DXの現状と日本が抱える課題、デジタル競争力ランキングで日本は63か国中27位【NordVPN調べ】

「世界電子政府ランキング」で日本は14位。それぞれの国がデジタル化への課題を抱えていることが判明。

NordVPNは、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の現状と課題」を発表した。「IMD」(International Institute for Management Development:国際経営開発研究所)が公表する「世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook)」をベースに、海外と日本を比較しインフォグラフィックスで表した内容だ。

63か国・地域の「デジタル競争力ランキング」で日本は27位

「世界競争力年鑑」には、63か国・地域の「デジタル競争力ランキング」が掲載されている。デジタル競争力は「知識」「技術」「将来への備え」の3つの要素から構成されており、日本からは三菱総合研究所が統計データ収集を支援している。

「世界のデジタル競争力ランキング」を見ると、トップ3は「アメリカ」「シンガポール」「デンマーク」で、アメリカは2018年以降3年連続首位だった。アジア圏では韓国や台湾が上位に入っている。

一方、日本は27位。前年から4ランク順位がダウンしている。

世界競争力年鑑を発刊するIMDでは、学生対教師比率(高等教育)、モバイルブロードバンド普及率・ワイヤレスブロードバンド、世界のロボット占有率・ソフトウェアプライバシーでは、日本は首位または2位を獲得していると分析している。

1人当たりGDPが高い国のなかでの日本のデジタル競争力

次に、1人当たりのGDP(国内総生産)が2万ドル以上の国に絞り、デジタル競争力を見ると、ある程度の相関が見てとれる。1人当たりのGDPでは30位となっている日本は、デジタル競争力スコアで25位だ。

ただし、GDP27位の韓国・28位のイギリスなど、GDPが近い国であっても、デジタル競争力スコアでは、韓国8位・イギリス13位と、かなりの差が付いているケースもある。逆に、スペイン、チェコ、イタリアなどはデジタル競争力スコアは低い。各国それぞれにデジタル化の課題を抱えていることがわかる。

一方、2年ごとにUNDESA(国連経済社会局)が発表する、各国政府のデジタル化レベルをランキング化した「世界電子政府ランキング」では、「デンマーク」「韓国」「エストニア」がトップ3。日本は14位とそれなりに上位に位置している。韓国が2位に位置するのは、2006年に制定された「行政情報共同利用法」により、「行政情報共同利用システム」が生まれたことが評価されたためとみられる。

「世界電子政府ランキング」は、国連に加盟する193か国を対象に、「オンラインサービス」「通信基盤」「人材指標」の3つの指標から、EGDI(E-Government Development Index)を算出するものだが、日本は「オンラインサービス」11位、「通信基盤」6位、「人材指標」14位だった。

出典

  • World Economic Forum「Understanding the impact of digitalization on society」
  • 総務省「自治体のDX推進について」
  • 東京財団政策研究所 英国のPAYE(Pay As You Earn)に学ぶ所得情報のデジタル化
  • デジタル化がもたらすのは希望か、脅威か PwCコンサルティング合同会社
  • 内閣府 2020年度 年次経済財政報告
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