アカウントごとのリプライ・DMはカスタマーサービスが対応
アカウントごとのリプライ・DMはカスタマーサービスが対応
では、実際の運用方法ではどのような工夫をしているのか。ドクターシーラボでは、ブランドや部門別に合わせて10個もの企業アカウントを開設して運用している。
- ブランド別アカウント
- 部門別アカウント
- botアカウント
10種類のアカウントの内訳は、ブランド別のTwitterアカウントが3つ、商品開発部など各部門の最新情報を伝えるTwitterアカウントが6つ、CM連動の期間限定botアカウント「白のげるんちゃん」で、各ブランドや部門の広報担当が他の業務と兼任で1人ずつ担当している。ドクターシーラボのTwitter運用体制では、これらのTwitterアカウントに寄せられるリプライ・DMへの回答をカスタマーセンターが対応している点も特徴的だ。
「お客様からリプライ・DMをいただいた際のリプライは、普段お客様とコンタクトをとっているコンタクトセンターで返すような運用をしています。Twitter専用の人員を用意しているわけではなくて、コールセンターやメール対応も含めて兼任で担当しています
」
Twitterのメリットの1つとして、リアルタイムにコミュニケーションできる点が挙げられるが、営業時間外や夜間対応に関するルールはあるのだろうか。
「基本的にメールと同じルールでやっています。メール問い合わせについては、最低限の返信を24時間以内に行うようにというルールがあり、Twitterについても同様のルールで運用し、朝9時~夜9時までで対応するようにしています。今後チャットなどを入れるようになると、24時間対応にするのかどうかなど検討する必要があるとは思っています
」
関連するツイートを見かけたら個人アカウントで会話する
ドクターシーラボでは、公式アカウントへのリプライやDMへの対応だけでなく、ユーザーに直接コミュニケーションする場合もあるというが、そうした場合はブランド別のアカウントではなく個人アカウントを利用するケースが多いという。そのためか、昨今流行りの公式アカウントの軟式化には否定的で、公式アカウントは堅実であった方がいいと今は考えているようだ。
「たとえば、シャネルのTwitterアカウントの対応がゆるかったらブランドのファンとしてちょっと嫌じゃないですか。そう考えると、ドクターシーラボとしてはコミュニケーションをしっかりとった方がいいと思うんです。個人を出したいときは僕のアカウントでつぶやけばいいわけで
」
企業から話しかけるにしても、「ドクターシーラボ」とつぶやいているユーザーはかなりの数に上るだろう。そのなかでリプライする基準はあるのだろうか。
「たとえば、サイトにつながりにくいというツイートを見つけたときには、僕が個人アカウントで謝罪しているんです。他にも、サンプルが届いて喜んでいるツイートを見つけたときは、ぜひお試しください、と個人アカウントでつぶやくこともあります
」
また、商品に関連するツイートを見かけた際には、取締役の神戸氏(@CANBEatDCL)が個人アカウントでコミュニケーションをとっているという。
「(商品に対するネガティブなコメントにリプライをすると)、“ごめんなさい、そんなに文句言うつもりもなかったです”みたいなリプライが返ってきて、ああ、そんなに怒っていたわけではないんだと安心できることもあります。あとは商品の購入を迷っている人にはクチコミを紹介したりすると、“欲しくなったんで買っちゃいました”みたいなリプライをいただくこともありますね
」
こうしたTwitter活用のガイドラインはあるのだろうか。
「そこはトップが実践しているのでないですね。ただ、神戸は現場で発言している人はどうコンタクトしていいかわからないと思って見本を示しているのだと思います。トップがいろいろやることで、お客さんからお叱りを受けることもあるのですが、トップがやったら自分のツイートに自分で責任を取れるじゃないですか
」
肌トラブルに悩む人を社員のだれかが手助けできるように
フォロワー数を増やしていこうとは考えているのだろうか。
「取締役の神戸と話をしていたんですが、ドクターシーラボの企業理念は“肌トラブルに悩むすべての人々を救う”なので、理想でいうと地球上の70億人とコミュニケーションする必要があり、そこへ向かう最良のツールがTwitterだと感じているんです。公式アカウントだけじゃなくていいんですけど、少しでも肌トラブルみたいなのがあったときに、ドクターシーラボの社員のだれかが接することができればいいのかなと思っています
」
では、肌の悩みをツイートしている人を積極的にフォローしているのだろうか。
「今後はやろうと思っていますが、それも試行錯誤なんです。たとえばドクターシーラボ公式アカウントでは社名をつぶやいている人をこちらからフォローしていたんですけど、フォローすることでシーラボの話がしづらくなるかもしれない。だから今は、こちらから話しかけてみて、ユーザーさんからフォローいただいたらフォロー返しをするというのがルールです。今は順調に増えているので、有益な情報を流してさえいればいいと思います
」
ソーシャルもやってます!