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ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」。なぜお客は離れたのか?

9 years 9ヶ月 ago
競合の増加、消費者の購入行動の多様化が、「低価格」を売りしていたニッセンの価格優位性を失わせた

完全子会社化を前提にセブン&アイグループへ経営支援を求めたニッセンホールディングス。中核子会社ニッセンの価格優位性が失われ業績が急速に悪化、2016年中間期までに自己資本比率は0.1%まで低下した(純資産は6900万円)。2016年中に債務超過へ転落し、資金繰りに重大なリスクが生じる事態にまで陥った要因の1つに、「低価格路線」の行き詰まりがあげられる。通販業界の成長をけん引してきた大手通販はなぜ不振に陥ったのか――。

急速に減少した顧客数、4年で200万人の“ニッセン離れ”

アパレルSPA(製造小売)としての価格優位性が失われた」。ニッセンの業績低迷について、複数の通販業界の関係性はこう説明する。

総合通販企業を代表するニッセンは、アパレルや家具(2016年に撤退)などで「値ごろ感」を訴求し、実店舗への優位性を確保してきた。

だがその優位性は、ユニクロや「しまむら」などのファストファッションの台頭ネット通販の急速な浸透などによって崩れていく。

2016年2月に開いた決算発表会。ニッセンHD・市場信行社長は「価格訴求から価値訴求への商品政策の大幅な転換」を打ち出したものの、時すでに遅し。「低価格」訴求で集まった顧客の“ニッセン離れ”は加速していた。

ニッセンの2016年中間期における稼働顧客数は160万人。1年前(2015年中間期)比で35.6%減、89万人も稼働顧客数が減少している。

ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」なぜお客は離れたのか?①
2016年中間期におけるニッセンの稼働顧客数など

この客離れは約4年前から始まっていた。2011年を境に減少傾向が続く稼働顧客数。ピーク時(2011年通期)に539万人だった稼働顧客数は、2015年通期で332万人に減少。わずか4年間で200万人強の顧客が減少したのだ。

ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」なぜお客は離れたのか?②
ニッセンの稼働顧客数の推移

ニッセン関連事業(カタログ売上、ネット売上、BtoB売上、その他)の売上高は2011年通期の1343億円から、2015年通期には842億円に減少。客数の減少とともに売上高は急速に落ち込んだ。

こうした状況について、“ネット化への遅れ”を指摘する声があるが、2015年決算では、ニッセン売上の約67%がネット経由。ニッセンは2000年、本格的にECを開始。着実にEC化率を高めてきた。スマホ対応も進め、2015年時点では売上高の3割強をスマホ経由が占めている。

では、なぜ顧客離れが加速したのか? それは、「低価格路線」「ネット化による環境の変化」が起因しているのだろう。

「しまむら」などファストファッションの台頭既存小売業のネット化低価格ファッションを売りにするネット専業の台頭など、流通形態の多様化が進み、消費者の商品購入行動は複雑化している。

競合の増加、消費者の購入行動の多様化が、「低価格」を売りしていたニッセンの価格優位性を失わせることに。消費者にとって実店舗・ネット・テレビなどさまざまなチャネルで商品を購入できる環境となり、ましてや「デザイン性」「機能性」などの比較検討はネットで簡単にできる――。

ファッションなどの購入の際、価格優位性を失ったニッセンを選ぶ消費者は、急速に減少した。

ニッセンHDがセブン&アイグループのTOBにより、連結子会社化となったのは2014年1月。セブン&アイグループ傘下入り後、初決算となった2015年2月に発表した決算説明会資料では、「不採算事業・ノンコア事業の整理・縮小」として、ニッセンの収益回復に向けた改善策を発表した。

それが「商品」「売場」「顧客」などの改革。その後、経営再建に取り組んだものの、直近の通期決算(2015年12月期)ではこれまでキープしていた1000億円台の売上高は、842億円へと大幅に落ち込むことになる。

ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」なぜお客は離れたのか?③
ニッセン関連事業の売上高推移

そして、8月2日。ニッセンHDがリリースした資料に「8月上旬にはニッセンホールディングスの資金繰りに重大なリスクが生じる現実的な可能性も生じております」と明記。

事業の継続性が危ぶまれたニッセンHDはセブン&アイに対し、完全子会社になることを前提に財務や事業の両面での経営支援を申し出た。

ニッセンHDは11月1日付でセブン&アイグループの完全子会社になる予定。1970年に呉服のカタログ販売でスタートし、東証一部上場まで上り詰めたカタログ通販大手は転換期を迎えた。

ニッセン、業績回復に向けた改革の成果は?

セブン主導のMD改革、価格から価値の訴求

安さのニッセンから価値のニッセンへと変えたい」。2016年2月に行った決算説明会で、ニッセンHDの市場社長はこう意気込みを語った。

良くも悪くも「価格訴求」による商品開発で顧客を集めてきたニッセン。ただ、ネット通販の普及がそれを許さなかった。低価格のオリジナル商品を扱うアパレルECサイトがネット上にあふれ、顧客を奪われていった可能性は否定できない。

こうした状況を改善するため、「価格訴求から価値訴求」へ舵を切ることを決断。セブン&アイグループのマーチャンダイジング手法を活用した商品「Select 10(セレクト10)」を開発した。

2000円前後といった低価格を訴求していた従来商品の価格設定とは一線を画し、5990~6390円といった高い価格帯に設定。国内トップレベルの研究機関と共同開発した高機能インテリアなどの販売にも取り組んだ。

たとえば、2015年新春・春では、2000円以下のラインナップが中心だった商品構成から、2016年春上限は3999円、下は500円といった価格構成に変更。2500円前後の商品を中心価格に“ひし形”のプライス構成とした

さて、こうした施策の成果はどうだったのか。

ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」なぜお客は離れたのか?④
ニッセンの2016年第1四半期の各種成績(編集部がニッセンHDの決算資料を加工して作成)

2016年春の受注が集まる2016年第1四半期の状況を見ると、稼働単価(1人あたりの受注累計金額)、商品単価も前年同期比で減少。消費者への浸透など長期的な視点で取り組まなければならない側面があるものの、商品力の強化は待ったなしの状態といえそう。

売り場の減少も売上減に影響

シニア向け、和装、ハイティーン向けのカタログ通販なども手がけていたニッセン。経営資源を集中するため、主要ターゲットとしていた30代から40代のワーキングマザーに特化することを決め、主要ターゲットから離れた層へのカタログを廃刊した。

2015年はカタログ発行頻度の絞り込み、カタログ薄型化などを実行。無料カタログやテストカタログ(受注予測を行う目的で本番カタログの3か月前に発行するテストカタログ)も縮小している。

ただ、こうした施策はカタログを手に取る既存顧客の購入回数および購入単価の減少、新規顧客の獲得減に直結してしまう。現に稼働顧客数が大きく減少していることから、こうした施策の影響が大きく響いている。

30~40代ワーキングママ/ファミリーに特化したニッセンだが、この顧客層も競争が激しい分野。F1層と同様にネット通販を活用した買い物は当たり前の世代であり、いかにニッセンで買う理由を訴求できるかが重要になる。

ニッセンの業績不振を招いた「価格訴求」なぜお客は離れたのか?⑤
ニッセンの2015年度に発行したカタログについて

2015年度は発行回数を絞り発行部数は大幅に減少、ページ数も大きく減った。

スマホで商品を見てPCで購入」「カタログを見てスマホで注文」「PCとスマホを併用」など、オムニチャネル的な買い物、マルチデバイスで注文する消費者も多いため、販促費削減のためのカタログ縮小は売上減に直結する。

事実、2015年度は前年度比で200億円強も売り上げが落ち込んだ。

「インターネットサイトについては、2016年1月に全面リニューアルを実施した。今後もスマートフォンを優先して改良を重ね、カタログとの相乗効果を強めていきたい」。

市場社長は今年2月にこう説明したが、スマホ経由の顧客単価は、パソコン経由よりも2000~3000円ほど低くなるという調査結果もある。客単価の減少は利益面に直撃し、売上高営業利益率の悪化を招く要因にもなる。

単純なスマホシフトではなく、強力な販売チャネルであるカタログとの相乗効果を生かしたネット戦略が必要になってくる。

「オムニ7」へは不参加が続いていたニッセン

ニッセンHDがセブン&アイグループに傘下入りした後、

  • ニッセンが保有するコールセンター機能の活用
  • 「セブン-イレブン」店頭受取サービスを、ニッセンのECサイトやカタログ通販の商品にも展開
  • ニッセンのアパレルの一部を「セブンネットショッピング」で販売
  • イトーヨーカドーでのシャディカタログギフトの店舗展開
  • セブン-イレブンでの商品受け取りサービスの導入

といった取り組みを進めてきた。だが、セブン&アイグループのEC「オムニ7」への参加、ポイント連携などは実現されていない。実質、セブン&アイグループのオムニチャネル構想からはしごを外された格好だ。

最優先課題は経営を立て直すこと。「オムニ7」への参加は現状では考えていない。

2016年2月に行った決算説明会で、ニッセンHDの市場市場信行社長はセブン&アイとの連携について次のように説明していた。

セブン&アイグループにとって、完全子会社化後のニッセンの立て直しは急務となる。「オムニ7」への参加、ポイント連携などセブン&アイグループ主導による経営再建が加速する可能性が高そうだ。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

楽天、アマゾン、Facebook、LINEなどが講演「GMO ECカンファレンス2016」8/24開催

9 years 9ヶ月 ago
GMOインターネットグループが主催で、「カート」「SNS活用」「決済連携」といった全7テーマのトークセッションなどを実施

GMOインターネットグループは8月24日、EC業界の最新動向を伝えるイベント「GMO ECカンファレンス2016」を東京・渋谷区で開催する。

主催はGMOインターネットグループ。楽天、アマゾンジャパン、Facebook、LINE Business PartnersといったEC支援事業を展開する企業のスペシャリストが登壇する。

「ショッピングカート」「SNS活用」「決済連携」など全7テーマでトークセッションや公演を実施。最新のトレンドやサービスなどを披露する。

トークセッションのプログラムは次の通り。

  • 今考えるべきネットショップ5つの生存戦略
    (GMOメイクショップ、GMOペパボ、翔泳社 ECzine)
  • Amazonのお客様をあなたのお客様に~Amazonログイン&ペイメントのもたらす新しいEコマースの姿~
    (アマゾンジャパン)
  • 決済の最新動向とFintech
    (GMOイプシロン)
  • 売上げUPの為のLINE@活用方法
    (LINE Business Partners)
  • 越境EC最前線~越境ECのトレンドと補助金活用について~
    (インフォマークス)
  • LINE@公式代理店/LINE@サポートについて
    (GMOコマース)
  • 楽天ポイント・ID活用による自社サイト活性化
    (楽天)
  • eコマース企業様向け Facebook・Instagram 活用法
    (Facebook,Inc.)

楽天、アマゾン、Facebook、LINEなどが登壇する「GMO ECカンファレンス2016」8/24開催、GMOインターネット主催

GMOインターネットグループが主催する(画像は編集部がキャプチャ)

イベント詳細

  • 日時:2016年8月24日(水)12:00開場(21:00終了)
  • 場所:セルリアンタワー(東京都渋谷区桜丘町26-1)
  • 参加費:無料
  • 人数:先着300人
  • 主催:GMOインターネットグループ
  • 詳細と申し込みhttp://ec-conference.tokyo

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

Google、検索アナリティクスの表示回数・掲載順位・クリック数のデータについて詳細に説明するヘルプ記事を公開

9 years 9ヶ月 ago

[レベル: 中級]

Search Consoleで提供されている検索アナリティクス レポートの表示回数と掲載順位、クリック数のデータの取得方法や見方を詳細に説明するヘルプ記事をGoogleは新規に公開しました。

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ウェブマスター必読のヘルプ記事

日常的に検索アナリティクスを利用するサイト管理者はもちろんのこと、たとえときどきであっても検索アナリティクスを利用するのであれば、必ず目を通しておくべきヘルプ記事です。

従来のように単に10個の青色リンクが並ぶだけの検索結果だったなら、読まなくても検索アナリティクスレポートの見方にさほど支障はないでしょう。
しかしながら、ユニバーサル結果やナレッジパネル、強調スニペット、AMPカルーセルなど現在の検索結果は多種多様です。
要素によって、表示回数とクリック数の数え方、掲載順位の割り当て方が変わってきます。

たとえば、ナレッジパネルは検索結果ページの(右側の)最上部に表示されますが、掲載順位としては11位が割り当てられることがあります。
1つのナレッジパネルには複数のリンクが含まれています。
サイト別に見るかページ別に見るかによって、リンクの表示回数の数え方が変化します。

AMPカルーセルは、カルーセル内のAMPページにはすべて同じ掲載順位が割り当てられます。
ただし、そのページの要約(サムネイル画像と記事タイトル)がカルーセルの中で表示されないと表示回数には含まれません。
ところが検索結果のカルーセルの中では表示されなかったとしても、AMPビューアの中で閲覧されれば表示されたことになり、かつクリック数も1カウントされます。

理解できるまで繰り返し読みたい

日本語ページができているので安心して読めます。
僕のブログでの一般的な解説は不要でしょう。

でも1回読んだだけでは意味を理解しづらい複雑なところあるかもしれません。
きちんと理解できたと自信が持てるまで、何度か読むことをおすすめします。

それでも説明していることがわからなかったり疑問が出てきたりしたときは、コメントかTwitterGoogle+で質問してください。
わかる範囲内ですが、アドバイスできると思います。

あるいはヘルプフォーラムで質問すれば僕以外のフォーラムメンバーからも回答してもらえます。

- Google、検索アナリティクスの表示回数・掲載順位・クリック数のデータについて詳細に説明するヘルプ記事を公開 -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

コンバージョン率が上がらないのは、社長がトンマだからです。ほか11本【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years 9ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2016年8月1日〜7日のニュース

コンバージョン率を上げるには、人的問題をクリアしないといけません

ズバリ、コンバージョン率を確実に上げる方法ってありますか?/Mr.フュージョンの石嶋洋平さんに聞いてきた | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2016/08/03/23292

コンバージョン率を劇的に上げる3つの解決方法 | Ptengine Blog
https://www.ptengine.jp/blog/...

まとめると、

  • Webサイトをいじる前に改善を受け入れる土壌づくりを
  • CVRが上がらない主な要因は、リソース不足・時間不足・ノウハウ不足
  • 一発で結果を求めず、ノウハウを蓄積しながら継続的な改善でCVRが上がる

最適化のシステム化プロセスがない場合、マーケティング担当者は推測に頼るしかありません。

つまり、直感や「常識」に基づいてテストをしています。

そして初期にごくわずかな上昇があると、サンプルの規模を考慮せずにテストをやめてしまうのです。
─Ptengine Blog

社内に前向きな推進力がどれだけあるのかがCVRを上げるためのポイントのようです。Webサイトが問題なのではなく、問題があるWebサイトにしている自分たちに原因があります。その原因もWebサイトの細かい問題から社内の問題、経営者の問題など幅広くなっていますので、外部の力を借りるなどして解決していきましょう。

アフィリエイターは自社の大切なパートナー。出稿先ではありません

アフィリエイトの売上を左右する「成果確定」。アフィリエイターから信頼を得るためのコツとは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3300

“顔の見える広告主”を実践し、アフィリエイトMVP3年連続受賞!クロックス金さんインタビュー | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/3384

まとめると、

  • アフィリエイターは報酬が確定し、自らの収入になることが最大のモチベーション
  • 広告主がキャンセルをする際は明確な理由がないと不信感につながる
  • アフィリエイターのサイトはヒントや気づきの宝庫。商品の見せ方も参考になる

アフィリエイトは、地道に成果を積み上げていくことが不可欠です。小さな作業の積み重ねですし、積み重ねても結果が出ないことも当然あるので、がっかりすることもあります。それでも、「金さんのメルマガ、愛読してます!」の一言で元気になれるんですから、人と触れ合って得られるパワーって大きいですよね。そこが数ある広告の中でも、アフィリエイトが好きな理由だと思います。

─クロックス・ジャパン合同会社 金 榮恩さん

広告主からすると不正をしたり商品やサービスを間違って伝えたりしているアフィリエイターが気になるかもしれませんが、逆の立場からすればキャンセルばかりする広告主には不信感が募ります。

アフィリエイトはバナー広告ではないので、お互いのコミュニケーションを取りながら信頼感を高めていくことが大切です。くれぐれも「アフィリエイトを使うと売れるの?」とか思わないように。自分次第です。

ペルソナの前にGoogle アナリティクスを見ればユーザが分かります

誰がサイトを利用しているのか―サイト分析に必須のユーザー属性を把握しよう | 真摯のブログ
http://cinci.jp/blog/20160802-understanding-user-attributes

まとめると、

  • ユーザー像を見る切り口の数だけ改善のヒントがある
  • GAの標準機能でわかることも多いが、カスタマイズが必要になる場合もある
  • カスタムディメンションは会員・非会員などに区別したデータも取れる

例えば「新規リピーター別」「デバイス別」の切り口があれば、単なるそれらの分類のみならず、「新規リピーター別×デバイス別」の掛け合わせでも把握できるようになります。つまり、複数の視点が多いほど、より多様な組み合わせで把握や分析が行えます。

スタッフみんなで集まってペルソナを考えるのも良いですが、Google アナリティクスのデータでわかるユーザー像もあります。標準機能では分からないものもありますので、紹介した記事を参考に、制作会社などに問い合わせてみてください。カスタムディメンションは本当に便利ですよ。

EC利用デバイスは50代の約8割がPC、20代の約5割がスマホ、世代による二極化が判明 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3288

このデータとGoogle アナリティクスのデータとの比較を。その差が何故かを考える。

コマースのBASEが最短1営業日での入金に対応、ネット店舗をより実店舗に近づける「振込申請プラス」開始 | THE BRIDGE
http://thebridge.jp/2016/08/base-offer-a-short-payment-cycle-service

月額利用料が980円かかってしまいますが、資金繰りがきついショップには便利な機能ですね。

コールセンターで売上倍増する方法:電話で利益を最大化するための検討リスト | サイタ 開発者ブログ
http://tech.cunited.jp/post/148426939780/teloffice

実際の現場からの記事なのでとても参考になります。気になった方は見学を申し込んでみては?

今週の楽天

楽天がスマホ向けに音楽聴き放題サービス、「Rakuten Music」 | ケータイ Watch
http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1013774.html

楽天のコンサルサービス「R-nations」、有名店の指導で3割の店舗が売上2倍を達成 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3302

「楽天オークション」「楽天スーパーオークション」10月末にサービス提供を終了 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3318

楽天はいったいどこに向かっているのでしょうか……。ショップもユーザーも安心できる記事が欲しいものです。

今週の名言

ごめんなさい、すぐに結果は出せません | could
http://www.yasuhisa.com/could/article/i-am-sorry-icant-change-quickly/

すぐに結果は出せないことはあります。

けど何か小さなことを始めることはできます。

今週のまとめで言いたいことはまさにこれ。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

公取委がアマゾンに立ち入り検査、出品者に安価設定を要求か

9 years 9ヶ月 ago
アマゾンでの販売価格を、他モールと同等、もしくはそれ以下にするよう要求

公正取引委員会は8月8日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いがある契約を取引先と結んでいたとして、アマゾンジャパンに立ち入り検査を行った。

アマゾンは、EC企業が「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」など他モールでも商品販売を行う際、アマゾンでの販売価格を同じ、もしくはそれ以下にするように求めていたとしている。

独占禁止法は2条9項で、取引先がライバル社と取引する際に障害となるような条件をつけ、事業活動を不当に拘束することを不公正な取引方法の1つである「拘束条件付き取引」として禁止している。

公正取引委員会は、アマゾンジャパンが日本の取引先との契約の際、最低でもライバル社と同条件でアマゾンと契約するなどの条項を付けていたとみており、アマゾンジャパンの担当者から事情を聴くなどして全容解明を進める方針。

EC業界に詳しい関係者は今回の件について以下のように述べている。

アマゾンが出品者に最低価格を求めるのはECに関わっている人の間では有名で、10年前に企業の出品サービスを開始した当初から行っていた。なぜこのタイミングでこうした立ち入りが入ったのか。出品者にとってプラスになるような改善につながってほしい。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

通販ASP「売れるネット広告つくーる」、サイト制作ツール「ペライチ」と連携したランディング制作可能に

9 years 9ヶ月 ago
ペライチの制作テンプレートに売れるネット広告つくーるのノウハウも利用可能、8/30に解説セミナーを開催

売れるネット広告社は、Webサイト制作ツール「ペライチ」を提供するホットスタートアップとの提携を8月8日に発表した。両者の提携によって、通販ASP「売れるネット広告つくーる」のランディングページとして、ペライチで制作したページを利用できるようになる。

売れるネット広告つくーるは、広告主から16年間にわたり200億円以上の広告費を預かりながら、何百回ものA/Bテストを回して得たノウハウをもとにして作られたASPサービス。インターネット広告の費用対効果を最大化する各種機能を盛り込んでおり、今回の提携では、ペライチのテンプレートとしても、売れるネット広告つくーるのノウハウを活用したランディングページを利用可能になる。

8月30日には、提携にあわせたセミナー「ネット広告で“100%確実”に売上がアップする最強の仕組みwith『ペライチ』」を開催。売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤公一レオ氏と、ホットスタートアップ 取締役 山下翔一氏が講演する。
ikeda-ma

「SHOPLIST」のスマホアプリが300万ダウンロードを突破

9 years 9ヶ月 ago
テレビCM、配送のスピード化などにより、5か月で100万件の上積み

クルーズは8月5日、ファストファッション通販「SHOPLIST.com by CROOZ」のスマートフォンアプリが300万ダウンロードを突破したと発表した。

2016年3月に200万ダウンロードを突破しており(参考記事)、約5か月で100万件ものダウンロード数を増やしたことになる。

2016年4月に全国を対象にテレビCMを放映したのに加え、7月にもテレビCMを実施。こうした断続的な露出によって会員数を拡大。

4月からは東京都と神奈川県で当日配送を開始し、7月には対象地域を関東1都7県に広げるなど(参考記事)、配送のスピード化により顧客満足度も高めている。

なお、「SHOPLIST.com by CROOZ」のスマートフォンアプリは2015年5月に提供を開始し、15か月で300万ダウンロードまで拡大したことになる。

「SHOPLIST.com by CROOZ」の取扱高は約150億円規模にまで拡大している。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

購入代行サービスと連携して加盟店の越境EC支援、GMOペイメントゲートウェイ

9 years 9ヶ月 ago
海外向け決済手段の準備・配送・法制度対応や外国語対応などの作業の必要がないため、手軽に越境ECの開始が可能

決済代行のGMOペイメントゲートウェイは8月15日から、決済加盟店に対し、FROM JAPANの越境EC購入代行サービス「バナーをはるだけで海外販売」の取り扱いを始める。 越境ECのエントリーモデルとなるサービスで、簡単に海外への販売を開始できる環境を提供。加盟店に対して、海外販売を支援していく。

「バナーをはるだけで海外販売」はEC事業者が、自社サイトで提供している日本語の商品ページに所定のバナーを貼るだけで、訪問した海外消費者に最適な外国語で商品・決済ページを表示、注文の完了・配送までを行えるサービス。

日本語サイトに訪問した海外の消費者は、所定の場所に表示されたバナーをクリックすることで、FROM JAPANの専用サイトへリンク。各国に適した言語に自動翻訳された商品・決済ページ上で、商品を購入できる。

FROM JAPANが海外の消費者に代わってEC事業者のサイトで商品を購入し、海外消費者への発送・問い合わせなどを行う仕組み。EC事業者は、海外向け決済手段の準備・配送・法制度対応や外国語での顧客対応といった手間は発生しない。売上代金の未回収リスクもなく越境ECを開始することができる。

GMOペイメントゲートウェイでは、すでに自社で越境EC事業を展開する事業者向けのサービス、現地法人を設立するEC事業者向けサービスを提供している。今回、エントリーモデルを提供することで、幅広くEC事業者の海外展開を支援していく。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

Ve JapanとSocketが業務提携、接客と離脱防止のツール連携で成約率向上を支援

9 years 9ヶ月 ago
メガネスーパーでは両ツールを2015年7月から導入し、サイト全体のCVRが138%改善

Ve Japanは8月4日、スマホ向け接客プラットフォーム「Flipdesk」を提供しているSocketと業務提携した。ツール連携でクライアントのコンバージョン改善を支援する。

サイト内接客の「Flipdesk」と、離脱防止に強みを持つ「VePlatform」の両ツールを利用している企業が増加。メガネスーパーでは両ツールを2015年7月から導入し、サイト全体のCVRが138%改善するといった高い効果が出ている

両ツールを連携させ、効果的なサービスを提供できるようにする。営業面でも連携して、それぞれのツールの導入社に紹介していく予定。

将来的には両ツールを1つのタグ導入で利用できるシステム連携も想定している。

連携のイメージ図

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

eBay、日本の工芸品を越境ECで販売する支援プロジェクトを開始

9 years 9ヶ月 ago
まずは京都市と連携し、22事業者が着物や茶器などの出品を開始

イーベイ・ジャパン8月5日、地方の中小企業が製造する商品や伝統工芸品などを、「eBay.com」を通じた越境ECを支援する「小売・製造業者 海外支援プロジェクト」を開始したと発表した。

第1弾として、京都市や京都に本社を置くフォネックス・コミュニケーションズなどが、共同で京都の伝統工芸品を英語で紹介する特設ページ「Born in Kyoto Collections」のベータ版を開設した。

Born in Kyoto Collections

今回の取り組みは、フォネックス・コミュニケーションズが京都の事業者への参入促進と出品・販売の支援(商品データ作成や翻訳など)を行い、「eBay.com」上の特設サイト「Born in Kyoto Collections」のコンテンツ作りやデザインなどはイーベイ・ジャパンが実施。

特設サイトでは商品説明のほか、日本の歴史や伝統文化に触れることができる内容にすることで、商品販売のほか、訪日観光への関心も喚起することが狙いだという。

Paypalも集客支援で参画する。世界200か国以上で決済サービスを展開し、年間1億8000万人以上が利用しているPayPal会員向けのメールを通じてプロジェクトを宣伝。まずは、アジア地域の会員をターゲットにする予定。

プロジェクトのスキーム

サービス開始にあわせて、イーベイ・ジャパン、フォネックス・コミュニケーションズが22社を厳選。着物や茶器、お茶などの出品を開始した。今後は出店企業をオープンに受け付けていきたいとしている。

また、独立行政法人中小企業基盤整備機構の協力の下、全国の伝統工芸品や隠れた特産品などを紹介する方針。京都以外の特設サイトを用意していく考えだ。

京都の場合、すでに京都市が世界的にも大きなブランド力を持っている。今後は、たとえば秋葉原のように、地域として有名なところもあれば、県単位で知られているところもある。そのため、特に県や市などの枠組みを意識せず、訴求力のある形で打ち出していきたい。(イーベイ・ジャパン 岡田朋子ビジネス開発部長)

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

無印良品の子会社IDEEがEC事業部を解体したワケ

9 years 9ヶ月 ago
EC事業部を解体し、宣伝販促室の中にECチームを組み入れることで全社売上拡大をめざした

EC市場の拡大で、これまで実店舗を展開する企業もネット通販を行うことが当たり前の環境になりつつある。ただ、ECへの進出で問題が発生し、本業の販売に影響を与えてしまうケースも少なくないという。無印良品の子会社でデザイン家具を販売するIDEEもこうした問題を抱えていた1社。組織変更とオンラインサイトの位置づけの見直しを行い、実店舗とネット通販の展開によって生じる問題を打破している。

ECサイト運営によって低価格を求める顧客が集まってしまう悪循環

IDEEは、地方の消費者も商品を手に取ることができるようにECサイトの運営を開始。幅広く新規ユーザを獲得するため、2011年にecbeingを導入してECサイトをリニューアル。店舗で取り扱う商品と同等のラインナップをめざした。売り上げを伸ばすため、ECサイト限定商品なども企画販売した。

ECサイトは顧客の要望に応え、送料無料キャンペーン、割引キャンペーンなど実店舗以上のサービスを実施し、“お得感”を打ち出すようになった。すべては、伸び続けるEC市場に乗り遅れずに、自社のEC売り上げを伸ばそうという戦略だった。

一方で、IDEEが提案してきた「デザイン家具の価値しっかりと伝えることで商品を販売する」という想いとはかけ離れることに。

安さを求める消費者が実店舗にも訪れるようになり、なかには「どこで購入するのが一番安いか」という問合せも増え、実店舗運営にも影響を及ぼすようになっていた。

宣伝販促室 Onlineチーム・小林真紀課長

EC事業部を解体し、宣伝販促室の中にECチームを組み入れ

良質な家具を作り、お客さまに納得いただいて販売するという、当社の理念に立ち返ろうということになり、ECサイトの在り方を見直そうということになった。(宣伝販促室 Onlineチーム・小林真紀課長)

そこで行ったのが、EC事業部を解体し、宣伝販促室の中にECチームを作ることだった。

ECサイトの目的は「全社の宣伝販促のため」と明確化。加えて、売り上げの拡大を求めてきたECサイトだったが、広報という直接的な売り上げを求めない部署に組み入れることにより、全社単位での売り上げ拡大に貢献するということも明確化した。

店舗の従業員も、従来はネットに売り上げを取られたと考えることが多かった。広報管轄下にすることで、ECサイトを活用して店舗に来てもらえるようにすればいい、と考えるようになった。ECチームとしても、こうした要望に応えられるようになった。(小林課長)

また、現在の体制に移行してから、ECチームのロケーションを池袋本社から旗艦店である自由が丘店の一角に移動した。実店舗の状況を把握しながらEC運営を進められる環境を整えていったのだ。

ECチームが入るIDEE・自由が丘店の内観

ECサイトのデザインも大きく変化。従来は売れ筋商品を前面に押し出していたが、新たなサイトでは「ソファの選び方」「ダイニングテーブルの選び方」といった、商品への理解を高めるためのコンテンツを増やし、TOPページで紹介するようになった

「オリジナル家具ができるまで」という、自社で取材を行い、その様子を納めた動画も用意。Facebookやインスタグラムで紹介すし、商品への理解が高めることに成功。商品の売り上げが前年比160%になるなど、売り上げ増にも貢献している。

商品理解を深めるためのコンテンツを一番上に配置

今後もIDEEはECサイトを、店舗の運営をサポートするものとして活用していく考えだ。

お客さまに商品の良さをしっかり伝えることができれば、実店舗への集客はもちろん、結果的にECサイトにもお客さまが来てくれるようになると思うので、そのような結果を出していければと思っています。(小林課長)

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

明治時代のコンテンツマーケティング。最先端の流行を伝えた老舗呉服店のカタログとは? | 通販の歴史

9 years 9ヶ月 ago
第2回:1890年代〜1910年代前半「開花期」(1)

1900年〜1910年頃には、百貨店(当時は呉服店)による本格的な通販カタログの創刊が相次いだ。カタログといっても商品情報だけではなく、小説や風俗批評、実用情報などが掲載されており、東京の最新トレンドを詰め込んだ雑誌として広く愛されていたようだ。

1902年(明治35年)百貨店が通販カタログを発行

高島屋

1902年(明治35年)、高島屋は『新衣裳』を創刊。呉服の流行案内を掲載した月刊の情報誌だった。1910年(明治43年)に第100号で一時発行が中止されたが、その後も続号が発行された。写真は1913年発行号の表紙。

高島屋「新衣装」
資料2-1-1 『新衣裳』
資料提供:高島屋

白木屋

1904年(明治37年)、白木屋(現、東急百貨店)は『家庭のしるべ』を創刊した。内容は、裁縫、室内装飾、料理、婚礼の作法など。広告料を取って一般の広告も掲載されていた。後に『流行』『白木タイムス』と名称を変え、多い時は約8千部が発行された。

『家庭のしるべ』
資料2-1-2 『家庭のしるべ』
出典:『白木屋三百年史』(刊:白木屋、1957年)P304

三越呉服店

三越呉服店では1899年(明治32年)に日本発の商業PR誌『花衣』を発行し、続けて『夏衣』(1900年)、『時好』(1903年)、『みつこしタイムス』(1908年)、『三越』(1911年)とリニューアルを重ねながら発行を続けた。

『みつこしタイムス』
資料2-1-3 三越呉服店の『みつこしタイムス』
資料提供:三越伊勢丹ホールディングス

1909年11月、『みつこしタイムス』に掲載した、論語調で通販の利便性を説いた広告が注目を浴びた。

「みつこしタイムス」に掲載された論語調広告
資料2-1-4 「みつこしタイムス」に掲載された論語調広告
資料提供:三越伊勢丹ホールディングス

この頃から「通信販売」という用語が定着した(それまでは「郵便利用商店」「発送営業」「郵便注文営業」などと呼ばれていた)。以下は簡単に現代語訳したもの。

送而第一」(そうじだいいち)
(みつこし)タイムス論語は、「論語」を明治式、タイムス式に書いてみせようとして試みたものです。
近ごろ「ポケット論語」なるものが流行していますが、もしタイムス論語が読者のみなさんの歓迎を得たならば、毎号面白い趣向でご覧に入れようと思います。
「送而」は論語の「学而篇」にならったもので、その第一章です。「送而」は「送金」のことです。

子曰。送而時求之。不亦説乎」(子のたまはく、送りて時にこれを求む、またよろこばしからずや)
「子曰」は「孔子のたまわく」とは違って、(みつこし)タイムス子の説として読者に言いたいことを言います。 その言にいわく、「送って時にこれを求む。また喜ばしからずや」と。
「送而」とは金を送ることです。金を送るには銀行為替、郵便為替、振替貯金などがあり、いずれもお客さまの随意です。
「時求之」は、ときどき注文をするということです。毎日三越に注文する必要がある方はまれですので、ときどき、必要な品ができたときに三越に注文し、これをお求めいただく。つまり、 「送金してときどき三越に注文して、必要品を求めるのは喜ばしいことではないか」 ということです。
最近、郵便制度が改善進歩した結果、地方でも東京に注文してその必要品を求めることが非常に容易になりました。そのため、地方の店で求めるより、東京から求めるほうがかえって便利です。また、安くて品が良く、取り扱いも丁寧で親切です。これが楽しいいことでないわけがありません。この説には誰も反対する方はいないでしょう。

『三越カタログ』
資料2-1-5 1924年(大正13年)に発行された『三越カタログ』(復刻版)

モノクロ印刷なのでわかりにくいが「華陽大島・一反4円50銭。黒地に白茶と白の変わり絣(かすり)、女37、8歳より45歳くらいまで」とか、「遠州縞・一反2円60銭。黒地に白のやたら縞と、赤茶の雨絣。女20歳より25歳まで」などとある。対象年齢が細かいのが面白い。

『三越カタログ』の日常用の反物のページ
資料2-1-7 『三越カタログ』の日常用の反物のページ

「履物」のページ。誌面のレイアウトは現代の雑誌とさほど変わらない。一見すると違いがわからないが、TPOに応じていくつもの種類があったようだ。

『三越カタログ』の履物のページ
資料2-1-6 『三越カタログ』の履物のページ
  1. 紳士用フエルト草履 3円50銭より
  2. 婦人用フエルト草履 3円くらいより……裏にフェルトが付いている室内履き
  3. 婦人用張柾朴歯下駄 95銭……「張柾下駄」は台や歯を接着しているカジュアルな下駄
  4. 紳士用桐駒下駄 2円くらいより……歯が二枚付いた桐製の下駄
  5. 白木薹南部表東下駄 5円50銭くらい……表面に畳が張ってある下駄
  6. 黒塗り蝶貝入り棕櫚表東下駄 4円40銭くらい……棕櫚(シュロ)を編んだ物が張ってある下駄
  7. 白木薹南部表りょうぐり下駄 5円50銭
  8. 黒塗り蝶貝入り棕櫚表りょうぐり下駄 4円40銭くらい……「りょうぐり」とは、前後の歯を同じ型にえぐった下駄
  9. 紳士用桐柾復興履き(フエルト裏付き) 2円、2円40銭の2種類
  10. 表布地フエルト2枚重ね草履 4円80銭くらい
『三越カタログ』巻末の注文用紙
資料2-1-8 『三越カタログ』巻末の注文用紙

カタログの巻末には注文書が綴じ込まれている。注文書の右側に「品名」「」「ご職業・男女・ご年齢」「ご想定価格」「お好みの要領(派手向き、または地味向きなど)」とある。カタログの掲載商品そのものを注文するのではなく、掲載商品を参考にしながら「これくらいの値段のこんな商品が欲しい」と伝えるための用紙だったようだ。

左端の注意書きをよく読むと、当時のやり取りの雰囲気が垣間見える。

  • ご注文の際、代金お払い込みのお方様へは、書留小包便にてご送付申し上げます。
  • お払い込みなきお方様へは代金引換小包便にてお届け申します。
  • おあつらえ物は前金またはお手付き金をあらかじめお送り願います。
  • ご注文品の容積または重量が小包郵便規定以外なれば、鉄道便にてお送り申し上げます。
  • お指図通りの品、売り切れの節は、最も似寄りの品を選びお送り申し上げますゆえ、ご一覧の上でお気に召されずば代金引換ならざる書留小包便にてお戻しを願います。
  • ご送金はすべて東京駿河町郵便局へあててお払い込み下されとう存じます。
  • 振替貯金なれば無手数料でありますから、お急ぎでないときは至極便利であります。
  • 三越の振替口座は東京300番でございます。
  • 振替のご送金は至極安全でありますから、いちいち着金のご案内は差し上げませぬ。
  • 電報でご注文をお発しの節は、必ずご尊名をお示し下されたく、また、電信為替にてご送金の際はその旨別にご打電願わしう存じます。

1911年(明治44年)電話受注、頒布会を開始

三越呉服店は1911年(明治44年)、電話による受注を開始し、翌年には頒布会の始まりとなる「みつこしオモチャ会」を発足させた。「みつこしオモチャ会」は、毎月その月にふさわしい玩具を制作して会員に届けたもの(会費は1か月1円)。

三越呉服店は先進的な取り組みで国内の通販市場を牽引していった。

みつこしオモチャ会
資料2-2-1 「みつこしオモチャ会」
資料提供:三越伊勢丹ホールディングス
渡部 和章

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