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#2 会社の現在の目標に合わせて分析する

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#2 会社の現在の目標に合わせて分析する

さて次に目を向けるのは、統計情報のなかでも、会社の目標に直結したり役立ったりするものだ。人によっては、こちらのデータを優先順位のトップに据えることもあるが、私個人の考えとしては、異常のないデータは……問題なしだ。だから、私はまず問題のあるデータを特定し、理解してから、「その他のデータ」に目を向けるべきだと考えている。

「その他のデータ」とは、目標達成へ向かっているかどうかを会社に示してくれるデータのことだ。会社のロードマップを理解し、そこから外れないように導いてくれるデータを見抜いて抜き出せるかどうかは、あなたにかかっている。毎月1~2回、私は「探索」を始めるのだけれど、分析というのはたいていの場合、探してなんとかするべきものではない。では、重要なデータの分析に役立つ機能として、具体的にどんなものがあるのだろう?

アドバンスセグメントは、私が愛用するGAの機能の1つだ。この機能を利用することにより、さまざまな指標やディメンション、ユーザータイプ、変数をすばく相互参照できる。セグメントを保存すれば、複数のプロファイルで利用できる。だから、会社全体で注視し、取り組んでいる重要な指標がある場合、社員が簡単にログインして保存したセグメントで推移をチェックできる。この機能をこれから使うことを考えているなら、アドバンスセグメントについて解説した動画(英語)を見てみるといいだろう。

指標の視覚化は、私に言わせると、見過ごされがちな機能だ。GAには、多くの視覚化オプションが用意されているため、データをいろいろな角度から見ることができる。同じデータセットをさまざまな角度から見ることはきわめて大切だと私は考えている。経験から言って、そうすることで頭が刺激され、いろいろな関係性やトレンドなどを再考せざるを得なくなるからだ。

Google Analyticsにおける視覚化
GAの視覚化オプション。関係性を把握するのに、私は特に棒グラフを愛用している。

最後に、GAの加重並べ替え機能について触れておきたい。この機能は導入されて日が浅いため、おそらく利用していない人も多いことだろう。数か月にわたる要望の声を受けて、GAは選択した指標で並べ替えたリストを表示したうえで、最初に選択した指標を「固定」して2番目のフィルタを適用できる機能を提供するようになった。GAを導入していない場合、Dr. Peteが「加重並べ替え機能を自作する」という記事で、この機能を自作する方法を教えてくれている。これは、影響が最も大きいデータだけを分析したい場合に役に立つ。

GAの加重並べ替え機能。

#3 すべてのデータが有用とは限らない、引き際を知ろう

多くのWebアナリストにとって、これは難しい。数字に没頭し、直感が正しいことを実証しようと何時間も費やしていれば、ランナーズハイならぬ「データヘッドハイ」を味わえるかもしれない。

しかし、重要なのは、引き際をわきまえることだ。そう、その通り……降参しなさい、タオルを投げ入れなさい、分析の白旗を挙げなさいってこと。Webアナリティクスではすべてのデータを完璧に分析できるわけではない。本当に必要な情報がデータとして得られないことは多々ある。数字を変えることはできない。できないことはできない。分析の神様が勝つこともあれば、あなたが勝つこともある。あるがままを受け入れて、あきらめをつけよう。

手元に残るのは何か?

重要なデータだ。GA、Omnitureなどの分析パッケージにおける最大の難点は、供給されるデータが文字通り無限にあるということだ。会社の目標にしたがって分析の優先度を決め、あらゆる機能を自在に活用すれば、山積みになったデータの実体が見えてくる。

ではみなさん、ご唱和ください。「時間をかけていいのは、愛を返してくれるデータだけ」

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