員をベルメゾンの通販に誘導する仕組みを協業当初から開始

こうした取り組みの結果、資本業務提携から1年後の2021年9月時点で、JRE POINT会員のベルメゾンにおける購入金額(月額)は前年同月比の179.4%に増加。JRE POINT会員がベルメゾンを新規で利用した人数の割合も15.8%(単月)に達し、新規購入者の獲得にもつながっている。

ベルメゾンの実績
ベルメゾンの実績(2021年9月期)。JRE POINT会員がベルメゾンで購入する人数の割合、金額ともに増加している

これまで実施してきた施策の結果を踏まえ、JR東日本と千趣会は今後、以下の取り組みに力を入れていくという。

  • JR東日本チャネル向けのオリジナル商品の開発
  • カタログ+ネット+エキナカを想定した販売戦略・施策の実施
  • リアルで体験し、ネットで販売するショールーミング業態の開発
  • 人材交流の強化によるノウハウの融合

両社は文化的にもまだまだ融合していけると思っている。人材の交流を強化して、ノウハウを融合しながら新しいものを作り出していきたい。(佐野氏)

この記事は2021年11月17日に「ネットショップ担当者フォーラム2021秋」で行われた講演をまとめたものです。

朝比美帆

EC検索エンジンと連携できる検索連動型広告ソリューション「デクワス.LISTING」

3 years 8ヶ月 ago

サイジニアのグループ会社でデジタルマーケティングを手がけるデクワスは、検索連動型広告ソリューション「デクワス.LISTING」の提供を始めた。

ECの商品検索エンジンと連携できる検索連動型広告ソリューションで、ECサイトやリテールメディアなどのサイト内検索を通じた収益拡大を支援する。

サイジニアグループでEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を提供するZETAと連携する。

処理するECサイトの検索クエリ数が年間1000億クエリを超える「ZETA SEARCH」には、潜在的にリテールメディアのリスティング広告在庫と紐づくキーワードがあるという。「ZETA SEARCH」との連動で、デクワスが配信する広告のコンバージョン効果は通常のリターゲティング広告に比べて高くなることが期待できるとしている。

「デクワス.LISTING」は「ZETA SEARCH」以外の検索エンジンとの連携も可能。サイトへのスムーズな導入・工数削減を実現するという。なお、販売代理店向けのOEM提供なども行う予定。

瀧川 正実

EC支援のEストアーがアパレル事業の志風音を買収、EC事業会社のM&Aを続ける理由

3 years 8ヶ月 ago

EC支援のEストアーは、アパレル事業を手がける志風音(SHIFFON)を買収すると発表した。志風音の普通株式50.2%を16億7000万円で取得、連結子会社化する。7月25日に基本合意契約を締結。株式譲渡日は8月31日を予定している。

志風音はリテール事業、スポーツライフスタイル事業OEM、海外事業、スクールサプライ事業、ホールセール事業を展開。アパレル、ランドセル、スキー、スノーボードウェア、スポーツウェアといったカテゴリーを販売している。

EC支援のEストアーは、アパレル事業を手がける志風音(SHIFFON)を買収する
志風音が展開するブランドの例

2022年3月期の売上高は47億100万円(前期比34.6%増)、経常利益は5億2200万円(同30.5%増)、当期純利益は3憶4800万円(同94.4%増)。

志風音の業績推移
志風音の業績推移

Eストアーは、データ分析の技術とマーケティングノウハウ、志風音のサプライチェーンを融合。海外EC向けの新たなプラットフォームの新設など、志風音をDX(デジタルトランスフォーメーション)化が徹底された新しいジャンルの企業に進化させるとしている。

志風音の西村健太代表取締役CEOは引き続き代表を務め、Eストアーの経営にも積極的に関与していく予定という。

Eストアーは中期経営計画で、自社EC支援を20年以上にわたって展開しているノウハウや人的リソース、資金を投下してEC関連ビジネスの成長を促しリターンをめざす事業「ハンズオンDX事業」の成長を掲げている。

その一環がEC事業会社のM&Aで、第1弾は卓球情報ポータル「ミングルス」の運営やEC物販を行うFPCと資本業務提携を締結。EストアーはFPCにECノウハウ、ECソリューション、人的リソース、資金投入などを「ハンズオンDX」として提供し、FPCと共にプラットフォーム型EC事業に取り組んでいる。

現在、「ハンズオンDX事業」では7案件が進行中。今後もEC企業のグループ化を検討していく。

Eストアーの業績計画
Eストアーの業績計画
石居 岳

EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、1年間に処理するクエリ数が約1200億クエリを達成

3 years 8ヶ月 ago

ZETAは、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」が2021年6月~2022年5月の1年間に処理した総クエリ数が約1200億クエリになったと発表した。

ZETAが提供するマーケティングソリューション「ZETA CXシリーズ」の主力製品である、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」は、ニトリ、資生堂ジャパン、東日本旅客鉄道、ビームス、ミドリ安全などさまざまな企業が導入しており、継続率95%の実績を誇る。

導入企業の増加に伴い、商品検索時に入力されるデータである検索クエリも大幅に増加。ZETAが年間で処理する年間総クエリ数は、前回集計した2019年6月~2020年5月の900億クエリから、約2年で133%となった。

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

「25年間一貫して変わらないことは、われわれにとっては店舗さんが大切だということ」。楽天EXPO2022 【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 8ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年7月18日〜24日のニュース

楽天経済圏がますます強化されていることが発表された「楽天EXPO2022」。中心には楽天市場があってさらにその中心には店舗があるということなんですね。

楽天経済圏と店舗の売りやすさを強化

【「楽天EXPO2022」三木谷社長講演】当日配送「きょう楽」実現へ 新たな商品管理、環境配慮にポイント付与など発表 | TECH+
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220722-2405395/

今回はいきなり画像からです。楽天市場を利用するユーザーの56.4%がトラベルを利用していて、SEIYUネットスーパーは30.9%が利用しています。いわゆるECというイメージなので抵抗は少ないですし、ポイントもたまるので使うのはわかりやすいですよね。楽天経済圏ユーザーを増やしていくために、これ以外のサービスとの連携がどれだけ強まっていくのかが今後のポイントでしょうか。

楽天経済圏はネットだけではなくてモバイルもありますよね。なんと楽天モバイルユーザーの約80%が楽天市場を利用しているそうです。モバイルを使ってもらえれば市場を使ってもらえて、市場を使ってもらえれば……という流れ。もちろん逆の流れもあります。どこから入ってもいいのでとにかく経済圏へ、という動きです。

「SKU対応により、同じ商品でも、サイズ別に料金を設定できるようにしたり、訳アリを少し安くしたり、定期購入をできるようなシステムを強化したり、お届け日をエリアで分けたり、ボリュームディスカウントできるようにしたりすることを可能にする」と話す。

もちろん経済圏には店舗も入っています。店舗が元気になれば市場も元気になるということですね。その施策の1つにSKU対応があります。細かい設定ができるようになるので売る方法が増えますし、買う側も自分の好みによりあったものが買えるようになるので活性化します。

これ以外にも物流の強化や環境配慮行動に対して楽天ポイントを付与する「グリーンライフ・ポイント事業」も始まるとのこと。

楽天経済圏ユーザーのための施策がどんどん増えてくるでしょうから、今まででは気づかなかったところにチャンスが出てくる可能性があります。楽天で売ろうと思ったら経済圏にどっぷりつかってみるのもいいかもしれませんね。

関連リンク
  • 楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】| ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10007

今週の要チェック記事

住民の不用品、メルカリで再利用 「加茂市モデル」で推進へ | 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASQ7M77M4Q71UOHB001.html

徳島市×メルカリ、人材育成と市民サービス向上で連携 | TECH+
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220715-2400082/

メルカリと行政の連携が進んでいます。蒲郡市がマンホールのふたを売り始めたというニュースもありましたよね。

日本のお菓子の海外向けサブスク「ICHIGO」 ストーリー伝える冊子で日本を旅する気分も提供 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11521

「自社でできることは自社でやる」。この発想できめ細かなサービスになっているのが成功の秘訣のようです。

“おじさん上層部”の反対を押し切って発売 約2年で44万個売れた「プリントグラス」のヒットの理由とは?:7カ月連続で最高販売数を更新 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2108/13/news063.html

おじさんは反対するもの。ここまでセットで考えておかないといけないという事例。おじさんって……。

2022年上半期季節催事の流通額・利用者数が過去最高に 父の日流通額は2.7倍に/LINEギフト調査 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/11603

ギフトって仰々しいイメージがありますが、もっと気軽にプレゼント感覚で使っているユーザーが多いです。

「Shopify」と「YouTube」が連携、「YouTube ショッピング」で動画コマースを簡単に実現 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9993

「チャンネル登録者1000人以上など、Googleが定めた資格要件を満たす必要がある」。とのことです。ねらえるならねらいたい強力な連携です。

一覧ページの商品写真のための6つのヒント | U-Site
https://u-site.jp/alertbox/product-photos-listing-pages

ここまで写真こだわってもよい商品なら時間をかけてもいいですね。お店のイメージを考えながら。

SEOに取り組むなら活用必至のツール13選【現役コンサルタントに聞いてみた】 | webma

https://webma.xscore.co.jp/columns/seo-tools/

超定番のツール。自社ECでSEOを考えるのなら知っておきたい。

商品画像・商品詳細画像は利用できません。追加画像をご利用ください。エラーへの対処法 | アルド
https://www.aldo-system.jp/blog/yahoo-shop-kaizen/img-error-202207/

こうしたちょっとしたトラブルで時間が無くなることって多いですよね。困っていた人は参考に。

今週の名言

【「楽天EXPO2022」三木谷社長講演】当日配送「きょう楽」実現へ 新たな商品管理、環境配慮にポイント付与など発表 | TECH+
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220722-2405395/

環境が変わっても、この25年間一貫して変わらないことは、われわれにとっては店舗さんが大切だということ。

冒頭で紹介した記事からの名言です。どのモールで頑張ろうかと思ったときに、こう言われてしまうと頑張っちゃいますよね。仕組みやサービスも重要ですがそれよりも重要なのが気持ち。

筆者出版情報

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これからBtoB-ECに取り組む人のための、カート・受発注システム事業者情報 ②ebisumart(インターファクトリー)

3 years 8ヶ月 ago
『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』(インプレス総合研究所)より、カート・受発注システムについての情報をお届けします(連載第2回)

これからBtoB-ECに取り組む事業者のために、主要なカート・受発注システム事業者について、7回に渡って各社の概要や特徴をまとめるシリーズ。第2回はインターファクトリーが運営する「ebisumart」について解説。

 第1回 Bカート
 第2回 ebisumart(今回)
 第3回 EC-CUBE
 第4回 アラジンEC
 第5回 ecbeing BtoB / ecWorks
 第6回 SI Web Shopping
 第7回 まとめ

『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』についての詳細はこちらへ

「ebisumart」の概要

インターファクトリー「ebisumart」
会社名:株式会社インターファクトリー
URL:https://www.interfactory.co.jp/
所在地:東京都千代田区富士見二丁目10番2号 飯田橋グラン・ブルーム 4階
設立:2003年6月
資本金:3億9,358万円
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 蕪木 登
事業内容:クラウドソリューション事業
社員数:148名(2022年5月現在)

カスタマイズ可能なクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」を提供。以前からBtoC、BtoB向けの両方を提供してきたが、マーケットニーズの高まりを受け、2019年にBtoB専門部署を設置。ユーザーの開拓と機能開発を強化している。

クラウドならではの継続的なアップデートによりすべてのユーザーが常に最新機能を利用できるメリットに加え、企業ごとのカスタマイズに対応できることが強み。2020年8月の東証マザーズ上場以降、特に大手企業からの引き合いが拡大している。

「ebisumart」のサービス・ソリューション

クラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」は、BtoC、BtoBを合わせて累計700サイト以上の導入実績を持つ。中でもBtoB事業者の増加率は年々勢いを増しており、現在は新規導入社のうち約30%を占めるまでに達しているという。

「ebisumart」は要望の多い機能を順次標準化しており、直近1年間で行われた無料アップデートの回数は250回以上にのぼる。2019年にはBtoB事業者向けの専門部署が設置され、BtoB特有の機能強化・標準装備にも力を入れている。システムが陳腐化せず、中長期的な改修コストも抑えられるクラウド型でありながら、個社ごとの独自のカスタマイズや外部システムとの連携にも柔軟に対応できる強みを持ち合わせていることも特徴だ。

同社はシステム面の機能強化に加えて、取引先利用率向上や業務効率化、事業成長を後押しする支援サービスも拡充している。BtoB専門部署が常時サポートや各種セミナーを実施しているほか、2021年にはカスタマーサクセスの一環として、「ビジネスグローアップサポート」が本格始動した。20年近くEC事業を支援してきたノウハウを生かし、各社に合ったコンサルティングを提供している。

「ebisumart」の特長
クラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」の特長(https://www.ebisumart.com/)よりキャプチャ

料金体系や大まかな費用感

従量課金プラン、固定料金プラン、レベニューシェアプランの3つのプランを用意。従量課金プランの利用が多い傾向となっている。従量課金プランの料金は下記のとおり。

  • 初期開発費用 :300万円〜(カスタマイズ内容により変動)
  • 月額費用 :基本保守料金+カスタマイズ機能保守費用+オプション利用料金+アクセス費用(変動)
「ebisumart」の料金プラン
「ebisumart」の料金プラン(https://www.ebisumart.com/price.htmlよりキャプリャ)

外部サービス・事業者の提携

導入事業社とエンドユーザーの利便性を高めるために数多くのERPや支援ツールとの連携実績のほか、「ebisumart」が公開しているAPIを利用した連携も可能となっている。

導入・開発期間

開発期間は6か月~1年程度が多い。

(1)主な顧客層

●業種・業態

様々な業種・業態の企業で実績がある。製造業での導入が比較的多くなっている。

●年商規模、商品特性

  • 企業規模 :中堅〜大手企業
  • 商品特性 :特に制限はない

●顧客事例① 株式会社ヤマハミュージックジャパン

ヤマハ株式会社が100%出資する国内の販売会社。楽器や音響機器の卸販売から「ヤマハ英語教室」などで知られる教室事業まで、幅広く事業を展開する。

同社は以前から、エンドユーザーが所有する電子楽器や電気音響製品のアフターサービスに使用するサービスパーツのBtoB-ECサイトをインハウスで運営してきたが、「すでに他のECサイトに慣れ親しんだ技術者が、同様の感覚でサービスパーツを購入できる仕組みにしたい」と「ebisumart」を導入しリニューアル。

インハウスで運営していた頃は、BtoB-ECサイト経由での受注率は50%程度だったが、販売店の商品種別契約をチェックし、制御する機能をカスタマイズで組み込んだこともあり、運用開始後、半年で受注率は70%に上がった。

今まで契約の制限でFAXでしか注文できなかった製品群のサービスパーツも、ECサイトを通して注文できるようになり、ユーザーの利便性が向上したことが要因と考えられる。

ヤマハミュージックジャパン
ヤマハミュージックジャパンが運営するBtoB-ECサイト
出典:株式会社インターファクトリー

●顧客事例② 株式会社カワダ

カワダは創業60年を誇る玩具総合問屋であり、自社商品である「nanoblock®」「パーラービーズ」をはじめ、数多くの玩具を卸売りしている。同社では、コンシューマー向けのECの浸透に合わせ、卸売りでも同様な仕組みで受発注できないかと考え、ASPサービスを利用してECを展開してきた。

しかし、より本格的にEC事業を展開していくためにはシステムの再検討が必要と考える中、同社が実現したいことに対応できる柔軟性が決め手となり「ebisumart」を採用した。

従来システムから、在庫データ管理システムや受注管理システムの改善を行い、業務効率化を実現。また、季節的な変動があるが一定の季節で変わらずに売り上げが上がり、会員数も毎年増加している。

カワダオンライン
カワダオンライン http://ganguoroshi.jp/

(2)売上傾向

導入件数は年々右肩上がりで増加しており、特にBtoB事業者の増加率がめざましい。また、大規模な案件が多くなっている。

「ebisumart」の累計店舗数の推移
「ebisumart」の累計店舗数の推移(BtoB、BtoC含む)
出典:株式会社インターファクトリー 2021年5月期 通期決算説明会 資料

「ebisumart」の強みや他社との差別化ポイント

「ebisumart」を導入するBtoB事業者は、他のシステムからのリプレイスが約7割を占めている。EDIやパッケージ、スクラッチ開発など、何らかのシステムを用いてBtoB取引をしていたものの、「以前のシステムでは取引先の利用が浸透しなかった」「改修の手間とコストがかかる」といった理由から「ebisumart」が選ばれているという。

カスタマイズ可能なクラウド型ECプラットフォームであることが最大の特長である。様々な機能をインターファクトリーが継続的に開発することにより、古くから継続利用しているユーザーも、明日から利用するユーザーと同じ機能を利用できるため、バージョンが古いことで使いたい機能が使えないなどの制約から開放される。

また、このようなクラウドのメリットに加えて、導入事業者ごとにカスタマイズできることも最大の強みであり、バージョンの概念がないため個別カスタマイズをしていたとしても最新の機能を利用することができる。

顧客は中堅から大手企業が中心であることから、すでに販売管理・在庫管理など基幹システムが稼働しているケースが多い。そのため「ebisumart」導入においても、既存のネットワークとつながってBtoB-ECを構築したいという要望が多いことから、企業ごとのリクエストに応じたカスタマイズ体制をとっている。また見積フローや、取引先の与信枠に応じて発注プロセスを変更したいなどの細かな要望にも応じている。

そのほか、顧客の中には「中間サーバーを持っているため、インターファクトリー側にAPIがあれば自社で連携開発できる」というケースもあることから、ebisumart標準APIを用意。APIを利用することでコストを抑えて開発できるため、企業の状況に合わせ、①個別カスタマイズするケース、②APIを利用するケースに分けて提案できることも強みにしている。

市場の現状と展望

BtoB取引のEC化率は大々的に拡大すると予測される一方、BtoB-ECを構築する上で「売る」ことだけに意識を集中してはならないと示唆する。

例えば、あるロットに問題が発生して返品・回収が必要になった際には、一括返品できる仕組みが重要となるだろう。安全管理の観点からも、原材料や部品の調達から商品がエンドユーザーにわたるまでの生産・流通プロセス(SCM:サプライチェーンマネジメント)上に不備をきたさない仕組みを構築することが、企業の責任として求められるからだ。

実際に、グローバルな事例を見ると、BtoC-ECでは返品できないサイトが欧米などであまり受け入れられていないように、こうした流れはBtoB-ECにおいても重視されてくると見ている。BtoB-ECでも「売る」仕組みだけではなく、取引先やその先にいるエンドユーザーからの信頼を十分に考慮した仕組みづくりに取り組まなければならない。

このほか、取引先からのBtoB-EC利用の普及がよく課題に挙がっているが、利用普及の障壁になるものは必ずしも取引先側のネットリテラシーだけではないと指摘する。高温多湿の工場やWi-Fiがつながない現場など、様々な理由でWebからの注文ができない環境が存在しており、そういった場所から「今すぐ注文したい」という場合には、今後も電話などのアナログな手段が使われるだろう。

この時に、営業担当者に電話で伝えてECから代理注文できる機能があれば、従来のように電話・FAX受注だけに対応するオペレーターを何人も抱える必要はなくなる上、そういった現場を持つ企業に新規営業する際にも有効に働くと考えられる。「ebisumart」には、こうした営業支援につながる機能を搭載。業務効率化やコスト削減の効果にとどまらず、販路拡大に向けてもBtoB-ECの活用が広がっていくと見ている。

今後の戦略と課題

「ebisumart」は柔軟なカスタマイズが可能でありながら、中長期的なコストが抑えられる強みを持つため、中小規模から大規模なECサイトまで幅広い事業者に導入されている。今後はこの実績とノウハウを生かし、サービスプランを拡張して中小規模向けとエンタープライズ向けにそれぞれのソリューションを展開したい考えだ。

規模によってニーズや重視するポイントは異なってくる。それぞれのニーズに寄り添った支援を強化するため、スピードが求められるスモールビジネスの事業者にはより導入・運用しやすい仕組みを提供し、エンタープライズにはより高いパフォーマンスが実現できる仕組みを提供していく。

BtoB-ECサイトとは、「既存の実務をWebという仮想空間に反映するもの」であるが、インターファクトリーは、「多くの企業が日頃行っている取引先ごとの運用を言語化できていない」と指摘する。例えば、得意先への商品の案内方法から、取引先ごとに異なる売価設定、注文時に必要な付帯情報、受注後の業務の流れといったものだ。これらの業務内容を言語化できなければ、システム化は難しい。

そのため、まずは取引先ごとに日々どんな運用を行っているかを洗い出すことが必要になる。同社では、細かなヒアリングシートを作成。導入企業と何度も商談を重ね、「業務の見える化」からスタートする。

またBtoB-EC導入時には、「自社業務負荷の軽減」以上に、得意先がそのサイトを利用することで得られるメリットに目を向ける必要がある。得意先が利用しなければ、意味がないシステムになってしまうからだ。しかし企業の多くは、導入時に自社のメリットばかりに意識を向けている。

同社では、そうした企業の意識改革を行うため、まずはBtoB-ECを利用する取引先の立場に立ち、日頃どのように商品を探しているのか(指名買い中心なのか、ニーズでの検索が必要なのかなど)や、得意先からどのような問い合わせが多く来ているかなどを細かくヒアリングする。その上で得意先が利用しやすい工夫を実装した事例を提案し、すべての取引先が使いやすいサイト構築を目指していくという。

また、一言にBtoB-ECといっても、クローズド、スモールB、業務効率化など、様々なニーズが企業には存在するという。同社はカスタマイズ可能なクラウド型のECプラットフォームであるため、もちろん個別にカスタマイズを行えば企業の様々なニーズに応えることはできる。

ただ、それではコストも時間もかかってしまう。そのため、導入事業者の負担を軽減し、スピーディーにサービスを立ち上げるために、様々な業種業界に対応したテンプレートを準備しておくことが必要であると考えている。BtoBに特化した製品開発を行うことで、競争力を高めていきたいという。

『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』についての詳細はこちらへ
BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020[今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]

『BtoB-EC市場の現状と将来展望2022』

  • 監修:鵜飼 智史
  • 著者:鵜飼 智史/森田 秀一/朝比 美帆/インプレス総合研究所
  • 発行所:株式会社インプレス
  • 発売日 :2022年1月25日(火)
  • 価格 :CD(PDF)+冊子版 110,000円(本体100,000円+税10%)
    CD(PDF)版・電子版 99,000円(本体 90,000円+税10%)
  • 判型 :A4判 カラー
  • ページ数 :250ページ
朝比美帆

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

3 years 8ヶ月 ago
「楽天EXPO 2022」で三木谷浩史会長兼社長は、楽天グループのサービス利用状況、楽天モバイルと「楽天市場」のシナジー、「楽天市場」が今後取り組んでいくことなどを語った

楽天グループが7月21日に行った「楽天EXPO 2022」。楽天モバイルとのシナジーによる流通総額増加、日本郵便との連携強化によって注文当日に商品を届ける「きょう楽」の実現などに言及した三木谷浩史会長兼社長の講演内容をまとめた。

三木谷浩史会長兼社長
三木谷浩史会長兼社長

楽天グループのサービス利用状況

楽天グループのサービスを利用する国内の月間アクティブユーザーは2022年3月までに3600万人を突破。2サービス以上を利用するユーザー比率は74.8%に達している。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天グループのサービス利用状況

提供するポイントプログラム「楽天ポイント」の累計発行ポイント数は7月に3兆ポイントを突破。2021年8月に2.5兆ポイントに達し、その後約11か月で5000億ポイント発行した。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 「楽天ポイント」の累計発行ポイント数推移
「楽天ポイント」の累計発行ポイント数推移

ECや旅行、金融、通信、スポーツなどをはじめ70以上のサービスと独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成。2022年4-6月期における「楽天市場」と他のECサービスのクロスユースユーザー数も堅調に伸びている。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
「楽天市場」と他のECサービスのクロスユースユーザー数

「楽天西友ネットスーパー」の2022年5月度における月間流通総額は、2018年8月度比で4.7倍に拡大。「楽天学割」「楽天ママ割」など各種サービスの会員数も増加しており、2022年4-6月期における会員数は前年同期比で2ケタ以上の伸び率を記録している。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
各種サービスの会員数の推移

楽天モバイルが流通総額拡大などに寄与

モバイル事業に注力している楽天グループ。楽天モバイルの端末を使うユーザーが増えれば、「楽天市場」などのEC流通総額にも大きな相乗効果が生まれると三木谷社長は強調する。

4G回線エリアの人口カバー率が97%に到達したという楽天モバイルは、「楽天市場」にどのような効果をもたらしているのか。

楽天モバイル契約者における新規楽天ユーザー比率(2020年3月以降の累計楽天モバイル契約者のうち、これまで楽天サービスの利用のないユーザーの割合)は、2022年6月度で21.5%。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天モバイルによる楽天新規ユーザーの獲得について

楽天グループのサービスを使うユーザーに占めるモバイル契約者の割合は、2022年3月度で11.3%。楽天モバイルユーザーの楽天市場利用率は2022年6月時点で約8割に達しているという。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天エコシステムにおけるモバイル契約者数の割合

楽天モバイルユーザーは、リテンション率が高いという数値も出ている。2022年5月の購入ユーザーが2022年6月に購入した割合を、MNO契約有無で比較したところリテンション率はMNO契約有は7.8ポイント高かった。

楽天モバイルを1年以上利用しているユーザーは、契約前比で年間流通総額は54%増加。「楽天モバイル」を契約することでポイント付与率が高まるため、利用促進につながっている。楽天モバイルユーザーが「楽天市場」で買い物するとポイント最大16倍を付与する取り組みを行うなど、「楽天市場」と楽天モバイルは連携を強化しているという。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
MNO契約後の「楽天市場」における年間流通総額の増加について

楽天モバイルのユーザー数が2000万人に達すれば「楽天市場」の流通総額は3~40%伸びる。楽天モバイルは「楽天市場」の成長に密接につながっている。

Amazonのプライムサービスに該当するのが楽天モバイルだと思ってほしい。楽天グループサービスを使うほどポイント倍率がアップする「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」を使う、使わないで大きな差が出る。(三木谷社長)

「楽天市場」が取り組むこと

2023年4月に、商品の管理単位をSKU単位に刷新する。SKU対応による新たな商品管理で、ユーザーの購買体験を大きく向上するとしており、「同じ商品でのサイズ別料金設定、訳あり商品のディスカウント販売、定期購入のシステム強化などができるようになる」(三木谷社長)

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 商品の管理単位をSKU単位に刷新
商品の管理単位をSKU単位に刷新

楽天グループは日本郵便と物流拠点や配送システム、受取サービスの構築、楽天フルフィルメントセンター(RFC)、ゆうパックなどの利用拡大に向けた取り組みを共同で進めている。

楽天フルフィルメントセンターから直接、配達を担う郵便局に荷物を輸送する取り組みを楽天フルフィルメントセンター流山でスタート。「安く早く荷物を届けることができる。間もなく『きょう楽』もできるようになるかもしれない」(三木谷社長)

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】RFCから郵便局への直送について
RFCから郵便局への直送について

楽天フルフィルメントセンターの利用店舗数は5000店舗を突破。「楽天市場」の注文の2割をカバーしているという。

なお、物流施設の拡充は継続的に進めており、2023年までに福岡、多摩、八尾に自動化・省人化された物流施設を開設する予定。

購入者の送料負担を0円とするラインを3980円以上に設定した「送料無料ライン」について、93.3%の店舗が2022年7月までに導入。「送料込みライン」導入店舗と未導入店舗の成長率を比較すると、導入店舗は未導入店舗と比べて成長率は約17.3ポイント高くなっているという(2020年12月における流通総額成長率を前年同期と比較した場合)。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 「送料無料ライン」について
「送料無料ライン」について

楽天グループは環境省が2021年度補正予算で実施する「グリーンライフ・ポイント」事業に採択され、2022年10月頃にスタートする予定。配送施策の省資源化商品の購入、ラベルレス商品の購入、省エネ家電の購入、サステナブルファッション・リユース衣類の購入、再生可能エネルギー電力導入施設への宿泊などにポイントを付与する。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 楽天グループは環境省が2021年度補正予算で実施する「グリーンライフ・ポイント」事業に採択された
「グリーンライフ・ポイント」事業について
瀧川 正実

グーグル、Ads Creative Studioを提供

3 years 8ヶ月 ago

グーグルが、クリエイティブ管理プラットフォーム「Ads Creative Studio」の提供を開始。広告の制作、クリエイティブアセットの管理、メディアチームとの共有に使用できる。「Director Mix」機能が搭載されており、オーディエンスごとにカスタマイズするビデオのバリエーションを用意できる。

Creativity meets scale in Ads Creative Studio
https://blog.google/products/ads-commerce/ads-creative-studio-global-launch/
Ads Creative Studio
https://adscreativestudio.google.com/

「Director Mix」の使用例は、次の通り過去にこのブログでも紹介している。

ナレーション違いで70種類以上の動画広告
https://blog.netadreport.com/2021/03/70.html

noreply@blogger.com (Kenji)

アダストリアがメタバース空間でのビジネスに参入

3 years 8ヶ月 ago

アダストリアは7月23日、メタバースファッション領域に参入すると発表した。

参入第1弾のパートナーはエイベックス・グループのバーチャル・エイベックス。Z世代を中心に支持されているアダストリアブランドのアイテムを共同でアバター化した。

アダストリアは7月23日、メタバースファッション領域に参入すると発表
アバター化したアイテムのイメージ

アバター化したのはアダストリアのブランド「RAGEBLUE(レイジブルー)」と「HARE(ハレ)」のアイテム。大阪市北区梅田の街をメタバース空間で再現したイベント「JM梅田ミュージックフェス2022 SUMMER」(主催は阪神阪急ホールディングス、7月23日から8月21日まで開催)に、来場者が無料で着せ替えできるアバター用の洋服(スキン)として提供する。

今回、JM梅田のメタバース空間で着用できる「レイジブルー」「ハレ」のアバターアイテムは、実際に各ブランドが販売しているリアルのアパレルアイテムをメンズ5体、ウィメンズ5体の計10体を展開している。来場者はその10体のアバタースキンを無料で着用し、JM梅田のメタバース世界を楽しむことができるという。

「JM梅田ミュージックフェス2022 SUMMER」のイメージ
「JM梅田ミュージックフェス2022 SUMMER」のイメージ

アダストリアは2025年に向けた成長戦略の1つに「デジタルの顧客接点・サービスを広げる」ことを掲げている。ミッション「Play fashion!」をメタバースの世界でも伝え、モノ・コト・ヒト・トキの体験によってファッションを楽しむきっかけを提供する。

アダストリアはメタバース領域参入の初期は、メタバースファッションの商品提供、販売からスタート。6つの資産「ブランド」「商品」「店舗」「スタッフ」「デザイナー、パタンナー」「自社ECプラットフォーム(.st)」を生かし、ファッションを通じたメタバースの世界での楽しみ方を提案していく。

将来的には、さまざまなメタバースプラットフォームへの展開、メタバース内でのコンテンツ提供、イベント開催、IP(intellectual property)などの展開を予定している。

石居 岳

世界中で利用が伸びるBNPL(後払い決済)サービスの日本のパイオニア、ネットプロテクションズがShopifyと連携した狙いとは?

3 years 8ヶ月 ago
Eコマースプラットフォーム「Shopify」を提供するShopify Japanと、後払い決済サービス「NP後払い」「atone」を展開するネットプロテクションズ。サービスの連携を始めた両社がEコマースの現在地と今後について語った
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世界中で注目を集めるECプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」と、国内BNPL(後払い決済)のパイオニアで「NP後払い」「atone(アトネ)」を手がけるネットプロテクションズはこのほど、サービス連携を開始した。

ネットショップ担当者フォーラム 2022 春」のセッションでは互いのサービスの特徴や連携によるメリットなどについて、ネットプロテクションズの秋山瞬氏とShopify Japanの伊田聡輔氏が解説。さらに事業者と消費者の双方にとって最適なEコマースの購買体験を実現するために今後求められることは何なのか、両氏が展望する。本セッションはネットショップ担当者フォーラム瀧川正実編集長の司会で進行した。

(左)ネットプロテクションズ 秋山 瞬 氏(中)Shopify Japan 伊田 聡輔 氏(右)ネットショップ担当者フォーラム編集長 瀧川 正実 氏
(左)株式会社ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬 氏
(中)Shopify Japan株式会社 シニア セールスリード 伊田 聡輔 氏
(右)ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長 瀧川 正実 氏

「Shopify」が「NP後払い」「atone」と連携する狙い

2022年4月にネットプロテクションズが提供する「NP後払い」「atone(アトネ)」の2つのサービスが「Shopify(ショッピファイ)」と連携した。

Shopifyとネットプロテクションズのサービスが連携
Shopifyとネットプロテクションズのサービスが連携

Shopify Japanの伊田氏は「世界中の人にShopifyを使ってもらうことを考えたときに、グローバルであることが大切になる部分と、ローカルで使えるものでなければいけない部分がある」と述べる。

グローバル展開のメリットは、プラットフォームがデータセンターを持つことでWebサイトがダウンしにくいこと、キャパシティが大きいことなどがあげられる。一方、物流や決済など、日本のEC事業者がShopifyで物を売る際には、国内サービスを導入する必要があるという。

Shopify Japanとしては、BNPLにおける日本のパイオニアであるネットプロテクションズと組むことで、EC事業者とユーザー双方にとってより高い利便性を提供していきたいとの思惑がある。

コロナ禍とリソースの最適化を狙い増加するShopify導入企業

コロナ禍においてECビジネスに参入する企業や、そこで買い物をするユーザーが増加している。その理由について、伊田氏は「コロナ禍によって実体経済がEコマースの世界に移っているという流れがある」としつつ、それ以外にも日本ならではの要因があるとして次のように指摘する。

日本では、かなりの数のEコマースサイトが5年前、10年前に作られたまま老朽化していると考えられる。当然、事業者側は改修しなければいけないという使命感を持っているが、既存のサイトのマネージメント、たとえばキャンペーンを回したり、季節商品の入れ替えをしたり、維持管理したりする仕事にリソースの多くが割かれてしまい、サイトの改修にまで手が回らない。(伊田氏)

Shopifyとネットプロテクションズのサービスが連携
Shopify Japanシニアセールスリードの伊田聡輔氏

こうした環境のなかで、短い期間で簡単に導入ができ、少ないリソースで運営ができるShopifyに注目が集まっているのではないかと見ている。見方を変えると、ビジネスの「成長」と「メンテナンス」の2つの軸のうち、より多くのリソースを「成長」に使いたいと考える企業がShopifyを選んでいると伊田氏は分析する。

実際、Shopifyを導入する企業からは、「オペレーション面でより効率化していきたい」や「負荷なく運営していきたい」といったニーズが寄せられているようだ。

導入企業増加の要因として、伊田氏がもう1つあげるのが、ノーコード・ローコードでやりたいことができるという点だ。つまりコーディングをせずにフレキシブルにWebサイトを改修できる利便性の高さが評価されているようだ。

「売ることに全勢力をつぎ込みたいという事業者をサポートするのがプラットフォームの役目であり、そこが支持されている」と伊田氏。

こうしたShopifyの拡大について、後払い決済サービスを提供するネットプロテクションズの秋山氏も評価している。

事業者にとっては、手軽に使えるという点が非常に大事で、それが事業規模を問わずに提供できているShopifyの強みであり素晴らしいところ。最近は導入企業が一層増えている印象で、機能も拡充し使い勝手もよくなっている。(秋山氏)

ネットプロテクションズ執行役員の秋山瞬氏
ネットプロテクションズ執行役員の秋山瞬氏

Shopifyがサービス運用で大事にしていること

ここでShopifyの運営方針/コンセプトを整理しておこう。Shopifyが重視していることとして、大きく4点をあげることができる。

①成長
サイトのメンテナンスではなくて、ビジネスの成長に事業者のリソースを割けるようにする。

② シンプルな操作性
コーディングの知識がない人でもやりたいことがすべて実現できるように、高い操作性を実現する。

③ オートメーション
在庫がなくなったら自動的にそのEコマースサイトから商品を消すなど、ルーティーンの業務を自動化する。

④イノベーション
最新の機能を素早く搭載できるプラットフォームである。

上記の4点を踏まえた下記2点がShopifyのコンセプトとなる。

  • 事業者が今、やらなければいけないことが簡単にできるようにする。
  • 今後、やらないといけないことはできるようにする。
Shopifyが重視している4つのこと
Shopifyが重視している4つのこと

後払い決済サービスに関するトレンド――国内と海外の違い

コロナ禍以降、決済手段の拡充についても注目度が高まっている。買い物体験の向上を目指す企業が増えていることが背景にあるが、この流れは世界的にも進んでおり、2021年はAmazonがBNPLの導入を開始。アメリカだけではなく、ヨーロッパ、オーストラリアでもBNPLはトレンドになっている。

日本では、BNPLの分野はネットプロテクションズがパイオニアとなり、後払い決済の文化を創出してきた。もっとも、海外と日本では、BNPLに対するニーズなどにおいて異なる点もあるようだ。

海外の場合、クレジットカードで支払う際に手数料を払って分割払いをしていたユーザーの間で、購買後に手数料無料で分割払いができるという点が評価されている。つまりクレジットカードの代わりに手数料無料で分割払いができるサービスというのがBNPLの位置づけだ。

これに対して、日本では事情が異なる。日本では元々、カタログ通販で後払いという決済手段に馴染みがあった。カタログ通販からEコマースに移行しても、物が届いてから安心して払いたいというニーズは依然としてある。つまり分割ではなく一括で、物を見てから安心して払いたいというニーズに対応しているのが日本のBNPLのあり方だと言える。

国内と海外の後払い決済の違い
国内と海外の後払い決済の違い

クレジットカードの保有率と分割・リボ払いの日米比較

日本のクレジットカードの保有率は微減傾向にある。ただ、分割やリボ払いをアメリカと比べると、日本は明らかにニーズが少ない。日本の商習慣ではそもそも分割払いに対してあまり馴染みがないことが影響しているようだ。

クレジットカード保有率は微減し、分割・リボ払いの利用は少ない
クレジットカード保有率は微減し、分割・リボ払いの利用は少ない

ネットプロテクションズ会員の内訳

ネットプロテクションズの会員500万人のうち、性別では女性が76%と多く、年齢層では20代から60代まで幅広い年代が利用している。また、クレジットカードの保有率は70%程度で、カードを持っていながら後払い決済を利用しているユーザーが多い傾向にある。

対面での購入時にはクレジットカードを使うが、Eコマースで物を買うときはネット上にクレジットカード情報を残したくなかったり、新しいEコマースサイトでは後払いで買いたかったりというニーズが背景にある。昨今、不正アクセスが増加するなか、ユーザーはクレジットカードと後払いを使いわけているようだ。

また、コロナ禍によって、代引きのように配送スタッフと対面で支払いをするのを避ける傾向にある。加えて、宅配ボックスや置き配など配達手段の進化もあり、後払い決済サービスの利用拡大を後押ししている。

ネットプロテクションズの会員セグメント
ネットプロテクションズの会員セグメント

日本におけるBNPLの市場動向

日本のEC市場は拡大傾向にあるが、その伸び以上にBNPLの市場規模は伸長している。ネットプロテクションズによると、これまで全く後払い決済を導入していなかった事業者が新たに始めるケースが増加しており、それと同時に、ユーザーが後払い決済を利用する金額も増えてきているという。

BNPLの市場は成長している
BNPLの市場は成長している

ネットプロテクションズが掲げるミッション「つぎのアタリマエをつくる」

ネットプロテクションズでは「つぎのアタリマエをつくる」というミッションを掲げている。

Eコマースをするなかで、決済は切っても切り離せない。その部分を決済専業会社に任せることで、EC事業者は空いた時間で本業に集中する。このように次の当たり前を作ることを実現していくのが目指すビジョンだ。

ネットプロテクションズが決済で最も大事にしているのが与信の仕組み。後払い決済という特性上、購入後に支払わないという事態を避けるため、20年間で3億件のデータを蓄積し、そのデータを用いて独自の与信システムを構築している。また、与信では取引を止めずユーザーにストレスを与えないことも大事になる。そこで与信の通過率の高さも同時に実現するような仕組みを20年間磨き続けているという。

ネットプロテクションズは独自の与信システムを構築
ネットプロテクションズは独自の与信システムを構築

ネットプロテクションズでは、EC事業者の売り上げ拡大への貢献にとどまらず、利用者側に対してもAIを活用しながら取引の透明性を担保し、購買のサポートも行っている。

ネットプロテクションズが目指す理想の決済
ネットプロテクションズが目指す理想の決済

新規顧客獲得に有利な「NP後払い」と優良顧客の定着化に強い「atone」

ネットプロテクションズの「NP後払い」は、Eコマースにおける物販の決済として利用される。ユーザーは会員登録が必要なく、名前・住所・電話番号・メールアドレスを登録すると、請求書が届き、コンビニや郵便局で支払う。日本の7人に1人がこのサービスを使っているという。

このNP後払いを進化させた決済サービスが「atone」で、携帯電話番号とパスワード入力によるログインで利用する。NP後払いが購入のたびに請求書が届いて支払うのに対して、atoneは月でまとめて支払う。請求書はハガキだけでなく、メールやアプリにも対応。買い物時に使えるポイントも付与する。

NP後払いは会員登録が不要なため、新規の顧客獲得において有利となる。一方、リテンションにつなげてLTVを高めていきたい場面では、atoneの方が親和性は高い。

NP後払いとatoneの違い
NP後払いとatoneの違い

メンズスキンケアのD2Cを手がけるECサイトでは、NP後払いとatoneを併用したことで、初回購入の翌月以降にリピートする割合が14%アップした事例もあるという。「新規顧客の獲得」と「既存顧客の継続化」という2つの軸において確実に成果を出している。

NP後払いとatoneの今後について、ネットプロテクションズの秋山氏は「事業者と消費者の双方がストレスなく購買体験できる決済サービスとして、さらに付加価値を提供していきたい」とする。

その一環で、NP後払いとatoneの両サービスを使う際にそれぞれ開発が必要だったところを、共通のインターフェースを作ることで両サービスの導入やアップデートを同時にできるようにしていく計画だ。

2つのサービスに共通のインターフェースを設ける
2つのサービスに共通のインターフェースを設ける

Shopifyとネットプロテクションズの協業で目指す世界とは?

ShopifyがEコマースで物を売るための敷居を下げるプラットフォームだとすると、ネットプロテクションズのNP後払いはEコマースで物を買うための敷居を下げるサービスと言える。その意味では、Shopifyとネットプロテクションズの協業は「売る側の敷居を下げ、買う側の敷居も下げることに大きく貢献する」(伊田氏)ことになりそうだ。

さらに、atoneに関しては、Eコマースだけではなく実店舗でも使えるサービス設計になっており、物販に限らずデジタルコンテンツでも使えることから、対象となる領域も広くなる。ネットプロテクションズとしても「誰でもどこでも使えるような世界観を作っていきたい」(秋山氏)と意気込む。

また、atoneのアカウントを持っていれば初めて利用するEコマースでatoneのアカウント情報を使って簡単に会員登録をすることができる機能を提供する予定だ。

atoneのログイン機能
atoneのログイン機能

Shopify Japanの伊田氏はECモールか自社ECサイトの2択ではなく、「どこでも売れるし、どこでも買えることが大事」と話す。

ECモール、自社サイト、SNS、実店舗などすべてのチャネルで同じ顧客経験を提供するというのが、これからのコマースのあり方だろう。(伊田氏)

今回の両社の協業によって、こうした新しいコマースの実現に向けた動きがより加速していきそうだ。

どこからでも買える顧客体験の提供を目指す
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    内山 美枝子

    スクロール360がECサイト運営代行サービス「ECACT(イーシーアクト)」の提供を開始

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    スクロール360は、通販・ECサイトの運営代行サービス「ECACT(イーシーアクト)」の提供を開始した。

    ECショップ運営代行サービス「ECACT」とは

    「ECACT」は、複合通販企業であるスクロールグループが、ECサイトの運営を戦略立案から予実績管理・広告管理まで全面的にバックアップするサービス。

    スクロール360 ECACTの運営代行サービス一例
    EC運営代行のサービス一例(画像は「スクロール360」のサイトからキャプチャ)

    自社ECサイトのほか、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」などの大手主要モールへの出店・運営にも対応可能。次のような特徴がある。

    • ECサイト運営全般を支援:販売計画、ECサイト運営、商品登録、販売促進、広告、競合調査などに対応可能
    • 徹底したKPI管理:KPIで予実績進捗管理を行い、日々の実績を管理。不足があればその対策を提案、実施する
    • 現役EC企業の「AXES」が業務を担当:現役EC企業の強みを生かし、EC業界の激しい変化にもキャッチアップ、対応する
    • 最短1か月で導入可能:既に出店している店舗の場合、最短1か月で対応できる
    • 3つのプランから選択可能:EC事業を立ち上げたい企業向けの「ライトプラン」、商品数が多く作業が煩雑な企業向けの「スタンダードプラン」、多店舗運営で売り上げを拡大したい企業向けの「アドバンスプラン」の3つ
    スクロール360 ECACTの各プランについて
    「ECACT」各プランについて(画像は「スクロール360」のサイトからキャプチャ)

    EC事業の立ち上げに関わる人材の採用・教育リスク、リソース・ノウハウ不足などの課題を抱え、本格的な運営ができないEC・通販事業者が対象。

    全方位でEC・通販業務を支援できる体制を強化

    小売業界におけるEC化率の高まりを受け、新たにECへの進出を検討する企業、ECでの売り上げ拡大をめざす企業が増えており、スクロール360にも物流代行などバックヤード業務だけでなく、ECサイト運営の支援に関する要望・問い合わせが増えているという。

    こうしたなか、「EC・通販事業者の業務を360度全方位でサポートするためのサービスメニューをより一層強化する」という方針の下、「ECACT」の提供を決めた。

    藤田遥
    藤田遥

    加工食品のEC市場規模は2021年に1.2兆円、2025年には1.7兆円に拡大

    3 years 8ヶ月 ago

    富士経済が実施した「食品のオンラインチャネルにおける成長ポテンシャルと事業性評価に関する調査」によると、2021年の市場規模は小売りベースで1兆2214億円だった。

    調査は飲料や調味料などの加工食品を対象に、ECモール、ネットスーパー、生協宅配(Web注文のみ)、メーカーの自社ECの販売特性、チャネル・アカウント戦略の方向性などを分析した。

    新型コロナ流行以前から加工食品の市場拡大は続いていたが、購入商品は大容量PETボトル飲料やアルコール飲料など、重量があり買い置きに適した商品が主体だった。また、食品メーカーにおけるオンラインチャネルの活用は、店頭チャネルの補完やテストマーケティングチャネルとしての位置づけが強かった。

    しかし、2020年は外出自粛により消費活動のECシフトが加速。店頭チャネルからの需要流入により、新規ユーザーの獲得、1注文当たりの単価上昇や利用頻度が増加し、市場規模は1兆円を突破した。2021年以降も加工食品の購買チャネルとして定着し、調味料など日常使いの商品や冷凍・冷蔵品の購入も増えている。

    各チャネルの上位企業は、オンラインチャネルでの事業拡大を目的に、物流面などでの積極的な投資や取扱品目の拡充を推進。また、メーカーが広告・販促を強化していることから、今後も市場拡大が続き、2025年の市場規模は1兆7045億円まで拡大すると予測している。

    富士経済が実施した「食品のオンラインチャネルにおける成長ポテンシャルと事業性評価に関する調査」
    市場規模の推移について

    ECモールは、2025年にかけて最も高い伸びが予想されるオンラインチャネル。加工食品を重点品目に位置づける運営企業が多く、指名買いされやすい大手メーカーの商品を中心とした定番NB商品の採用が多い。また、メーカーと運営企業の関係強化も進んでおり、差別化やユーザーの囲い込みを目的として、PBなどオリジナル商品の開発が進んでいる。

    ネットスーパーは2020年以降、新規ユーザーの利用が加速。冷凍・冷蔵品や調味料、生鮮品なども含めてまとめ買いされるケースが多く、2020年から2022年まで前年比20%以上の伸びが続くと見られる。

    店舗からの発送がメインで、注文から発送までのリードタイムの短さ、ECモールでは手薄な冷凍・冷蔵品の取り扱いが充実していることが強み。カバーエリアは限定的だが、上位企業による配送拠点の新設や参入企業の増加によりカバーエリアは広がっていくと見られる。

    石居 岳
    石居 岳

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