Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座GAの「新規」と「リピーター」は「新規ユーザー」「リピートユーザー」ではない [第13回]
今回も引き続き、主要な「ディメンション」や「指標」と、それらを見るレポート群について解説する。
今回取り上げるのは「新規」と「リピーター」だ。「新規」「リピーター」と来れば、つい「新規ユーザー」や「リピートユーザー」のことかと想像してしまうが、じつはここに誤解の種がある。
Googleアナリティクスの「新規」と「リピーター」というのは、「ユーザー数」に関する指標ではなく、「訪問数」に関する指標なのだ。これもまた、前回の「ユーザー数」と同じく、アクセス解析に慣れている人ほど早とちりしがちな指標だ。知ってるつもりの人も、注意深く読み進めていただければと思う。
「新規」と「リピーター」を確認できるGoogleアナリティクスのレポート
今回は、これまでと説明の順番を変えて、最初にレポートから見ていこう。「新規」と「リピーター」は、[ユーザー]>[ユーザーの行動]>[新規とリピーター]レポート(図1)で確認できる。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする。
- メニューが開くので、[ユーザーの行動]をクリックし、開いたメニューから[新規とリピーター]をクリックする。
今操作していただいておわかりのように、「新規」と「リピーター」という指標は、「ユーザー」メニューの配下にある。このようなレポートの配置からも、「新規」と「リピーター」は「ユーザー数」を表すような指標に思いがちだが、じつは「訪問数」に関する指標なのだ。
上の図1はあるサイトの2012年3月の月間データで、全体の「訪問数」は6,424(図1の赤枠部分)である。
「新規」と「リピーター」の数値は、図1の青枠部分に表示されている。ここにある「New Visitor」が「新規」を、「Returning Visitor」が「リピーター」を表している。数値を見てみると、「新規」(New Visitor)が3,350、「リピーター」(Returning Visitor)が3,074とある。この数値を合計すると、3,350+3,074=6,424となり、全体の訪問数に合致する。かつ青枠部分のドロップダウンリストに表示された指標を見てもわかるとおり、「新規」と「リピーター」の単位として使われている指標は「訪問数」であることが理解できる。
これはじつに紛らわしい。
英語では「New Visitor」「Returning Visitor」というように、明らかに「人」を意識させる表現になっているし、日本語でも「リピーター」と言えば、普通は人を表す言葉だ。しかし、これは間違いなく「新規訪問」と「リピート訪問」の数なのだ。
図2は、前回解説した[ユーザー]>[サマリー]レポートだが、この画面の「訪問数」と「ユーザー数」を見ても、やはり「訪問数」は6,424、「ユーザー数」は3,934(青枠部分)となっていて、「新規」と「リピーター」が訪問ベースであることは間違いない。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする。
- メニューが開くので、[サマリー]をクリックする(図2赤枠部分)。
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