【レポート】Web担当者Forumミーティング 2020 Spring

SNSとSEOでオウンドメディアの流入2倍、CV6倍に!マルチチャネル戦略のノウハウとは?

ユアマイスターのオウンドメディア編集長が、SNSとSEOで流入を2倍に、CVを6倍にした事例を通して、その戦略とTIPSを解説する。
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ユアマイスターは、ハウスクリーニングやリペア・メンテナンスの職人と消費者をつなぐサービスECプラットフォーム。オウンドメディアやSNSの取り組みでも業績を伸ばしている。Withコロナ時代の「おうち時間を大事に」という新しい価値観により、さらに躍進しそうな企業だ。

オンラインで行われた「Web担当者Forum ミーティング 2020 春」のセッションでは、オウンドメディアの支援を行っているFaber Companyの前田絵理氏が、成功の秘訣やノウハウを、ユアマイスターのオウンドメディア編集長 加瀬健吾氏に聞いた。

加瀬健吾氏と前田絵理氏
ユアマイスター オウンドメディア編集長 加瀬健吾氏(左)とFaber Company IMC部 マーケティングチーム 前田絵理氏(右)

SNS×SEOマルチチャネル戦略は自社コンテンツ強化から

ユアマイスターのビジネスは、オウンドメディア「YOURMYSTER STYLE(ユアマイスタースタイル)」やInstagram、TikTokといったSNSから、ユアマイスターのサービスサイトに流入してもらい、パートナーであるプロの職人にお仕事を依頼してもらうというもの。マーケティング部門の体制としては、チームの95%くらいはインターンで、若手が多いことが特徴だと加瀬氏はいう。

ユアマイスターのマルチチャネル戦略
オウンドメディアやSNSなど流入チャネルを分散(※PVやフォロワー数は2020年3月実績)

ユアマイスターがWebメディアやSNSに注力している理由を、加瀬氏、前田氏は次のように説明した。

サードパーティCookieの制限が話題になっているが、これからどんどん広告の施策は難しくなっていくだろうと思う。自社のコンテンツ強化が、マーケターにとっても会社にとっても使命だと思っている(加瀬氏)

マルチチャネル展開はリスク分散にもなる。さらに、SNSでバズを狙うのは難しいが、コツコツ投稿を続けることでポジティブなサイテーション(ネット上でWebサイト名や企業名などが言及されること)が増える傾向も。マーケティング全体としてもプラスに働くはず(前田氏)

今回の講演ではユアマイスターの取り組みの中でも、主にSNS、SEO、コンバージョン(CV)アップにおけるノウハウが公開された。まずSNSの取り組みについて、成功Tipsを紹介しよう。

SNSの成功Tips 3つ

SNS成功Tips1 “入魂”のお役立ちコンテンツを作る

「ウタマロせっけんをペーストにして洗ってみた」というInstagramコンテンツを例に紹介する。この投稿は、5,402いいね(2020年3月時点)を獲得している成功コンテンツだ。

SNSの成功例
ウタマロせっけんの活用方法を解説するInstagram投稿

見ての通り、「1投稿につき10枚のお役立ち画像」を載せて丁寧に解説していることが成功ポイントだという。

コンテンツの品質にこだわっており、一般的な企業が1投稿にかける制作時間は30分から1時間といわれているが、我々は4時間かけている(加瀬氏)

また、CM制作のように絵コンテを切って作り上げていくというより、実際にやってみた過程を撮影し、そこから画像を選んで組み合わせている。

せっけんを切ってみたら、見た目にもおもしろいし、洗うのが楽しくなった、というところを見せられる世界観を作るために、魂を込めて丁寧に作っている(加瀬氏)

SNS成功Tips2 TikTokコンテンツ作りは若者に任せる

TikTokコンテンツでは、もちろん「お役立ち」も必要だが、トレンドを捉えることがキモになる。

重要なのは制作をTikTok世代である若者に任せること(加瀬氏)

TikTokではコンテンツがどんどんレコメンドされてくるが、かなりパーソナライズされているそうだ。つまり、管理職である加瀬氏(30代)が見ているTikTokと、ボリューム層である若者(10代)が見ているTikTokはまったく別物という可能性がある。このため、コンテンツにどのような楽曲や企画を組み合わせるかは、若者に任せた方が効果は上がるのだという。

SNS成功Tips3 徹底したハッシュタグ分析を行う

SNSの活用で鍵になるのがハッシュタグの活用だ。

設定する数はInstagramの場合は30個ギチギチに入れ、TikTokは4~6個。ただ、カテゴリごとにチューンナップすることがもっと大事(加瀬氏)

SEOで検索キーワードの検索ボリュームを調べるように、ハッシュタグのボリュームを調べて、反響を逆算することが重要だ。ハッシュタグの無料調査ツールなどもあるのでそれらを活用すると効率的にできる。

ハッシュタグの理想の数

SEOの成功Tips 2つ

YOURMYSTER STYLEは流入の8割が自然検索と、SEOが重要な流入チャネルとなっている。例えば、「オキシクリーン」「エアコン掃除」「重曹」など、月間検索ボリューム10万前後のビッグキーワードでも検索結果上位となるコンテンツを連発しているという。そのSEO成功のポイントはどこにあるのか? エアコン掃除の記事を例に、Tips紹介が進められた。

SEO成功Tips1 1つの検索ニーズに1つの記事で応える

検索チャネルの強化には、良質なコンテンツが必要。ユーザーのニーズを理解してそれに応える、お役立ちコンテンツを目指すのが基本となる。ただし、ビッグワードで検索するユーザーニーズは多岐にわたる。多くのユーザーに応えるためには、多くの検索ニーズに応える必要がある。

どのようなニーズがあるかは顧客のリアルな声をきくのはもちろんだが、発想を広げるためのリサーチも必要だ。以下の3つのデータはWeb上で入手することができるし、ニーズ分析がしやすい。

  • サジェスト分析(検索窓にキーワードを入れてサジェストワードを調べる)
  • Q&A分析(Q&Aサイトでよく質問されている内容を見る)
  • 検索上位サイト分析(検索上位表示されているサイトを見てみる)

従来のYOURMYSTER STYLEはこれらの調査を手作業で行っていたため、SEO成果にはつながっていたが工数負荷も大きかったという。

そんな時間的負荷を軽減する目的で導入したのが、Faber Companyの提供するSEOツール「MIERUCA(ミエルカ)」だ。以下の図のように、検索ニーズの多さを“円の大きさ”、ニーズ同士の関連性を“円の近さ”でビジュアライズする。

検索ニーズがあるかを分析
ニーズの近いキーワード同士が近くに表示されるので分類しやすい

この図を読み解くと、「エアコン掃除」の周辺では大きく5つの検索ニーズがあるとわかった。

  • 「自分で掃除したい」
  • 「必要な道具を知りたい」
  • 「プロの業者を探したい」
  • 「掃除頻度を知りたい」
  • 「料金を知りたい」

ミエルカでは、それぞれのキーワードで自社コンテンツの検索順位状況を色分けで見ることもできる。さらには、ベンチマークしているメディアやサイトの状況も同時に確認できるので、メディアの方向性やコンテンツテーマを決める上でも有効だという。

大枠のユーザーニーズがわかったら、それぞれのニーズを満たすコンテンツを用意する。ニーズを網羅していくことはもちろん重要だが、1コンテンツにすべて詰め込もうとはしない。

1つのニーズに対して1つずつ記事を作るのが、ユーザビリティの視点でも大切な考え方(前田氏)

1ニーズ1記事
1ニーズに1記事を作る

SEO成功Tips2 読者目線のストーリーにする

エアコン掃除のコンテンツでは、掃除の必要性を理解してもらうためにも、リアルな画像と文章を盛り込んでページの下部まで読み進めてもらうように工夫したという。

たとえば、実際にエアコン掃除のプロによる掃除シーンを撮影、そのときの現場の状況などを詳細にコンテンツにしていくことで、実際に掃除をしているかのように読者に自分ゴトと感じてもらう。この時、加瀬氏が気を付けているのは「読者目線のストーリー」にすることだ。

読者がどのような心境で、どのような時間に、どのような体勢で見ているかまで想像して書く(加瀬氏)

ここで前田氏は、当事者目線の重要性を証明した実験例を提示。自社のミエルカブログ内で冒頭テキストやアイキャッチを当事者目線で改善したところ、コンテンツの熟読率が向上(画面上の赤い部分が増加)したという。こうしたユーザー行動の分析はFaber Companyの提供する「MIERUCAヒートマップ」を使うと安価で簡単にできる。

熟読率を上げる
冒頭テキストとアイキャッチの変更で熟読率が向上

CVまでの導線設計Tips2つ

YOURMYSTER STYLEのCVは、ECサイトへの遷移や問い合わせ。同様にエアコン掃除のコンテンツを使って、CVまでの導線設計のノウハウを紐解いていった。

CVアップ成功Tips1 ニーズ別エスコート

前述したミエルカのユーザーニーズ分析では、「エアコン掃除」周辺には主に5つのニーズがあったが、大きく分けると「プロに頼みたい」と「自分で掃除したい」の2つに分類できる。つまり、CVへの経路も2通りあると考えられる。

まず「プロに頼みたい」人は、そのままECサイトへエスコートするのが親切なので、わかりやすくページ冒頭にバナーを設置する。

「プロに頼みたい」ニーズには、「EC」へエスコート

一方、「自分で掃除したい」人の場合は、さらにニーズを分けることができる。はじめから自分で掃除する人もいれば、自分でやってみてだめだったらプロに頼むという人もいるかもしれない。そこで、加瀬氏はフェーズを進めるようにエスコートすることが大事だという。

「何がなんでもCVさせなければ」と考えるのではなく、CVするべき人、した方が幸せになれる人々をECにエスコートすることが大事(加瀬氏)

「自分で掃除したい」ニーズには、まずは「関連記事」へエスコート

CVアップ成功Tips2 “伝わる”バナーができるまでA/Bテスト

以下の図は、バナーを変えたことでCTR(クリック率)が倍になった例だ。ここでもユーザーニーズの理解が欠かせないという。

ABテストでブラッシュアップ
A/Bテストでバナーをブラッシュアップ

元のバナー(上)の問題点をあげるとすると、

スマホ画面で見ると小さくて何の画像かわからない
相場を知らないので、29,800円がお得なのかがわからない

そこで、改善後のバナー(下)のポイントとしては、

実際のプロのお仕事の写真1枚に変更
6,000円の割引というように、お得感をわかりやすく表現

などのようにA/Bテストを繰り返していく。「実は、商売っ気ない方が売れる!」という加瀬氏の言葉も印象的だ。

CVまで〝誘導〟するのでなく、必要な方をECサイトまで〝エスコート〟する意識でバナーを作るのが重要(加瀬氏)

◇◇◇

最後に、前田氏がSNS、SEO、CVアップのTipsを以下のようにまとめて、セッションを締めくくった。

SNS

  • インスタは入魂の4時間作品を投稿する
  • TikTokはトレンドネタがカギなのでネイティブ世代に任せる
  • ハッシュタグ分析を徹底する

SEO

  • たくさんの検索ニーズに1記事ずつ応える
  • 圧倒的な当事者(読者)目線でつくる

CVアップ

  • ニーズ別に適切なバナーでユーザーをエスコートする
  • バナーは季節やキャンペーン別に複数作ってA/Bテストする
  • ユーザーの気持ちを考え、商売っ気の強いコピーと画を封印する
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