キャッシュレス決済、「QRコード決済」のみ導入している事業者が1割以上【ラクーンコマース調べ】
ラクーンコマースは、事業者を対象に「キャッシュレス決済の導入」に関するインターネット調査を実施した。同社が運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の会員小売店を含む事業者526人から回答が寄せられている。
7割以上がキャッシュレス決済を導入済み、基本スタイルは「クレカ+他方式」
「キャッシュレス決済」とは、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカードや金券、電子マネー、スマホ決済(主に○○PayなどのQRコード決済)といった、“現金以外の決済手段”を指す。「キャッシュレス決済の導入状況」をまず聞くと、73%の事業者が導入済みだった。
続いて「導入しているキャッシュレス決済(複数回答)」を導入済み事業者(383人)に聞くと、やはり1位は「クレジットカード」87%だったが、2位は「QRコード決済」69%が3位「電子マネー」36%を大きく上回った。導入のしやすさから、QRコード決済が急速に広がっていることが推察できる。
なお、全体の70%が複数の決済方法を併用。「クレジットカード」はかならず対応しており、そこに他の決済方法も追加している模様だ。一方で、「QRコード決済」のみを導入している事業者も、13%存在した。
キャッシュレス決済は売り上げに貢献していない?
「キャッシュレス決済が売り上げ全体の何割を占めるか」を聞くと、「1~10%未満」42%が断トツ。導入しているのに「0%」も4%ほど存在しており、活用状況は活発ではない。一方で「60%以上」9%が存在するなど、2極化が伺える。
そこで「キャッシュレス決済を導入して感じた効果」を聞いたが、こうした実状を反映してか、「特に効果は感じていない」56%が1位だった。「販売の機会損失が減った」30%、「客単価が上がった」19%などの効果をいかに伸ばすかが、事業者側の課題だ。
キャッシュレス決済を導入しないのは「必要ないから」「手数料が高い」
逆に、キャッシュレス決済を導入していない事業者(143人)に、その理由を聞くと、「自店には必要ないから」31%、「決済手数料が高いから」28%、「お客様のニーズがないから」26%などが上位。このへんは、取り扱う商品や客層、事業内容・規模によるだろう。また、自由記述で、キャッシュレス決済全体、10月より実施予定のポイント還元事業に対する意見を求めたところ、不安の声も多かったという。サービス提供者側がこうした要望をすくいとって、どうきめ細かく対応していくかが、今後のさらなる普及の鍵になると考えられる。
調査概要
- 【調査対象】全国47都道府県の事業者
- 【調査期間】2019年6月10日~20日
- 【有効回答者数】526人(回答者の87%がサービス業・小売業で、その他は飲食業・建設業・宿泊業・福祉業など。回答者の92%が従業員10名以下の小規模事業者)
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