企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用の現場

メルマガは通勤時間帯、Twitterは電車待ち時間のアプローチ手段として駅ナカコンビニの集客に活用/NEWDAYS

駅周辺を中心にコンビニエンスストアを展開する「NEWDAYS」のTwitter活用について聞いた

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企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用

NEWDAYSは移動中に来店する方が多いので、お客様の滞留時間はかなり短いんです。電車の待ち時間など、携帯端末から気軽に利用できるメディアと相性が良いと思い、Twitterを始めました。

JR東日本の駅ナカを中心にコンビニエンスストア展開する「NEWDAYS」では、企業の公式Twitterアカウントとして@newdays_jpを運営している。同社では、通勤時間帯に携帯端末で情報収集をするユーザー向けに、2011年10月にTwitter運営を開始している。

コンビニ業界では多くの企業がTwitterを活用しているが、“駅ナカのコンビニ”という同社ならではのユーザーシナリオを想定した活用が垣間見えてくる。日々の運営体制や活用の目的はどこにあるのか、運営担当の綱島氏と企画した須藤氏に話を伺った。

@newdays_jpのプロフィール(データは2012年8月1日時点)
名称:NEWDAYS
NEWDAYS公式Twitter

ID@newdays_jp

自己紹介
【NEWDAYS公式Twitter】こんにちは! ND(NEWDAYSの略)のおススメ商品や日々の思いつきなどをうっかりB型くんとおしゃべりO型ちゃんコンビがつぶやきます。気軽に話しかけてくださいね!お問い合わせ・ご質問は http://jr-nd.jp/otoiawase.php までお願いします。

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Twitter活用の目的
目的買いユーザーへの情報提供ツールとして運営開始

まず、コンビニエンスストア「NEWDAYS」のコンセプトについて伺った。

綱島慎彦氏
株式会社JR東日本リテールネット
営業本部
マーケティング室
綱島 慎彦氏
須藤奈々氏
株式会社JR東日本リテールネット
営業本部
マーケティング室
副課長
須藤 奈々氏

NEWDAYSは、JR東日本の駅ナカをメインに約480店舗を展開するコンビニエンスストアです。30代から40代のサラリーマンやOLが主な利用者で、移動中の忙しい方がスムーズに購入できるSuica対応セルフレジなど、駅ナカという環境を活かしたサービスや品揃えを追求しています。

運営会社である当社は、駅ナカの小売業(物販)を主業務としていまして、対面販売式の小型店舗『KIOSK(キオスク)』はご存じの方も多いと思います。その他にも大型ターミナル駅を中心にお土産屋や本屋、雑貨屋も運営しています」(綱島氏)

Twitterの運営開始には、どのような目的があったのだろうか。

NEWDAYSは移動中に来店する方が多いので、お客様の滞留時間はかなり短いんです。店頭で新商品やキャンペーンの告知をしてもなかなか気づいてもらえないので、そこを改善するための取り組みとしてソーシャルメディアの活用を検討しました。当初はブログやFacebookも検討していましたが、電車の待ち時間などに携帯端末から気軽に利用できるメディアと相性が良いと思っていたので、Twitterを選びました」(綱島氏)

通勤途中など、移動中の利用シーンが多いNEWDAYSならではの選択理由だといえる。さらに、電車の待ち時間を想定したシナリオには、しっかりとした裏づけもあるようだ。

Twitterの運営には、メルマガの運用実績を参考にしました。NEWDAYSのメルマガは、お客様の声をもとに改善していった結果、朝6時と8時の2種類から配信時間を選べるようになっています。当店を頻繁にご利用いただく方は、通勤をされている方が多いので、朝に情報提供をすると瞬時に来店につながるんです。メルマガの次のステップとしてTwitterはいいなということで、まずは電車の待ち時間を想定することにしました。

他のコンビニではFacebookの活用も進んでいる。TwitterとともにFacebookも検討したというが、どのように捉えているのだろうか。

NEWDAYSは、目的と利便性で選ばれているコンビニでしょうから、Facebookやブログで情報を継続的にウォッチしたいと思っていただける方は、まだまだ少ないと思っています。他のソーシャルメディアの台頭も理解していますが、まずはNEWDAYSのウリで勝負できる場所、ということでTwitterを選びました。もちろん、今後はファンを増やす施策としてFacebookなども考えなければいけないと思っています」(須藤氏)

お客様に近い、リアル店舗の店長をTwitter担当に任命

Twitter運営開始時にはどのようなことを検討したのか、当時の企画について運営責任者である須藤氏に伺った。

グループ会社にTwitterアカウントを運営しているところがありましたので、まずは担当者にヒアリングをしました。Twitterは、一個人でも簡単に利用できるサービスですから、会社として公式に取り組むにあたって、どこまで準備すべきかというところを知りたかったんです。実際に聞いてみたところ、専用ツールを利用すればコンパクトな運営体制を組めることがわかったので、安心してスタートすることができました」(須藤氏)

その後、運営メンバーとして綱島氏をTwitter担当に任命したという。

企画と利用するツールは決まったのですが、実際の運営を1人で行うのは難しいと思い、綱島を含む2名の担当者をつけることにしました。Twitterは新しいツールですから、人選はある程度若い個性的な方がいいなという話はしましたけども、細かい指定まではしていません。ただ、実際に綱島に会った時に、お店の店長として日頃から若いスタッフと接していた経験が活かせそうだな、と安心して任せられると思いました」(須藤氏)

Twitter担当を任命されたとき、綱島氏はどんな気持ちだったのだろうか。

突然の辞令には驚きましたが、店舗の裏方として新しい販促支援ができるのはすごく面白いな、と思いました。店頭で働いていた頃は、お客様への情報提供に苦労していました。ポスターやポップをべたべた貼っていると、店内がごみごみとしてしまうんです。スタッフの声かけなども取り組んでいましたが、忙しい時間帯はお客様に声が届かなかったり、うるさいと感じられてしまうこともありました」(綱島氏)

公式アカウントを担当するにあたり、何か参考にした情報などはあったのだろうか。

当時はプライベートでもTwitterはやっていなかったですから、本は結構読みました。最初は古本屋で売っているような書籍を読んでいたのですが、3・11以降からTwitterの注目度や使い方が変わったということに気づき、新しい書籍も読むようにしました。Twitterアカウントで個人的に参考になったのは、ニッセンオンラインさん(@nissen)やイケア・ジャパンさん(@IKEA_jp_Anna)ですね。時事ネタの織り交ぜ方やアクティブサポートの仕方がうまいなと思い、今でもチェックしています」(綱島氏)

企業公式のTwitterアカウント運営において、個人としてのTwitterの経験やサポートセンターでの業務経験が活かされている場合は多い。今回、話を伺った綱島氏はどちらのタイプでもないが、実店舗という最も顧客に近い場所に立ち、スタッフや顧客とコミュニケーションしていた経験がTwitter活用の源泉になっていると言えるだろう。

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