国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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サーバー完全ダウンで503を返せない、そんなときはどうする?

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サーバー完全ダウンで503を返せない、そんなときはどうする?
別サーバーで返す (John Mueller on Twitter) 海外情報

サイトのメンテナンスやトラブル発生時には、404や301/302ではなく503のHTTPステータスコードを返すようにサーバーを構成するのが鉄則だ。さもないと、検索エンジンのインデックスに悪影響を及ぼすことがある。

だが、そもそもサーバーが完全にダウンしてしまい503を返すことすらできない深刻なトラブルに見舞われることもありうる。そんなケースの対処方法をグーグルのジョン・ミューラー氏がアドバイスした。次のようにして、503を返すことができるサーバーを本環境サーバーとは別に立てるのだ:

  1. 別のサーバーを用意し、DNSの設定を変更してサイトのドメイン名がそのサーバーを向くようにする。

  2. 用意したサーバーで、どんなURLへのアクセスにも503を返すようにする。

  3. ページのコンテンツとしては、一時的にサービス停止中であることを示すメッセージを見せるのが好ましい。

ただしこの対処法は、あくまでも暫定的なものだ。次のような注意点がある:

  • 503を返すことで検索結果(インデックス)に影響しないのは1~2日程度
  • それより長く503の状態が続くとインデックスから消え始める、これは避けられない
  • 再クロールできるようになればインデックスに戻り始める

503を返さなかったとしたら、検索に関わる問題がより早く具体化してしまう。ミューラー氏が示したのは、あくまでも検索インデックスがおかしくなってしまわないための応急処置だと認識しておこう。出血したときの簡易的な止血のようなものだ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • 技術がわかる人に伝えましょう

サーバートラブルでサイト復旧の見込みがたたない、そんなときはどうする?
Wayback Machineのアーカイブから復旧 (John Mueller on Twitter) 海外情報

サーバーが完全にダウンしたときの応急処置はともかく、復旧の見込みがたたずダウン状態が長期化しそうなときはどうしたらいいのだろうか? こんな最悪のケースについてもミューラー氏はアドバイスしてくれた。検索結果へのダメージを最小限に抑える方法だ。

考え方としては、必要最低限のページだけを復旧した一時的なサイトを構築するというものだ。そこに表示するコンテンツは、Wayback Machine(ウェイバック マシーン)を利用する。

  1. 静的なページを公開できるサーバーを準備する(動的なコンテンツを公開できなくても構わない)。

  2. 存在しないURLへのアクセスには、すべて503を返すようにする(404やリダイレクトは厳禁)。

  3. サイトのDNSをこのサーバーに向ける。

  4. トップページのキャッシュをWayback Machineから保存する。画像などのコンテンツもダウンロードしページを完全な状態に表示できるようにする。

  5. ダウンロードしたトップページ(と画像などのコンテンツ)準備したサーバーにアップロードする。

  6. トップページがとりあえず復活する。

  7. Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで、検索アクセスが多いページを調べる。

  8. 4と5の手順を繰り返して、アクセスが多いページを優先して復活させる(苦労するかもしれないがファイル名を以前とそろえる)。

気を付けたい点は次のとおりだ:

  • 存在しないURL(Wayback Machineから復旧しなかったページ)へのアクセスには、404ではなく503を返す
    (その表示では「サービス停止中、急いで復旧できるように対応しています」のような情報提供を記載し、ユーザーにわかりやすくする)
  • 重要なページから優先して復旧する
  • 正常時と同じ、正確なURLを設定する
  • 内部リンクが正常に機能するようにする

さらに言えば、Wayback Machineのキャッシュは最新とは限らないし、そもそもキャッシュがないこともありうる。そのため、どんな場合にも役立つ手法だとは言えない。

しかし、トップページや検索トラフィックの多いページが少しでも復旧できるのならば、検索エンジンのクローラーに対しても人間のユーザーに対しても何も表示できない状態が続くよりはマシだろう。

ミューラー氏が示した手順は基本となる枠組みだ。サイトの環境に応じてアレンジできるところはアレンジしてかまわない。また、JavaScript を多用したサイトや URL に多くのパラメータが付いたサイトでは応用が難しいだろう。それでも重要なページだけでも復旧できるかもしれない。

最終的にはバックアップデータからの復旧が求められる。しかしバックアップがないとか(そんなことはあってはならないのだが)、完全な復旧に相当の時間がかかるといった状況では暫定的なサイトの復旧として役立つはずだ。

★★★★☆
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UGCサイトのベストプラクティスをグーグル社員が解説
日本語字幕あり (Sustainable Monetized Websites on YouTube) 海外情報

ユーザー作成コンテンツ(UGC)とコミュニティの構築について、グーグルのオーロラ・モラレス氏とマーティン・スプリット氏が動画で解説した。

触れているトピックは次のとおりだ:

  • ユーザー作成コンテンツとは
  • コメント欄がサイトへどう影響するか
  • サイトフォーラムを管理する
  • 写真、動画、ファイルの共有
  • オンラインのマッチングサイトにおけるユーザー生成コンテンツ
  • ベストプラクティス&おすすめの方法

UGCサイトの運営者は視聴しておこう。

なお英語で話しているが、日本語字幕を利用できる。歯車マークから「字幕」を選び「日本語」を指定する。

日本語字幕の出し方
★★★★☆
  • UGCサイトのすべてのWeb担当者 必見!

URL検査ツールのインデックス登録リクエストの上限は何件?
決まった数はないらしい (John Mueller on Twitter) 海外情報

Search ConsoleのURL検査ツールには、URLのインデックス登録をリクエストする機能が付いている。ただし、この機能で登録をリクエストできる回数には1日あたりの上限がある。具体的には何回なのだろうか?

グーグルのジョン・ミューラー氏によれば、決まった回数が設定されているわけではないようだ。URL検査ツールの前身であるFetch as Googleのインデックス登録機能には、明確な基準が設定されていた。URL検査ツールでは、利用の仕方によって上限に達する条件が変わってくるということだろうか?

いずれにしても、URL検査ツールからのインデックス登録を一定期間に大量リクエストすることはできない。これには乱用を防ぐ目的もある。クロール対象のURLを一括でグーグルに知らせる際にはサイトマップを使うことをグーグルは推奨している。

★★★☆☆
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GA4でYouTube動画を計測する方法
動画マーケティングやってるなら設定したい (アユダンテ) 国内情報

Google アナリティクス4では、YouTube動画の利用状況を計測できる。アユダンテの藤田氏が具体的な計測方法を解説してくれた。説明しているのは次の項目だ。

  • Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)でYouTube動画計測を行う条件
  • YouTube動画の計測タイミング、イベント名、パラメータ名
  • レポーティングのための設定
  • レポート画面
  • コンバージョンの設定

YouTubeの動画をプロモーションやマーケティングに利用しているウェブ担当者も昨今では増えてきている。あなたもそのなかに含まれているなら、効果測定のために設定してみるといい。

なおGA4は、以前のGoogle アナリティクスと共存できる。YouTube計測のためにGA4を新たに導入したとしても、既存の計測には影響しないのでその点は安心していい。

★★★☆☆
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