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オレオレ詐欺の被害額を超えるクレカの不正利用、経産省「2023年は400億円超のおそれ」

2 years 11ヶ月 ago

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)が1月6日に実施した新年賀詞交歓会に経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当)の澤井俊氏が登壇、2023年はクレジットカード不正利用被害が400億円を超える可能性があると指摘した。

経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当) 澤井俊氏
経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当) 澤井俊氏

不正利用額は「オレオレ詐欺」を大幅超え

一般社団法人日本クレジット協会が発表によると、2021年のクレジットカード不正利用被害額は330億円超。2022年1~9月期の不正利用被害額は309億円超となっており、前年を上回るペースで推移した。

2021年のクレジットカード不正利用被害は330億円超だった(画像は一般社団法人日本クレジット協会の公表資料から編集部がキャプチャ)
2021年のクレジットカード不正利用被害は330億円超(画像は一般社団法人日本クレジット協会の公表資料から編集部がキャプチャ)

澤井氏によると、クレジットカード不正利用額は「オレオレ詐欺」などの被害総額よりもはるかに大きくなっているという。警察庁の公表資料によると、「オレオレ詐欺」を含む2021年度における特殊詐欺全体の被害額は280億円超だった。

このような実態を踏まえて、澤井氏は「2023年はこれまでよりもさらに不正利用額の増加が予想される」とし、400億円を超える可能性に言及した。

経産省はこうした不正利用を防止し、セキュリティーを強化するため、2022年8月から「クレジットカード決済システムのセキュリティ対策強化検討会」を実施している。

澤井氏は「年度末にかけて具体的な方策を検討していく」と述べ、賀詞交歓会の参加者に協力を呼び掛けた。

高野 真維

【2023年のEC業界を徹底考察】高く売る販売方法、動画、3大モール攻略、ネット通販+GA4など重要ポイントを解説 | 竹内謙礼の一筆啓上

2 years 11ヶ月 ago
楽天やAmazonの最新情報、SNSやSEOの最新トレンドなど、Eコマース業界の2023年を考察。次年度の消費トレンドをまとめた「予測カレンダー」から抜粋(連載第24回)

次年度の消費トレンドをまとめた「予測カレンダー」を作り続けて16年目。毎年、ビジネスに役立つ予測情報に加えて、楽天やAmazonの最新情報、SNSやSEOの最新トレンドなどを100ページ以上のレジュメにまとめて販売している。今回は、その予測トレンドの一部を抜粋し、Eコマース業界の2023年を考察してみる。

インフレ進む1年に。カギは「高く売る」販売方法

2023年のネットショップ運営で最も大きな変化は、消費がデフレからインフレへとシフトすることである。企業物価指数と消費者物価指数にはまだまだ開きがあり、物価上昇トレンドは2023年も続く。特にネットショップは人件費や送料の高騰に大きな影響を受けるため、これからのEコマースの事業者は「モノを高く売る」という販売方法を習得していかなければ、生き残りが厳しくなる

安さの追求か、ブランド力か、二者択一?

Eコマースが登場した2000年頃から現在まで、日本はモノが安く買えるデフレの時代が続いていた。

ネットショップはセールやポイントを駆使して、「安く売る」という販売方法を得意としてきたが、「高く売る」という売り方には、ほとんどの人が慣れていない。2023年以降は生半可な価格競争とポイント付与では商品を売ることが難しくなり、「徹底的に安く売る」か「高くても買いたい商品を売る」か、二者択一を迫られることになる。

しかし、現状は前者の「徹底的に安く売る」という戦略は、資本力の乏しい多くのネットショップで実践することは難しい。利益を確保するためには、「高くても買いたい商品を売る」という販売方法しか生き残る道はない。そして、そのような付加価値を伝えて高く売る最も有効的な手段が、動画やSNSなどのコミュニケーションツールを活用した売り方になる。

勝ち抜くのは「モノを高く売れる」事業者

動画やSNSで商品の付加価値を高めることがネットショップ運営の戦略において重要となり、商品ページはただの“ポイントが付与される決済機能付きカート”という役割にしかならない。高いお金を払ってでも「この商品が欲しい」と思ってもらえるためには、写真と文章だけの商品ページだけでは役不足である。

2023年からは今まで以上にSNSや動画を駆使しなければ、適正な利益を確保できるネットショップ運営は難しくなると思ったほうがいいだろう。

このように2023年のEコマース業界は、お客に高く買ってもらう売り方を実践したネットショップが勝ち抜けていくと予想する。

巣ごもりの反動、旅行や外食に消費戻り

もう1つの予測は、巣ごもり消費の反動である。コロナが収束に向かうことで、お金が“モノ”から“コト”に動き始める。実際、コロナが一足早く収束したアメリカでは、2022年のAmazonのオンラインストアの売り上げが前年同期比で第一四半期がマイナス3.3%、第二四半期もマイナス4.3%と厳しい数字となった。

日本の場合、アメリカほど極端に数字が落ち込むことはないものの、ネットショップで買い物をしていたお金が、旅行や外食に流れてしまう可能性は十分にあると言える。

特に巣ごもり消費で好調だった、家具や寝具、家電などのネット販売は厳しくなると予想する。成長率が年平均3~4%と好調に推移してきた業界だが、世帯数のピークが2023年から減少トレンドに入るため、今までのような急成長は難しいと思われる。

また、実店舗を持つアパレル企業やホームセンターなどの異業種からの参入も増えていることから、今までネットショップで購入してきた消費者が、実店舗にスライドすることも予想される。

服飾品や化粧品は需要回復に期待

一方、外出が増えることで、衣料品やアクセサリー、化粧品などのネットショップは売り上げが急伸すると思われる。これらの商品のほとんどがコロナ前に購入したもので、トレンドとしては“型遅れ”になってしまう。

コロナの収束を機に、所有している衣料品や化粧品を総入れ替えする人がいたり、コロナ前では買わなかった高価格帯のブランドにチャレンジする人がいたり、2023年は新規顧客を獲得する機会が増えると予想する。

3年ぶりの買い物になるため、何を買っていいのか分からない人も多い。消費者の不安を打ち消すために、売り手側は来店前にオンライン接客やチャットで購入アドバイスすることが、新規顧客の獲得につながっていく

コロナ禍で顧客を満足させるポイントが“購入時”ではなく“購入前”にズレはじめていることから、オンラインによるコミュニケーションの技術力の高いネットショップが2023年は強さを発揮すると思われる。

動画がネット販売の中心に!?

3つ目の予想は、 Eコマースで動画の重要性が高まることである。2020年頃からYouTubeなどの“動画コマース”が注目されていたが、その流れが2023年からは「動画がなければモノが売れない」というほど、動画がネット販売の中心になっていくことが予想される。

「そんな大げさな」と思われるかもしれないが、コロナ禍に起きたさまざまな事象を検証すると、動画を使わずにネットでモノを売ること自体が難しくなることが伺える。以下、動画の重要性のポイントをまとめてみた。

【動画の重要性のポイント3点】 

  • Amazonでは動画の広告枠が増えており、動画広告の出稿を推奨している動きが出始めている。楽天やYahoo!ショッピングにも動画広告のトレンドが来るのは時間の問題であり、動画が作れないと、集客そのものが鈍化することになる。
  • InstagramやTwitterのアルゴリズムがエンゲージメント率を重視するようになった。それに伴い動画はシェアや保存がされやすいことから、「エンゲージメント率を高めるコンテンツ」として、SNSの戦略に必要不可欠になった。
  • 静止画よりも動画のほうが商品の付加価値が伝えやすく、商品のコンセプトやストーリーも理解してもらいやすい。デフレ時代にモノを安く売るのであれば、従来の写真と文章だけの商品ページで十分だったが、インフレ時に「モノを高く売る」のであれば、動画を駆使して「高い理由」を伝えなければ、利益を確保した価格で商品を売ることが難しくなる

熱烈なファンに高く買ってもらう仕掛けが必須

「どうしてもこの商品が欲しい」という購入心理に持ち込まなければ、高いお金を出してモノを買ってもらうことはできない

従来の差別化やオンリーワンの戦略では弱く、もっと強烈な個性で売り込む、“スーパーニッチ”な販売方法を展開していかなければ、消費者の心を揺さぶるエンゲージメント率の高い売り方を実践することはできない。

2023年は売り手側と買い手側が密なコミュニケーションを取るライブコマースやTikTokライブを活用した売り方に注目が集まる。ごく一部の人にしか受け入れられないニッチな商品だけど、熱烈なファン客に高く買ってもらう仕掛けが、2023年のネットショップには必要である。

TikTokなど売り手側と買い手側が密なコミュニケーションを取る売り方はますます活用が進むとみる
TikTokなど売り手側と買い手側が密なコミュニケーションを取る売り方はますます活用が進むとみる

3大モールの攻略、楽天の売り方は“Amazon寄り”に?

3大モールの2023年の攻略方法も考察しておきたい。

楽天市場では、2023年からSKU(Stock keeping Unit)プロジェクトがスタートする。1ページごとに複数のカートがつけられるようになり、売り方はAmazonに近くなる

従来の売り方や商品構成が大きく変わる店舗も出てくる可能性もあり、早い段階でSKU対策を講じておいた方がいいだろう。特に利益率の低い商品や原材料費がかかる商品に関しては、これを機に商品ラインナップから外してしまうのも一手である。

Amazonはマーケティング能力が問われる市場に

Amazonでは、クローラーの脆弱(ぜいじゃく)性を突いてAmazon内SEOで上位を狙う売り方が難しくなった。2023年からは、いわゆる“裏技”を駆使して売り上げを作ることが困難になる。

一方、広告戦略で売り上げを伸ばす事例が増えており、今後は高いマーケティングの能力を持ち合わせていなければ、Amazonで売り上げを伸ばすことが難しくなると予想する。

Yahoo!ショッピングはポイント還元策の影響を注視

Yahoo!ショッピングに関しては、2022年10月にPayPayモールと合併したことが大きな変化といえる。2つに分かれていたモールを1つにまとめたことで、広告戦略や販促企画を一本化したことは、Yahoo!ショッピングにおいてプラスに働く可能性が高い。

ただし、ポイント還元策を「日曜日」から「毎日」に切り替えたことによる売り上げへの影響は注視した方がいいだろう。

お祭りムードで週末のセール販売を盛り上げるほうが売れるのか、それとも、エブリデイ・ロー・プライス的な毎日ポイント還元のほうが売れるのか、今までの売り方が大きく変わる可能性がある。Yahoo!ショッピングの販促手法はマメに情報収集することをお勧めする

Yahoo!ショッピングを攻略するために役立つ書籍を紹介したい。コンサルタントの佐藤英介が執筆し、1月10日に発売された『Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド~すぐに試せて伸び続けるネットショップ運営術』(技術評論社・刊)はぜひ目を通すことをお勧めする。

「GA4」は“慣れ”が必須

自社サイトのネットショップの運営者にとって気になるのは、2023年7月から導入される新しいWeb測定ツール「GA4」だろう。従来のUA(ユニバーサルアナリティクス)とは使い勝手がまったく異なるため、苦戦を強いられるネットショップが増えると予想する。

測定方法が「ページ単位」から「ユーザーの行動」での計測に変わるだけでなく、使用する言葉やデータの管理方法も大きく異なる。早い段階で「GA4」を導入し、運営に対する方向性を社内で決めておく必要がある

今までUAを積極的に活用していたネットショップは、少しずつ「GA4」に触れる時間を増やしていけば、時間の問題で慣れていくと思われる。

また、UAに慣れている人になればなるほど、「GA4」が使いづらくなるという声も出ており、少し荒治療になるが、データ解析の初心者にいきなり「GA4」を使わせて、マスターさせるのも一手である。

無理をしない選択もアリ?

一方、今までたまにしかUAを見てこなかったネットショップは、無理をして「GA4」を使いこなさなくてもいいだろう。

「たまにしか見ていない」ということは、データを戦略にフィードバックしたり、数字をもとに改善策や目標を立てたりすることができていないネットショップなので、そもそもデータを検証する意味がないといえる。

従来通りデータを無視して、勘に頼った売り方を展開していくしか方法はないので、「GA4」の導入は見送ったほうがいいだろう。

EC運営の「プロ」と「素人」の分岐点になる可能性も

今後は「GA4」を使いこなせるネットショップと、そうでないネットショップの二極化が加速していくと思われる。当然、データを使いこなせるネットショップのほうがきめ細やかな運営ができるので、売り上げを効率よく伸ばしていくことが可能になる。

一方、データを検証できないネットショップは時間とともに淘汰(とうた)されていく流れになる。

そういう視点でいえば、「GA4」の導入がネットショップ運営の「プロ」と「素人」の分岐点になっていく可能性は高いといえる。

2023年のEC業界は“向かい風”

2023年のEコマース業界は例年になく厳しくなることが予想される。ネットショップはインフレに弱く、行動制限によってモノの消費が鈍化することから、新たな施策を打ち立てなければ、厳しい競争の中で生き残ることが難しくなる。

私が毎年、Eコマース業界の予測トレンドのレポートを制作するのは、先が読みにくい時代だからこそ、“先を読む”ための備えがネットショップには必要だと思うからである。

防災グッズ、猛暑対策グッズ――予測を踏まえた“仕込み”で商機を

たとえば、2023年9月の防災月間は、関東大震災から100年目という節目となり、多くのメディアで防災グッズが取り上げられる可能性が高い。そのような予測が事前に分かれば、今から防災グッズの仕入れや商品開発を行っていれば、ネット販売でチャンスを手繰り寄せることができる

関東大震災から100年目となる節目には防災グッズの需要加速が期待される
関東大震災から100年目となる節目には防災グッズの需要加速が期待される

また、毎年、6月下旬に気象庁から猛暑予報が発表されて、この時期を境に猛暑対策グッズが売れ始める情報を事前に察知しておけば、ネット広告を仕込んで売り上げを伸ばすことも可能になる。

特に2023年は外出制限が緩和される可能性が高いことから、屋外の熱中症対策の商品が売れると思われる。

猛暑予報などを参考にしてニーズを予測すれば、関連商品のヒットにつながりやすい
猛暑予報などを参考にしてニーズを予測すれば、関連商品のヒットにつながりやすい

このように「予測」は商品の販売チャンスにつながり、SNSや動画でエンゲージメント率を高めるコンテンツとして優位性が高まる。不確実で読みにくい2023年だからこそ、先を読む力が例年以上に求められる。

【筆者からのお知らせ】

ネット通販、人材教育、企画立案、キャッチコピーのつけ方等、斬新な切り口で「ナマのノウハウ」をメールマガジンでお届けしています!

竹内 謙礼

エコ配が「100サイズ」荷物の取り扱いを開始、料金は790円から

2 years 11ヶ月 ago

エコ配は2023年2月1日から、3辺の合計が100センチ以内の「100サイズ」の取り扱いを開始する。

現在まで取り扱っているのは「80サイズ」以下の荷物。顧客の要望に対応するため、「100サイズ」の取り扱いを決めた。「100サイズ」の取り扱いに伴い、荷物のサイズ区分を現状の1区分から2区分に細分化する。

なお、「80サイズ」以下の運賃に変更はない。

エコ配 全国版の配送料金表
エコ配 全国版の配送料金表
エコ配 全国版の配送料金表

エコ配は、運用コストの安い自転車で配送することで、一定の品質を保持しつつ、コストを構造的に安くするビジネスモデルを展開している。これまで10万社を超える顧客に、物流コスト削減という付加価値を提供してきた。

現在、年間約1000万個の配送を受託。大手企業グループや通販事業者に採用されるなど、品質面でも評価されているという

石居 岳

通販の「アップセル」「クロスセル」規制の強化は現実化へ? 消費者庁は「改正に向けて検討中」

2 years 11ヶ月 ago

消費者庁の真渕博審議官は公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)の新年賀詞交歓会で、2022年11月に公表した特定商取引法施行令の改正案について言及した。

特定商取引法施行令の改正案は、電話受注の際に行う通販の「アップセル」「クロスセル」を規制する内容。真渕氏は「特定商取引法の施行令を改正する方向で、各関係各方面の意見を踏まえつつ、現在検討を進めている」と通販関係者らに話した。

JADMAが開催した新年賀詞交歓会に登壇した消費者庁審議官の真渕博氏
JADMAが開催した新年賀詞交歓会に登壇した消費者庁審議官の真渕博氏

真渕氏は、「JADMAの消費者相談窓口において、定期購入トラブルに関する相談が大幅に減少していると聞いている」と説明。改正特定商取引法における詐欺的な定期購入商法対策に関する規定を2022年6月に施行したことに言及した。

2022年6月施行の改正特商法では、カタログ・チラシなどを利用した通販の申込書面や、ECサイトなどインターネットを利用した通販をするときの注文確定直前の最終確認画面で、支払時期や支払方法など各条項の明記することを定めた。

特定商取引法施行令の改正案によって、まっとうなビジネスを展開する通販企業の「クロスセル」「アップセル」に大きな打撃を与えることが予想される。「電話勧誘販売」の適用を広げる改正案について、真渕氏は次のように話した。

消費者がテレビCMや新聞広告などを見て注文するためにかけた電話で、事業者から広告にない商品を不意打ち的に勧誘された場合、通販ではなく「電話勧誘販売」に該当するよう、特定商取引法の施行令を改正する方向で検討を進めている。(真渕氏)

真渕氏は「悪質な事業者を排除し、消費者の利益の保護と業界の健全な発展に寄与していきたい」とし、通販業界に協力を呼び掛けた。

電話受注の際に行う通販の「アップセル」「クロスセル」が「電話勧誘販売」に該当するようになると、電話を通じた「クロスセル」「アップセル」は実質的にできなくなる。悪質事業者の排斥だけにとどまらず、健全な事業活動を営む通販企業にとっても大きな障壁になってしまわないか。引き続き注視の必要がある。

高野 真維

荷物の36%が運べなくなる!? 経産省が警鐘を鳴らす物流業界の「2024年問題」とは

2 years 11ヶ月 ago

経済産業省の大臣官房審議官(商務・サービス担当)の澤井俊氏は、公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)が開いた賀詞交歓会で、物流業界の「2024年問題」を踏まえ、現在の物流量の36%が運搬できなくなる可能性があると警鐘を鳴らした。

懸念広がるドライバー不足、運賃値上げ、物流の滞り

働き方改革関連法の施行に伴う「時間外労働時間の上限規制」などが、2024年4月から「自動車運転の業務」にも適用される。「2024年問題」は、これによりドライバーの離職や売上減、荷主企業は運賃値上げの可能性などが懸念されている物流業界のさまざまな問題だ。

たとえば、時間外労働時間の上限規制が適用されることで、長距離ドライバーは従来通りの運搬ができなくなる可能性がある。1人のドライバーによる長距離の運搬が規制されることにより、運送会社はドライバー不足、賃金減少によるドライバーの離職といった問題に直面することになる。

ドライバーはすでに減少傾向となっており、今後ますますひっ迫が予想される(画像は経済産業省の公表資料から編集部がキャプチャ)
ドライバーは今後、さらに減少すると予測されている(画像は経済産業省の公表資料から編集部がキャプチャ)

こうした背景から従来通りの配送料では運搬が難しくなることが予想され、荷主企業は運賃の値上げに悩まされるといった予測されている。

EC市場と物流量は右肩上がりで拡大している一方で、通販業界の発展は昨今のドライバー不足や「2024年問題」の深刻化の一因となっている。

EC・通販業界の発展と物流は密接に関わってきた(画像は経済産業省の公表資料から編集部がキャプチャ)

荷物の「乗り合わせ」で物流効率化へ

政府はこの「2024年問題」に対応するため、物流の将来像として「フィジカルインターネット」の構築を掲げている。「フィジカルインターネット」は、限られた通信回線を効率よく使うインターネットのように、回線をトラックなどの輸送網に、荷物をデータに置き換え、大幅な効率化をめざす物流の新たな仕組みを指す。

たとえば、荷主同士が物流企業を共有し、1つのトラックに複数の企業の荷物を乗せて積載率を上げるといった考え方がある。このように物流全体を効率化して、運搬できない可能性がある30%超の積載量をなんとか稼ぎたいと考えている。自社の物流をいま一度見直してほしい(澤井氏)。

経産省は2022年9月から「持続可能な物流の実現に向けた検討会」を実施しており、「いかに輸送効率を上げるか」を継続して模索している。

高野 真維

2022年のEC業界振り返り&2023年に起きそうなこと【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

2 years 11ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年のニュースと2023年の展望

最後にサッカーワールドカップで盛り上がった2022年。2023年は物価高などで暗い雰囲気がありますが、それを理由にしても意味がありません。わかっている未来があるのであれば、自分たちの力でどうにかできるはず。

2022年の展望はどうだった?

2021年のEC業界振り返り&2022年に起こりそうなことまとめ【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9397

いつものように私のコメントから振り返ります。

2022年は「メタバース」「プライバシー」「SDGs」「5G」あたりがキーワードになってきそうです。メタバースはどんどん進化していますので、最初に使ってもらうハードルさえクリアすれば急拡大の可能性もあります。プライバシーは大企業から順番に小さい企業まで影響しそうです。モールのルール変更もあり得るので要注意です。SDGsは2021年に引き続きですね。5Gに関してはコロナ次第ということもありますが、落ち着いて来たら伸びてくるはず。

メタバースの話題が増えてきましたが、本格運用にはまだまだといった感じ。2023年に期待。プライバシーに関してはAIの普及とともに話題になることが多くなってきました。データの扱いは慎重にならないといけない時代です。SDGsはバズワード的に使われてしまったのがなんとも残念。5Gはなかなか広がらないというか話題にならないですね。コロナで動画が当たり前になって「タイパ」が重視されるとリッチな動画は見られにくいのかもしれません。

【1月】広告のトラブル規制が相次ぐ

非公正な「No.1 調査」への抗議状 | 日本マーケティング・リサーチ協会
https://www.jmra-net.or.jp/rule/20220118.html

No.1を名乗りたいがために、調査対象者や質問票を恣意的に設定する「非公正な調査」の実施をうかがわせるケースが散見されてきました。

「たった2か月で髪フサフサ」など…悪質なアフィリエイト広告主の責任明確化へ | 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220118-OYT1T50081/

消費者庁によると、悪質な広告主の中には、行政当局から指摘を受けるたびに会社を清算し、同様の商品を販売する別会社を設立し、不当表示を繰り返させるケースもあるという。

「ターゲティング広告」規制導入へ ネット利用者を保護 総務省 | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220114/k10013431421000.html

ターゲティング広告は、広告業界にとっては利用者の関心に合った精度の高い広告が展開できるメリットがある一方、利用者からは「不快に感じる」とか「プライバシーの侵害だ」といった声もあり、EU=ヨーロッパ連合など海外では規制する動きが出ています。

年明け早々広告関連でのトラブルや規制の話題が。このあたりは2022年以前からも続いていて、「悪質な業者が出てくる→規制強化→新たな手法で悪質な業者が出てくる」の繰り返しです。その都度、真っ当な人たちまで対応しないといけなくなるので、本当に迷惑な話なのですが、悪質業者はそんなことは関係ないのでやりたい放題です。2023年もステマ規制などいろいろな規制が出てきそうで少し憂鬱です。

「メタバース」「コネクテッドTV」「リテールメディア」など新しい言葉が動き出してきた1月でした。

【1月の主なニュース】

【2月】楽天の国内EC流通総額が5兆円越え、10兆円も視野に

楽天・三木谷社長が語った「国内EC流通総額10兆円構想」「モバイルとのシナジー」【2022年新春カンファレンス講演要旨】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9462

ニュースまとめ 楽天の国内EC流通総額目標
楽天グループの国内EC流通総額10兆円(画像は記事から引用)

2021年度(2021年1-12月)の国内EC流通総額が5兆円を突破した楽天グループ。「次は10兆円」。1月27日にオンライン配信とオフラインのハイブリッド形式で行われた「新春カンファレンス」で三木谷浩史会長兼社長は、国内EC流通総額10兆円の目標を公表した。

楽天グループの話なので、トラベルやブックスも入っています。それにしても5兆円越えはすごいですね。全国百貨店売上高を超えてしまいました。10兆円も見えてきたということで、2023年の新春カンファレンスがどうなるかも注目です。個人的には「楽天市場」の扱いがどんどん小さくなっているのが気になりますが、売上高は頭打ち感もあるので仕方ないのでしょうか。

相変わらずアフィリエイターやサブスクでトラブルが発生して、「BASE」のグロースプラン発表があって、改正特商法も話題になったのが2月。

【2月の主なニュース】

【3月】ユニバーサルアナリティクス、2023年7月1日に計測停止を発表

2023年7月1日にGA(ユニバーサルアナリティクス)が計測終了とのアナウンスと所感 | Real Analytics
https://analytics.hatenadiary.com/entry/end-of-ga

2022年3月16日に「Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)」の計測終了に関するアナウンスが行われました。無償版の計測終了日は2023年7月1日です。

EC事業者さんはGA4導入を焦らずに!カートASPは対応待ち、独自の場合も仕様を決めてから | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11173

見たいデータが決まっていないとレポートを作ることすらできませんので、形式だけの無駄なレポートになっていないか?売上に影響しない無駄なデータを取っていないか?などを振り返りつつも、今まで以上にKPIを決めることが重要になってきます。

がっつり使っていなくてもないと困るのが「Googleアナリティクス」。現バージョンのユニバーサルアナリティクスが2023年7月1日でデータの取得を停止します。GA4に強制的に乗り換えないといけません。乗り換えは面倒ですし、データもゼロから取り直しになりますので、広告の効果測定などに使っていた場合は早めに準備しておきましょう。営業電話も増える可能性があるのでご注意を。

店頭受け取りが一般化してきたけれど、SNSでの販売は広がらず、MakeShopがカートASP流通額1位を守った3月でした。

【3月の主なニュース】

【4月】原材料高が企業の利益をひっ迫し始める

原材料高騰の影響は? 商品刷新、価格転嫁、梱包資材の変更――通販・EC企業の現状と対応策まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9636

食材の宅配事業などを行うパルシステム生活協同組合連合会では1月31日付で「原料高騰による価格改定について」として小麦・食用油脂・原油などの価格が高騰したことを受けて、「商品価格の値上げについて産地やメーカーなどと協議を重ね、一部商品を値上げすることにした」と発表。今後、パンやマヨネーズ、パスタ、小麦粉など200品目超の商品価格を値上げするとしている。

2022年といえば原材料高による物価高という印象が強いですよね。その原材料高が話題になったのが4月。「企業努力で頑張る」といったコメントも見られましたが、それも限界があり皆さんご存知の通りの値上げになっています。この傾向は2023年も続くので世界情勢からは目を離さないようにしましょう。

楽天グループと日本郵政の提携が進んで、置き配も普及してきた4月。機能性表示食品の一斉監視もありました。

【4月の主なニュース】

  • 楽天グループが郵便局を通じたカタログ通販に参入、日本郵便と物販分野でも協業 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/9652
  • 【「置き配」に関するアンケート調査】「置き配」魅力1位は、「配達員の負担が減るから」ヒトと環境に配慮した“サステナブルな物流”に意識が高まる | コマースピック
    https://www.commercepick.com/archives/16908
  • 消費者庁が機能性表示食品への広告規制で115社に改善指導、担当課長に聞く一斉監視の目的と今後の対応 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/9708
  • Shopify構築日記 #093 2022年に注目すべきShopifyのトレンド5選 | 北山 浩 | 2023年から新天地 Shopify構築日記書いている人|note
    https://note.com/ec_zoe/n/n5055a5c88f38
  • LINEの運用型広告プラットフォーム「LINE広告」、新たに「ホーム」タブでの広告配信を開始 | LINE
    https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2022/4190

【5月】クレカ不正利用が増加し企業の収益を圧迫

メルカリ、不正増加で16億円の追加出費 クレカ不正利用とフィッシング詐欺で成長も鈍化 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2204/28/news207.html

ニュースまとめ メルカリのクレカ不正使用について
グラフはメルカリの「2022年6月期 第3四半期 決算説明会資料」から編集部がキャプチャ

クレジットカードの不正利用は21年末から増加。不正防止のためユーザーへの利用制限を実施したところ、GMVが推定値を数%下回り、ユーザーへの補填金も10億円に上った。メルペイでもフィッシング詐欺の影響でユーザーへの補填金6億円を支払ったという。

クレジットカードの不正利用で悩んでいる店舗も多いと思います。メルカリも例外ではなく、フィッシング詐欺の増加も相まって16億円の出費があったとのこと。対策の強化も進んでいますが、ここまでの額になるのはちょっと驚きです。「3Dセキュア2.0」などの導入もお早めに。

Shopifyが日本で約7243憶円の経済効果に貢献して、Amazonが「PayPay払い」を導入し、「TikTok」売れもあった5月でした。

【5月の主なニュース】

【6月】「Yahoo!ショッピング」で「優良配送」導入を発表

ヤフーが始める「優良配送」対応商品の優先表示とは?「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」の検索結果、レコメンド枠で実施 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9885

現在の検索結果では、「優良配送」対応商品と非対応商品が混在している。施策実施後、「優良配送」対応商品が検索結果の上位に表示されるようにする。「優良配送」対応商品を消費者が“見つけやすく”“購入しやすく”する狙いがある。

「優良配送」が優遇というか、「『優良配送』じゃない商品は表示されなくなった」と思っていいくらいのインパクトでした。「FBA」や「楽天スーパーロジスティクス」のようなサービスを使えば安心といった選択肢もなく、自社で頑張らないといけないのでなかなか厳しいものです。これを機に「Yahoo!ショッピング」を諦めたショップも多いのでは。

改正特商法が施行され、「SHEIN」が話題になり、旅行需要が伸びてきた6月でした。

【6月の主なニュース】

【7月】値上げの影響から節約志向に

<値上げに関する意識調査>「これまでより節約しようと思う」が8割超える | プラネット
https://www.planet-van.co.jp/shiru/from_planet/vol184.html

ニュースまとめ 値上げに関する意識調査
グラフはプラネットのサイトから編集部がキャプチャ

今年1月の調査と同様に「この1年で、あなたが使用している日用品・化粧品の値段に変化を感じますか」と聞いたところ、1月の調査では「とても値上がりしていると感じる」「少し値上がりしていると感じる」の合計はどの年代でも50%を超えていなかったのですが(図表1上)、今回の調査では、男女ともに全年代で50%を超えています(図表1下)。

企業努力では原材料高の影響を吸収しきれなくなり、消費者が値上げを実感してきたのが7月。電気代の値上げもあって、ドメインの維持費など今ではあらゆるものが値上げされていますよね。この流れは2023年も続くでしょう。

「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」の統合など3大モールで動きがあり、メルカリが9周年を迎え、依然としてアフィリエイトは問題が多いことがわかった月でした。

【7月の主なニュース】

【8月】日本国内のBtoC-ECの市場規模は20.7兆円

電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました | METI/経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005.html

ニュースまとめ 経済産業省 電子商取引に関する市場調査
グラフは経済産業省のサイトから編集部がキャプチャ

令和3年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、20.7兆円(前年19.3兆円、前々年19.4兆円、前年比7.35%増)に拡大しています。また、令和2年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は372.7兆円(前年334.9兆年、前々年353.0兆円、前年比11.3%増)に増加しました。

毎年恒例の「電子商取引に関する市場調査の結果」が発表されました。物販系分野のBtoC-EC市場規模は引き続き拡大、サービス系分野のBtoC-EC市場規模はコロナで落ち込んだものの持ち直し、デジタル系分野のBtoC-EC市場規模は12%程とかなり伸びています。2023年は旅行需要も伸びてくるでしょうから、EC市場規模自体はまだまだ伸びそうです。

Amazonの配送拠点が増えて、Shopifyで従業員の解雇があって、「Yahoo!ショッピング」で商品画像のルールが変わった(のちに緩和された)のが8月。

【8月の主なニュース】

【9月】河野太郎大臣、ステマ対策の検討を指示

消費者庁「ステルスマーケティング」について検討会設置へ | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/k10013810941000.html

広告であることを明示せずに宣伝するいわゆる「ステルスマーケティング」を巡っては、SNSなどの普及に伴って「紛らわしい」などといった声があがるなど、問題が指摘されるケースが相次いでいます。

2022年8月に河野太郎氏が消費者担当大臣に任命されてから動きが激しかったですね。ステマに関しては議論がどんどん進んでいて、TVなどのメディアの責任も問われるようになりそうです。ウソ・フェイクなどが蔓延している世の中だからこそ、誠実な商売をしたいところ。

ヤマト運輸が「にゃんPay」をスタートし、MakeShopが次世代サービスへの着手を発表した9月でした。

【9月の主なニュース】

【10月】GoogleがEC関連の強化を発表

【ニュース】Google、ショッピング体験を向上させる9つの新機能の発表 | Unyoo.jp
https://unyoo.jp/2022/09/google-9-new-features-shopping/

昨年からGoogleやソーシャルメディア各社を中心に、ショッピングの窓口の覇権争いは激化しており、Googleは特に本丸の検索を大幅にショッピングフレンドリーにしてきています。この動きはスローダウンすることは当面ないと思われます。

買い物をするための検索需要は多いので、そこを逃したくないGoogle。何度目かわからないくらいのEC強化です。引用文にあるようにSNSのサービスもECには力を入れているのですが、どこもパッとしないというのが現実です。今回の機能追加が日本で展開されたときにどうなるかは気にしておきましょう。

PayPayが不正利用対策を強化して、楽天が環境対策を強化して、Amazonで偽造品トラブルもあった10月でした。

【10月の主なニュース】

【11月】SHEINが心斎橋に実店舗を出店

「SHEIN」ポップアップ開店、3000人来場2.5時間待ちの大行列 人気沸騰で心斎橋騒然 | モデルプレス
https://mdpr.jp/news/detail/3415164

オープンとなる11時前には推定400~500人の行列ができ、心斎橋筋の入口は一時騒然。来場者の中には東京や福岡から訪れている人も。

その後は入場規制がかかることで行列は短くなったものの、入るまで最大2.5時間待ちの状況に。約3000人が訪れ、「SHEIN」の人気ぶりが伺えるオープン初日となった。

とにかく安い「SHEIN」。若い世代に人気で、今年のはやりの1つにもなりました。その「SHEIN」が心斎橋に実店舗を出店。ECサイトからアパレルブランドに変わりつつあるので、2023年も色々な動きがありそうです。その一方で、労働環境などに問題を抱えているので急ブレーキがかかる可能性も。

2022年のまとめ、2023年の予測がたくさん出てきた11月。物価高の影響でちょっとお得な商品やサービスが好まれる流れになりそうです。

【11月の主なニュース】

【12月】リアル回帰が進むもネットの便利さは根強く

ECと店頭を横断した生活者の購買行動を調査 | 電通デジタル
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2022-1221-000065

ニュースまとめ ニュースまとめ 商品認知フェーズにおけるオンラインとオフラインの割合
グラフは電通デジタルのサイトから編集部がキャプチャ

「店頭情報」「検索エンジン」「UGC」の3つが購買行動において重要な情報源に、約9割が「ネット通販や定期通販」で商品を検討する際にUGCをチェック | アライドアーキテクツ
https://www.aainc.co.jp/news-release/2022/02437.html

ニュースまとめ UGCに関する調査
グラフはアライドアーキテクツのサイトから編集部がキャプチャ

同じような調査の結果が発表されました。コロナが収束したわけではないですが、外出が増えて店頭での接点も増えてきました。その一方でネットでの情報収集も定着。接点ごとにどんな情報をどのタイミングで発信するかが重要になってきそうです。

電話注文関連で特商法の改正が検討された12月。2023年のキーワードは「原材料と物価高」「ポイントとCtoC」となりそうです。

【12月の主なニュース】

2023年の予測、展望記事

展望記事が出るのが年々早くなっていますので、11月と12月前半の時点である程度は出そろっています。「法規制」「原材料・物価高」「ポイント」「CtoC」が中心のキーワードで、「AI」「メタバース」「越境EC」「GA4」「タイパ」あたりも話題になりそうです。

値上げはせざるを得ないので、従業員さんたちの賃金を増やすことも考えて価格を決めていきましょう。ポイント付与ではモールには勝てないのでお得感で勝負です。

いずれにしても、変化の激しい年になりそうなので、業務の整理、マニュアルや資料のデータ化などDXを進めておかないと対応しきれません。売ることよりも組織強化に注力を。「タイパ」の流れは止まらないので、じっくり説明するところと、ぱっと見でのわかりやすさを使い分けることになりそうです。

消費者の可処分時間の奪い合いになるのは間違いないので、リアルとネットの接点の維持を意識しましょう。

今週の名言

Shopifyが日本で有名になった話 | Ryota Toyoda|note
https://note.com/toyotamasan/n/n646bed7dce4b?utm_source=pocket_saves

テック業界やEC業界ではもっと良いプロダクトがあるのに小手先だけの技でユーザーを留めようとする例がいくつもあります。ユーザー側もしょーもないプロダクトに固定費をたくさん払って使用し続け、プロダクト側にろくなアップデートもないまま時代に取り残されていく。

前述のように2023年は変化の激しい時代になりそうです。小手先ではどうにもなりませんし、待っていてもなにも状況は良くなりません。自ら行動した人たちだけが生き残れるのでしょう。

筆者出版情報

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GMOペパボ、「カラーミーショップ」の新プラン「プレミアムプラン」の提供を開始

2 years 11ヶ月 ago

GMOペパボは、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」の新プラン「プレミアムプラン」の提供を開始した。

「ECアドバイザー」によるサポートなどの新機能を提供

「プレミアムプラン」は主に月商200万円以上のネットショップを対象としている。利用料金は、初期費用2万2000円、月額利用料3万9600円(それぞれ税込)で、次の特徴を持つ。

① 「ECアドバイザー」によるサポート

ネットショップ運営の悩み、課題を理解して伴走する「ECアドバイザー」が事業者と定期的なミーティングを実施し、運営課題解決に向けた提案を行う。また、ショップ全体のアクセス分析などデータに基づいたレポートを定期的に提出する。

GMOペパボ カラーミーショップ プレミアムプラン ECアドバイザーと定期レポートのイメージ
「ECアドバイザー」とのミーティング(左)、定期レポート(右)のイメージ

② 「プレミアムプラン」だけの機能を提供

「プレミアムプラン」では次の機能を利用できる。

  • 会員ランク:顧客の会員ランクを設定でき、ロイヤルカスタマー育成につなげられる
  • 予約販売:余剰在庫削減など、商品の仕入れ予測に役立てることができる
  • タグ管理 for GTM:「Googleタグマネージャー」と連携し、任意のページに計測タグを設置できる
GMOペパボ カラーミーショップ プレミアムプラン 予約販売機能の画面
「予約販売」機能の画面

また、「カラーミーショップ」ではユーザー限定のクローズドイベントを随時行っており、今後は「プレミアムプラン」利用者限定のセミナーやショップ懇親会を予定しているという。

③ 既存プランより安価なクレジットカード決済手数料

クレジットカード決済手数料が3.14%~と、既存の「レギュラープラン」「ラージプラン」の決済手数料より低価格に設定。月商200万円以上のネットショップでは、従来のプランより月々のコストを抑えて運営することが可能だという。なお、決済手数料はショップの流通額によって変動する。

初期費用無料キャンペーンを実施

2023年2月28日(火)までに「プレミアムプラン」の申し込み、契約をした事業者を対象に、初期費用2万2000円(税込)が無料になるキャンペーンを実施している。

キャンペーン期間は2023年2月28日(火)23時59分まで。既存プランから「プレミアムプラン」に変更した場合も対象となる。

藤田遥

“購入機会を失わない”月額3.9万円でできるECサイトの品質維持+UX向上+各種コストの削減を同時実現する「SmartJPEG」とは

2 years 11ヶ月 ago
画像の品質を保ったまま軽量化し、ECサイトのUXに重要な表示スピードの改善も実現するCRI・ミドルウェアの「SmartJPEG」。導入企業はどのように変わったのか、3社(キャロットカンパニー、ダイアナ、ジーエークロッシング)の事例を紹介
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「買い物しやすい」「ストレスがない」「サクサク買える」――。近年、多くの消費者がECサイトにこうした買い物体験を求めるようになった。ECサイトのUXが売り上げに直結するようになったと言われる今、中小企業でも手軽にUX向上を実現できる方法はあるのか? データ容量の軽量化を通じたECサイトのUX向上施策、その事例を取材した。

コンテンツデリバリネットワーク事業などのAkamai Technologies(アカマイ・テクノロジーズ)が発表した「オンラインリテールの現状 - パフォーマンス」によると、モバイルでは読み込み時間が0.7秒の場合に直帰率が最も低く14.1%。1.7秒のページの直帰率は約7%増の21%、さらに読み込み時間が2.7秒のページでは直帰率は約29%に悪化するという。

また、Googleはモバイルで読み込みに3秒以上要するページの場合、53%の訪問者が離脱すると公表している。

ジャストシステムの調査「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年12月度)」でも、スマホでのEC利用時、約6割に「応答速度が遅くて買い物をやめた」経験があることがわかっている。

ECサイトでのUXで大きな要素の1つといえる表示スピード。その改善と同時に、コンテンツ画像の画質維持によるECサイトの品質維持も同時に行うことができる中小企業向けツールがある。CRI・ミドルウェアの画像軽量化ソフトウェア「SmartJPEG」のデスクトップアプリ版サービス「SmartJPEG for Desktop」だ。

CRI・ミドルウェア 画像軽量化ソフトウェア「SmartJPEG」 使用前後の比較画像
「SmartJPEG」の圧縮例

「SmartJPEG」は「画質を落とさず、重い画像を軽くする」ためのツール。大企業向けに提供していたものを手軽でスピーディに利用できるようにデスクトップアプリ化したのが「SmartJPEG for Desktop」である。1ライセンスあたりの利用料は月額3万9800円(税別)で、中小企業でも導入しやすい。

導入効果として、

ECサイトの品質維持・UX向上

  • コンテンツ画像の画質維持
  • スマホでの画像読み込み時間の短縮

サイト運用・画像作成コストの軽減

  • 回線利用料・サーバーコスト削減
  • 画像作成フロー、作業工数削減

といった効果が期待できる。

CRI・ミドルウェア 画像軽量化ソフトウェア「SmartJPEG」利用イメージ
「SmartJPEG」利用イメージ

「SmartJPEG for Desktop」を導入した企業はどのように変わったのか。3社の事例を紹介したい。

「anello」のキャロットカンパニー、だれでもできるUX向上の秘訣とは。快適な購買体験を促進した画像軽量化施策

バッグブランド「anello(アネロ)」「Legato Largo(レガートラルゴ)」を扱うECサイト「Carrot Company Official Online Store」を運営するキャロットカンパニーは、商品をおしゃれに見せるだけでなく、機能性を伝えるためにさまざまな角度からの画像を掲載して魅力を押し出している。

2022年7月から始めたデータ容量の軽量化施策が奏功し、UXの向上に成功した。キャロットカンパニー 販売部 EC事業課の加藤裕丈氏に話を聞いた。

「SmartJPEG」導入企業 キャロットカンパニー Carrot Company Official Online Store
キャロットカンパニーのECサイト「Carrot Company Official Online Store」

画像のクオリティを維持したままデータ容量を軽量化

キャロットカンパニーは2022年7月、「ユーザーが快適に買い物できるように少しでもWebサイトのデータ量を軽くしたい」という思いで、CRI・ミドルウェアの「SmartJPEG」のデスクトップアプリ版「SmartJPEG for Desktop」を導入。

画像のデータ容量は導入前と比べて50%減(2分の1)となり、高品質な画像のクオリティを保ったまま軽量化に成功した。軽量化に伴い、サイトの表示スピードは体感で1.5秒ほど向上。UXの改善にもつながった

キャロットカンパニーが展開する商品は、種類、サイズ、カラーバリエーションが豊富だ。多いものだと10色、通常でも6色以上を展開している。

店頭で手に取れない分、わかりやすいように画像を多く掲載している。旬を取り入れて市場のニーズやトレンドに応えるため、年間を6区切りに分けて新商品を販売。商品点数は約5000SKUとなっており、取扱商品の豊富さを自負している。その一方、画像の枚数が多くなるため、導入前はサイトのデータ量が重くなっていたことが課題だった。

フォルダ内の画像を一気に軽量化できるので便利。スピード感を持って作業できるため、重宝している。当社は新商品を売り出す間隔が短いため、作業を効率化できるのはありがたい。商品はトレンドを意識した絶妙な色合いのものが多いので、「SmartJPEG」の画質維持は商品の魅力をより正確に伝えるのに助かっている。どんなに効率的でも画像の品質がよくないと意味がない。(加藤氏)

かんたん操作でSaaSのECカートシステム運用でもできる

「ユーザーがオンラインで快適に買い物できるように、少しでもWebサイトのデータ量を軽くしたい」という思いから、「SmartJPEG」の導入を決めた加藤氏は次のように話す。

操作が簡単なのでPCにインストールしたらすぐに使い始めることができ、毎日使用している。1回の軽量化で、まとめて300枚ほどの画像を処理している。「SmartJPEG」を導入した当初は、CRI・ミドルウェアの担当者が、軽量化作業を担う社内スタッフに操作の丁寧なレクチャーを行ってくれたので大変助かった。(加藤氏)

作業効率向上の観点からも反響を得ている。新ブランドのECサイト立ち上げで大量の画像のトリミングと軽量化を行ったが、従来は4~5時間かかっていた作業が、導入後は30分程度でできるようになった

「SmartJPEG」導入企業 キャロットカンパニー 利用前の画像
「SmartJPEG」導入企業 キャロットカンパニー 利用後の画像
元の画像(上)と「SmartJPEG」で処理した画像(下)。52%削減している。
オリジナルサイズでの比較画像はこちら(「SmartJPEG」のサイトに遷移します)

SaaSのECカートシステムを利用しているのでインテリジェントな画像圧縮は諦めていたが、デスクトップアプリ版が提供されたので、思っていた以上に簡単に目的が達成できた。(加藤氏)

CRI・ミドルウェアの三上夏代氏は「誰でもスピーディに画質と画像容量を両立した画像を作成できるのが『SmartJPEG』の特徴。デスクトップアプリなのでSaaSのECカートシステム利用の企業にも有効だ」と話す。

レディースファッションシューズ専門店「ダイアナ」ECの画像軽量化&売上向上施策、品質維持のまま80%容量削減しUX向上

ダイアナは、自社ECサイト「ダイアナシューズドットコム」と全国80の実店舗で靴など女性向けファッションアイテムを展開している。EC売上高は年間10億円を超え、2022年2月期の年商は前期比4%増。

ダイアナでは、画像容量の大幅な軽量化が、売上向上、コストダウン、効率化などの相乗効果を生んでいるという。ダイアナのデジタルマーケティング部部長 小河正義氏に取り組みを聞いた。

「SmartJPEG」導入企業 ダイアナ ダイアナシューズドットコム
ダイアナのECサイト「ダイアナシューズドットコム」

ダイアナでは商品の掲載にあたり、年間で約1万3000枚の画像を作成している。ECサイトで商品の魅力を伝えるためには、色やツヤ感のリアルさが伝わるようなクオリティの高い商品画像や、魅力的なバナー画像が欠かせない。一方で、高解像度の画像はデータ量が莫大だ。ダイアナではUXを保つため、やむを得ず画質を下げるケースが少なくなかった。作業は手作業で、負担も大きかったという。

少ない工数&わかりやすい操作でデータ量軽減へ

課題解決のために、2021年5月に導入したのが「SmartJPEG」のデスクトップアプリ版サービス「SmartJPEG for Desktop」。「SmartJPEG」は、画質を落とさずにファイルサイズを軽量化でき、デスクトップアプリで画像を全自動で軽量化する。そのため、少ない工数で、綺麗な画像のまま圧縮できる。

処理スピードが速く、操作も簡単でわかりやすいので驚いた。(小河氏)

「SmartJPEG」導入企業 ダイアナ 利用前の画像
「SmartJPEG」導入企業 ダイアナ 利用後の画像
元の画像(上)と「SmartJPEG」で処理した画像(下)。90%削減している。
オリジナルサイズでの比較画像はこちら(「SmartJPEG」のサイトに遷移します)

デスクトップアプリ版である「SmartJPEG for Desktop」の、1ライセンスあたりの利用料は月額3万9800円(税別)。導入しやすい費用感とサーバー構築不要のスピード感も決め手になった。CRI・ミドルウェアの三上夏代氏は、次のように話す。

「SmartJPEG for Desktop」は、サーバー版よりも利用価格を抑えている。このため、デスクトップアプリ版ができてからは、大中小と規模を問わず多くの事業者さまに幅広く導入いただいている。(三上氏)

容量8割減で、表示スピードやサイト回遊率向上にも寄与

導入によって、画像容量は導入前と比較して80%減少した。軽量化により、サイトの表示スピードが向上。これにより、UXの向上にもつながっていると小河氏はみている。サイトを訪問した顧客の回遊率向上や、コストダウンにつながった一面もある。使用している画像CDNの利用量が少なくなったため、CDN費用も削減できた

「SmartJPEG」の利用料金よりも、導入によって得られたコストダウンのほうが大きい。「SmartJPEG」に出会ったのは「渡りに船」だった。(小河氏)

効率化だけにとどまらず、残業時間の短縮にもつながったと小河氏は話す。「SmartJPEG」の利用により、画像の軽量化にかかる時間が大幅に短縮されたため、残業せずその日のうちに仕事を終わらせることができるようになったという。

コロナ禍でEC需要が大きく拡大している一方で、企業には社員のワークライフバランス向上も求められている。導入工数をかけずにスピーディにEC施策を進めたい企業におすすめ。「SmartJPEG」を通じて、ECサイトの商品の訴求力アップや売上向上、コスト削減などをめざす企業を応援していきたい。(三上氏)

60分の作業時間を5分に短縮。ジーエークロッシングのささげ支援事業の効率化大幅促進の施策とは

ECサイトの商品画像など、Web上に掲載する画像の撮影支援事業を手がけるジーエークロッシングにとって、丁寧に撮影・編集した画像データを、クオリティを損なわずにクライアント企業に納品することは必要不可欠。毎日200枚近くの画像を編集・軽量化しているが、画像の品質を保ったままデータ量を軽減することが課題だった。

新しいツールを導入することで、画質向上と作業効率10倍以上を同時に実現したジーエークロッシングの取り組みを、樋口詩織氏(営業担当)、牛尾亜矢子氏(撮影ディレクター)に聞いた。

「SmartJPEG」導入企業 ジーエークロッシング 撮影ディレクターの牛尾亜矢子氏 営業担当の樋口詩織氏
撮影ディレクターの牛尾亜矢子氏(左)と、同じく営業担当の樋口詩織氏(撮影:ジーエークロッシング)

「モアレ」のない高品質な画像で、顧客満足度も向上

ジーエークロッシングは、クライアントに画像を納品する際、「SmartJPEG」のデスクトップアプリ版サービス「SmartJPEG for Desktop」を利用している。これが画像の品質保持と効率化促進の決め手となっている。

導入前は画像が荒れてしまう「モアレ」が頻繁に発生していたが、導入後、「モアレ」がなくなった。丁寧に撮影した商品画像のクオリティを保ったまま納品できるようになり、クライアント企業からも評判は上々だ。(樋口氏)

※モアレ(干渉縞)とは規則正しく整列したドット(網点)同士が干渉し、発生してしまう「縞模様」のこと

以前は画像データを軽減するために他の画像変換ツールを利用していたが、「モアレ」が多く生じていたという。「モアレ」の有無の確認作業や、データの修正にも手間がかかっており、データの軽量化と画像の品質保持を両方とも実現することは難しく、苦慮していた。

「SmartJPEG」の導入は2021年6月。導入以来、クライアント企業からの画像の品質に関する問い合わせはゼロになったという。

「SmartJPEG」導入企業 ジーエークロッシング 元画像(モアレなし)
元の画像(モアレなし)
「SmartJPEG」導入企業 ジーエークロッシング 画像変換ツール使用時の画像(モアレあり)
画像変換ツール使用時の画像(モアレあり)

デジタル化が進み、紙媒体で使っていた画像からウェブ用にUX対策をしっかりしていく時代になった。画像の品質と軽さのバランスを整えるのは、どこのECサイトでも必須になってくる課題だと感じている。(樋口氏)

ジーエークロッシングは今後、社内における「SmartJPEG」の利用拡大を進めていく。

作業時間短縮の効果も。導入しない理由がなかった

導入前は30分~60分かかっていた作業時間が、導入後はわずか5分程度に短縮できたという。「使用頻度はほぼ毎日。画像の品質維持にとどまらず、作業効率も向上した」と現場リーダーの牛尾氏。

これまで使っていた画像変換ツールから、「SmartJPEG」の導入に踏み切るときは、品質維持、クライアントの満足度向上と併せて「工数削減につながる」という切り口で社内決裁を得た。実際に工数が削減し、納品数の拡大、クライアント企業に対する納品スピードの向上にもつながっている。繁忙期の残業時間短縮にも貢献しているようだ。

操作は簡単でわかりやすい。一度覚えれば誰でも操作できると思う。軽量であることと、綺麗さを保つことの両立は通常難しいが、「SmartJPEG」の利用によって作業クオリティが上がった。(牛尾氏)

CRI・ミドルウェアの三上夏代氏は、次のように話す。

「SmartJPEG」は品質にこだわっているので、軽量化に伴う解像度の低下や色落ちの心配がない。他の画像変換ツールのなかには、ビビッドカラーや細かい柄・ステッチなどあせた色になってしまうケースもある。作業工数の削減および効率アップにも大きく役立つので、多くの企業に「SmartJPEG」の利便性を知ってほしい。(三上氏)

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瀧川 正実
高野 真維
吉田 浩章

ガソリンスタンド1.2万か所超を最終配送拠点に活用するENEOSの配送効率化事業とは

2 years 11ヶ月 ago

ENEOSと三菱商事は、全国1万2000か所超のガソリンスタンド(サービスステーション=SS)を最終配送拠点として活用する。

ENEOSのSSネットワークを荷物の一時保管かつ最終配送拠点として活用。最終配送拠点から配送先までのラストワンマイルを短縮し、配送の効率化を実現する。

ENEOSと三菱商事はこのほど、配送効率化事業の推進を目的とした合弁会社(JV)の設立で合意した。

2023年度から、高い宅配需要が見込まれる1都3県の100か所のSSで、事業化の可否を検証する大規模実証を実施する。2025年度までには500~1000か所のSSへ事業を拡大する予定。2026年度から全国展開を含めた本格事業化を計画している。

ENEOSと三菱商事は、全国1万2000か所超のガソリンスタンド(サービスステーション=SS)を最終配送拠点として活用する
配送ネットワークのイメージ

実証による知見・データをもとに、荷主の配送管理システムと連携。SSを活用するラストワンマイル配送を円滑に推進するための配送ソリューションシステムアプリを開発・提供、配送業界の負担軽減や効率化を図る。

SSは全国の多様な地域を網羅している。荷物配送の最終配送拠点として活用することで、大型倉庫からの直接配送に比べて必要な走行距離が削減されることが分析結果で示されているという。それによって、ドライバーの負荷および配送コストの低減につながるとしている。

また、車両のスムーズな出入りを前提として設計されているSSは物流拠点として適しているという。既存のSSを拠点として活用することで、拠点整備にかかる追加費用を低減させることが可能となる。

JV設立概要

  • 会社名:Life Hub Network株式会社(仮) 
  • 所在地:東京都千代田区(詳細協議中)
  • 設立年月:2023年度前半設立予定
  • 出資比率:三菱商事 50%、ENEOS 50%
  • 事業概要・事業構造:SSを拠点とした配送効率化事業
  • サービス(実証)開始時期:2023年度前半開始予定
石居 岳

クレカ対比で新規ユーザーが1.7倍。決済UX向上を目指してYahoo!ショッピングが導入したネットプロテクションズの後払いとは

2 years 11ヶ月 ago
リニューアルしたYahoo!ショッピングが導入しているネットプロテクションズの「ゆっくり払い」。その効果は?
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いつでもどこでも買い物ができるようになった昨今、売り上げを向上させるには、商品力を追求するだけでなく、顧客体験の向上が不可欠だ。

「NP後払い」や「atone」など、創業から20年に渡り後払い決済サービスを提供しているネットプロテクションズと、2022年10月に「毎日お得な新生Yahoo!ショッピング」へとリニューアルしたYahoo!ショッピングが、コストを抑えて顧客体験を向上させ、選ばれるショップになる方法について語り合った。

市場は堅調に拡大、一方でEC事業者からあがる「売り上げが伸びない」という相談

ECの市場規模は2021年度時点でおよそ20兆円を越えているが、これまでは年間10%くらいだった成長率が、2020年はコロナの影響で横ばいになり、全体のボリュームに影響してしまった。

ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏
ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏

成長が鈍化した要因は、コロナ禍でサービス系の分野が大きく縮小したことだ。一方、物販系とデジタルコンテンツ系は順調に伸びているため、全体の伸長率は7.35%まで回復し、成長路線に戻ってきている

BtoC-EC市場の動向
BtoC-EC市場の動向(2019年度〜2021年度)

また、EC決済サービスの市場規模は毎年10%成長していくという予測もある。これに関してヤフーの杉本務氏(ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー)は「ネットショッピングの利用者が増えていることはもちろん、売る側として商売してみたいと考えている人も増えているのではないか」と分析する。

EC決済サービスの市場規模予測
EC決済サービスの市場規模予測

Yahoo!ショッピングを統括する杉本氏は、日々多くのEC事業者からさまざまな相談を受けている。なかには「自社ECだけだとなかなか売り上げが伸びない」という悩みがある。具体的には以下の4つがあげられるという。

  • ストア構築……サイトのデザインやUI・UXを改善したい。より回遊性の高いサイトを作りたい
  • 配送……物流との連携が良くない。伝票番号の印刷など作業量が多くなってきている
  • 広告……販促をどう強化すればいいのかわからない。効果的なバナーを作成したい
  • 分析……販促を行なったはいいが、その効果を分析できない。なにが足りないのかがわからない

これらの悩みや課題を「集客」と「利便性」の2つに分類し、Yahoo!ショッピングの取り組みを杉本氏に聞いていく。

ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏
ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏

Yahoo!ショッピングが取り組む「集客」「利便性」の課題へのアプローチ

グループのアセットを活用した圧倒的集客力

「集客」に関してはYahoo!ショッピングの得意とするところだ。Yahoo!JAPAN全体の訪問者数は月間およそ8600万人、日本人の64%が訪問しているということで、認知率に関しては圧倒的だ。

現在ヤフーは持株会社Zホールディングスの傘下となっており、LINE、PayPayなどソフトバンクグループ全体の相乗効果も大きく、「集客に関しては他にはないアセットを持っている」と杉本氏も自信を見せる。

ユーザーの年齢層的にも、Yahoo!JAPANだけで見ると30代以上が多いが、LINEなど他のグループ内サービスからの集客を含めると全年代をカバーできているという。

「利便性」の向上でユーザの離脱を防ぐ

「集客」を成功させた後に待ち構えている課題がある。それは、ユーザーがECサイトを訪問するも、商品を買うことなく去っていく「離脱」だ。杉本氏は離脱ポイントには大きく2つあるという。1つ目はカート(買い物かご)に商品を入れる以前の離脱。そしてもう1つはカートに商品を入れたのに、決済をする前に起こる離脱だ。杉本氏は「この2つの離脱ポイントに対して、しっかり対策を練ることが重要」と語る。

カートに商品を入れる前に離脱する理由は何なのだろうか。まず考えられるのは「探しているものがない」という、品揃えや在庫の問題。また、商品があるのにたどり着けないというケースもある。その場合は検索の精度や商品分類の方法を見直す必要がある。

上記はすでに欲しい物があってサイトに来ているユーザーだが、これ以外に欲しい物がまだ明確ではないユーザーに対して、効果的なサイト内回遊や、より積極的なレコメンドなどの施策も必要になってくる。

ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏(左)と、ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏(右)

希望する決済手段がなければ4人に3人が離脱する

カートに商品を入れたにも関わらず決済前に離脱してしまうパターン、つまりカゴ落ちの理由については、カート自体の使いやすさといった問題もあるが、やはり大きいのは決済手段だ。

初めて訪れたサイトで自分が持っている決済方法が使えるかどうかは、非常に大きな要素。多様化した決済方法のニーズに対応していくことが重要。ヤフーの調査でも、希望する決済手段がないために離脱が生まれるという結果が見て取れる。(杉本氏)

決済方法に関するニーズの調査によると、「ECサイトで購入する際、希望する支払い方法がない場合はどうしますか?」という設問に対し、22.8%がその時点で購入をやめると回答した。「別のサイトで購入する」という52.5%と合わせると約75%、4人に3人が「希望する決済手段がないとカゴ落ちしてしまう」という結果が出ている

決済方法に関する顧客ニーズ
決済方法に関する顧客ニーズ

また「ECサイトで購入する際、クレジットカードを意図的に利用しなかった経験がありますか?」という設問に対しては、75%が「ある」と回答している。クレジットカードがメインの決済方法というECサイトは多いと思われるが、その一方で意図的にクレジットカードの利用を避ける「非クレカ層」が存在していると言える。

クレジットカードを持っていないユーザーだけでなく、持っていてもセキュリティ面の心配や、番号入力の手間から利用を避けるユーザーもいるという。たとえば電車の中でスマートフォンからECサイトにアクセスしている場合、電車内でカードを財布から取り出し、番号を入力するのは手間がかかりセキュリティ面でのリスクもあるだろう。このようなカード番号を入力できないシチュエーションでもスマホで完結する決済手段を用意していれば、離脱を軽減できる

Yahoo!ショッピングの「ゆっくり払い」とは

Yahoo!ショッピングは「決済UX」の向上を目的として、ネットプロテクションズ協力のもと「ゆっくり払い」の提供を2021年より開始した。「ゆっくり払い」は、注文後2か月以内に支払えば良いという後払い決済だ。

ベースとなっているネットプロテクションズの「NP後払い」では、2週間以内に支払いを済ませる必要があるが、Yahoo!ショッピングの「ゆっくり払い」に関しては、思い切って2か月以内と長いリードタイムを取っている。「ニーズに沿った仕様に柔軟な対応できる点もネットプロテクションズの提供する後払い決済の特徴であり、実際に効果も出ているのではないか」と秋山氏はアピールする。

「ゆっくり払い」を使用したユーザーのうち、新規ユーザーの割合がクレジットカード払いユーザーの1.7倍だったという、興味深い数字もある。

多くの新規ユーザーに選ばれた「ゆっくり払い」
多くの新規ユーザーに選ばれた「ゆっくり払い」

「ゆっくり払い」を導入にしたことにより、「初めてのサイトでクレジットカードを使いたくない」という層のカゴ落ちを防止していると考えられる。

「ゆっくり払い」が若い女性の増加に寄与

これまでの後払い決済では、郵送などで届く払込票を受け取り、その払込票をコンビニなどに持参して支払う必要があったが、「ゆっくり払い」ではスマートフォンに送られたバーコードをレジで見せるだけで支払いできるようになった。これも決済UX向上ポイントの1つであり、ネットプロテクションズが提供する後払い決済の柔軟性を物語る進化だ。

従来の後払いと「ゆっくり払い」の違い
従来の後払いと「ゆっくり払い」の違い

「ゆっくり払い」利用者のデータを見ていくと、女性と若年層の利用が多いことがわかった。実はこの層はこれまでのYahoo!ショッピングが若干苦手としてきた層なので、「決済UX」を整えたことは単なるカゴ落ち防止にとどまらず、新しいユーザー層の誘導にも効果があったということになる。

「ゆっくり払い」利用者の性別構成比と世代別構成比
「ゆっくり払い」利用者の性別構成比と世代別構成比

ネットプロテクションズ、ヤフーの今後の展望は?

今後の展望について、杉本氏は「今後はYahoo!ショッピング単体だけでなく、しっかりグループのアセットを使いながら各サービスと連携して集客や利便性を強めていきたい」と語った。

ネットプロテクションズでは「NP後払い」から始まり、サービスやデジタルコンテンツなどの無形商材にも対応する会員制後払いサービス「atone」、リフォーム、ハウスクリーニングなどの訪問サービス(役務)を提供している企業向けの「NP後払い air」など、派生サービスが次々登場。「AFTEE」のサービス名で台湾とベトナムにも進出を果たしている。

また、BtoBでは「NP掛け払い」も提供しており、BtoC、BtoBを問わずECと実店舗の両方で使える後払い決済を提供している。

ネットプロテクションズが提供する後払い決済サービスの概要
ネットプロテクションズが提供する後払い決済サービスの概要

「NP後払い」の年間ユニークユーザー数は1500万人を越え、2022年3月1日時点の概算では、国民の7人に1人が「NP後払い」を利用したことがあるという計算になる。また、BtoBの年間ユニーク購入企業数は46万社と、約8社に1社が導入している大きなサービスへと広がりを見せている。

ネットプロテクションズの年間取扱高の推移(2017年度〜2021年度)とUU数
ネットプロテクションズの年間取扱高の推移(2017年度〜2021年度)とUU数

ネットプロテクションズ全体の2021年度の年間取扱高は4725億円を突破。累計取引件数は3.7億件、加盟店は19.9万店舗を突破しており、2021年12月には東証プライムに上場を果たした。

「atone」の会員規模が520万人に広がってきたが、まだまだ「NP後払い」の方がボリュームとしては大きい。「atone」の会員規模を増やす取り組みとして、「atone」会員基盤を生かしたより使いやすい決済サービスを、今後リリースしたいと考えている(秋山氏)

「atone」の520万人の会員基盤を活かした新サービスを提供予定
「atone」の520万人の会員基盤を活かした新サービスを提供予定
  • 「atone」サービスリニューアルについては下記をご参照ください
    後払い決済の「atone」、カゴ落ち防止&LTV向上を一気通貫に支援する「都度後払い」機能とは? | https://netshop.impress.co.jp/node/10347
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田口和裕

法人、個人事業主も出品できる中古家電専門マーケットプレイス「トロック」とは?

2 years 11ヶ月 ago

ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」は、消費者による出品のほか、法人・個人事業主がストアを出店して中古家電を販売することができる。

出品した商品の撮影や文章作成、落札後の顧客対応は「トロック」が請け負うため、出品者の負担が少ないという。

ストアの販売手数料は売却成立金額の8%。

ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」
ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」

商品撮影や顧客対応は「トロック」が代行

中古品は新品の過剰供給を抑えることができるため、「トロック」は中古品を「サステナブル品」と捉えている。「トロック」で販売するメリットは次の通り。

  • 中古品の写真撮影や文章作成は「トロック」が実施
    出品時の写真撮影や文章作成・クリーニングや整備などは全てトロックが行う。このため、簡単に出品できるという。

  • 商品は「トロック」倉庫が無料預かり可能
    「トロック」は倉庫業申請済みの物流倉庫を保有しているため、商品を無料で保管することが可能だという。

  • 落札後の顧客対応は不要
    販売者が「トロック」上で商品を出品し、購入者がその商品を落札した後は、顧客対応や発送手続は全て「トロック」が請け負う。販売者は落札後の面倒な作業が一切ないため、簡単に商品を売ることができるとしている。

  • 売上金の受け取りは最短即日
    出品していた商品が落札されたら、売上金は最短即日で「マイウォレット」に加算される。その後、販売者は出金申請をすれば当日中に売上金を受け取ることができるという。

法人・個人事業主が出品する場合は別途、「トロック」トップページからストア出店の申し込みが必要となる。

高野 真維

ECサイト売上高TOP300サイトの表示スピードと「コアウェブバイタル」を計測! TOP3は家電カテゴリー【2022年データ】 | 勝手にスピードテスト Powered by SpeedCurve

2 years 11ヶ月 ago
日本流通産業新聞の「ネット経済研究所」が発表した「ネット通販売上高ランキングTOP500」に掲載されている上位300サイトの表示スピードと「コアウェブバイタル」対応状況を調査

2021年6月中旬から始まったGoogleの「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」のスコア化。検索結果への影響が予見されたこの指標がスタートしてから1年半近くが経過し、「WEB表示スピード研究会」に寄せられた表示スピードの課題や悩みの声は、この1年で大きく変わりました。こうした状況のなか、2022年はどのような変化があったのでしょうか? 今回の「勝手にスピードテスト」調査・計測は対象をECサイト売上高トップ300に大きく広げ、スコアも「コアウェブバイタル」の分析に注力しています。

「WEB表示スピード研究会」独自の指標を設けて分析

今回の調査・計測・分析はボリュームが多いため、前後編に分けて解説します。前編では、ランキングの重み付けに「WEB表示スピード研究会」の独自指標である「コアウェブバイタル総合スコア」を設けました。

また、筑波大学ビジュアリゼーションとインタラクティブシステム研究室の協力を得て、ECサイトにおける「ページ表示から始まる購買、顧客体験」の定量評価を、総合スコアの大小で可視化しました。

あわせて、今回の計測データ取得も計測ツール「SpeedCurve」を利用。従来の計測回数の約4.3倍となる約33万回に計測試行回数を増やし、「より精緻なデータの計測、分析、洞察」を行うようにしました。

「コアウェブバイタル総合スコア」から見えてくるサイト顧客体験の総合力

Googleのページスピード/コアウェブバイタルなどの指標を計測できるツール「Lighthouse」の計測ロジックを参考にLCP、TBT、CLSの3指標を重みづけ(ウェイト配分)を行った、「WEBサイト表示スピード研究会」独自の評価指標です。具体的な「コアウェブバイタル」基準値、指標配分は以下の表に基づいています。

「コアウェブバイタル」のスコアを参考に「良好/Good(90-100)」「要改善/Need Improvement(50-89)」「不良・低速/Poor(0-49)」と定めています。

今回のランキングは、この「コアウェブバイタル総合スコア」を元に分析、考察を進めています。

「コアウェブバイタル」の基準値、指標配分について

  Good
(良好)
Needs
Improvement
(要改善)
Poor
(不良・低速度)
Weight
Speedindex ~3.4 ~5.8 ~100  
LCP(sec) ~2.5 ~4.0 ~100 36%
TBT(msec)
(FIDの代替)
~200 ~600 ~50000 36%
CLS(単位なし) ~0.1 ~0.25 ~3.0 28%
score 90~100 50~89 0~49  

※LightHouseV8(仕様参考)web.dev:https://web.dev/performance-scoring/?utm_source=lighthouse&utm_medium=lr#lighthouse-8

総合スコアが高い、ベスト20位のランキング

ECサイト売上高トップ300サイトの33万回超の計測データから見えてきた数値や傾向を見ていきます。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ベスト20サイトのランキング
「コアウェブバイタル総合スコア」ベスト20サイトのランキング(サイト名は略称を含む)

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングが高い順に、ベスト20サイトのランキングを表示。「LCP」「FID(TBTでの代替え指標)」「CLS」「コアウェブバイタル総合スコア」を記載しています。

総合スコア首位は「ヨドバシ.com」! 2位「家電のSAKURA」など家電分野が激走!

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングに着目すると、ECサイトでの購買体験におけるWebサイト表示や、操作に関する快適度の総合的な定量数値の目安を知ることができます。

総合スコアベスト3では、1位「ヨドバシ.com」、2位「家電のSAKURA」、3位「ぎおんWeb本店」が首位争いを繰り広げています。これらはすべて家電カテゴリーのECサイトです。

過去のECサイト調査でも、家電カテゴリーは最も表示スピード対策が行われている業種ですが、「コアウェブバイタル」実施後でも、各社しっかりと対策を行っていると考えられます。

トップクラスのサイトでは、かつて表示の遅かった「イトーヨーカドー」「大丸松坂屋オンラインストア」がランクを上げた一方、2021年の調査で2位だった「花王ダイレクト販売サービス」が大きくランクを下げています。

全体を見ると、総合スコアベスト20サイトはすべて「コアウェブバイタル」基準を完全にクリアしたオールグリーン状態です。基準のクリア状態にばらつきが多かった2021年の結果と比べると、レベルが向上した高数値の結果に驚きを隠せません。

「コアウェブバイタルスコア」3つの指標すべて「良好」ベスト20サイトのトレンドは?

ここまで「コアウェブバイタルスコア」のコンディションが揃ってきている理由は「表示スピードでライバルに負けると、SEOランキングも負ける」からではないでしょうか。Googleはメカニズムを明らかにしていませんが、競合する業種で検索キーワードが多いケースでは「表示スピードはSEOランキングを決めるタイブレーカー」になることを、各社事前に予測・判断しているのでしょう。

そもそも家電カテゴリーは、SEO施策が最も重要な業種です。表示スピードでビハインドを背負うと、他のSEO施策を行ったとしても遅れを取り戻すのは難しいと考えられるからです。

さらにベスト20サイトの傾向を見ると、次の3つのポイントをきっちりと高いレベルで対策していることがわかります。快適なECサイトをめざし、ECサイトの購買・顧客体験の最適化を図っていることがわかります。

ポイント①:LCP 2.98/sec以内を実現している
ブラウザの体感表示スピードに対してストレスが少ない状態。

ポイント②:TBTを431/msecに抑えている
→ページ表示後のスクロール、クリック操作などのユーザー操作にストレスがない状態。

ポイント③:CLSスコアを0.1以下に抑えている
→ページ表示時のレイアウトズレ、広告でメインコンテンツが隠れるなど、視認性ストレスがない状態。

総合スコアが低いワースト20位の傾向は?

一方、ECサイト売上高トップ300サイトでスコアの低いワースト20サイトはどうでしょうか。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ワースト20サイトのランキング
「コアウェブバイタル総合スコア」ワースト20サイトのランキング(サイト名は略称を含む)

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングが低い順に、ワースト20サイトのランキングを表示。各指標とも帯が長いほど問題が大きいと判断できます。

ワースト20サイトは表示速度が遅い傾向、かつスコアのバラつきが大きい状態です。そのため、ECサイトの顧客および購買体験のUXには、さまざまな課題があると予想されます。

まず、Webサイト表示速度のバラつきをみると「ECサイトが落ちている?」「混んでいて重いのか?」といった購買体験におけるストレス、さらにはサイト信頼性を損なう状態だという課題が挙げられます。

顧客視点でもう少し実態を解説すると、「一瞬、ページのレイアウトが崩れて見えた(CLS)」「ページ遷移がなかなか進まない(FID)」「気になる商品の詳細ページが開かない・見られない(LCP)、購入できない(FID)」という売り上げに影響を与える、機会損失につながる状態が散見されます

ワースト20サイトの表示速度が遅い状態に関しては、具体的には以下の3つの課題や改善・対策すべきポイントがありました。

ポイント①:LCP 3.36/sec~12.83/secのバラつき
→ブラウザの体感表示スピードにおいてストレスが発生してしまう。

ポイント②:TBTに683/msec~3510/msecのバラつき
→ページ表示後のスクロール、クリック操作などユーザー操作にストレスが発生してしまう。

ポイント③:CLSスコアに0.19~1.33以下のバラつき
→ページ表示時のレイアウトズレ、広告でメインコンテンツが隠れるなど、視認性においてストレスが発生している。

Web表示スピードが速い状態を担保することはもちろん大事ですが、あわせてWeb表示スピードのバラつきを極小化するということも、顧客と売り手の信頼性という点では重要なポイントです。

Web表示スピードとバラつきはどうあるべきかをまとめてみました。各状態を踏まえて、それぞれのサイトがやるべきことが見えてきます。

  • 指標がベストな状態:Web表示スピードが速い、かつバラつきがない状態
    →さらなる改善をめざす
  • 指標が要改善の状態:Web表示スピードが速い、かつバラつきがある状態
    →Web表示スピードのバラつきをなくす施策・対策が必要
  • 指標が要改善の状態:Web表示スピードが遅い、かつバラつきがある状態
    →Web表示スピードの向上と、バラつきをなくす両方の施策、対策が必要

「コアウェブバイタル」全体分布から見えることは?

それでは、ECサイト売上高トップ300サイト全体で、「コアウェブバイタル」各指標における「良好(Good)」「要改善(Need Improvement)」「不良・低速(poor)」はどのような分布になっているでしょうか。

3指標の分布をそれぞれグラフにしたところ、以下の傾向が読み取れます。

ケース① LCP

LCPは、最も直接的な体感表示スピードを図る指標です。「要改善(Needs Improvement)」が一番多く、その次が「良好(Good)」でした。「不良・低速(Poor)」の割合が小さいことは、各社の対策が進んできていることの表れでしょう。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 LCPの評価ごとの分布
LCPの改善が進んでいるようです。総合スコア上位サイトの状態から判断すると、画像およびリクエスト数の削減がポイントですが、多くのサイトではCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の利用が不可欠になってきています

ケース② TBT(FID代替え指標)

TBT(FID代替え指標)に関しては、「不良・低速(Poor)」が最も多く、LCP、CLSよりも課題を抱えているサイトが多いようです。

これは、TBTが広告やマーケティングツールの3rdパーティのタグなど、自社サイトでコントロールできない要素が含まれているため、対策方法が複雑で難易度も高いためと考えられます。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 TBTの評価ごとの分布
インタラクティブ性を表すTBT。FIDの代替指標でシンセティックの計測で利用します。広告およびマーケティングツールのJavaScriptによるブロッキングが大きな要因です

ケース③ CLS

CLSについては、3指標のなかで最も「良好(Good)」が多い結果でした。しかし、「要改善(Needs Improvement)」よりも「不良・低速(Poor)」が多いことから、意識して対策できているサイトとそうでないサイトの差が大きく出ていると考えられます。

気になった点は、CLSと比較するとLCPに「良好(Good)」が少ない点です。LCPは、総合的な対策(インフラ、バックエンド、フロント)という領域で、対策方法のハードルが高い(難易度、複雑性が高い)と考えています。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 CLSの評価ごとの分布
比較的改善が容易なCLSは、対応スピードも速く全体の3分の1以上が「良好(good)グリーン」となっています

昨今のECサイトで費用対効果の高い対策は、CLS向上や安定化のために自社システム、インフラ以外のクラウドCDNを活用することです。

顧客体験、売り上げ、信頼性に大きな差が出るため、「コアウェブバイタル」対策はさらに進む

ここまで、「コアウェブバイタル総合スコア」の高いベスト20、ワースト20のWebサイトデータを見てきました。最後に、改めて全体のばらつきデータを可視化、比較します。

「ローソク足チャート」というビジュアライゼーション手法で、全体のバラつきと最小、最大値を可視化しています。「ローソク足チャート」はデータのばらつき具合を示すのに用いており、異なる複数のデータのばらつきを比較することができます。

「ローソク足チヤート」を使って帯が50%の計測値が含まれるレンジを示します。幅が狭いほど数値のバラつきが少ないことを表します。

計測データの50%が分布する部分を、グラフ内の青い帯で表現しています。ワースト20サイトのグラフ(下のグラフ)の青い帯の部分を見ると、「サイトごとのLPCのばらつき」がベスト20サイト(上のグラフ)より青い帯の面積が大きいことがわかります。

上位グループでは、「ヨドバシ.com」「家電のSAKURA」「Dell 公式サイト」「イトーヨーカドーネットスーパー」「FABIUS」など「コアウェブバイタル」がかなり安定しているバラつきが少ないグループと、「まいどDIY」「あみあみ」「メディプラス」などバラつきが多いグループが存在していることがわかります。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ベスト20サイトのLCPのばらつき
サイトごとのLCPのバラつき(ベスト20サイト)。LCPスコアのバラつきが少ない
コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ワースト20サイトのLCPのばらつき
サイトごとのLCPのバラつき(ワースト20サイト)。LCPスコアのバラつきが多い

よく見ると、下位グループのなかでも「アンファーストア」「無印良品ネットストア」「京都きもの市場」など、「コアウェブバイタル」がかなり安定していてバラつきが比較的少ないグループと、「パルクローゼット」「ヤーマンオンラインストア」「Hamee」「キューサイ」などバラつきがとても多いサイトが存在している状況が見受けられます。

バラつきが少ないベスト20サイトは、サイト来訪時の購買体験において一定水準の品質を担保できているのではないでしょうか。

それに対してワースト20サイトは、サイト来訪時の購買体験においてブレ幅が大きく、Webサイトアクセス時に比較的速く表示される(と感じる時)とそうでない時との差があり、サイト表示の不安定性にストレスが発生していると考えられます。これは「顧客視点での購買体験」が良いとはいえない状態です。

Web表示スピードのバラつきが多い場合、購買体験、サイトの信頼性、ブランドにも関わるため、何らかの対策・改善が必要です。

購買体験、顧客からの信頼性にもつながる「コアウェブバイタル」改善をめざす

過去記事「【2020年】EC売上トップ200サイトの表示スピードランキング。「Amazon」よりも速いECサイトが続々と登場、その理由は?」のなかで、「Webサイト表示スピードが2極化している」という主旨の内容を書いています。

2022年の現時点ではこの2極化がさらに加速し、「コアウェブバイタル」の総合スコアランキングベスト20サイトとワースト20サイトで差が出てきました。

繰り返しになりますが、「コアウェブバイタル」は体感表示スピードと比較すると、Webサイトの使いやすさ、信頼性をより可視化できる指標という考え方です。

「『コアウェブバイタル』対策=対応不可欠なテクニカルSEO施策」となっている現在では、ECサイトの売り上げを左右する重要なファクターとして、Webマーケティング担当者も無視できない指標ではないでしょうか。

これらの課題をクリアするにはさまざまなハードルがありますが、目をそむけずに1つずつクリアしていくことで、自社のECビジネスの成長に確実に貢献できると考えています。

この調査について

本記事のコアウェブバイタルの基準値はGoogle社情報「ウェブに関する主な指標レポート低速なサイトを修正してユーザーエクスペリエンスを改善する」に準拠した形としています。

  Good
(良好)
Needs
Improvement
(要改善)
Poor
(不良・低速度)
LCP 2.5 秒以下 4秒以下 4秒を超える
TBT
(※FIDの代替)
300ミリ秒以下 600ミリ秒以下 600ミリ秒を超える
CLS 0.1以下 0.25以下 0.25を超える

従来の一般的な計測では「アイドルタイム」と呼ばれる、購入客が少ない午後の時間に計測されることが多く、朝、昼、夜のピークタイムや土日の計測がほとんど行われていませんでした。たとえば、メルマガやLINEなどでキャンペーン情報を送った時にサイトがどんな状態になるのかを、ほとんどのEC事業者が知らないのが現状です。

今回の調査では、ECサイトのアクセスが集中している、ビジネスピークタイムのサイト表示スピードを詳細に把握するために、9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回、比較的高負荷の時間で実施しました。1サイトにつきトップページ、リストページ(カテゴリページ)、商品詳細ページの3つのURLを計測対象としました。

本記事、計測データの指標について

Speed Index……Googleが発表したパフォーマンス指標。ブラウジング開始後、経過時間あたりのファーストビューが何秒で表示されるかを総合的に算出したもの。本計測、分析を行っているスピード研究会では最低目標値 4秒台、推奨値4秒以下を推奨しています。

参考URL:WEB表示スピード研究会(wpojp.com)

誤差や数値の違いについて

今回の計測は、9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回という、ECサイトにおいて比較的高負荷とされている時間帯に行いました。従来の計測結果と乖離があるとすれば、この時間滞とアイドルタイムの違いが一番の違いとなります。

調査期間:2022年8月1日(月)~ 2022年8月22日(月)までの22日間

調査対象:ECサイト売上高TOP300のサイト対象は、2022年度のネット通販売上高、上位300社のECサイト(日本流通産業新聞社「ネット経済研究所」発行【2022年版】ネット通販売上高ランキングTOP500)を参考としています。

調査範囲:計測対象は、1サイトにつき①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページの3つのURL(サイトの構成上、該当ページがなく測定できなかったサイトもあり、実際に計測したのは852URL)
①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページ、それぞれの中央値(median)を平均したものをサイトの代表値とする。

※ログインや会員登録が必要、モール出店のみ、スマーフォン対応サイトがない場合などは計測対象から除外。
※計測後に正常な値が取得できなかった場合は除外しています。

計測時間:9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回

測定プロファイル:Apple iPhone X(4G LTE)

1回当たりの計測数:3checks

計測回数:852URL × 1日6回 × 3checks × 1デバイス × 22日間 = 337,392回

エミュレート回線品質(4G):ダウンロード 11.7Mbps/アップロード 11.7Mbps/レイテンシー 70ms

サイト調査実施監修:占部雅一(ドーモ)、計測実施/畑山慎治(ドーモ)、分析・考察レポート/種村和豊(WEBサイト表示スピード研究会主催)、分析・協力/三末和男博士(工学)、三浦志菜(筑波大学ビジュアリゼーションとインタラクティブシステム研究室)

種村 和豊

複数の決済手段を導入する店舗は少ないサイトよりも売上が伸びる傾向。ID決済の注文割合は3年で10ポイント増【店舗調査】

2 years 11ヶ月 ago

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表した。

2022年1月~11月の注文数を決済手段ごとに見ると、1位はクレジットカード決済で54%、2位はID決済で16%、3位は銀行振込で9%。2019年と比較するとID決済が10ポイントも増加している。

また、決済手段の数と売上高の関係性を調べたところ、クレジットカード決済のみの店舗よりも、ID決済など複数の決済方法を導入している店舗の方が売上高は高かった。クレジットカード決済以外に3種の決済方法を導入している店舗の場合、クレジットカード決済のみの店舗よりも売上高は4.8倍も高いといったデータも出ている。

キャッシュレス化の浸透に加え、コロナ禍が追い風となり実店舗でも非接触で購入できるID決済などの利用頻度が増加。EC注文でも利用されるようになったこと、非対面受け取りのために減少した代金引換と置き換わったことが影響している。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
決済方法別構成比

地域別の導入店舗数をジャンルごとに見ると、「フード・菓子」ジャンルの店舗数が最も多かった関東・関西以外の地方では、コロナ禍で「フード・菓子」の成長がさらに加速。九州・四国・北海道・東北では30%以上を占めた。

コロナ禍以前は「ファッション・ブランド」が最も多かった関東・関西。関西では2022年に「フード・菓子」が追い抜いて1位に浮上、関東では「フード・菓子」の店舗数も増えたものの「ファッション・ブランド」が1位となっている。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
地域ごとの導入店舗数

「MakeShop byGMO」は2022年12月時点で、「フード・菓子」ジャンルが導入店舗のうち18.1%を占めて最多。「ファッション・ブランド」が13.2%、「生活・インテリア・文具」が12.7%で続いている。

2019年までは「ファッション・ブランド」が15.2%で最多だったが、2020年に「フード・菓子」が逆転した。コロナ禍で飲食店が営業自粛に追い込まれたこと、外出自粛により食品のお取り寄せ需要が増加したことから、飲食店や食料品店のEC化が進んだことが影響していると見ている。

ジャンルごとの注文数を見ると、2019年は1位が「ファッション・ブランド」で全体のうち17.2%を占めており、2位が「フード・菓子」の13.4%、3位が「生活・インテリア・文具」で9.3%だった。

2022年1月~11月のデータでは、「ファッション・ブランド」が17.9%、「フード・菓子」が17.6%とほぼ並んだ。

一方、ジャンルごとの流通総額で見ると、商品単価が低い「フード・菓子」は2022年1月~11月のデータでは2位で10.4%。1位は「ファッション・ブランド」が12.6%、3位が「家電・AV機器・カメラ」の9.7%。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
導入店舗のジャンル別構成比

「MakeShop byGMO」の2021年流通総額は前年比17%増の2749億円。2022年はコロナ特需が落ち着くなかでも2ケタ成長で推移し、3000億円に到達する見込み。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
月間・年間の流通総額推移

 

石居 岳

【SEOクイズ】グーグル検索の視覚要素22種類、あなたはすべて説明できる?【海外&国内SEO情報ウォッチ】

2 years 11ヶ月 ago
Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。どんどんリッチになっているグーグルの検索結果における視覚要素(さまざまな表示内容)の名称と役割を説明できるだろうか? その場で答がわかるクイズ形式であなたの SEO 知識に挑戦!
Kenichi Suzuki

ステマは不当表示に

2 years 11ヶ月 ago

消費者庁のステルスマーケティングに関する検討会は、ステルスマーケティング(広告であるにもかかわらず広告であることを隠す行為)を景品表示法で規制する必要があるとの結論をまとめ、報告書を発行した。ステルスマーケティングを景品表示法第5条第3号の指定告示に追加し、優良誤認や有利誤認に該当しなくてもステルスマーケティングを規制できるようにすべきとした。告示案は次の通り。

事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの。

消費者庁は今年度中の告示を目指す。施行は夏から秋か。

ステルスマーケティングに関する検討会
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/review_meeting_005/

https://www.advertimes.com/20221227/article407820/

noreply@blogger.com (Kenji)

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