人間の行動には、「法則性」があると言われています。
これをうまく活用し、より良いページづくりをしてみましょう。
「アフォーダンス理論」とは
「アフォーダンス理論」とは、これまで体験してきたことにより、自分の中に価値づけられる情報(や、行動)のことをいいます。
例えば、ドアの形を見て、どちらの方向に開けると良いかがすぐにわかったり

初めて訪れた施設内でも、館内に設置されているサインを見ると、トイレがどこなのか、エスカレーターがどこなのか、わかりますよね?

ホームページで価値づけられていること (1)
テキストに下線がついているものはクリックできる
インターネット上では古くから「青く下線がついているテキストはクリックできる」と認識されています。
文章の中で、強調したいテキストについつい下線をつけてしまったりしがちですが、ホームページ上での下線は「リンク」を意識させてしまうため、避けた方が良いでしょう。

画像のまわりに線がついている場合も「クリックして拡大できる」といった意識を持っている人が多いでしょう。
ホームページで価値づけられていること (2)
立体感のある画像はクリックできる

上記①~③を見てみてください。
「健康診断について」とありますが、①は単なる見出しにも見えますね?
②は背景がグラデーションになっているため、「リンクボタンかも」という意識を与えていると思います。
③はさらに、白いフチとシャドウがついているため、「クリックできる」という印象を持たせています。
まとめ
人には潜在的な意識があり、長年培われた意識はなかなか変えることができません。
あなたのホームページを迷うことなく読み進み、目的を達成してもらえるようにするためには、こういった「もともと持っている意識や行動」を考慮したページづくりが重要となってきます。
人間は視界から8割近い情報を得ますので、会話ができないホームページ上でのこういった「おもてなし」は非常に重要なポイントになります。
このコーナーのコンテンツは、KDDI提供の情報サイト「はじめてWEB」掲載の「エキスパート(専門家)コラム」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしているものです。
※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました
バックナンバー
この記事の筆者
蝦名 晶子(えびな・あきこ)
ディーシーティーデザイン 代表
http://dct-design.net/
NPO法人あおもりIT活用サポートセンター 副理事長
http://aoit.jp/
生まれも育ちも青森県青森市。
ショッピングセンターでマーケティング・共同販促・広告・イベント企画・ディスプレイ等の販売促進に携わる。当時おつきあいのあったデザイナーやクリエイターに影響をうけ「何かをつくりあげる」ことに魅力を感じるようになり、2000年、「デザインを発注する側」から「デザインする側」へ転職。2004年に起業し、現在は『ユーザー目線での制作』『スピーディーに良いモノを』をモットーとし、Webサイトや紙媒体の企画から制作・活用提案など、運用全般を手がけている。2012年、青森県内の有志一同とNPO法人あおもりIT活用サポートセンターを設立。IT教育部会を担当し、ITに関わる人材育成に力を注いでいる。
筆者の人気記事
ホームページを「ちゃんと読んで」もらう2つのポイント「色が与える印象」と「見せる文字」
2018年3月16日 7:00
人間の短期記憶は7±2個まで――情報は並べすぎないほうが伝わりやすい!(第4回)
2017年10月13日 6:00
ストループ効果 : 色や情報の「干渉」を意識すると、Webページはわかりやすくなる
2016年4月7日 7:00
ツァイガルニック効果:人は、すべてが明かされていない未完成のものに興味をもつ
2016年5月13日 7:00
Webの情報を「いかに読みやすくするか」上級編は、色や余白を使った「グループ化」
2018年7月13日 7:00
Webページ内の情報を理解してもらいやすくするために、文字もレイアウトしよう!
2018年5月11日 7:00