有楽町へよく行く人はビールをよく買う? 東京各エリアの時間帯ごとの変化を探る「東京生態マップ」【博報堂DYグループ調べ】
博報堂DYホールディングスのグループ横断型組織「デジタルロケーションメディア・ビジネスセンター」は、2019年度に続き「移動する生活者調査」を実施した。今回で3回目。
この調査では、東京の30エリアを複数回来訪している対象者を抽出し「訪問者」と定義した上で、移動に関する実態、商品/サービスの購入・利用状況・意識などを聴取。東京23区内のエリアごとに、訪問者の特性を明らかにすることを目指している。シナラシステムズジャパンの「Location Based Research」を活用することで、通信キャリアの膨大かつ高精度な位置情報を用いた分析を可能にしているとのこと。
年代・時間帯によって、エリアの人気商品/サービスは変化する
今回の調査結果からは、以下のような傾向が見られたという。
- エリアごとに、年代などの属性や外出・移動時間などで違いがある。
- エリアごとに、オンライン・オフラインを含め、ふだん購入する商品や利用するサービスに違いがある。
- 同じエリアでも、時間帯によって訪問者の特性が異なる。
この結果を踏まえ同センターは、エリアごとに来ている訪問者の特性を可視化した「東京生態マップ」を作成している。
たとえば、特定の年代の訪問者が多いエリアとして、一般的にも有名な「10代:原宿」に加え、「20代:後楽園・三越前・浅草・上野」「30代:表参道・代々木」「40代:飯田橋・三越前・有楽町・大手町・六本木」「50代:品川・飯田橋・代々木」「60代:御茶ノ水・新橋・銀座」などがあがっている。
一方で、「40代:飯田橋・三越前・有楽町・大手町・六本木」としてあがった各エリアについても、ふだん購入/利用している商品/サービスを見ると、傾向に違いがあり、「三越前:金融商品・チョコレート・アイス・タクシー」「有楽町:旅行サービス・ビール・日本酒/ワイン」「六本木:発泡酒・スーパーマーケット・調味料・美容整形」「浅草:ペットボトル/紙パックコーヒー・サプリメント・衣料用洗剤・機能性食品・保険商品」があがったという。
またこれらも時間帯により微妙に変化している。
なお平日の平均外出時間は約5.5時間で、昨年度の約5.4時間から微増。浅草(6.3h)・日本橋(6.1h)・新橋(6.0h)・新宿(5.9h)などのエリア訪問者は外出時間が平均よりも長かった。平日の平均移動時間は約1.5時間で、昨年度の約1.4時間から微増。表参道(1.8h)・新橋(1.7h)・六本木(1.7h)・大手町(1.6h)などのエリア訪問者は移動時間が平均よりも長かった。
こうした違いが生まれる要因だが、東京は「秋葉原=電気街」「神保町=書店」「合羽橋=飲食・料理器具」「日暮里=菓子・玩具」「浅草橋=布」など、地域ごとに問屋街が明確にわかれており、狭いエリアでも特徴がはっきりした街区であること、移動距離については、駅からの距離と移動する施設数などが理由として考えられる。
調査概要
- 【調査内容】移動する生活者調査 第三回(シナラシステムズジャパン社と協働)
- 【調査対象】東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県在住の15歳~69歳男女
- 【調査期間】2020年1月18日~23日
- 【集計サンプル数】3,000名(人口構成比×出現率で割付。「訪問者」を含む)
- 【「訪問者」の条件】下記の駅周辺500m以内のエリアに直近1か月で2回以上の来訪ログがある対象者(n=1,331)
三越前駅・上野駅・中目黒駅・代々木駅・六本木駅・北千住駅・原宿駅・品川駅・大手町駅・後楽園駅・御茶ノ水駅・恵比寿駅・新大久保駅・新宿駅・新橋駅・日比谷駅・有楽町駅・東京テレポート駅・東京駅・汐留駅・池袋駅・浅草駅・浜松町駅・渋谷駅・秋葉原駅・表参道駅・銀座駅・ 霞ケ関駅・飯田橋駅・高田馬場駅 - 【時間帯について】朝:5:00-11:00|昼:11:00-17:00|夜:17:00-23:00 | 深夜:23:00-5:00
- 【調査対象のエリア別年代属性・外出時間】
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