実践編

どのパターンでも店舗誘導が効果を上げないただ1つの理由

どのパターンでも店舗誘導が効果を上げないただ1つの理由

このように、3つほどにパターン分けをしてみたが、アクセス解析から見ると、実際にはどのパターンのサイトもあまりうまく行っていない。店舗のページについては、ほぼ同じ解析結果になってしまう。

つまり、製品情報コーナーは多くの人に見られているのに、店舗のページは思うほどアクセスが伸びないといった状態だ。

これは実は理由がはっきりしている。各店舗の情報が不足しているためだ。多くのサイトで店舗情報のページは図のような構成のなかにある。

店舗情報のポジション
図2 店舗情報のポジション

顧客の側のイメージを浮かべてみよう。東京の人は割と気づかないが、地方の人間は自分のエリアの情報を表示するのに苦労している。「賃貸」とか「リフォーム」とか、一般名詞キーワードを入力して検索すると、東京の情報が上位に出てきやすい。店舗に行こうと思ってサーチエンジンで検索している人にとっては、別の地方の情報が出てきてもまったく役に立たないのである。

そこで、どうするか? 「賃貸 大阪」「リフォーム 仙台」といった形で地名を入れて検索をし直すのだ。これなら、地元の情報が出てくるので、役立つ検索結果になりやすい。もう検索者はこうした方法を良く知っている。「賃貸」「リフォーム」だけで探したのでは、役立つサイトが紹介されないとなれば仕方のないことだ。

さて、店舗に行きたい人は地名を織り込んだキーワードで検索している。にもかかわらず、企業ホームページ側としては、地名で検索されるとまったく紹介されないサイトが多いのだ。「店舗の情報が不足している」と先に書いたのは、この意味においてである。店舗紹介のページは各店舗1ページ、地図と営業時間だけ見られたら良いだろう、といった作りになると、その地名が出てくるページはその1ページだけ、ということになってしまうのだ。

地名で検索したときに上位に出てくるのは、実は小規模企業が多い。「リフォーム 仙台」で上位になるのは、仙台だけで営業している会社かもしれない。このサイトは、全ページがいわば仙台のサイトだ。多くのページが

仙台でリフォームするなら○○工務店

といったページタイトルになっていたり、全ページに会社の所在地などが入っていたりすると、全ページに「仙台」という文言が現れることになる。全国をカバーしている会社ほど、これができていないのである。全国規模のサイトの全ページに「仙台」「札幌」と地名を織り込むのは困難だ。

実は、店舗情報のサイトの多くで、もっともアクセスされるのは「新宿店」だ。これは大半のサイトで決まってそうなのだ。もうデータを見なくても当てられるほどの状況だ。なぜなら、このサイトにはもともと、東京の人が訪れることが非常に多く、逆に、店舗のある各地域の人はあまり訪れていないからだ。もちろん「新宿」エリアの顧客が訪れることも重要なのだが、他の店舗を利用しようという人たちがそもそも訪れていないのでは、仕方がないのだ。

しかも、日本地図や検索インターフェイスで店舗紹介を行っているために、サーチエンジンでより不利になっているのだ。検索プログラムを介し、データベースから情報を持ってくるタイプのページは、サーチエンジンから認知されるにはされるが、あまり上位表示しようとされない場合が多い。なぜなら、データベース検索型のサイトは情報内容がどんどん変わってしまうので、せっかく上位に紹介しても、中身が変わっていて、サーチエンジンの紹介内容と現状が合わず、サーチエンジン利用者からすると不満かもしれない。利用者が不満に思うことは、サーチエンジンは絶対にしないからだ。

多くのサイトでは、トップページから来た人が店舗を検索する、というイメージで作成されているが、トップページから来た人は会社名検索などで訪れることが多く、決まった店舗をすでに利用しているなどの理由で、店舗検索を必要としないことが多いのである。これではずっとサイトと訪問者がすれ違いを続けることになる。

店舗を求める人を獲得するために、アクセス解析をしてみよう

そこでまず原点に戻り、店舗コーナーがどんな人に活用されているかを見てみよう。狙いどおり、トップページから訪れる人に活用されているのかどうか?という点だ。業界によっては、トップから、先に商品ページを見て、そこから店舗に移動してもらわなければならない。訪問者がどのように行動しているか、を考えなければならない。

そこで、サイト全体の訪問者数を見てみよう。計算しやすいように10万人とすると、トップページから訪れるのはおそらく、3万人〜5万人。店舗コーナーのトップを訪れたのは何人だろうか。関連するページの訪問者数を整理してみよう。たとえば次のような状態かもしれない。

全体100,000人
トップ30,000人
店舗トップ5,000人

さらに次のページを見ると、

店舗検索3,000人
店舗ページの訪問数合計1,500人

といった状況だったとしよう。これでは、各店舗に到達した人は多い店で300人、少ないところでは数十人といったことになってしまうのは仕方がない。

では、1つの店舗に到達した人はどんな動機で訪れているだろうか? まず、アクセスの多い店舗、中ぐらいの店舗、少ない店舗、それぞれサンプルを1つずつ採りあげて、そのページに到達した人が、どんなページを入り口にして訪れたか、それは検索なのか、直接アクセスしてきたリピーターなのか、広告なのか、他サイトからのリンククリックなのか、訪問動機を見ていこう。検索であれば、必ずキーワードを調べておこう。Google Analyticsを使っているなら、この3つの店舗ページをゴールとして、コンバージョンの設定を行っておこう。これを見てみると、

アクセスの多い店舗ページ会社名検索とお気に入りからトップに来た人が多い
アクセスが中ぐらいの店舗「会社名+商品分野」検索からの訪問が多い
アクセスが少ない店舗ページ「商品分野+地名」検索からの訪問が多い

といった結果かもしれない。つまり、訪問者は偶然店舗のページに来て、何の気なしに検索していくのではない、アクセスの伸びない店舗に訪れる人はアクセスの多い店舗のページと動機が違うことが多いのである。

つまり、店舗ページの利用者を増やすためには、それぞれの動機の訪問者を増やさなければならない、ということで、これを「十把ひとからげ」にしていたのでは成果は出せないということなのだ。

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