私はWeb担の編集長という立場からか、講演の依頼を受けることが多く、最近では、大きなイベント、企業のセミナー、団体の勉強会など、さまざまな場で1月に1回ぐらいのペースでしゃべらせていただいています。
自分で言うのも何ですが、人前でしゃべるのは苦手ではないようで、セミナーが終わってから「勉強になりました」といったメールをいただくのは嬉しいものです。先日、セミナーを聞いたという方から直接お電話をいただいてびっくりしましたが、それもまたありがたいことです。
さて、最近では企業がリード獲得のためにセミナーを開催することも多く、また、ユーザー会を開いたりと、イベントが専門ではない人がセミナーを仕切ることも多いようです。また、ブログがきっかけで、特に講演をしたことのない人に講演依頼が来ることもあるでしょう。
そういったときにトラブルなくスムーズに良い講演を実現するために、事前に主催者と講演者が確認しておくべき点を整理してみましょう。
セミナーでしゃべる前(または講演を依頼する前)に確認しておくべき25のポイント
イベントについて
- イベント全体の正式名称と全体のテーマ
- どこで、いつ、何時から何時まで開催されるのか
- 主催者はだれで、何のためにイベントを開催するのか(収益、教育、コミュニティ、ブランディング、リード獲得など)
- イベントのWebサイトのURLとサイト公開予定日(ブログなどで告知するため)
来場者について
- 全体で何人ぐらい来て自分のセッションは何人ぐらい聞く予定なのか
- 職種、スキルレベル、経験年数など
- どんなモチベーションで参加するのか
- 積極的に質問するタイプか、受け身的に聞くタイプか
自分のセッションについて
- 予定されている講演時間と全体のなかの枠の位置(朝イチ、昼休み後、最後のほうなど)
- どんな「テーマ」と「切り口」を求めているのか(基本知識、実践情報、事例紹介、最新情報、海外情報、調査データ、まとめなど)
- イベントではほかにどんな人が講演し、同じ時間枠の他トラックや自分の前後にどんな人が出るのか
- Q&Aは自分のセッション内でやるのか、別途まとめてやるのか
その他
- 講演の対価は何か(必ずしも金銭である必要はないが遠距離の場合は交通費も考慮)
- 講演概要、写真、紹介文などは、いつまでにどうやって渡すのか(文字数やフォーマットも)
- 講演資料はいつまでに完成させるのか、事前チェックはあるのか、配付資料は主催者側で印刷してくれるのか
- 講演資料のデジタル版ダウンロードの仕組みは主催者側で用意してくれるのか
- プレゼン用のPCは持ち込みか、会場で用意する場合はOSやソフト名、バージョンなど
- プレゼン時にインターネット接続や音声再生は可能なのか
- マイクはスタンド、手持ち、ピンマイクのどれなのか
- レーザーポインタなどは用意してくれるのか
- 主催者側でタイムキーパーを用意して時間を知らせてくれるのか
- 録音や録画はするのか、するならばどのように公開する予定なのか
- 当日の自分の入り時間とリハーサル時間
- 自社のセールス資料など配付してもらえるのか
- 関係者を何人まで招待していいのか
講演する側としては、こういった点が明確になっていれば、より参加者の役に立ち喜んでもらえる講演内容に調整しやすくなります。
何回もセミナーを開催している組織ならば、こういったことがまとめられていて講演依頼書のフォーマットになっていることもありますが、まだまだ打ち合わせ時に質問しないと教えてもらえないことも多いようです。
セミナーであれイベントであれ、講演を依頼する側であれ受ける側であれ、それぞれがここで示したような項目を確認しておくと、来場者にとってより良い場にできるのではないでしょうか。
これ以外にも「これを確認しておいたほうがいいよ」という項目がありましたら、ぜひ教えてください。
この記事は、メールマガジン「Web担ウィークリー」やINTERNET Watchの「週刊 Web担当者フォーラム通信」に掲載されたコラムをWeb担サイト上に再掲したものです。
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