Amazonでの新規顧客の獲得度合いを可視化せよ!
2019年4月19日発売の書籍『Amazon広告“打ち手”大全 最強の戦略77』の一部をWeb担で特別公開。
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ブランド新規
顧客指標を見逃すな
ROASとは別の軸でスポンサーブランド広告を評価できる
スポンサーブランド広告でのみ確認できるブランド新規顧客指標は、費用対効果とは違った側面から広告を評価することを可能にします。新規ユーザーの獲得に、より貢献した施策を探してみましょう。
「何が新規顧客の獲得に効いているのか?」を理解する
ブランド新規顧客指標〈※1〉とは、Amazonで販売している自社ブランドを広告経由で初めて購入したユーザーから生み出された、注文数や売上額などの数値のことです。本書執筆時点ではスポンサーブランド広告のみで計測される指標で、以下の4種類があります。
※1 ブランド新規顧客指標
2019年1月に登場した新しい指標。管理画面のデータは2018年11月1日以降で利用できる。それ以前を集計の開始日にしても、ブランド新規顧客指標は2018年11月1日を開始日として計算される。
- ブランド新規顧客の注文
- ブランド新規顧客による売上
- ブランド新規顧客による注文の割合(%)
- ブランド新規顧客による売上の割合(%)
実際の管理画面では以下の図のように表示されます〔図表32-1〕。これらを把握することで、キャンペーンごと、もしくはキャンペーン内のキーワードごとに、何が新規顧客の獲得に効いているのかが理解できるため、非常に有益です。スポンサーブランド広告ではぜひ見ておきたい指標といえます。
キャンペーンやキーワードを多面的に評価できる
ブランド新規顧客指標では、ユーザーの購買履歴を過去12か月間にわたってさかのぼり、そのブランドを購入していなければ新規顧客であるとみなします。活用法は大きく2つあります。
1つは、ある施策の目的が新規顧客の獲得であった場合、その達成度合いを測る指標としてシンプルに使えます。当初の仮説通りにユーザーを獲得できているのか、このまま運用を続けていいのかといった考察や議論に役立つでしょう。
もう1つは、ROASに代わる指標としてです。例えば、今までROASでしか評価していなかったキーワードをブランド新規顧客指標で比較すると、費用対効果では劣るが、新規獲得では優れたキーワードも出てきます。多面的な評価ができるようになり、新規顧客の獲得割合が多いキーワードに予算を寄せていくといった運用も、ロジカルに行えるようになるでしょう。(鳴海)
新規顧客の獲得度合いが可視化されることで、キャンペーンやキーワードが持つ費用対効果以外の価値がわかるようになります。ROASとあわせてチェックしていきましょう。
2019年4月19日発売の書籍『Amazon広告“打ち手"大全 最強の戦略77』をWeb担で一部公開中
ネット広告は「3強」の時代へ。
ECの本丸を攻略するための“打ち手"を先駆者が提案
Google広告(旧AdWords)、Facebook広告に続く運用型ネット広告として、「Amazon広告」(Amazon Advertising)が急成長しています。
その最大の強みは、Amazonが持つ圧倒的な規模の「購買データ」を利用できること。商品を買いたいユーザーが数多くアクセスし、実際に購入していくAmazonという場が広告プラットフォームとして魅力的であることは、もはや疑いようがありません。
また、Amazon広告では購買データに基づいたターゲティングにより、外部のメディアサイトやSNSに掲載した広告から、自社商品のAmazon詳細ページなどに集客することも可能です。顧客となりうるユーザーを幅広いサイトから的確に見つけて売り場に呼び込む、強力な販促手段として期待が高まっています。
本書では、コンサルタントとしてAmazon広告にいち早く取り組んできた著者が、Amazon広告の自社運用、および代理店に運用を依頼する際の具体的な“打ち手"を提案。前提として知っておくべき知識や心構えから、Amazon内の検索・ディスプレイ広告、Amazon外でのターゲティングやリマーケティング、広告の評価と拡大に向けた施策まで、成果につながるノウハウを体系的に解説していきます。
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