ECサイトが眠らせている5つのリソースとは? 売り場を戦略的に管理し活性化する/ナビプラス
ECサイトを取り巻く環境が大きく変化している
高橋氏のセッションの内容を一言でまとめれば、「やみくもにお金や時間をかけなくても、使われていないリソースを利用しながら効果を出す方法がある」ということだ。セッションにおいては、主に次のテーマが言及された。
- ECサイトを取り巻く複数の変化
- 「戦略的な売り場管理」の必要性
- 売り場活性化の他社成功事例
- カギを握る「5つのリソース」
まず、ECを取り巻く複数の変化として、高橋氏が挙げたのは次の4点である。
- PC、スマートフォン、O2O、ソーシャルという形で、集客が多角化している。
- デバイス自体がボーダーレス化、つまりあらゆるシーンで用いられるようになっている。
- 商品の送料や発送スピード、返品の仕組みなどにユーザーのニーズが変わってきている。
- ユーザーのECリテラシーが高まってきている。
こうしたなかで、どのようにしてユーザーを満足させていくのか、あるいは競合と差別化をしていくのかが、ECサイトの運営に携わる企業にとって、大きな課題になっている。
現状で明確に差別化が図れていると言えるのは、資金力がある、あるいは店舗や物流のインフラが整っている、ある程度の規模の企業がほとんどであろう。しかし、それほど規模が大きくないECサイトであっても、前述のような変化が生じているなかでユーザーの満足度を上げていかなければ、生き残ることはできない。
手元のリソースでできる「戦略的な売り場管理」
集客から購入に至るECサイトのマーケティングプロセスは、通常、「集客」→「流入」→「(ユーザーが)検索」→「比較」→「カート投入」→「購入」という形になる。このプロセスのなかの各ポイントを経るごとに、ユーザーの数は目減りしていく。カートに商品を投入した後であっても、かなりの割合のユーザーが離脱してしまうということを、多くのECサイト関係者が日々実感していることだろう。
それにもかかわらず、集客後の離脱を防ぐために具体的で明確な施策を打ち立てている企業は、きわめて少ないのが実情ではないだろうか。そうした施策の必要性は十分に理解しているだろうが、実際にどのような手を打てばいいのかということになると、良い考えはなかなか思い浮かばないという企業が多いことだろう。
そうした企業に対してナビプラスが提案するのが、「戦略的な売り場管理」を実践するということである。これによって、ユーザーの満足度を上げ、ユーザーの「目減り」を最小化し、最終的な購入数を増やすことが可能になるというのだ。
それでは、同社が言う「戦略的な売り場管理」とは、どのようなことを指すのだろうか。具体的には、次のような施策だと高橋氏は例示する。
- 店頭でイベントを行う。
- POPを使ってユーザーの興味を喚起する。
- サンプリングを試してもらう。
- クーポンを配布する。
- タイムセールをする。
- 棚割りを考えてユーザーが商品を手にとりやすいようにする。
- 新商品や旬の商品を集めた特設コーナーを作るなど、カテゴリやジャンルが異なっても、一緒に買われやすいアイテム同士を一緒に陳列する。
これらのことは、リアル店舗では売り場づくりの基本とも言えることであろう。それと同様な売り場づくりを、ECサイトでも実践することが集客後の購入率を高めるポイントになっていくというのだ。高橋氏は、その柱となる施策として、次の2つを挙げる。
- ユーザーの購買意欲を刺激するコンテンツを用意する。
- 購買シナリオを支える最適なナビゲーションを提供する。
ナビプラスでは、これらを踏まえて「戦略的な売り場管理」のソリューションを提供している。高橋氏は、その具体的な事例として、マガシークや丸井といった大手企業のECサイトのほかソーシャルファッションコーディネートSNSサイト、大手旅行ポータルサイト、大手求人サイトを紹介した。同氏によれば、これらの成功事例は、次の5つのリソースが使われている点が共通しているという。
- 関係者の人的リソース(例えば、スタッフの生の声や写真など)
- ユーザーの声(いわゆる口コミ)
- アイテム・コンテンツの情報(カテゴリ情報やテキスト情報)
- ユーザーの行動履歴の情報
- ユーザーの属性情報
あらためて考えてみると、ECサイトの多くが、高橋氏が挙げた5つのリソースをすでに持っているのではないだろうか。しかし、これらのリソースを十分に活用できているケースは、それほど多くはない。ナビプラスは、いわば休眠資産化しているこれらのリソースを積極的に活用するソリューションをワンストップで提供しているという。
高橋氏は、次のように説いて講演を締めくくった。
ECサイトの売り場の活性化は、資金力やインフラが不足していたとしても、知恵や仕組みを使って実現することができます。もはや、集客だけにお金をかける時代は終わりました。外部ツールを賢く利用して、サイトや社内に眠っているリソースを有効活用し、購買意欲を刺激するコンテンツや、購買シナリオを支えるナビゲーションを作っていくことが多くのEC事業者が競合差別化を図るために残された道です。
ナビプラス株式会社 営業企画部
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