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EC売上約2倍! ecbeingが支えるナノ・ユニバースのオムニチャネル

10 years ago
ecbeingがシステムの構築を受託しているアパレルセレクトショップ「ナノ・ユニバース」。その高成長の理由は?

2014年に本格的なオムニチャネル戦略を開始した大手アパレルセレクトショップ「ナノ・ユニバース」は、ECサイトのリニューアルから1年以上が経過した2015年秋時点でも、EC売上高は前年同月比約2倍の成長率を維持しているという。ナノ・ユニバースがオムニチャネルで高い成果を上げ続けている理由は何か。同社のECサイトやオムニチャネルシステムの構築を受託しているecbeingの布田 茂幸 執行役員が解説した。 写真◎Lab

セミナーのポイント
  • オムニチャネルの本質はCRM
  • アプリこそオムニチャネル時代の顧客インターフェイス
  • ︎「3Dスキャン」「メディア化」未来を見据えたあくなき挑戦
株式会社ecbeing 執行役員マーケティングソリューション部・部長 布田茂幸氏
株式会社ecbeing 執行役員マーケティングソリューション部・部長 布田茂幸氏

オムニチャネルの本質はCRM

ECサイトの企画から構築、運用までワンストップで手掛けているecbeing。EC機能を主軸としたソリューションパッケージシステム「ecbeing」は、1999年の発売以来、大手や中堅企業を中心に900サイト以上の導入実績がある。

布田氏は冒頭、オムニチャネル化に取り組む企業の多くはECシステムやインフラを作ることに注力し、肝心のサービス強化が果たされていないケースが散見されると指摘した。

一方、ナノ・ユニバースは、リピーターやロイヤルカスタマーといった「ファン」への満足の提供、つまりCRM(顧客リレーションシップ管理)をオムニチャネル戦略の軸に据えているという。

ナノ・ユニバースが高い成長率を維持できている理由の1つは、オムニチャネルの目的と戦略をしっかり描いた上で、実店舗とECの在庫連携や顧客統合といったインフラ構築に取り組んでいることにあると布田氏は指摘した。

ナノ・ユニバースのオムニチャネル戦略において、ECと店舗のシステム統合はあくまでも手段であり、その本質はサービス強化によるCRMの実現にある。「ロイヤルユーザーのために」が徹底されている。

ナノ・ユニバースは、直販サイトのターゲットを「ロイヤルユーザー」に特化し、この層に対するサービス強化をオムニチャネル戦略のベースとしている。布田氏によると、ナノ・ユニバースはオムニチャネル化に取り組む上で、「店舗とECのサービスレベルを合わせる」ことを前提として施策を考案しているという。実店舗で商品を購入したことがある顧客をECサイトでも同様に満足させることができなければ、オムニチャネルは成功しないと考えているためだ。

会員特典をECと実店舗で共通化したほか、実店舗の持つ世界観をECで表現するため、ECサイトの商品画像は店舗のディスプレイをイメージしてレイアウトしている。ECサイトに商品のディテールや着心地を伝える写真や説明文を豊富に掲載し、店舗スタッフによる接客にも負けないような利便性の提供に取り組んできた。

商品が体のサイズにフィットしているかどうかを調べるシステムを構築し、試着せずに自分にフィットする商品を探せるようにするなど、先進的な取り組みも目立つ。いずれも2014年に開始し、成果を上げた施策だ。

ナノ・ユニバースのECサイトの特徴
  • 会員特典を店舗と共通化
  • 店舗の持つ世界観をECで表現
  • 優れた検索機能とレコメンド
  • 商品のディテールや詳細を伝える接客レベルの説明文
  • 体のサイズにフィットした商品を検索できる
  • 商品のフィット感をビジュアルで確認できる(マイサイズとの差を可視化)
  • 会員情報の登録項目(性別、年齢等)に応じてポイント還元率が上昇

アプリこそオムニチャネル時代の顧客インターフェイス

ナノ・ユニバースのオムニチャネル戦略
ナノ・ユニバースのオムニチャネル戦略

ナノ・ユニバースは2015年、オムニチャネル化の取り組みを一層加速させた。

まず、それまで当たり前であった物理的なメンバーズカードを廃止しスマホアプリに一本化した。思い切った決断だが、これによりスマホアプリが必然的にオムニチャネル戦略の軸となった。

アプリには「会員カード機能」のほか「チェックインスタンプ」「実店舗の来店履歴」「店舗ECの購入履歴」「お気に入り商品の管理」「新着ニュース」などの機能も備えている。新着ニュースはもちろんプッシュ通知で届き、高い反応率となっている。また、新規客層とつながることも重視し、会員でない方については氏名などの個人情報を入力せずにアプリを使えるようにして裾野を広げることにも成功している。

スマホアプリはすべての顧客にとってのナノ・ユニバースとの最初のインターフェイスになると定義したからこそ、機能だけでなくビジュアルとユーザビリティには細心の注意を払って設計されている。これを格好良くない、使いづらいと思われてしまったら戦略の肝が崩れることになる。そのくらい重要なツールとして今でもビジュアルとユーザビリティ、そして機能を強化し続けている。

スマホアプリにはWebにはない魅力がある。例えばLINEの台頭でも分かる通りプッシュ通知は今やメルマガよりも効果が高い。これをアプリ内に持つことで会員の直販サイトや店舗、ECモール等への誘導を自社でコントロールできるようになる。アプリこそ、すべての客層や販売チャネルを網羅的につなげることを可能にするオムニチャネルツールだ。

こうしたアプリができることで、オンラインから実店舗へ誘導する「O2O」を積極的に進められるようになったほか、会員の行動履歴や購買履歴に基づくレコメンドやプロモーションも開始した。

ECと実店舗の顧客データ統合は、ECだけに留まらない、実店舗も含めた一人ひとりの顧客に対して最適なプロモーションを実施するワン・トゥ・ワン・マーケティングの実現を可能にした。

店内にiBeaconを設置し、スマホにアプリをインストールした会員が入店すると、店舗スタッフが持つタブレット端末に顧客情報が表示される仕組みを導入した。店舗スタッフは、顧客毎のリアル・ネットを横断した購入履歴や来店履歴を確認しながら接客することができる。さらに店舗スタッフが口頭で話した内容は自動でテキスト化されるため接客メモも簡単に残すことができる。

こうしたワン・トゥ・ワン接客はこれまでも売上を上げる店舗スタッフが当たり前に行っていたことであるが、統合システムの構築でそれが全射的に仕組化されることにつながった。布田氏は、ナノ・ユニバースのこうした取り組みがオムニチャネルの目指すべき方向の1つの答えになりうると指摘した。

多くの企業は、そのデータをマーケティング・オートメーションなど主にネットのために活用する。しかし、ナノ・ユニバースではこのデータを実店舗での接客にも積極的に活用できるようにした。このことはECと店舗のデータを統合する上で、各社が考えるべき1つの答えと言えるのではないか。

「3Dスキャン」「メディア化」未来を見据えたあくなき挑戦

業界初の3Dスキャンサービス

ナノ・ユニバースは2015年10月、業界初となる「3Dスキャンサービス」を開始した。実店舗に設置された3Dスキャナーで全身30か所をわずか2秒で測定し、3D画像・データとしてアプリに登録できるサービスだ。今後は、アプリに登録されたサイズに基づいて商品を提案する「サイズマーケティング」に力を入れていくという。

これからの未来、オムニチャネルが進めば進むほど、ショールーミング化が進んでいくとナノ・ユニバースは考えている。企業がどんなに実店舗だと言おうが、時代の流れには逆らえないと。だからこそ、ネットでも安心して買い物ができるサイズマーケティングはこれからのアパレルに必要だろうと考えているのだと布田氏は語る。

ナノ・ユニバースの先進的な取り組み

ナノ・ユニバースが生業とするセレクトショップというのは、その名の通り国内外から良いものをセレクトして提供する小売を指すが、ここ数年は利益率の高いセレクトオリジナル商品のシェア拡大により、各社とも業績重視の経営を行っている。そんな中、ナノ・ユニバースはセレクトショップの原点に帰りたいと願った。ナノ・ユニバースの藤田社長は布田氏に語ったという。

「1999年の創業当時、自分たちは国内外の最先端の服(モノ)ではなく情報を提供していることにプライドがあったし、顧客もそれを求めていた。オリジナル商品で溢れるようになった今だからこそ、今また原点に戻りたい。そうならなければセレクトショップの未来はない。これからも次々チャレンジする」

その結果、今現在最も注力しているのがECサイトのメディア化(Webマガジン化)だ。今のナノ・ユニバースのECサイトを見ると、Men's、Women'sなどのアパレルとして一般的なカテゴリの下に“Magazine”というカテゴリがある。

その下層には「旅行」「車」「音楽」「映画」「アート」さらには「日本」など、10以上のライフスタイルに関連するサブカテゴリがあり、それぞれに数十の記事が存在している。これは、今よく言われるコンテンツマーケティングの領域を超えている。

コンテンツを使ってECの売上を上げようとしている訳ではないのだ。今ある商品を良く見せるためのコンテンツを掲載している訳ではないのだ。現時点ではそれぞれの記事は記事として存在しているだけでそこからモノは買えない。しかし、いずれはそれも考えている。こうしてナノ・ユニバースは真のセレクトショップへの道を歩みはじめている。今年の夏までには予定されているECの越境対応も含めもはやオムニチャネルの先を見ていると布田氏は語る。

ナノ・ユニバースは3Dスキャン、メディア化に代表されるように、経営者自ら目的に向かって時代を深く読み解き見据えた上で、次々と新しいことに本気でチャレンジしていく。オムニチャネルは手段であり通過点と言っているのが印象深い。

ナノユニバースはオムニチャネルや未来戦略の担当部署(EC部署)を社長直轄とし、ECを全社的な経営戦略の中に組み込んでいる。オムニチャネルの先を見据え、考え抜いたさまざまな施策を他社に先駆けて実現する実行力も、EC事業で成果を上げ続けている理由の1つだろう。

布田氏はナノ・ユニバースの成功事例を引き合いに出し、国内企業はオムニチャネル化への取り組みを「“本気”でやるか、やらないかが勝負の分かれ道」と強く訴えていた。

関連リンク:

伊藤 秀樹

ライター

uchiya-m

SMX West 2016-RankBrain。我々は、Googleの新しいマシンラーニング・システムをどのように理解するべきか?

10 years ago
Googleが昨年公にした、RankBrainについてのセッションです。RankBrainについては、”機械学習の技術を用いていること”、”複雑なクエリの精製に使われていること”、”3番目に重要なシグナルであること”、は明らかにされていましたが、詳細な説明はGoogleからはされていません。そんな状況の中、Searchmetrics社のマーカス氏と、Stone Temple社のエリック氏が独自の調査を行い、RankBrainに対する解釈を披露しています。前者は、関連性の理解について、後者は検索結果の改良について、をメインに話していますが、非常に興味深い内容でした。Googleの方を招いたセッションではありませんでしたが、今回のSMX Westの中で最も内容の濃いセッションと感じています。– SEO Japan

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RankBrainとは何か、どう動いているのか、そして、それが意味するものは何か?

Moderator:Danny Sullivan(Founding Editor, Search Engine Land, @dannysullivan)
Speakers:Marcus Tober(Founder/CTO, Searchmetrics Inc., @marcustober)

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RankBrainについて、Googleはそこまで詳細な情報を与えてくれていない。しかし、我々が知っておくべきことであることは間違いない。(ダニー氏)

イントロダクション
このセッションでは、GoogleのRankBrainとは何なのか、どのような仕組みなのか、何を意味するのか、についてお話しする。

マシンラーニング(機械学習)? AI(Artificial Intelligence:人工知能)?
マシンラーニングはAIとイコールではない。マシンラーニングは、時間をかけて改良していくアルゴリズムである。AIは、人間と同様の知能である。また、ディープラーニングは、マシンラーニングとAIのギャップを埋める目的で、より複雑な問題を処理することができる。

マシンラーニングの技術を用いた例
スパムメールのフィルタリング、Facebookの写真認識、iTunesなどの音楽や動画のレコメンデーション機能、チェスなどのボードゲーム(対戦ロボット)、などが身近な例だろう。

囲碁:マシンラーニングの限界
囲碁は2,500年の歴史があり、世界中に4,000万人のプレーヤーがいる。マシンラーニングでは打ち破れないと考えられていた(AlphaGoまでは)。囲碁は非常に難しいゲームだ。駒の移動パターンは、チェスの場合10の50乗だが、囲碁の場合は10の171乗にもなる。

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ちなみに、Googleという名前の由来は”Googol”であり、10の100乗を意味する単語だ。

ディープラーニングとAlphaGo
今までの伝統的なAIの手法は、移動可能な全てのポジションを分析しようとしていたが、囲碁の場合は数が膨大なため、うまくいかなかった。AlphaGoは12の異なるネットワークの層をまたぐ、深いニューラルネットワークを使用している。1つのニューラルネットワークは次に動くべき手を選び、別のニューラルネットワークはゲームの勝者を予測している。このように、Googleは常に、問題を解決しようとしている。これはRankBrainにも当てはまる。

RankBrainを理解しよう
ジェフリー・ヒントン氏(トロント大学の教授であり、Googleでも活躍)の功績の賜物でもあるプロジェクトがある。これを簡単に説明してみよう。まずは、”thought vectors”の話だ。何もない空間を想像してほしい。そして、この世の全ての言葉がその空間に配置される。それぞれの言葉にはポジションがあり、別の言葉との近接(距離感、近さ)を持つ、というイメージだ(それぞれの言葉と言葉の距離=関係性を把握する)。Googleは検索クエリをマッピングし、それぞれのクエリの距離を測ることができる。

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ある言葉とある言葉の距離が近いことをGoogleは理解しており、それぞれの関連性を見出す。そして、良い検索結果は距離感に基づいている。RankBrainは、”カリフォルニアの天気はどんな感じになるかな?”という話し言葉のようなクエリを、”天気予報 カリフォルニア”と解釈することができ、それに近しい検索結果を出している。クエリ内の言葉を、その言葉と近しい距離の別の言葉に置き換え、それを元に検索結果を提供することで、良質な検索結果を得られるのだ。

Searchmetricsによる仮説
伝統的なランキング要素は全く意味が無くなっている、という仮説を立てた。現在、RankBrainはすべてのクエリに使われてはいないが、今後全てのクエリに使用されればどうなるだろうか?あるクエリに対してRankBrainが使われた場合、3番目に重要なシグナルとなる。下記に、我々の仮説をまとめる。

  • RankBrainは関連性のあるコンテンツに集中している。
  • RankBrainはクエリに対して関連のある結果を出すために、”thought vectors”を使用している。
  • 関連性スコアはランキングの順番を決定するのに役立つ。

調査内容
下記に、今回調査する上での基準をまとめる。

  • Google(米国)の上位30位の検索結果
  • およそ、400,000のデータポイント
  • 3つのキーワードセット(”ローン”、”Eコマース”、”健康”、の関連ワード)
  • どのランキング要素が最も重要かを知ることが目的
  • コンテンツの関連性を理解するためのスコアをつけることにより、RankBrainをエミュレートする

いわゆる、伝統的なランキング要素では説明がつかない例がある。例えば、”cash advance fresno ca”というクエリでは、5位に表示されているサイトは12位に表示されているサイトよりも、バックリンク数や内部リンク数で圧倒的に低い数字が出ている。

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既存の要素1:バックリンク数
”Eコマース”の相関関係はポジティブ。つまり、リンクが多ければ順位が良いという状況。”ローン”の場合はネガティブ。少ないバックリンク数でも上位表示されている。

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既存の要素2:内部リンク数
全体的に”Eコマース”で内部リンクが多いのは、多数の商品ページがあるなど、納得できる理由はある。

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既存の要素3:タイトル内のキーワード
”ローン”では、タイトルタグ内にキーワードが入っているページは10%ほどだ。

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既存の要素4:単語数
”Eコマース”と”健康”では単語数が多いほうが上位表示されている。つまり、コンテンツが多いほど有利ということだ。

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上記4つの例の中で、今までの理論が通用しない検索結果があった。例えば、バックリンク数が少ないページや、単語数が少ないページが上位表示されていることがあった。なぜ、伝統的な要素がランキング要素になっていない例があるのだろうか?

関連性の要素
我々は、RankBrainをエミュレートし、関連性のスコアをつけた。このスコアは、クエリに対する検索結果との関連性に基づいている。我々は、この関連性を測定するため、(関連性についての)25種類のランキング要素を使用した。この要素はキーワードによって異なるため、具体的に何かを説明することは、ここではできない。

Eコマースの例1
“security camera system(セキュリティ カメラ システム)”というクエリの例。1ページ表示のうち、9つのサイトにカート機能がついていた。9位に表示されていたサイトのみがついていなかったのだが、なぜ、このサイトは1ページ目に表示されているのか?このサイトの関連性のスコアは、上位30位の内、最も高いスコアであった。

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Eコマースの例2
“best bluetooth headphones(ベスト ブルートゥース ヘッドフォン)”というクエリの例を見てみよう。2位に表示されているサイトの内部リンク数は、26位のサイトよりもかなり少ない。しかし、2位に表示されているサイトの関連性のスコアは、上位30位の中で最も高かった。

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健康の例
“natural detox(ナチュラル デドックス)”というクエリの例。5位表示のサイトを見ると、単語数、内部リンク数、インタラクティブの要素、などが全て26位に表示されているサイトよりも低い。

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関連性スコアのまとめ
関連性スコアの高いサイトには、以下の特徴がある。

  • ユーザーの意図と合致している
  • 論理的に構成されており、包括的
  • 良いユーザー体験を提供している
  • 全体的(トピックに関連する別のトピックも扱っている)

調査結果のまとめ
この調査によって得られた結果を以下にまとめる。

  • キーワードによって上位に表示されるための要素は異なる
  • 関連性の要素は全てのキーワードで効果的である
  • 今回紹介した例の全ては、関連性スコアが高い、ということで説明がつく
  • 関連性スコアは他の要素を強化し、結果、高順位を獲得する

SEOへの影響
SEOが重要であることに変わりはないが、変化している。新しく導入されたRankBrainは、全てのクエリで使用されているわけではない。短い、人気のあるクエリの、すでに定番となっているような検索結果に対しては、RankBrainによるフィルタリングはないだろう。

RankBrainは関連性を見ており、関連性は高順位を獲得するうえで必須の要素だ。つまり、ユーザーのインテントとあなたのコンテンツを合致させることが、SEOにおいて重要なことであると言えるだろう。

検索の未来
強力なデータ分析から得られた改良の積み重ねが必要であり、マシンラーニングとディープラーニングは、複雑なデータから意味を見出す。データドリブンなアプローチこそが求められており、これは、コンテンツにもあてはまる。

この考えは、RankBrainとSearchmetricsで共通した考え方である。

RankBrainとは何か?そして、その仕組みは?

Eric Enge(CEO, Stone Temple Consulting, @stonetemple)

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2013年に脳の外科手術を受けた。しかし、これが今回私がRankBrainについてお話しする理由と関係があるわけではない。

RankBrainとは何か?
2015年10月に、ブルームバーグの記事によって明らかになった。その記事では、”RankBrainは言語やクエリを、人の直感や推測する方法と似た手法で、解釈する”と記載されている。つまり、”Googleは言語理解を深めている”、ということだ。

言語分析のコンセプト
RankBrainだけに限った話ではない、基本的なコンセプトをお話しする。まずは、ストップワード(Stop Words)だ。これは、”a”や”the”や”such”など、言語処理をする前にフィルタリングされる(不要な)単語だ。しかし、ストップワードを除外してはいけない場合もある。

ストップワードが必要な例
例えば”The Office” の”The” は重要。テレビドラマの名前の場合もあるし、会社という意味もある。また、”coach”という単語も、ブランドを意味する場合もあるだろう。同一のセンテンス内に、”バッグ”が含まれていたり、”Coach”と大文字で表記されていた場合、監督という意味の”coach”と違うことを人間は理解できる。

RankBrainの働き
上記の例の人間が理解できる部分を、アルゴリズムで可能にしたものがRankBrainだ。RankBrainは言語内の関連性を理解し、該当の単語の意味を解釈する。実際、ゲイリー氏はRankBrainを以下のように説明している。

“RankBrainは非常に高次元の空間においてテキストの文字列を表現することを可能とし、それらが互いにどのように関連しているのかを見ている。”

RankBrainと関連性の理解
RankBrainはある言葉のパターンを分析する。その言葉が使われているフレーズ、同一センテンス・パラグラフ・ページで使われている言葉、コンテキストやコンセプトなどだ。こうした分析の結果、”The”を典型的なストップワードではあるが、意味を決定する場合がある、という理解をし、”The Office”というクエリの意味を解釈する。

具体例1(単語の置き換え)
Googleが引用した例を用いて説明しよう。ブルームバーグの記事には、以下の文章が例に出されていた。この文章内の、それぞれの単語の意味を置き換えている。

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【SEO Japanによる補足】
上記を直訳すれば、”食物連鎖の最も高いレベルにいる消費者のラベルは何?”になります。そして、文章内のそれぞれの単語を以下のように置き換えています。
・label(ラベル)→ Name(名前)
・consumer(消費者)→ “消費者”のままですが、購入する(顧客)ではなく、捕食する存在としての“消費者”と理解します。
・highest level(最も高いレベル) → TOP(頂点)
・a → the (”the” にすることで、”食品チェーン店”ではなく、”食物連鎖”という意味を強めます。)
こうした置き換えを行った結果、”食物連鎖の頂点にいる消費者の名前は何?”というクエリと解釈し、それに関連した検索結果を出すことになります。

具体例2(withoutの扱い)
“Without”は“The”と同じように、Googleによってしばしば無視されてきた単語である。否定の意味を持つが、ページの意味を決定するうえで重要な場合もある。次の文章を例にしてみよう。

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“攻略本無しでスーパーマリオの100%のスコアを叩き出せるか?”というクエリになる。”without”の部分(”攻略本無しで”)を無視していれば、このクエリに対する正確な検索結果を出すことはできなかっただろう。実際、ゲイリー氏は”without”の扱いについて、以下のように説明している。

“かつて、クエリ内のwithoutの部分は無視されていた。RankBrainはwithoutの意味を把握するために素晴らしい仕事をしており、正確な検索結果を提供できている。”

我々が行った調査
GoogleとBingのサジェストから、50万のクエリを抽出し、データベースを構築した。そして、2015年の6月・7月と2016年1月の検索結果を比較し、正確に理解できていなかったクエリ(正しい検索結果を返していないクエリ)を探した。数を以下にまとめる。

  • 発見したクエリの総数 → 163
  • 改善された検索結果数 → 89
  • 改善された検索結果の割合 → 54.6%

また、改善の内容を下記にまとめる。

  • 改善された検索結果数 → 89
  • アンサーボックスの改良 → 39(43.8%)
  • マップの追加 → 2(2.2%)
  • 検索結果の改善 → 48(53.9%)

改善例1
“why are pdf so weak(なぜpdfは脆弱なのか?)”というクエリの例。2015年7月の検索結果はPDFファイルが検索結果の上位を占めていたが、2016年1月の検索結果ではPDFのセキュリティを解説したページが1位になっている。

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改善例2
“Where is Celtics Bench?(セルティックのベンチの場所は?)”というクエリの例。”Where is”の解釈が改良されており、”セルティックファンにとってベストな席”というタイトルのページが1位になっている。

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改善例3
“who is asking teachers to take a 20 pay cut(教師に20の減給を求めたのは誰?)”というクエリの例。ここで、”20”が”20%”を意味していることを理解するようになっている。

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改善のまとめ
フレーズや単語の解釈の改善が見られた。また、”What is”、”Where is”、”Not”などといった特定の単語やフレーズの理解が進んでいた。また、珍しい名前、スペルミス、誤解がある(別の意味に解釈できる)単語、などの理解も進んでいるようだ。

SEOにおける影響とまとめ
今のところ直接的な影響はないと考えている。しかし、覚えておくべきことをまとめてみよう。

  • あいまいなフレーズのクエリでも、上位に表示される可能性がある
  • キーワード調査は、まだ、必要
  • 自然な言語で、強調を加えることができる

Q&A

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Googleによると、RankBrainは複雑なクエリの理解で使われている。

長いクエリを短いクエリに置き換え、同等の検索結果を提供する。しかし、このセッションでも話されたように、他の要素ともなっている。

ところで、我々は何をすれば良いのだっけ?
パンダやペンギンの時は、対応策が明らかだった。しかし、ハミングバードは完全にアルゴリズムを変えた。RankBrainもそのようなイメージ。(マーカス氏)

構造化データとRankBrain
構造化データは検索結果での表示を変える、という意味合いが強い。レビューとか、栄養素とか。ナレッジグラフでも、Googleは使用している。個人的には使うことをおすすめする。(マーカス氏)

構造化データは適切に設置されれば、強力なシグナルになる。(エリック氏)

RankBrainをスパムやブラックハットに使う方法は?(笑)
あとでこっそり僕のとこに来てくれ(笑)(エリック氏)

SEOは新しいことが出る度に、それを利用しようとする。コンテンツが話題になった時は、高品質なコンテンツのテンプレートをくれ、などとよく言われた。こういうのが問題だと思う。(マーカス氏)

他の言語ではどうだろうか?
アムステルダムで同じ調査をしたけど、Google.comよりも3年位遅れている印象。スパム的な感じが多かった。言語が複雑だからだろう。(マーカス氏)

RankBrainは、クエリの精製とシグナルの2つの話しが平行している。それが状況を難しくしている。AIがどうやってクオリティを決めるのか?複数の写真から猫を認識することはできる。だが、ベストな猫をどう決めるのか?(ダニー氏)

囲碁の場合、パターンを全て予測し、ベストな手を決定している。(マーカス氏)

それはルールがあるからでは?(ダニー氏)

オイルフィルターの例。オイルフィルターで検索した後、多くの場合で次のクエリが決まっている。そういったユーザー行動の影響もあるのでは?(エリック氏)

*色々と議論は尽きないという感じでした。

RankBrainを理解する上でカギとなるのが”関連性”であると考えています。ランキング要素や検索結果の改良にも重要でありますが、Googleが関連性を強調したのは今回が初めてではありません。良質な検索結果において、クエリとの関連性は必須の項目であり、Googleがかねてから発言していたことでもあります。そのため、「RankBrainが関連性を強調しているようだから、SEOにとっても大事なのだろう」と考えるのは適切ではないでしょう。個人的には、「Googleが提唱するベストプラクティスに実際のベストプラクティスがさらに近づくために使用されている技術」と解釈しています。Q&Aの内容からも、まだまだ議論が尽きないトピックだと感じたため、少々私的な意見を書かせていただきました。今回の記事を読まれた方の意見も聞ければ嬉しいです。また、このセッションにも登壇したSearchmetrics社ですが、ブログの掲載許可をいただいたので、近々SEO Japanで紹介させていただきます!– SEO Japan
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50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省調査まとめ]

10 years ago
総務省が始めたネットショッピングによる家計の消費実態把握調査に関し、2015年のEC利用実態をまとめた

ネット通販を使う人は右肩上がりで増えている」「ネットショッピングにお金を最も使うのは50歳代」――。総務省が2015年から始めたネットショッピングによる家計の消費実態把握調査。このほどまとまった2015年の調査資料から、こうしたネットショッピングの利用状況が浮かび上がる。2015年、消費者はネット通販をどのように利用したのか。さまざまな角度から資料をまとめてみた。(調査結果を見る上での注意点

家計消費実態把握調査からわかること

ネットショッピングを利用した世帯の割合

2015年のネット通販の利用状況(1か月あたりの平均、2人以上の世帯)を簡単にまとめると、

  • ネットショッピングの支出額:8643円
  • ネットショッピング利用した世帯における1世帯あたりの支出額:3万1310円
  • ネットショッピングを利用する世帯の割合:27.6%

2人以上の世帯におけるネットショッピングでの1か月間の平均支出額は、1世帯あたり8643円。調査内容が異なる2014年は6505円だった。正確な増減率は算出できないが、確実にネットショッピングを使った支出が増えていると推測できそう。

インターネットを利用して商品・サービスを購入した世帯(2人以上の世帯)の割合は、全体世帯の27.6%。2014年調査の25.1%から、2.5ポイント増加している。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、ネットショッピングを利用した世帯の割合の推移
ネットショッピングを利用した世帯の割合の推移(出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

世帯主の年齢階級別によるネット通販への支出

2人以上の世帯でのネット通販利用に関する年間支出総額は、1世帯あたり平均で10万3716円。

年齢階級別に見ると、50歳代が15万5916円で最も多く、40歳代が14万6064円で続いた。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、世帯主の年齢階級別 1世帯当たりの年間のネットショッピングを利用した支出総額
1世帯あたりのネット通販による年間支出額(出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

平均を下回ったのは60歳代以降。主たる要因は、調査対象の世帯数(ネット通販を利用していない世帯含む)に対して、年齢階級が高くなるほどネット通販を利用する世帯数が低下しているため。

ネット通販を利用している世帯は39歳までで45.2%。50~59歳までは38.2%と比較的高い数値となっているが、60~69歳になると22.1%まで急激に低下。70歳以上では11.1%にとどまっている。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、世帯主の年齢階級別ネットショッピングを利用した世帯割合
世帯主の年齢別によるネット通販利用に関する世帯割合)出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

ネット通販を利用する高齢者層の世帯は少ないものの、ネットショッピングを使うシニア世帯の支出額は大きい。

ネット通販を利用した世帯における1世帯あたりのECへの年間支出額は50~59歳が40万7988円でトップ。続いて、60~69歳が39万9336円、70歳以上が38万7804円で続いている。いずれも平均の37万5720円を上回る。

ネット通販を利用する世帯数が最も多い39歳までの消費者だが、ECを利用する世帯に限ってみると支出額は最も低い(31万3168円)。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、ネットショッピングを利用した世帯における世帯主の年齢階級別1世帯当たりの年間のネットショッピングを利用した支出総額
ネット通販を利用した世帯における1世帯あたりのECへの年間支出額(出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

地域別に見たネット通販の利用状況

地域別のネット通販への支出額(1か月平均)では、平均は8643円。最も多いのは関東で11万248円。近畿が8956円で続いた。3番目に多いのは東海で8046円。

最も低いのは北陸で5750円。僅差であるが東北が5751円で上回っている。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、地域別のネット通販に対する1世帯あたりの支出額
地域別のネット通販に対する1世帯あたりの支出額(表は総務省の「家計消費状況調査結果」をもとに編集部で作成)

都道府県別の消費支出総額に占めるネットショッピングによる購入割合は、神奈川県が最も高い。次いで埼玉県、東京都、秋田券、奈良県などとなっている。※「平成26年全国消費実態調査結果」から

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、都道府県別ネットショッピングによる購入割合
都道府県別ネットショッピングによる購入割合(出典は総務省統計局「平成26年全国消費実態調査結果」)

収入階層別に見たネット通販への支出額

2人以上の世帯における収入階層別のネット通販への1か月あたりの支出額は、平均で8643円。最も高いのは世帯収入2000万円以上で、1か月あたり3万2326円をネット通販で支出している。

世帯収入が低くなるにつれてネット通販への支出も減っており、200万円未満の世帯では1か月あたり2600円の支出となっている。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、収入階層別のネット通販への1か月あたりの支出額
収入階層別のネット通販への1か月あたりの支出額(表は総務省の「家計消費状況調査結果」をもとに編集部で作成)

項目別のネット通販への支出割合

2人以上の世帯におけるネットショッピングを利用した支出総額の内訳を見ると、「旅行関係費」の支出が21.8%で最も高い。

次いで「食料」が14.3%、「衣類・履物」は10.7%、書籍や音楽ソフトなどの「教養関係費」は10.3%、「家電・家具」が10.1%。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、ネットショッピングの項目別支出割合
ネットショッピングの項目別支出割合(出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

2人以上の世帯におけるネットショッピングの月別支出金額を見ると、「旅行関係費」は多くの働く人が夏休みを取得する8月が最も多い。「食料」は2015年12月が最も伸びる。

「家電・家具」はボーナスシーズンの12月、7月のほか、年度末の3月が多い。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]、主な項目のネットショッピングを利用した月別支出金額
主な項目のネットショッピングを利用した月別支出金額(出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」)

各項目別の2015年におけるネット通販を利用した支出額(1か月の平均)の内訳は次の通り。

50代が最もネット通販にお金を使う、など2015年のEC利用実態[総務省の家計の消費実態把握調査2015]
出典は総務省統計局の「家計消費状況調査結果」
◇◇◇

※2015年調査から、調査項目などが変更されました。総務省による注意点を記載しました。

家計消費状況調査では、2014年(平成26年)12月までは「インターネットを利用して購入した財(商品)・サービスの支出総額」を調査してたが、ネットショッピングによる消費をより詳しく把握するために、2015年(平成27年)1月から、内訳となる22区分の財(商品)・サービスについても調査を開始。総額のみの回答から項目別の内訳を具体的に回答することにより、今までは回答者の意識に入りにくかったものも含めインターネットによる購入について広く把握されると考えられることから、2014年(平成26年)以前の結果と時系列で比較する際は注意が必要。

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瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

Google、ツールバーのPageRankを完全に廃止。ただしランキング指標としてのPageRankには影響せず

10 years ago

Googleは、PageRankを表示する機能をGoogleツールバーから完全に廃止することを決定した。PageRankの値が今はまだ表示されているページでも、数週間以内には標示されなくなる。ただし、ランキングアルゴルズムとしてのPageRankにはまったく影響しない。GoogleにとってPageRankは依然として、検索順位を決定するための重要な指標。

- Google、ツールバーのPageRankを完全に廃止。ただしランキング指標としてのPageRankには影響せず -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

「ポンパレモール」で地方創生を! リクルートLSがJAバンクなど異業種3社とタッグ

10 years ago
農林中央金庫、ABC Cooking Studio、農協観光の異業種3社と連携し、海外輸出支援・地域活性化に取り組む

リクルートライフスタイルは農林中央金庫(JAバンク)、ABC Cooking Studio、農協観光の異業種3社と組んで、ポンパレモールなどを活用した海外輸出支援・地域活性化といった活動を始める。

4社は包括的パートナーシップ協定を締結したと3月9日に発表。各社の強みを生かして、国内とインバウンド(訪日外国人旅行者)に向けて、地域間の交流を促進する企画・開発を行っていくという。

リクルートライフスタイルはショッピングモール「ポンパレモール」を運営。2015年には中国ECモール大手「京東全球購」への出品サービスも始めている。「ポンパレモール」を通じて地場食材を国内外に販売。日本食文化発信による海外輸出支援、地方企業などの販路拡大などを通じて、地域活性化の実現につなげる。

各社の役割は主に次の通り。

  • リクルートライフスタイル
    「じゃらんnet」による強力な販売体制(「ポンパレモール」による地場食材販売など)
  • ABC Cooking Studio
    国内外の多用なメンバーシップの活用(日本食レシピの開発など)
  • 農協観光
    地域に根差したツアー・プログラムの企画(観光施設などとの連動)
  • 農林中央金庫
    ローカル・グローバルなネットワークを生かしたトータルサポート

リクルートライフスタイルは農林中央金庫、ABC Cooking Studio、農協観光の異業種3社と連携し、海外輸出支援・地域活性化に取り組む

4社の包括的パートナーシップ協定に関するスキーム

3月9日時点での展開予定のプログラム案としては、農業体験や田舎暮らしの体験プログラムの開発、道の駅をかつようしたイベント開発、国内法人向け地域特産品の販売促進など。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

2016年度春季HCD研究発表会の発表者募集のお知らせ

10 years ago

人間中心設計(HCD)やユーザエクスペリエンス、ユーザビリティに関する専門の研究発表会として2009年度より開催している「HCD研究発表会」を、2016年度もHCD-Netフォーラム2016の一環として春季に開催いたします。

■日時: 2016年6月11日(土)午後1時~5時

■場所: 東海大学 高輪キャンパス

              http://www.u-tokai.ac.jp/about/campus/takanawa/

 

人間中心設計、ユーザビリティに関わる研究や事例、提案などを幅広く募集いたします。これを機会に日頃の成果・取組みをご紹介ください。発表形式は、口頭発表、ポスター発表。今まではあまり多くなかったのですが、事例発表の申込みを多数お待ちしています。

 

なお、発表会への申し込み時に、発表と同内容の論文を当機構の査読付き論文誌「人間中心設計」への論文として投稿できる種別を設けました。

論文への同時投稿を希望される場合は、予稿集に掲載・発表会での発表後、発表会のフィードバックを反映した形で完成いただいた論文を提出していただきます。査読で採択の場合、論文誌への掲載となります。

2016年度は、論文投稿料は無料となりますので、是非ご応募をご検討下さい。

 

■論文同時投稿の発表申込み条件

*口頭発表であり、2ページ以上(偶数ページ)の原稿であること。

*オリジナル論文であること。

*当機構の定める、論文の形式に沿っている原稿であること。

*発表会のフィードバックを論文に反映した原稿を締切までに提出すること。

(締切は発表会後2週間程度を予定)

 

■発表申込締切:4月8日(金)

・件名:HCD研究発表会2016 発表申込み

・申込先:hcdnet_entry@hcdnet.org (研究発表会事務局宛)

※発表形式は、事務局にて調整させていただくことがございますので、ご了承ください。

 

■申込記載事項:

・発表題目:

・発表概要:(100字程度)

・発表代表者:(氏名・所属)

・発表代表者連絡先:(TEL, e-mail)

・希望発表形式:論文同時投稿の口頭発表(原著論文・短報)/口頭発表/ポスター)

 

本研究発表会は、従来の研究論文以外にも、企業や団体、グループ、個人などでの取り組み事例や、萌芽的な提案も積極的に受け付けております。

主なキーワードは、以下の通りです。

人間中心設計、ユーザエクスペリエンス、

ユーザビリティ、情報アーキテクチャ、

インタフェース、ユーザー調査、アクセシビリティ、評価ツール、理論・手法など

 

■口頭発表:予稿 2ページ、4ページ、6ページ

■ポスター発表:予稿 1ページ以上

・予稿原稿締切:5月31日(火)

・テンプレートは下記よりダウンロードができます。

proceedings_template_2016.doc

 

但し、上記論文同時投稿希望でない場合は、著者紹介は省略可。参考文献簡略可。

・メール添付による送付のみとします。

 

■表彰制度

本研究発表会では、以下の2種類の表彰を行っています。

・優秀講演賞

口頭での発表者の中から、本機構理事・評議員による審査を行い、優れた発表者を表彰するもの。

・研究奨励賞

ポスター形式の発表者の中から、本機構理事・評議員による審査を行い、優れた発表者もしくは、今後の研究の発展に期待できるものを表彰・奨励するもの。

Fujikawa

SMX West 2016-サイト診断に役立つSEOツールとアドバイス。

10 years ago
海外カンファレンスではおなじみのツールを紹介するセッションです。全部で3つのプレゼンテーションから成るセッションでしたが、その中から1つピックアップします。検索の未来やSEOに対する考え方のセッションなどに注目しがちですが、こうした現実的(?)な内容も大事です。サイトの定期的な診断は重要ですが、頻度を高めて行うのであれば、なるべく作業は簡略化したいところですね。エージェントの方も、インハウスの方にも向けられた内容となっているため、ご参考となれば幸いです。– SEO Japan

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

SEO監査に必要なツールとアドバイス

Speaker:Benj Arriola(Technical SEO Director, The Control Group, @benjarriola)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

SEOの分解

SEOを内部や外部などに分けると、対象がわかる。今回は3つのパートに分けて紹介する。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

サーバーのセッティングやコード

クローリングツール

サイト内クローリング用のツールを3つ紹介する。

  • Xenu Link Sleuth → 無料。ローカルメモリを使用。大規模サイトは不向き。
  • Screamingfrog → 安価。ローカルメモリを使用。SEOの多くの要素を確認。
  • DEEPCRAWL → 安価。クラウドで利用。さらに多くのSEOの要素を確認。

クローリングツールからのデータ

クローリングツールからデータを取得したら、以下の項目を確認しよう。

  • ブロークンリンク(リンク切れ)
  • HTTPステータス(4××、5××など)
  • サイトマップの有無(不足しているURLなど)
  • ブロックされたURL(ロボットテキストなどで、不備はないか)
  • AJAX
  • OGT
  • 内容の浅いコンテンツ(文字数)
  • 重複コンテンツ(URL、タイトル、メタタグ)

インフォメーションアーキテクチャーツール

サイトの構成を知るためのツール。インデックスされている全てのサブドメインを対象にする場合は、以下のツールが役に立つ。

また、トピックごとを対象とする場合は、以下のツールが役に立つ。

サイト構造とSEO

下記の表の上から順に精査していく。

  • サイトアーキテクチャー → 既存のサイト構造を分析することで他の要素がわかる。
  • トピックバケッツ → トピック、分類、カテゴリ、タグごとの分類など。
  • パンくずとナビゲーション → 似たトピック構造を反映。
  • URL構造 → パンくずやナビゲーションと同様になるはず。
  • XMLサイトマップ → XMLサイトマップ作製の手助けとなる。

TOPページとその他のページで分類し、それぞれの修正項目をわける。ロングテールKWのページ特定など。それぞれのページでターゲットKWのジャンルが違う。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

コード監査のツール

これらのツールは100%正確で、SEOの利益とならないかもしれない。タスクを簡単に行うというイメージ。また、HTMLをきちんと記述することは重要ではあるが、正確にHTMLを記述したとしても、大きなランキング上昇を見込めるわけではない。

スキーマとマイクロフォーマット

それぞれの検索エンジンでテストツールがある。Microformatsの有無がランキングに影響するわけではない。しかし、検索結果での表示には影響を与える。リッチスニペットやナレッジグラフなど。Microformatsはランキング要素ではない。しかし、リッチスニペットはCTRに影響を与える可能性があり、CTRの改善はランキングに好影響を与える可能性がある。

ページスピード

ページスピードの改善に役立つツールを紹介する。GruntとGulpは、画像の解像度の最適化やJSとCSSファイルの統合などを自動で行ってくれる。

モバイル最適化

モバイル最適化も必須項目だ。モバイルでの表示を確認しよう。

コンテンツ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

読みやすさ

コンテンツの読みやすさ(分かりやすさ)を計測するツールを紹介する。テスト結果のスコアについては、賛否両論があるかもしれないが。

重複コンテンツ

Sitelinerは自身のサイト内での重複コンテンツを確認するツール。Copyscapeは外部の重複コンテンツ(盗用コンテンツ)を確認するツール。

浅いコンテンツ

ここでは、Screamingfrogを使用する。文字数の少ないページを確認し、ざっくりと、修正・加筆をすべきページを特定する。

パンダアップデート

パンダアップデートの時期を確認し、自身のサイトのアナリティクスのデータと照らし合わせる。

競合のコンテンツ

競合で自分より上位のコンテンツを分析する。競合サイトのキーワードを取得し、そこから自身のサイトのキーワード差し引く。新しいキーワードの機会が得られるかもしれない。

オーディエンスの分析

単純にメンションをカウントするのではなく、オーディエンスの内部の情報を獲得する。トレンドターム、ブランド評価、コンバージョン・ドライバーなど。

リンクの質と量

バックリンクのデータソース

検索エンジンが提供するツール(Google Search Console、Bing Webmaster Tool)に加え、サードパーティーのクローラーも活用する。

また、これらのツールを結びつけるツールも活用しよう。

オーソリティーなどの評価

オーソリティ、信頼性、信憑性などを計測できるプラグインを紹介する。

悪質なリンク

ペナルティを避けるためにも、悪質なリンクの確認は必要。定期的に確認しよう。

エンタープライズSEO

これらはただのレポートツールではなく、より良いSEOを行う上での分析ツールである。複数のソースから得られたデータは、関連する項目を同時に表示している。手動で行えば膨大な時間がかかる作業を短縮してくれる。レポートに時間をかけるのではなく、分析と最適化に時間を割こう。

ツールのまとめ

最後に、紹介したツールを項目ごとにまとめた表を記載する。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

やはり、ツールの多さに圧倒されてしまいます。日々の作業の中でツールに任せられるものは、できるだけ、任せたいところではあります。自身の業務で無駄な作業が発生していないか、改めて振り返るきっかけにもなり、気づきの多いセッションでした。– SEO Japan
SEO Japan

ブランド品モール「ブラモ」が越境EC、米国・EU・中国・東南アジア向けに海外展開

10 years ago
不正取引が発生した際の出店者の損害を防ぐ「チャージバック保険」も提供開始

ブランド品専門ショッピングモール「ブラモ!」を運営するブラモは3月9日、米国、中国、EU各国、ロシア、東南アジア各国などを対象とした越境ECサービスを開始した。海外では日本で販売されているブランドに対する安心感が高いことから、ニーズが高いと判断し越境ECサービスを開始する。

日本語を含め9か国語での商品情報表示ができるようにし、海外からの注文を受け付ける。日本円、米ドル、中国元、香港ドル、台湾ドルでの多通貨決済、PayPal、銀聯カード、アリペイなどの決済に対応した。

海外からの注文は不正取引が多く、高価格商品が多いブランド品は特にターゲットとされやすい。三井住友海上火災保険と提携し、出店者向けにチャージバックによる損害に対しる保険金を支払う「ブラモ!安心チャージバック保険」の提供をあわせて開始した。

出店者は不正取引が発生した際、代金と同額の保険金を受け取ることができるようになり、安心して越境取引を行うことが可能になる。

ブラモ!

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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ファミマで「ヤフオク!」の配送手続きができる。「ヤフネコ!パック」がコンビニ対応

10 years ago
「ヤフネコ!パック」はヤマト運輸が一般向けに提示している正規価格よりも安価に利用できるのが特徴

ヤフー3月14日から、「ヤフオク!」出品者の商品発送を、コンビニエンスストアで受付できるようにする。対象は、2月からヤマト運輸と始めた「宅急便」「宅急便コンパクト」「ネコポス」を安価で利用できる配送サービス「ヤフネコ!パック」。

まずは、全国のファミリーマートから開始する。3月14日正午からの対応で、「ヤフオク!」出品者は、ファミリーマート店頭のFamiポート端末に所定のQRコードをかざすと、宛先印字済みの宛名ラベルを出力できる。

そのラベルを送付する荷物に貼ってレジに持参するだけで、発送手続きが完了する。配送料金の支払いは「Yahoo!ウォレット」を使いオンライン上で完了するため、現金での支払いやクレジットカードの提示といった手間が省ける。

3月14日正午以降は、荷物を持ち込んで配送手続きできる場所が「ヤマト運輸営業所」「全国のファミリーマート」の2択になる。

全国のファミマで「ヤフオク!」の配送手続きができる、「ヤフネコ!パック」がコンビニ対応

「ヤフネコ!パック」のティザーサイトを開設(画像は編集部がキャプチャ)

「ヤフネコ!パック」はヤマト運輸が一般向けに提示している正規価格よりも安価に利用できるのが特徴。全国翌日配送(一部地域を除く)にも対応している。正規料金よりも安価に利用できるのは、差額分をヤフーが負担しているため。

「ヤフネコ!パック」の料金体系(すべて税込)

  • 宅急便
    486円~(通常料金は756円~)
  • 宅急便コンパクト
    416円(税込)~(通常料金は594円~)
  • ネコポス
    全国一律205円 (通常料金は上限378円)

たとえば「宅急便」。同一エリアで3辺合計が60㎝以内の荷物の場合、通常は756円(税込)かかるところ、486円(税込)で利用可能。その他のサイズや異なるエリアへの配送でも、利用しやすい価格での提供を実現しているという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

「eBay」で最も売れる日本の商品は衣料品。2015年の越境EC取引データを公開

10 years ago
RPGゲームのような画像で現在の「ebay」における越境ECの状況をわかりやすく紹介

イーベイ・ジャパンは3月7日、オンライン・マーケットプレイス「eBay」における2015年の越境EC取引データを紹介するRPG調インフォグラフィックス「探し出せ!伝説の越境EC成功のカギ」を公開した。

RPGゲームのような画像を中心に構成、「ebay」における越境ECの状況をわかりやすく紹介している。

▼「探し出せ!伝説の越境EC成功のカギ」の全編(ebayのHPにジャンプします)

「探し出せ!伝説の越境EC成功のカギ」によると、「ebay」で日本と取引のあった国と地域数は201。中でも日本の出品者から商品を購入しているのは1位が米国、2位は英国、3位はオーストラリア、4位はカナダ、5位がフランスとなっている。

売れている日本商品をカテゴリーごとに分けると、1位は衣類、バッグ。2位はカメラ関連、3位は装飾類・宝石・時計、4位は収集品、5位がゲーム。

「タオバオ」など中国向け越境ECの場合、ベビー用品や健康食品、化粧品などが人気だが、「eBay」ではそれらの商品はTOP10に入っていない。大きく市場環境が異なることが明らかになった。

イーベイ・ジャパンは、「探し出せ!伝説の越境EC成功のカギ」の公開に関し、海外での販路開拓や売上拡大を目指す企業に対し、越境ECの理解向上やビジネスチャンスの大きさの認知拡大を目的としたものとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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セブン&アイ「オムニチャネル戦略を収益の柱に」、オムニ7の成果が出始めた

10 years ago
オムニチャネル戦略を収益の柱とするためにグループが総力をあげて取り組むことなどを宣言

セブン&アイ・ホールディングスは3月8日、グループの成長戦略としてオムニチャネル戦略の推進などを発表した。セブン-イレブン店舗を商品受け取り拠点としてサービスを強化。オムニチャネル戦略を収益の柱とするためにグループが総力をあげて取り組むことなどを宣言した。

セブン&アイは「成長の第2ステージ」としてオムニチャネル戦略の推進などをあげた。将来的には収益の柱にするため、グループ企業が総力をあげてオムニチャネルに取り組むとした。

コンビニエンスストア事業へ積極的に投資、オムニチャネル戦略における受け取り拠点としてのサービス強化などを実現する。

セブン&アイ「オムニチャネル戦略を収益の柱に」、オムニ7の成果出始める①
セブン&アイのオムニ戦略(出典はセブン&アイの決算資料)

セブン&アイはグループの通販サイトを横断して利用できる「omni7(オムニセブン)」を2015年11月に開設。セブンネットショッピング、アカチャンホンポのEC、LoFtのネット通販などの商品をそろえている。

「オムニセブン」開始後、セブン-イレブン店頭での受取率が伸長、その内70%弱の消費者が店頭で他の商品を購入するといった消費行動が生まれている。

「オムニセブン」で商品を見て、実店舗で購入するといったWebルーミングの動きも出ているという。

また、販売側やマーチャンダイジング(MD)側がオムニチャネル発想での品ぞろえも始めている。たとえばイトーヨーカ堂で販売する醤油。リアル店舗では地域に根付いた商品を取りそろえる一方、ネットでは日本全国の醤油を販売し、リアルとネットの特性を生かしたMD戦略を進めている。

セブン&アイ「オムニチャネル戦略を収益の柱に」、オムニ7の成果出始める
イトーヨーカ堂における事例(出典はセブン&アイの決算資料)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

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ライオンの通販に勧告の衝撃 消費者庁が指摘したトクホ商品は何が問題だったのか? | 通販新聞ダイジェスト

10 years ago
消費者庁から勧告を受けた「トマト酢生活トマト酢飲料」は、15年6月から16年1月までに約4億7000万円を売り上げていた

消費者庁は3月1日、ライオンが販売する特定保健用食品(トクホ)に対し、健康増進法に基づく勧告を行った。トクホに対する運用も初めてだが、健増法の勧告も初めて。今回の措置は、消費者庁が健増法の運用を変えてきたことを示している。だが、国の許可を得たトクホに対する社名公表を伴う措置は、そのハレーションがあまりに大きい。業界内外からは早くもこの判断に「過剰規制でやりすぎ」との声があがっている。事業者へのインパクトの大きさだけを求めた無理筋ともいえる規制は、議論を呼ぶことになりそうだ。

消費者庁判断に「過剰規制」

「勧告」も初 「トクホ」も初

勧告は、通販で展開していたトクホ飲料「トマト酢生活トマト酢飲料」の広告が対象。広告では、ヒト試験結果のグラフとともに「臨床試験で実証済み!これだけ違う、驚きの『血圧低下作用』」などと表示。昨年6月から今年1月末までに約4億7000万円を売り上げていた。

ただ、トクホとしての許可表示は、「血圧が高めの方に適した食品」という範囲。あたかも血圧を下げる効果があると許可を受けているかのように表示していたことや、薬によらず改善効果が得られるかのように表示していたことを許可表示の“逸脱”と判断した。景表法を含めトクホへの措置は初めてとみられる

ライオンが通販で展開する特定保健用食品(トクホ)商品に消費者庁が、健康増進法に基づいて勧告①
「トマト酢生活トマト酢飲料」

措置内容は景表法を踏襲

初の勧告であるため、今回のケースは事業者、行政双方にとってメルクマールになる。勧告の内容は、消費者と役員・従業員に対する違反行為の周知、今後、同様の表示を行なわないことと再発防止策の実施。これを受け、ライオンでは全国紙2紙に社告を掲載。ホームページでも勧告に至る経緯を説明した。広告は制作部門と品質保証部門のダブルチェック体制を敷くが、今後、健増法の理解促進に向けた社内教育、自社の広告出稿基準見直しを検討する。具体的内容は「検討中」とした。

一方、これまで実績のない勧告がなぜ行えたのかという疑問が残る。

「勧告」が行えない理由は一つ。要件となっている「国民の健康に重大な影響を及ぼす」の認定が難しいことだ。極端なイメージでいえば、その広告のためにがん患者が治療を受けない、といったことがあてはまるとみられる。今回、消費者庁は、判断基準として健増法の運用指針(=表)の「重篤な疾病を持つ患者が(略)診療機会を逸する」という解釈を持ちだした。「高血圧」は、薬による治療等が必要な病気だが、ライオンの広告を見た患者が診療機会を逸すると判断した。

ライオンが通販で展開する特定保健用食品(トクホ)商品に消費者庁が、健康増進法に基づいて勧告③

「トクホ制度の意味なし」

ただ、判断を巡っては批判的な声が多い。一つは、ようやく知名度が高まってきたトクホ制度を揺るがす措置であるため。「血圧低下をヒト試験で実証したのに『著しく誤認』で社名公表ではトクホの意味がない」、国が許可したものであるにもかかわらず、「指導をしたのに直さないなら分かるが、一足飛びの勧告はあまりにひどい」「健食の方がやりやすい」といった声だ。

「高血圧」を重篤な疾病とした判断にも「高血圧や糖尿病は『生活習慣病』の範囲。血圧は食生活の改善によっても下がる」「確かに『驚きの血圧低下作用』と書いている。ただ、グラフも事実、下がっているのも事実。事業者も開き直って争えばよかった」といった指摘がある。こうした意見は業界だけでなく、行政関係者からも聞かれた。それも今回の勧告が招くハレーションがあまりに大きすぎるためだ。

機能性表示食品規制への布石

消費者庁の狙いの一つは、機能性表示食品へのけん制だろう。企業の自己責任を前提とする新制度の導入で、すでにさまざまな表示が氾濫している。これより上位に位置するトクホの表示を規制することで、“聖域”がないことを実例をもって示せる。「何人も」を対象にする健増法は、考査を行う媒体社へのプレッシャーとしても有効に働く。

加えて、健増法の執行強化は、消費者庁創設来の課題。2013年、表示対策課所管の景表法と、食品表示課(当時)所管の健増法の“一体的運用”を目指し発足したのが表示対策課に設置した「食品表示対策室」でもあった。

根拠資料の「報告」を依頼?

ただ、調査の流れをみると、対策室が目指した“一体的運用”には違和感を覚えざるを得ない。

手元に「報告書」という表題の書面がある。記載前のものだが昨年末、消費者庁からライオンに送られた報告依頼の文書とみられる。独自に入手したものだ。これによると、対策室は、ライオンに「事業別売上高」から「『トマト酢生活』の販売実績」「商品の開発経緯」「表示状況」などに至る詳細の報告を求めている。

注目すべきは新聞広告(=画像、昨年11月27日付朝日新聞掲載)について、「50・60・70・80代の方におすすめします!」「ライオンの『トマト酢生活』が上の血圧と下の血圧の両方に作用!」など13表現の“根拠資料”を求めていることだ。

ライオンが通販で展開する特定保健用食品(トクホ)商品に消費者庁が、健康増進法に基づいて勧告②

健増法の運用に戻る。同法では「表示通りの効果がないことを行政が立証しなくてはいけない」(13年1月当時、消費者委員会における片桐一幸表示対策課課長の説明)。ただ、認められた権限は、「収去」のみ。収去とは、「商品を無償で提供してもらうこと」だ。「報告書」の要求はその範疇を超えていることになる。ライオンにも提出資料を問い合わせたところ、調査のあった11月、「新聞広告を提出した」との回答はあった。

ライオンが通販で展開する特定保健用食品(トクホ)商品に消費者庁が、健康増進法に基づいて勧告④

事業者を欺く一体的運用?

対策室の三上伸治室長は一体的運用の詳細の説明を避ける。一方で、元執行担当官が話す。

「景表法の案件であれば不実証広告規制がある。そうであれば、例えば『命令書』といった形で根拠を要求できる。書面にも『○○の規定に基づき』と記載すればよい。ただ、事業者側は(健増法で根拠の要求権限がないことなど)事情を知らない。特にそのことを説明せず、法的根拠によらず『報告書』と“任意”で求めても、素直に提出してくる事業者はいる」。

地方自治体の元執行担当官も「昔、景表法の指示に関する調査でよくやっていた手法。地方には、合理的根拠の提出要求権限がない(注・当時)ため提出依頼、報告依頼といった形でやる。本来、出す必要はないが、事業者が拒否する覚悟を持つのは難しい」と話す。

今回のケースがこれと同様かは分からない。「健増法の指導案件として着手したものに対し、景表法が適当と判断するものもある」(前出の担当官)という判断もある。だが、「食品は健増法の適用が妥当」(三上室長)と法律に定める趣旨に沿って案件を振り分けながら、運用面で各法の“いいとこ取り”をするのが対策室が目指す一体的運用なのか。これには「アンフェア」(前出関係者)と身内からも非難がある。

「容器包装」と「広告」同一視

「容器包装」と「広告」の同一視も進む。昨年末には消費者向けにキャッチコピーだけでなく、パッケージの確認を求めるチラシを配布。会見でもこれに言及した。

最近でも機能性表示食品の広告の解釈で、「○○の健康に」といった省略表現を「省略し過ぎると誤認を招く。容器包装に表示した内容は、広告でも求められる」(表示対策課)との見解を示した。だが事業者からは「『容器包装』と『広告』は異なる。一致を求めると広告は味気ないものになる」と怨嗟の声があがる。

◇◇◇

機能性表示食品制度は始まったばかり。トクホを含め消費者に浸透するか、成否は定まっておらず重要な時期にある。にもかかわらず、現在行われている積み残し課題の検討会では、政府方針を無視して制度の再設計すら持ちだす委員すらいる。加えて、残るのが景表法や健増法の規制強化だけ、となれば市場は規制緩和と執行の両輪どころか間違いなく冷え込む。健増法を巡る今回の判断は、議論の余地を残す。

消費者庁「食品表示対策室」・三上室長との一問一答

勧告要件「診療機会の逸失」

勧告の会見に臨んだ消費者庁表示対策課「食品表示対策室」の三上伸治室長に勧告の経緯を聞いた。(聞き手は本紙記者・佐藤真之)

ライオンが通販で展開する特定保健用食品(トクホ)商品に消費者庁が、健康増進法に基づいて勧告⑤
消費者庁表示対策課「食品表示対策室」の三上伸治室長

――勧告には「国民の健康に重大な影響を及ぼす」という要件の認定が必要。今回、どの表現がこれにあたると判断したのか。

「健増法の運用規定に定める勧告要件の解釈に『疾患を抱える患者が(略)診療機会を逸してしまう場合』というものがある。高血圧は、薬物治療を含む医師の診断・治療が必要な疾病。(前出の)解釈に十分当てはまる」

――対象となった表示は景品表示法上も問題となるか。

「対象になりうるが、景表法はさまざまな商品・サービスを対象にするのが特色。対する健増法は、食品を対象に『健康の保持増進効果』の表示を規制する。今回はトクホ。それらを踏まえ健増法が適当と判断した」

――ダイエット対応の健食はこれまで景表法で処分されてきた。何が異なる。

「広告は50~80代に訴求している。年齢が高いほど、高血圧の割合が増え、中には病気ではないかという人もいる。そうした人に『薬に頼らず下がる』と広告すると適切な診療の機会を奪う。(健康に重大な影響を及ぼす案件であるため)健増法が適当と考えた」

――機能性表示食品も健増法規制の対象になるか。

当然(届出表示を逸脱した広告を行えば)なる」

――過去に勧告の実績はない。これまでは勧告となるような問題がないとの認識か。

「正直な話、世の中にある全ての広告を見ているわけではない。接したものを法令に基づき判断している。(問題の有無ではなく)これまではその実績がなかったということ」

――調査の流れを聞きたい。今回、勧告に至る前に(消費者庁設置法に基づく)行政指導を行ったか。

「行っていない。行政指導か、健増法に基づく勧告のいずれかを判断する」

――健増法上の権限として、検査、収去がある。具体的な中身は。

「収去権限は、(企業が)扱っている食品を国が無償で検査のために引き受けるもの」

――合理的根拠の提出要求権限がある景表法に基づいて調査に着手し、健増法で措置を行うケースもあるか。

「一体的な運用を行うが、テクニック的な部分もあるので(回答は控えたい)」

会見の最後、三上室長は、「トクホや機能性表示食品にキャッチコピーがつけられているケースがある。国民の皆様にはパッケージの機能が表示されている部分をよく読んでもらいたい」と、消費者に呼びかけ、会見を締めくくった。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
ライオンのトクホに初の勧告 健増法「誇大広告」初適用の衝撃(2016/03/03)

takikawa

Google Now on TapがOCRをサポート、写真内の文字で関連カードを表示

10 years ago

Now on TapがOCRに対応した。画像に写っている文字を認識して関連するカードを表示する。Now on Tapは、Android 6.0 Marshmallowで利用できる新機能。スクリーンに表示されているコンテンツに関連した情報をカードとして表示する。これまではテキストとして存在する文字コンテンツが対象だった。

- Google Now on TapがOCRをサポート、写真内の文字で関連カードを表示 -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

SMX West 2016-手動対策について、Googleの担当者が質問に答えます。

10 years ago
今回のセッションは非常に変わったセッションです。Googleのホアン・フェリペ・リンコン氏を迎え、手動による対策についてのディスカッションを行うセッションでした。ホアン氏の相手役はダニー・サリバン氏。前半はダニー氏からの質問についてのディスカッションを行い、後半は会場からの質問に答えていただきました。普段はなかなか聞けない内容であったため、非常に興味深かったです。こうした情報を公開してくれることで、Googleの姿勢を感じ取ることができます。– SEO Japan

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Danny Sullivan(Founding Editor, Search Engine Land, @dannysullivan)
Juan Felipe Rincon(Webmaster Outreach, Google)

*下記、ダニー・サリバン氏を”ダニー”、ホアン・フェリペ・リンコン氏を”ホアン”と表記しています。

ダニー:手動による対策は、どうやって決定しているのですか?

ホアン:相談して決定している。ソースを見ているチームがある。アンチ・アビューズ(anti abuse:反悪用)というチーム。100%ガイドラインに違反しているという感じではない。レポートによる報告もあるし、サイトの巡回で気づくことも。

ダニー:何人くらいのチームですか?

ホアン:人数は言えない。でも、大きい数。彼らは問題となっているデータソースを見ている。トラスト・アンド・セーフティに貢献している。

ダニー:そのチームメンバーには、どういった能力が必要でしょうか?

ホアン:データマイニングや、パターン認識の能力や、分析など。

ダニー:今までで最も大きな手動による対策の例は?

ホアン:サイトの大部分がハッキングされており、オーナーが投稿していないコンテンツがあり、それらがペナルティの対象となっていたことがあった。

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ダニー:手動による対策を受けたサイトに共通していることは?

ホアン:サイト内の多くの場所でガイドラインに違反していること。手動による対策の多くは、見ればはっきりとスパムだとわかるようなもの。しかし、そうしたサイトの全てが再審査リクエストを送るわけではない。スパムの理由を推測することを、Googleはしない。

ダニー:手動による対策を受けたサイトは、SEO会社が(行ったことが)原因なのでしょうか?

ホアン:それは、サイトとSEO会社の話だろう。Googleは、ユーザーが見ているもの、を考えている。

ダニー:ペナルティの対象範囲はどうですか?

ホアン:ページ単位とサイト単位の場合で違う。ページ単位では、順位の下降(調整)が行われる。また、インデックスを止めることもある。これはサイト単位でも起こりうる。サイト単位の場合はより(そのサイトのビジネスへの)影響が大きいため、注意して行う。

ダニー:ペナルティを受けてもまだインデックスがある、といった場合もありますが?

ホアン:ランキングについては別問題で、別チームが担当している。我々はペナルティのチーム。特定のキーワードに対して、どのくらい順位を下げるか、といったことは我々にはわからない。

ダニー:ペナルティを受ける期間はどのくらいですか?

ホアン:Googleは良いページをランク外にはしたくない。手動ペナルティの期間がある。数日・数週間の場合もあれば、それ以上も。永遠ではない。また、期間が来る前に再審査リクエストが送られたら精査する。ペナルティの期間が終わってサイトを確認しても、まだ改善されていない場合は、再度ペナルティが適用される。

ダニー:スパムレポートがあっても何もおきない、ということがありますか?

ホアン:非常に多くのフィードバックをユーザーからもらっている。月に35,000ほど。そのうちの65%しかアクションを起こせていないかもしれない。アクションを起こした内の80%はスパムだ。全てのレポートが有益であるわけではない。URLが明記されていないレポートもあったりする。良いレポートをする人からのレポートは、次回から優先的に処理する。また、スパムでないけれどレポートがくる。それは、全体の20%ほどだと思う。

ダニー:再審査リクエストが頻繁に送られることは?

ホアン:4回も5回も送ってくる人がいる。そういった人たちは、原因が何かをわかっていないためだ。その場合、彼らとコミュニケーションをとれば改善される。意図的に複数回送ってくる人には出会ったことはない。

ダニー:自動アクションの対象は?

ホアン:アルゴリズムの処理は非常に公平。全体に対して処理をしている。

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ダニー:ペナルティからの、一番最適な復活の方法とはどういったものでしょう?

ホアン:警告文が来たら、その内容に従うこと。ハッキングされているのであれば、それらを処理する。リンクの場合はリンクプロフィールをすべて見る。低品質のコンテンツは価値を追加する。

ダニー:再審査リクエストの頻度は?

ホアン:再審査リクエストは受け取った順で処理している。

ダニー:”不自然なリンク”のメッセージに、”-影響のあるリンク”という文句がついている場合とついていない場合がありますが?

ホアン:特に違いはないと思う。

ダニー:メッセージがある場合とない場合がありますが?

ホアン:メッセージがなければ手動による対策は起こらない。

ダニー:Dofollowとnofollowを設定しているサイトに違いはありますか?

ホアン:リンクはWebの仕組みにとって重要。ただ、全てのリンクがページランクに関係しているわけではない。

ダニー:手動による対策はそのドメインにずっと残るのですか?

ホアン:中古ドメインを買った場合は、サーチコンソールで確認すること。もし、そのドメインがペナルティを受けている場合は、ここで確認できる。

ダニー:かつてスパマーだった人を雇ったりしますか?

ホアン:SEO業界にいた人を雇うことはある。しかし、彼らをスパマーとは呼ばない。

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ダニー:悪質なリンクがサンプルとして表示された場合は?

ホアン:リンクプロフィールで変更がなければ再審査には通らない。

ダニー:部分一致のペナルティへの対処方法は?

ホアン:なんらかのペナルティを受けたページがあれば、そのページは特に有益なものでないということ。どのような情報を載せれば有益となるか考えるべき。

ダニー:あるページがペナルティを受けた場合、それが原因でサイト全体がペナルティを受けますか?

ホアン:いくつかのページがペナルティを受けていれば、そのサイトは違った見方で見られるかもしれない。あまり詳しいことは言えない。(ペナルティを受けたページが)ルートに近ければ近いほど、注意すべきだろう。

ダニー:ページ単位か、サイト単位か、どうやって判断すればいいでしょうか?

ホアン:最初のメッセージに例が載っている。しかし、一般的に言って、メッセージを受けたらサイト全体を確認すべき。

ダニー:ペナルティを与えたサイトのサーチコンソールを確認し、他のサイトも見ていますか?

ホアン:手動による対策の場合は、サイトを個別(単体)で見ている。しかし、パターンを見たり、システマチックに確認はする。特定のサイトのみにスパム行為を行っている、とは考えていないだろう。

ダニー:ペナルティを受けた場合、どのくらいランキングが下降しますか?

ホアン:沢山だ。(笑)ハッキングが原因であれば、手動による対策が解除されれば、トラフィックは回復するだろう。しかし、リンクが原因の場合、価値のあるリンクを削除してしまえば、手動による対策が解除されても、元のランキングよりも低くなってしまうだろう。

手動による対策のみにトピックを絞ったセッションは初めてでした。非常に興味深い内容でしたが、スパムレポートの数と、優先的に処理をするレポートがあることは面白かったです。チームの正確な人数までは公表されませんでしたが、その中には、かつてSEO業界で働いていた人もいるようですね。おそらく、こうしたGoogleの姿勢が大幅にアップデートされることもないため、今後も定期的に開かれるかどうかは不明です。そういった意味でも、参加する意義があったセッションでありました。– SEO Japan
SEO Japan

メルカリの「らくらくメルカリ便」、ファミリーマートでの商品発送を可能に

10 years ago
マルチメディア端末「Famiポート」から受付

メルカリは3月8日、ヤマト運輸との連携で提供している「らくらくメルカリ便」(手軽に個人間で荷物を配送できるサービス)で、全国のファミリーマートに設置しているマルチメディア端末「Famiポート」から発送手続きが行えるサービスを開始した。

従来はヤマト運輸の営業所に商品を持ち込まなければ「らくらくメルカリ便」での発送はできなかった。コンビニで発送できるようにすることで、出品者の手間を減らす。

「らくらくメルカリ便」は、メルカリが配送料の一部を負担することで、全国一律料金で商品を発送できるようにするサービス。ヤマト運輸とのシステム連携で、自動的に伝票が印刷されるなど、簡単に発送できるようにもしている。

ファミリーマートで発送するには、アプリで荷物の発送手続きを行い、QRコードを発行するまでは、ヤマト運輸の営業所に持ち込む際と同じ手続きとなる。

その後、「Famiポート」のリーダーにQRコードをかざすと、レシートが発行。それを商品と一緒にレジで渡すと商品発送が可能になる。配送料は販売代金から自動的に差し引かれるため、レジで支払う必要はない。

ファミリーマートでの商品発送フロー

ヤマト運輸では、メルカリのほかにも「FRIL」「ラクマ」「minne」など6つのフリマ・オークションと連携してサービスを提供している。今後、こうした他のフリマ・オークションでもコンビニ発送ができるようにする。あわせて、ファミリーマート以外のコンビニでも発送可能になるようしていく。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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SMX West 2016-2016年のSEOに必要なことをしよう。

10 years ago
Googleのマイリー氏のセッションです。テクニカルな内容のセッションが多いイメージがありますが、今回のセッションは少々印象が異なります。個人的な感想ですが、特に、”人間性”に言及していた箇所は、それまでの彼女のイメージとは対極とも言えるため、より印象深かったです。結局は、Googleはユーザーフォーカスということになるのでしょう。SEO業界以外からの引用も多く、より重要性が印象付けられていました。マイリー氏が語る、2016年のSEOに必要な考え方は非常に興味深い内容です。– SEO Japan

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Matt McGee(Editor In Chief, Search Engine Land & Marketing Land,@mattmcgee)
Maile Ohye(Senior Developer Programs Engineer, Google Inc., @maileohye)

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昔と今の検索
かつて、検索エンジンはユーザーを追いかけていた。ランキングや検索結果はその後に続くものだった。さらに、Webサイトは検索エンジンを追いかけている状況であった。しかし、2016年の現在、ユーザーはカスタマー(顧客)となり、細分化が進んでいる。そして、”検索エンジン”、”Webサイト”、”カスタマー”、の全体でエコシステムを形成している。

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人間性が新しい経済に燃料を与える。(by Seth Godin

  • 通常以上のものを作ろう。
  • リスクを取ろう。成長はベストプラクティスに固執していては起こりえない。新しいプラクティスを創造し、より良いプラクティスが出現した時に、成長は初めて起こる。
  • 必要なことを行う。”成功に向かうものか”、ではなく、”問題となっているものか”、を問いかけよう。なぜなら、それが重要な事柄だからだ。そして、”問題となっているもの”を決めるのはクライアントであり、あなたではない。

コンバージョンの新しい定義(by Avinash Kaushik)
単純なクリックやセッションで測るものではない。我々の思考を人(個人)へと向かわせるものでなければならない。

  • 旧)コンバージョン=オーダー数/訪問数
  • 新)コンバージョン=オーダー数/訪問客数

オフラインとオンライン
オフラインの体験はオンラインの体験よりもはるかに進んでいる。人間の行動にはデジタル化されていないものがある。データだけを見るのでは不十分。

リッツカールトンのゴールドスタンダード
リッツカールトンによるサービスの定義は3段階ある。

  • 予期された(expected)→ 不備がないよう、顧客がタスクを完了することを助ける。
  • 要求された(requested)→ フィードバックや分析をもとに改良する。
  • 喜ばれた(delighted)→ 顧客が表現していない要求も満たす。

”喜ばれた”というレベルは、顧客から頼まれていないのに(頼まれる前に)やるということ。例えば、顧客がボタンを無くしたと気が付く前に、ボタンをつけてあげる(ほつれている段階で気が付く)ということ。これをWebサイトに置き換える。訪問客が予測していないところにも手助けする。

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Life is need in action
量のデータの最適化は、内在するニーズを捉えない。データの分析で顧客のビジュアル化は可能かもしれないが、見た目と実際は違う。スタイリッシュに見える女性も、家に帰れば育児に忙殺されているかもしれない。実際に話してみるまではわからない。

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過去のSEO

  • 何か、素晴らしいことをする。(価値のあるコンテンツやサービスの提供)
  • 関連したキーワードを含める。
  • タグとサイト構造をスマートにする。
  • 自然リンクを惹きつける。
  • 新鮮さと関連性を保持する。

これらの重要性が失われたわけではない。しかし、それだけでは不十分。2016年のSEOのために、3つのことを付け加えよう。

2016年のSEO その1

  • ”人のために”、何か、素晴らしいことをする。(価値のあるコンテンツやサービスの提供)

新しい市場とデバイス
中国とインドという市場、スマートカーやスマートウォッチなどのデバイス。部屋でくつろぎながら、プレーヤーに音声で音楽をかけるよう、命令することもできるようになるだろう。Internet of Thingsがあらゆる分野で起こっている。

マルチスクリーン
90%以上のユーザーがタスクを完了するためにマルチスクリーンを連続して使用している。パソコンでお店を検索し、モバイルで利用可能なクーポンコードを発行したり、モバイルで購入を考えている車の種類を調べ、デスクトップで詳細を確認するなど。クロス・デバイスで何か新しいことを創造すべきだ。

スキャニングとスピード
我々が何かを読むときのアイトラッキングをした際、最も大きく、興味深い発見は、我々は実際には読んでいないということだ。我々はおよそ80%の時間、Webページをスキャンしているだけなのだ。見出しや段落の始まりで、人々は最大で12-15文字しか見ていない。センテンス全体を見ておらず、6単語すらも見ていない。見ているのは2-3単語なのだ。また、読み込みに3秒以上かかる場合、40%の人が、そのページを読むことをあきらめる。

Webマスターヘルプのサイト
Googleが顧客の手助けとなるために行っていること。どの部分に改良の余地があるのか?を探している。

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2016年のSEO その2

  • ”検索エンジンのために”、タグとサイト構造をスマートにする。(AMP、JSON-LD)

AMPと構造化データ
タグやサイト構造は重要であるが、新しいものも生まれている。AMPと構造化データであり、これらに備えよう。その結果、検索結果から直接アクション(予約や視聴や投稿など)を起こすことが可能となる。Webは静的なエンティティの集まりではなく、そのエンティティにおけるアクションを可能とするものだ。

2016年のSEO その3

  • ”検索のエコシステムのために”、新鮮さと関連性を保持する。

顧客のライフタイムバリュー
リッツカールトンの図を再度引用。”予期された”段階では、再訪するかもしれないし、しないかもしれない。“要求された”段階は、ロイヤルカスタマー。そして、”喜ばれた”段階では、ブランドアンバサダー(大使)となる。

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人々のために、検索のために、エコシステムのために。

オフラインの体験をオンラインで実現するという取り組みはたびたび耳にしますが、リッツカールトンのレベルでそれを実現できれば、非常にユーザーファーストなWebサイトになると思います。こうした話を聞くたびに、日本でいう”おもてなし”精神が活かされるかと感じます。ユーザーが何を求めているのか。それを知るために、データ分析の重要性が低くなることはありませんが、それ以外の要素が存在し、その重要性は非常に高いということを意識したいと思います。– SEO Japan
SEO Japan

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