生命保険業界のNPSトップ企業は? その決め手は?【NTTコム オンライン調べ】
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(以下「NTTコム オンライン」)は、生命保険13社の加入者を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPS(ネット・プロモーター・スコア)のベンチマーク調査を実施した。有効回答数は6,952件。
※NPS(Net Promoter Score)は顧客ロイヤルティを測る経営指標。https://webtan.impress.co.jp/l/6990
NPSトップはプルデンシャル生命。対象13社のうち9社が前年比でプラスに
生命保険業界13社のうち、NPSが最高値だったのはプルデンシャル生命で、−35.5ポイント。13社の平均は−50.3ポイントとなり、前年より2.1ポイント改善した。最下位の企業は−62.5ポイント。13社のうち9社はNPSが前年比でプラスとなっており、プルデンシャル生命を含む3社では5ポイント以上の上昇が見られた。
保険の種類別では、マイナス金利導入以降に販売が増えている「外貨建て保険」を所有する人のNPSが−27.8ポイントと最も高い値となった。プルデンシャル生命は本調査において、外貨建て保険所有者の割合が13社中もっとも高くなっており(2.7%)、このことも高いスコアにつながった要因のひとつと見られる。
推奨度「5」の自由記述分析から浮かび上がる「商品への理解不足」
この調査においては、回答者全体の40.5%が推奨度として「5」を選択していたという。回答者が推奨度を「5」とした理由(自由記述)を分析したところ、約4人に1人が、その理由として「商品内容がよくわからない」、「説明できるほど知らない」、「他社と比較したことがない」など自身の理解不足に関するコメントをしており、その結果、商品の評価や推奨にまで至らないようすがうかがわれたとのこと。
また、「加入したきり何も接点がないのでわからない」、「何年か経過すると担当の人から連絡が来なくなった」といったコメントも見られたことから、NTTコム オンラインでは「商品理解を促進するアフターフォローの不足も、顧客ロイヤルティを押し下げる一因となっていた」と分析している。
アフターフォローの有無でNPSに差。定期的なフォローが重要に
加入している生命保険会社からのアフターフォローの有無を聞いたところ、アフターフォローを受けているユーザーは全体の64.6%であった。
アフターフォローの有無でセグメントしてNPSの平均スコアを比較すると、アフターフォローを受けていないユーザーのNPS平均が−64.6ポイントだったのに対し、アフターフォローを受けているユーザーは同−42.7ポイントと、20ポイント以上高い結果となった。
また、アフターフォローを受けているユーザーの中でも、不定期なアフターフォローの場合は同−52.6ポイント、定期的なアフターフォローを受けている場合は同−31.2ポイントと、頻度によって大きな差が見られたとのこと。
推奨度が高いほど継続利用意向も高い
「今後も対象の生命保険を利用したいか?」を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度10もしくは9)は平均9.5ポイント、「中立者」(同8、7)は平均7.8ポイント、「批判者」(同6〜0)は平均5.7ポイントとなり、推奨度が高いほど継続意向が高い結果となった。
調査概要
- 【調査対象企業】アクサ生命、アフラック、オリックス生命、かんぽ生命、住友生命、ソニー生命、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命、第一生命、東京海上日動あんしん生命、日本生命、プルデンシャル生命、明治安田生命、メットライフ生命の13社
- 【調査対象】インターネット調査モニターのうち、上記生命保険加入者
- 【調査方法】インターネット調査(ネットリサーチ)、非公開型
- 【調査時期】2018年5月9日~5月18日
- 【回答者数】6,952名
- 【回答者属性】男性:53.9%、女性:46.1%
20代以下:7.8%
30代:14.9%
40代:21.3%
50代:19.4%
60代以上:36.7%
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