NeUと流通経済研究所がVR空間で商品棚評価の脳科学検証、POP訴求が最も有効に

脳活動と視線計測が同時にできるヘッドマウントディスプレー「NeU-VR」使い解析

脳科学の産業応用事業のNeU(ニュー)は、実在する食品スーパーで撮影した360度画像をVR(仮想現実)空間で視聴して調べた商品棚評価の検証結果を3月2日に公表した。POP(購買時点)広告で訴求した売り場が脳の無意識下で最も買いやすいことが分かった。

NeU-VRを用いた実験風景

検証はマーケティング研究機関の流通経済研究所と共同の取り組み。同研究所と食品・日用品メーカー、卸売業、小売業28社によるSMD共同研究機構が2月27日に行った検証結果をまとめた。

NeU-VRから見た商品棚

それによると、「関連商品を陳列した売り場」「陳列商品数を増やした売り場」「新商品を陳列した売り場」などの店頭施策を比較し、「POPで商品訴求した売り場」が最も買いやすい、という結果となった。

ToPologによるデータ解析画面

NeUは、東北大学の認知脳科学の知見と日立ハイテクの携帯型脳計測技術で2017年に設立。陳列棚から購入商品を決める心理過程は、ヘッドマウントディスプレー「NeU-VR」で前頭前野脳の活動と視線の動きを同時に計測し、AI(人工知能)機能があるVR用SaaS(サービスとしてのソフトウェア)の「ToPolog(トポログ)」でデータを解析した。

NeU-VRとToPologによる実験・AI化フロー
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