ECサイトで商品を「買い物カゴ」に入れたものの購入には至らないケースは多い。こうした「カゴ落ちユーザー」への販促施策として注目されているのがリターゲティングメールだ。
ナビプラスはEC売上TOP500社におけるリターゲティングメールの導入に関する調査(前回調査を2015年10月に実施)を行い、2月22日に調査結果を公表した。
それによると、全500サイトにおけるリターゲティングメールの導入状況は、前回の34サイトから16サイト増(約1.5倍)の50サイトとなった。導入率は前回の7%から3ポイント増の10%。
リターゲティングメールの普及率
業種別(導入サイト数/導入率)では、アパレルが2倍(12サイト/24%)に増加。総合通販(8サイト/16%)、化粧品・健康食品(7サイト/14%)、家電/PC(6サイト/12%)、スポーツ用品(5サイト/10%)。
リターゲティングメールの業種別導入状況
ナビプラスによると、リターゲティングメールの配信タイミングは、1時間以内が最も開封率が高いというが、今回調査では16.1%にとどまっている。1日経過後に配信しているケースが50%で、1日以上経過してからの配信合計は75.8%にのぼる。
リターゲティングメールの配信タイミング(1通目)
ナビプラスはこうした状況を次のように指摘している。
配信タイミングについては、カート離脱後1時間以内の配信が最も購買に繋がったというデータ(SeeWhy社2013年調べ)があるのに対して、まだまだにメールを送るという観点では課題があることがわかりました。
サイト上の閲覧データと既存メール配信システムを連携する必要があるという点において、タイムリーにリターゲティングメールを送ることのハードルは高いが、NaviPlusリタゲメールをはじめ、低コスト・スピーディにそのハードルを越えられるツールの普及が進めば、よりユーザが喜ぶメールが増えることでしょう。
調査方法
- 調査対象:2015年夏 通販EC売上上位500サイト(参照:日本ネット経済新聞)
- 調査期間:2015年12月24日~2016年1月20日
- 調査手法:該当500サイトにてメール会員登録を行った上でサイトに訪問。買い物カゴに商品を投入後にサイトを離脱後、届いたメールの「件名」「内容」「配信タイミング」などから、どのような目的のメールをどのような意図を持って配信しているかを独自調査。
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オリジナル記事:「リターゲティングメール」がEC売上TOP500社にじわり浸透、「カゴ落ち対策」のいま
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