Aggregator

TISがナビプラスとミックスネットワークの2社と協業を開始

9 years 9ヶ月 ago
2015年10月からTISが提供を始めた「リテールキューブ」の強化するための協業

SI・受託開発などを手がけるTISは2月16日、EC事業向けソリューション「RetailCube(リテールキューブ)」の強化を目的に、レコメンドエンジン提供のナビプラス、動画配信などを手がけるミックスネットワークの2社と協業した。ECサイト上でのコンテンツを豊富に用意できるようにし、コンバージョン率向上などにつなげる。

「リテールキューブ」はTISが15年以上にわたって培った大手通販業などでのECサイト構築技術や業務ノウハウをもとに開発したトータルソリューション。2015年10月から提供を開始した。

事業計画の立案段階から支援し、立案した事業計画を実現する最適なソリューションをTISが組み合わせて提案。ECサイト構築のほか、受発注管理、物流管理、顧客管理、コールセンター業務などの周辺業務も支援する(参照記事)。

ECサイト構築分野の強化として、ナビプラスとミックスネットワークの2社と協業した。ナビプラスのレコメンドエンジン「NaviPlusレコメンド」やサイト内検索サービス「NaviPlusサーチ」を活用し、 商品やコンテンツへの導線を強化。

ミックスネットワークの 動画配信プラットフォーム「MediaPack on Microsoft Azure」を活用することで、 高額で複雑だった動画コンテンツのECサイトでの取り扱いを可能とする。こうした施策で、コンバージョン率の向上やサイト滞在率を高める。

協業により強化するRetailCubeの領域

TISでは今回の協業やオムニチャネル時代の「ウェブ接客」を学べるセミナーを2月29日に開催する予定(セミナーの詳細はこちら)。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

nakagawa-m

Amazonが「BtoB(法人向け・業務用)商材ページ」を開設

9 years 9ヶ月 ago
これまでカテゴリーごとに分類されていたBtoB商材をまとめたページを開設

アマゾンジャパンは2月16日、法人向け・業務用・SOHO向けの商品を紹介する「BtoB(法人向け・業務用)商材ページ」を開設した。

BtoB商材は以前からAmazon.co.jpで販売しているが、カテゴリーごとに分類するなど、専用ページでまとめていなかった。特集ページとしてまとめることで、法人ニーズを取り込んでいく。

「BtoB(法人向け・業務用)商材ページ」では、コピー用紙やシュレッダー、ラベルライターなどのオフィス用品から、産業・研究開発用品(作業用品・安全用品、塗料、接着剤、安全靴)、パソコンと周辺機器(パソコン、マウス、キーボード、プリンター)、総合家電(キッチン家電、厨房機器、照明)、通信機器(業務用カメラ、SIMカード)、キッチン用品(フライパン、調味料)、DIY・工具、日用品まで、豊富な商品を用意。目的に合致したアイテムを探しやすくした。

今後、タイムセール対象商品やカテゴリーごとのベストセラー商品も随時紹介する予定。

BtoB(法人向け・業務用)商材ページ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

nakagawa-m

ヤフーのポイント施策はいつまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後

9 years 9ヶ月 ago
今後のポイント施策での注目点は、①ポイント原資負担の増加②リピート購入の増加③会員基盤を活用した利用者拡大策

先行投資事業(ショッピングとクレジットカード)は、今は赤字だが将来のヤフーを支える事業。

大幅なポイント付与施策、テレビCMなどショッピング関連事業に積極投資を続けるヤフー。宮坂学社長は現状の部門業績を踏まえた上で、積極的に投資を行う理由をこう強調する。

ポイント11倍(いい買い物の日)5のつく日はポイント5倍全員まいにちポイント5倍……など、ポイントを活用したプロモーションを推進している「Yahoo!ショッピング」。出店者の大きな関心事は、「いつまでこのポイント施策が続くのか」「ポイント施策が終わったらこの成長は止まってしまうのではないか」という点。「Yahoo!ショッピング」の今後のポイント施策を探ってみた。

ポイント施策の今後を占う3つのポイント

2月2日にヤフーが開いた決算説明会。経営陣らは今後のポイント施策について次のように発言した。

2016年度は見極めた投資をしていきたい。(執行役員 ショッピングカンパニー長 小澤隆生氏

ヤフーで買ってもらうための施策としてポイント付与が貢献することが証明できた。持続可能性を今後どうしていくか。そこでショッピングに参加する人(ストア)への新たなポイント料率の変更を発表した。(宮坂社長

ストアのポイント負担比率を変更し、そのポイント原資は顧客に還元する。来期以降のショッピング事業の財務負担は減るのではないか。(取締役最高財務責任者の大矢俊樹氏

ポイント施策によって「Yahoo!ショッピング」の未利用者を誘導しとりあえず使ってもらう、1度利用してもらったらリピート購入につなげていく――ヤフーはこうした道筋作りを狙った2015年の取り組みに手応えを感じている。

一方、現状の赤字要因であるポイント施策を未来永劫続けているのは難しい。こうした背景と経営陣から発せられた言葉などから推測できるのは、大盤振る舞いとも言われるような現在のポイント施策は今後、ある程度抑えられていくのだろう。

そのために、今後の「Yahoo!ショッピング」で注目しておきたいのは次の3点。

  • 出店者のポイント原資負担の増加
    → ヤフーは自社のポイント付与負担を抑えながら、イベントなど時期を見ながら大規模なポイント還元を行っていくと考えられる
  • リピート購入の増加
    → ポイント施策の効果が上がり、1回目に購入したユーザーが2回目も利用するケースが増えている
  • 会員基盤を活用した「Yahoo!ショッピング」利用者の拡大
    → これまでは「Yahoo!プレミアム」会員に対して重点的にショッピングを訴求していたが、今後は他の会員基盤にも拡大

出店者のポイント原資負担率が1%から2.5%に変更

ヤフーは4月1日から、「Yahoo!ショッピング」出店者が負担するポイント原資負担料率を、現在の「1%~」から「2.5%~」に変更する施策を公表した。出店者から新たに徴収するポイント原資は、大型ポイントキャンペーンの継続実施などに投じる予定。

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後
変更内容の詳細(出典は出店者向けの「ポイント原資負担料率 変更のお知らせ

ポイント原資負担料率は、出店者から消費者へ付与するストアポイントの料率として店舗負担は1%~(各店舗によって1~15%まで変更可能)に設定されていた。

4月1日からは、従来からのストアポイントの負担分に加え、新たに売り上げの1.5%をポイント原資として店舗に請求。「Yahoo!ショッピング」から請求するポイント原資の合計は、最低で売り上げの2.5%となる。

このポイント原資の負担増について宮坂社長は、

料率があがっても(ヤフーの)財布に入れるのではなく、マーチャントと一丸となってお客さまに還元しようという取り組み。ストアさまから支持は得られているのではないか。(引き続き)ポイントを付ければ買ってもらえるような施策をしていきたい。(宮坂社長

と説明。大矢取締役と小澤氏も来期のポイント施策を念頭に入れ、次のように説明した。

(2015年度)下期にポイント施策をいろいろ試している。ポイント付与を無くしたキャンペーンもある。必ずしもポイントを増発しないと取扱高が増えない、というわけではない。(大矢取締役

2015年度は、ポイント還元はどれくらいあれば使ってもらえるかなどを勉強した。2016年度は見極めた投資をしていきたい。(小澤氏

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後⑥
写真右から宮坂社長、大矢取締役(画像は決算説明会の動画から編集部がキャプチャ)

ヤフーは、「Yahoo!ショッピング」による利益貢献は2017年度以降を予定。現段階では流通総額の拡大を重要視する。

2016年に20周年を迎えることを記念したイベントである「感謝祭」、「いい買物の日」などの大型催イベントには引き続き大規模なポイント還元施策を実施し、新規利用者と流通総額の拡大に努めていくのだろう。

一方で、2016年度は見極めたポイント投資を行う方針を掲げていることから、店舗からのポイント原資などを投資に回しつつ、徐々に自社投資によるポイント負担を軽減していくと考えられる。

「リピート購入」は確実に向上

キャンペーンを行っていない日の取扱高も、以前と比べて増加している。プロモーションで取扱高が増えているというよりは、サービスそのものが良くなっている上にプロモーションの効果が加わり、取扱高が増加しているということだと思う。来年度以降、ショッピング事業の費用負担は、今年度より減少すると考えている。

「Yahoo!ショッピング」を1度使ってもらって、良さを感じてもらうのは必要。そこから先のリテンションが高くなっているので、これまでと同等の販促をしないと取扱高が伸びない、というわけではない。

宮坂社長らがこう説明する背景には、リピート購入者が増えているという現状がある。

ヤフーによると、2015年12月度の月間の平均購入回数(1か月間に1人が購入する平均回数)は前年同月比で21%増加。

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後②
出典はヤフーの決算説明会資料

2015年11月の翌月再購入率は、同1月と比べると16%ポイント向上した。

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後③
出典はヤフーの決算説明会資料

「いままでのようにネットの利用者は新しく増えない。メディアだけのヤフーから、ショッピングなどを使ってもらうなど、お客さまを育てることが重要」。宮坂社長がこう語るように、ショッピングでも「客を育てる」という取り組みの成果が徐々に生まれているようだ。

流通総額拡大のカギは「会員基盤の拡張」

買い物時に常時ポイントが5倍付与される特典や、会員限定クーポンなどが提供されている「Yahoo!プレミアム」会員。2015年12月度「Yahoo!ショッピング」の総取扱高のうち、「Yahoo!プレミアム」会員が占める割合は55%に達した。

こうした状況について小澤氏曰く、

(ポイント施策は)「Yahoo!プレミアム」会員に刺さっている。「Yahoo!プレミアム」会員は利用者からお金をいただいているので、こうした人たちに還元できるようにした。

2015年までは「Yahoo!プレミアム」会員に対して、重点的に「Yahoo!ショッピング」の訴求を行ってきた。今後は「Yahoo! JAPANカード会員」「Tポイント会員」「ソフトバンク契約者」といった既存の会員基盤に対して「Yahoo!ショッピング」の訴求を行っていくという。

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後④
「Yahoo! JAPANカード会員」などへの「Yahoo!ショッピング」訴求を行う(出典はヤフーの決算説明会資料)

特に力を入れたいのがカード会員向け。「Yahoo! JAPANカード」「ソフトバンクカード(おまかせチャージ)」は、2015年12月末までに約180万人の会員を抱えている。投資の手を緩めず、今後は2016年3月までには220万人に拡大させる予定。

現在のところ、ヤフーのカードで「Yahoo!ショッピング」を利用するとポイント3倍といったポイント施策を行っている。

ヤフーのクレジットカードで「Yahoo!ショッピング」を利用する人が増えれば、カード手数料の収入は自然と増えていくため、相乗効果の高いカード会員の拡大は欠かせない。

ヤフーのカードで買い物をする人どれだけ増やせるか」。「Yahoo! JAPANカード」の会員向けサービスの拡充、会員拡大にも期待を寄せる宮坂社長には、「楽天カード」と「楽天市場」といった楽天が築いたショッピング圏の構築が視野に入っているのかもしれない。

ヤフーのポイント施策はどこまで続く? 宮坂社長らが語る「Yahoo!ショッピング」の今後⑤
eコマース・決済・会員サービスの併用を促進する(出典はヤフーの決算説明会資料)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

楽天からのラブコールで実現した資本提携、ロコンドの狙いとこれから | 通販新聞ダイジェスト

9 years 9ヶ月 ago
楽天との資本提携で累計の調達額は約50億円、今後は年内の東証マザーズ上場を目指す

靴とファッションのネット販売を手がけるロコンドは2月10日、楽天(東京都世田谷区、三木谷浩史社長)と資本業務提携を結んだことを明らかにした。1月末までにロコンドの発行済み株式の5%未満を楽天が数億円で取得した。両社は今後、ロコンドが掲げる“”試着できる通販”のサービス力をベースに靴のEC市場拡大に努めるほか、越境ECや在庫連携プラットフォームの構築などさまざまな協業を進める。

ロコンドは昨年8月に公式ストア「ロコモール楽天店」を開設。3000円以上で送料無料・交換無料・返品送料無料のサービスを楽天店にも適用することで、楽天ユーザーに新しい“買い方”を提供してきた。

ロコンドの出店については当時、「安さだけでなく、試着できるサービス力が他モールとの差別化要素になる」(楽天)としており、実際に昨年12月には「ロコモール楽天店」の売り上げが月商1億円水準に達するなど好調なことから、両社はさらなる協業体制を構築することで、「楽天市場」における靴カテゴリーの強化や国内EC市場の拡大にも貢献できると判断した。

楽天からのラブコールで実現した資本提携、ロコンドの狙いとこれから
昨年8月に開設した「ロコモール楽天店」は月商1億円の水準に達している

ロコンドは2011年2月にサイトを本格オープン。昨年10月に単月黒字化し、収益体質に転換したことを楽天も評価したようで、今回の資本業務提携は楽天からのラブコールで実現した。ロコンドにとっても従来の資金繰りとしての調達はすでに終了し、今回は攻めの事業展開に向けた調達および提携と位置付けており、今後、同社が手がける店舗欠品フォローシステム「ロコチョク」などのプラットフォーム事業を強化したり、海外販売に乗り出す上で、「楽天以上のパートナーはいない」(田中裕輔社長)としている。

ロコンドにはこれまでも複数のベンチャーキャピタルやスポーツ用品大手のアルペンなどが出資。楽天との資本提携で累計の調達額は約50億円となり、今後は年内の東証マザーズ上場を目指す。

次の成長を見据えた海外展開については、3月上旬に自社開発の在庫管理システムに一新し、海外向けを含めた在庫管理体制を構築した上で、16年春夏シーズンに「楽天グローバルマーケット」での販売をスタート。中国を中心にアジア市場の開拓に着手する。その後、中国の大手仮想モールを含めて楽天以外の売り場も活用して越境ECを本格化する考え。

事業拡大で今夏メドに倉庫移転

ロコンドの今期(16年2月期)取扱高は100億円を突破する見込みで、靴とファッションのECとして存在感を高めてきているものの、靴のEC化率は米国の約30%に対して日本は6%程度にとどまっていると見られ、“試着できる通販”を周知することでEC化率の拡大に貢献する。一方で、靴が取扱高の約70%を占めており、靴の通販から脱皮し切れていないのは課題で、顧客の購入頻度を高めるためにもアパレル商材を強化する。

一環として、海外ブランドの日本展開に合わせて商品在庫すべてを同社の倉庫で管理し、ECや店舗向けの商品発送を請け負う在庫完全共有モデルを昨年8月から開始しているが、近く、英国のファッションブランドとの取り引きも始まるという。

また、実店舗の商品欠品時に店舗で決済し、ロコンドの倉庫から購入者の自宅に無料配送する「ロコチョク」はこれまでにアルペンの店舗を中心に導入が進み、利用件数も1日当たり400~500件に達することもあるようだ。

ECの取扱高拡大に加え、在庫共有モデルや「ロコチョク」の広がりなどで在庫量の増加が見込まれることから、ロコンドでは今年8月に物流拠点の移転・拡張を計画。倉庫面積は現状の約1万6000平方メートルから3万3000平方メートル程度に倍増するほか、新倉庫は最大約10万平方メートルまで拡張が可能という。

サイト開設から5年で単月黒字化を達成した同社。次の5年(2020年)は取扱高1000億円を目標に海外展開や在庫連携プラットフォームの強化で他のファッションECとの差別化を図る考え。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら
ロコンド 楽天と資本業務提携、越境ECなどに着手へ(2016/02/12)

takikawa

モノタロウが初の「カスタマイズ注文サービス」、組み合わせは1000億通り超

9 years 10ヶ月 ago
商品検索から注文までにかかる業務コストを従来の約半数に削減できるという

工業用関節資材通販大手のMonotaRO(モノタロウ)は2月16日、初めてとなる「カスタマイズ注文サービス」を始めた。対象は「建材・エクステリア」「ベアリング・電動機器」の2カテゴリ。

「カスタマイズ注文サービス」は、仕様ごとに品番が分かれていた既存商品と新規取扱商品を約100アイテムに分類・集約。ユーザーがECサイトで注文する時に、仕様を選択・設定できるサービスで、モノタロウ初の取り組み。

サービスの対象は、「建材・エクステリアカテゴリ」の内装ドアと玄関収納、「ベアリング・伝導機器カテゴリ」のシャフト、LMガイド、ボールねじ(直動部品)の5分野。注文画面上で1000億通り以上のカスタマイズが可能となる。

モノタロウが初の「カスタマイズ注文サービス」、組み合わせは1000億通り超

モノタロウ初のカスタマイズ注文

従来の検索・注文方法との比較

  • 従来の注文方法
    → ある製品をサイト内で検索し型番名などから該当商品をクリックすると、デザインや色など仕様詳細を品番ごとの一覧から確認し注文しなければならない
  • カスタマイズ商品の注文方法 
    ​→ 検索結果に表示されたカスタマイズ可能商品について、項目に従って仕様を設定し注文することができる

モノタロウは同一商品の発注にかかる時間を独自に検証。商品検索から注文までにかかる発注の手間といった業務コストを従来の約半数に削減できたという。

モノタロウは今後、他カテゴリでのカスタマイズ対象の拡充を進める予定。間接資材調達の手間を削減する効率的な購買プラットフォームの提供、ユーザー利便性の拡大・強化を図る。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

ニッセンの通販商品、「セブン-イレブン」店頭受取の利用率は20%前後で推移

9 years 10ヶ月 ago
サービス開始後、利用率は17%~22%で推移し、当初計画を上回る顧客ニーズという

ニッセンが2015年9月から始めた、ECサイトやカタログ通販で消費者が購入した商品を「セブン-イレブン」で受け取ることができる取り組みの利用率が、20%前後で推移している。ニッセンホールディングが2月に発表した決算説明会資料で明らかになった。

ニッセンは2015年9月24日、それまで「セブンネットショッピング」で扱っている一部のニッセン商品を「セブン-イレブン」で受け取ることができるようにしていたサービスを拡充。ニッセンの通販サイトやカタログで扱っている商品まで対象を広げた。

「セブン-イレブン」店頭で受け取った利用件数全体のうち、ニッセンの「セブン-イレブン」店頭対象注文件数で割った利用率は、サービス開始後17%~22%で推移。当初計画を上回る顧客ニーズという。

主な利用者は30~40代のOLと主婦。ニッセンによると「(「セブン-イレブン」受取は)ニッセンのインターネット利用顧客との親和性は高い」としている。

ニッセンの通販商品、「セブン-イレブン」店頭受取の利用率は20%前後で推移

出典はニッセンホールディングスの決算説明会資料

セブン&アイグループ傘下に入ったニッセンホールディンスは、コールセンター業務での連携強化、ニッセンHD傘下のシャディのカタログギフトをイトーヨーカドーで店舗展開するといった取り組みを進めている。

現在のところ、セブン&アイグループの「オムニ7」にニッセンは参加していない。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

中国人ママの6割が越境ECを「たまに利用する」。関心のある育児用品は「スキンケア」

9 years 10ヶ月 ago
マタニティ・育児用品の購入に越境ECを「よく利用する」中国人ママは23.2%

リクルートライフスタイルの出産・育児に関する調査・研究機関「赤すぐ総研」によると、妊娠中もしくは0~2歳の子どもを抱える中国人女性の約6割が、マタニティ・育児用品を購入するために越境ECを「たまに利用する」ことがわかった。

マタニティ・育児用品の購入に越境ECを「よく利用する」中国人ママは23.2%。「たまに利用する」(63.5%)のほか、「ほとんど利用しない」が10.4%で続いた。

まったく利用しないは2.9%。

中国人ママの6割が越境ECを「たまに利用する」。関心のある育児商品は「スキンケア」。リクルートライフスタイルの調査

マタニティ・育児用品の越境EC利用経験について

その大きな理由は「品質が高い商品が多い」が68%。「安心・安全な商品が多い」が64%だった。「中国で手に入らない商品が手に入る」が49%、「デザインが良い商品が多い」が32%で続いた。

中国人ママの6割が越境ECを「たまに利用する」。関心のある育児商品は「スキンケア」。リクルートライフスタイルの調査

マタニティ・育児用品の越境EC利用理由

日本製のマタニティ・育児用品について、越境ECで関心のある商品を聞いたところ、「ベビースキンケア」が最も高く50%。「ベビー服」が44%、「妊婦向けサプリメント・健康食品」が22%で続いた。

調査対象は、妊娠中および末子年齢0~2歳の子どもと同居している中国人の20~30代の既婚女性517人。インターネット調査で実施した。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

ビッグデータを使った不正注文対策でECサイトの収益を最大化する

9 years 10ヶ月 ago
約2,000サイトのネガティブ情報と照合し、不正注文を検知する「O-PLUX」(オープラックス)

「なりすまし」や「取り込み詐欺」などの不正注文は、ECサイトの収益を圧迫する要因の1つだ。不正注文対策ツールを2,000サイト以上に導入した実績を持つ、かっこ株式会社の小川 涼雅 氏が、ビッグデータやアルゴリズムを使って不正注文を防ぐ方法について解説した。 写真◎Lab

セミナーのポイント
  • EC事業者が狙われやすい不正の手口は3種類
  • 従来の不正注文対策の課題
  • 約2,000サイトの情報と照合し、不正注文を検知する「O-PLUX」
かっこ株式会社 ソリューションディビジョン セールスグループ 小川 涼雅 氏
かっこ株式会社 ソリューションディビジョン セールスグループ 小川 涼雅 氏

EC事業者が狙われやすい不正の手口は3種類

ECサイトをターゲットにした不正注文が増えており、報道によるとネット詐欺による被害額は2014年度上半期だけで約50億円に上るという。近年はインターネット上の闇サイトでカード情報が売買されていることなどから犯罪の裾野が広がっており、EC事業者の被害は深刻だ。

EC事業者が狙われやすい主な不正注文の手口は、①クレジットカード決済による「なりすまし詐欺」 ②後払い決済による「取り込み詐欺」 ③代引き決済による「転売目的の商品の受け取り拒否」の3種類に大別できる。

①クレジットカード決済における「なりすまし詐欺」

クレジットカード決済におけるなりすまし詐欺は、犯人が他人名義のカード情報を利用して商品を購入するものだ。不正注文で発生した金銭被害は、チャージバック制度(カード保有者が支払いを不服とし、カード会社に返金を求めることができる制度)に基づき、EC事業者が負担しなくてはならない。商品も代金もEC事業者の丸損となってしまうため、EC事業者の被害は大きい。

クレジットカード決済による「なりすまし詐欺」の手口
クレジットカード決済における「なりすまし詐欺」の手口

②後払い決済における「取り込み詐欺」

取り込み詐欺は犯人が後払いを悪用し、商品を受け取った後に代金を支払わないまま行方をくらませるという手口だ。商品の受け取り場所はウィークリーマンションやホテルなど一時的な滞在先であることが多く、その住所に督促状を送っても犯人には届かない。持ち運びが容易な上、C2Cサイトやオークションサイトなどで転売しやすい化粧品や健康食品が狙われやすい

後払い決済による「取り込み詐欺」の手口
後払い決済における「取り込み詐欺」の手口

③代引き決済における「転売目的の商品の受け取り拒否」

転売目的の受け取り拒否は次のような手口だ。犯人はまず、通販サイトで商品を注文し、同時に、その商品を別のオークションサイトなどに出品する。注文した商品が届いた時点で、オークションサイトに買い手が現れていれば商品を受け取るが、買い手が現れていない場合には居留守などを使って商品の受け取りを拒否する。こうした手法により、在庫を抱えることなく利ザヤを稼いでいくのだ。CDやDVD、フィギュアなどの商品が狙われやすい。

商品の受け取りを拒否されたEC事業者は、商品をだまし取られるわけではないが、往復の送料や、代引き手数料まで負担しなければならない。

画像中文字
代引き決済における「転売目的の商品の受け取り拒否」の手口

︎従来の不正注文対策の課題

こうした不正注文への対応策には、ブラックリストとの照合や目視審査、上限金額を設定するといった方法がある。

従来の詐欺注文対策の問題点
従来の不正注文対策の問題点

しかし、従来の対策は欠点やデメリットも多い。例えば、ブラックリストとの照合や目視審査は、不正注文のすり抜けによる代金未回収が多い上、作業量が膨大なため多額の人件費が発生してしまう。

販売価格の上限金額の設定は優良顧客を逃すことにもつながるし、カード会社が推奨する本人認証サービス「3Dセキュア」は新規顧客のコンバージョン率が低下しやすい。また、チャージバック保険・保証は、金銭被害を防ぐことはできても詐欺に対する抑止力にはならない。

約2,000サイトの情報と照合し、不正注文を検知する「O-PLUX」

こうした課題を解決するために、かっこ株式会社が開発したのが不正注文検知サービス「O-PLUX」(オープラックス)だ。

ECサイトの注文データをO-PLUXに送ると、不正注文の可能性を数秒で数値化し、「OK」「保留」「NG」のいずれかの結果を返す。O-PLUXへのデータの送信は、CSVファイルでのアップロードのほか、APIやサイトへのJSタグ設置による自動連携も可能だ。

O-PLUXは導入済みの約2,000サイトにおける未回収などの膨大なネガティブ情報を蓄積している。こうしたビッグデータを活用することで、ECサイトの注文者の情報と、これまでに蓄積したネガティブ情報を照合し、不正注文を高い精度で特定することが可能となっている。

例えば、複数のIDや偽名を使ってなりすまし注文を行っている端末を特定したり、名前や住所の表記を変えながら多数の不正注文を行う犯人を名寄せによって特定したりすることができる。取り込み詐欺に使われたウイークリーマンションやホテル、海外転送サービスなどの不審な住所情報もデータベースに蓄積している

O-PLUXの概要
O-PLUXの概要

なりすまし注文が半減

さらに、O-PLUXでは独自のノウハウと統計分析の手法を用いた審査モデルを使い、不正注文特有のパターンも読み解くことができる。例えば、一定時間内に同一人物からの注文が繰り返されていれば不正注文の可能性が高いと判断できる。

こうした不正注文を検知するルールは数100種類ある。また、1件あたりの審査時間は数秒程度と非常に高速で、審査工数の軽減に大きく貢献する。

O-PLUXを導入したECサイトの中には、件数ベースで半数以上、金額ベースで8割以上の不正を検知した実績が出ている。

O-PLUXには検知ルールをカスタマイズできるプランも用意されている。ECサイトに合わせた継続的なルールのカスタマイズにより審査の精度は一層向上するため、O-PLUXを使えば使うほど不正注文に強いECサイトを作ることができる

O-PLUXの不正注文対策のポイント
O-PLUXの不正注文対策のポイント

不正注文の発生リスクを低減できれば、代金回収率が向上したり業務効率が改善したりするため、EC事業者の収益改善に直結するはずだ。

関連リンク:

小山 健治

ライター

uchiya-m

「花粉症」の季節到来! 検索キーワードと人気コンテンツから読み解く集客のヒント | 知っておきたい ECサイトに役立つ分析データ

9 years 10ヶ月 ago
「花粉」を検索するユーザーや人気サイトから、コンテンツマーケティングのヒントを探る(連載第3回)

2月になり花粉症の方にとっては厄介な季節がやってきました。小さなお子さんから大人まで幅広い年代を悩ませる花粉症ですが、一方で、治療や対策グッズなどのヘルスケア領域から、花粉カットの洋服やメガネなどのアパレル領域まで、周辺ビジネスは盛り上がりを見せています。今回は季節特有の悩みである「花粉」にまつわるネット検索の分析データから、ユーザーのニーズをくみ取り、コンテンツや集客施策に活かすヒントを探ります。

[分析概要]

ネットで「花粉」を含むキーワードを検索したユーザーの数や検索後にアクセスしたサイト、コンテンツについて、株式会社ヴァリューズが保有する、全国の20万人規模のモニター会員の協力によりユーザー属性情報と実際のネット行動ログを用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使って調査しました。

検索ユーザー数やサイト訪問者数はPCからのアクセスを集計し、VALUES保有モニタでの出現率をもとに、国内のネット人口に則して推計しています。

「花粉症」検索は3月がピーク

まず、2015年のデータから「花粉」を含む検索キーワードの傾向を振り返ってみましょう。

6か月間での「花粉症」の検索ユーザー数の月別推移を見ると、下のグラフのように2月に検索ユーザー数が急伸し、3月がピークに。そして4月には大きくダウンしています。花粉の飛散が始まる2月から3月にかけての時期に、ネット上で積極的に情報収集しているようです。

「花粉症」検索ユーザー数の月別推移(2014年12月~2015年5月)
「花粉症」検索ユーザー数の月別推移(2014年12月~2015年5月)

「花粉」関連検索、ママ層は体質改善ワードが目立つ

次に、「花粉」を含む検索キーワードのランキングを出してみました。

「花粉」を含む検索キーワードランキング(2015年1月~4月)
「花粉」を含む検索キーワードランキング(2015年1月~4月)

左側が全体、右側がユーザーの属性を「女性」かつ「子供有り」に絞った結果となっています。上位の検索はいずれも花粉の飛散状況や「薬」を確認しています。また、「花粉症 咳」という、目や鼻以外にも近年流行している新しい症状もランクインしていました。

子供がいるママ層の特徴は、「体質改善」系のワードが目立つことです。

例えば、「カルピス 花粉症」という検索では、「L-92乳酸菌」を配合したカルピスのサプリメント「アレルケア」に多くのユーザーが流入していました。また、花粉症を根本から治す可能性があると言われ、関心が高まっている「舌下免疫療法」など、最新の治療方法もランキングにあがっています。

さらに、「花粉症 メガネ」や「花粉メガネ」などの検索もランクインしており、検索後は「JINS」の花粉対策メガネの特集ページが人気を集めていました。

女性を意識したデザインで、機能やキッズラインについても着用写真付きで詳しく紹介されており、ママ層のニーズを上手く捉えたコンテンツとなっています。

最後に、今年の検索キーワードの最新動向も少し見てみましょう。下のデータは、2016年1月度の「花粉」を含む検索のランキング上位キーワードです。

「花粉」を含む検索キーワードランキング(2016年1月)
「花粉」を含む検索キーワードランキング(2016年1月)

「2016」との掛け合わせ検索が多く、今年の花粉情報をいち早く知りたいニーズが読み取れます。そして、今年はユーザー全体でも関連ワード「舌下」との複合検索が上位にランクインしており、「舌下免疫療法」への注目度がうかがえます。また、「帽子」「めがね」「花粉ガード」「空気清浄機」など、予防や花粉症対策グッズの情報収集もこの時期すでに始まっているようです。

今回、事例としてご紹介した「花粉症」のように、季節性やピーク性の高いテーマは、検索が増え始める時期をしっかりと把握し、事前のコンテンツ準備やSEO対策が欠かせません

また、BIGワードだけでなく掛け合わせで検索されている関連語に注目することで、トレンドやユーザーニーズの変化をつかみ、コンテンツに反映すれば、自然検索でより効率的に集客できます。ネット検索での関連語や流入の多いLPを参考に、自社サイトのコンテンツを見直してみてはいかがでしょうか。

◇◇◇

昨今、Google検索やYahoo!検索などのSSL化の影響で、具体的な検索流入キーワードを把握しにくくなっている状況ですが、ヴァリューズでは一般的なアクセス解析ツールとはキーワードの取得方法が異なり、検索数の比較、関連語、アクセスしたサイトなどのキーワード分析ができるWebサービスをご提供しています。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

星 妙佳

株式会社ヴァリューズ エグゼクティブプランナー

星 妙佳(ほし たえか)

株式会社ファーストリテイリング(現株式会社ユニクロ)にて、ECサイトの運営・プロモーションを担当し、UNIQLOモバイルサイトを立ち上げ、ウィメンズやキッズ部門の通販MD(商品開発)にも従事。

2006年より株式会社リクルートにて、ベビーアパレル・育児用品の通販サイト『赤すぐnet』の編集長を務めた後、リクルートの各事業のネットマーケティングを横断的に支援する部署にて、データ分析グループのGM(ゼネラルマネージャー)に着任。社内外のデータサイエンティストと共に、需要予測、レコメンドなどデータ分析の強みを生かした複数のプロジェクトをマネジメント。

2012年ヴァリューズに入社し、現在は広報・商品企画・データ分析など幅広く担当。2人の子供を持つワーキングマザーでもあり、リモートワークを含めた多様な働き方にもチャレンジ中。

uchiya-m

Google検索でリッチスニペット結果が多すぎると、品質と関連性を満たしていても表示されないことがある

9 years 10ヶ月 ago

リッチスニペットが検索結果に表示されるには、3つの基準を満たしている必要があった。しかし、1つの検索結果ページにあまりにも多くのリッチスニペットが表示されてしまうと乱雑な状態に見えてしまうため、基準を満たしていても、あるクエリでは表示されていたとしても別のクエリでは表示されないということが起こりうる。

- Google検索でリッチスニペット結果が多すぎると、品質と関連性を満たしていても表示されないことがある -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

GIFは時代遅れなのか? 今こそ見直すべきGIFのメリットと使い方

9 years 10ヶ月 ago
christmas-angel-1076257_640

本記事は、企業のアニメーション動画制作をサポートするCrevo(クレボ)が運営する、動画制作・動画マーケティングのニュースメディア「VIDEO SQUARE」からの転載です。

GIFアニメの時代がきた

いま、GIFアニメーション(以下、GIFアニメ)が再び注目を集めています。

GIFアニメの歴史は、1990年代にまで遡ります。当時のインターネットと言えばISDN回線であり、通信速度は最大でも64kbpsしかありませんでした。そのような通信速度では、現在のように動画どころか音楽すらロクに再生できません。

そこで登場したのが、画像ファイルの拡張であるGIFアニメです。「動く画像」は当時としては画期的であり、作成も手軽なことから多くのホームページ(ウェブサイト)で利用されてきました。
しかし、GIF画像であるため「256色しか使えない」「音声がない」「長い動画だとサイズが大きくなる」といったデメリットを持ち、その立場はゆっくりとMacromedia社(現在はAdobe社が買収)のFLASHにとって変わられます。

image

GIFアニメと比べてサイズも小さく、動く「リッチコンテンツ」を作れるFLASHはGIFアニメを駆逐していったのです。

スマホの登場でGIFアニメが復活

その状況に変化をもたらしたのが、iPhoneです。

ご存じの通り、iPhoneではスティーブ・ジョブズ氏の方針によりFLASHがサポートされていません。当初はサポートを求める声がユーザーから上がっていましたが、今ではその声もかなり小さくなりました。それだけ、今やFLASHはスマホユーザーにとって不要な技術となったのです。

一方、GIFアニメは勢いを失いつつあったものの、白黒絵やドット絵などの表現手法を使うユーザーによりそのクオリティは向上。そんな中に現れたのが、iPhoneだったのです。

日本で最初のiPhoneが発売されたのは2008年。そこからわずか約3年、11年ごろからGIFの需要はV字回復していきます(Googleトレンド調べ)。

GIFアニメならiPhoneで再生できるのはもちろん、AndroidやPCなどHTMLをサポートしていればどんな機種でも再生できます。また、90年代とは違い今ではスマホのデータ通信速度も速いため、すぐに読み込み・再生されます。

伝えたい要素だけを伝えられるGIFアニメ

また、YouTubeなどの動画と違ってGIFアニメは再生時間の短い作品が多いことから、コンテンツを短時間で楽しむスマホユーザーとの親和性が高いのも特徴です。動画と違い、ページに掲載されているサムネイルをタップしてから再生という手順も不要です。

そしてスマホの画面であれば画像サイズが小さくても閲覧には問題なく、さらにTwitterやFacebook、Instagramなどの各SNSもGIFアニメを標準でサポートしているため、スマホユーザーにとっては当たり前のコンテンツとなりました。

今や、完全にGIFアニメの時代が来たといっても過言ではありません。

GIFアニメで広がる表現の幅

それでは、実際にどのようなコンテンツにGIFアニメが利用されているのでしょうか?

有名なところで言えば、Googleのロゴです。祝日や記念日にGoogleのロゴが「Doodle(いたずら書き)」になるのはご存じだと思いますが、「動くロゴ」の多くにGIFアニメが採用されています。

例えば2015年の冬至を知らせる「雪が降るスノードーム」はGIFアニメです。

Google「2015 年冬至(北半球)

Google「2015 年冬至(北半球)

また、「新年を祝う動物たち」のロゴも同じくGIFアニメです。

Google「2016年 元旦」

Google「2016年 元旦」

このほか、浮世絵をGIFアニメで動くようにした表現も話題となりました。

GIFアニメは、アートの世界にも広がっているのです。

現代のGIFアニメ「シネマグラフ」

そうしたなかでの注目が、シネマグラフです。

シネマグラフとは、写真の一部分だけが動くGIFアニメの表現手法です。コカ・コーラ社による次のシネマグラフを見て頂ければ、どんな表現なのか一目で分かります。

Soaking up the last of the summer sun. Happy Labor Day! #WeDontSweatWeGlisten

Coca-Colaさん(@cocacola)が投稿した動画 – 2015 9月 7 3:06午後 PDT

瓶の口から注がれるコーラの部分だけが動き続けているこの作品は、単純に「コーラを注ぐだけの動画」よりも印象的です。こうしたシネマグラフは、Instagramを中心に流行しています。

もちろん、ウェブサイトに利用される例など(株式会社 電通クリエーティブX)、動画だけではなくコンテンツやデザインなどにもGIFアニメは幅広く使われるようになっているのです。

まとめ

GIFアニメが注目されている理由は、以下の3つになります。

  •  iPhone、Android、PCなどのプラットフォームに左右されないこと
  • 動画よりもサイズが小さく、タップなしで再生されること
  • 伝えたい要素だけを短時間で伝えられること

コンテンツや広告でユーザーを動かしたい方は、これらの特性を活かし、ぜひGIFアニメを使ってみてください。

written by VIDEO SQUARE編集部(篠原 修司)

<VIDEO SQUARE 関連記事>

VIDEO SQUARE

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る