成功と失敗を分けるSEMの見極め力

第5回 SEO業者はどうやって選ぶ?

SEMの見極め力タイトル

第5回 SEO業者はどうやって選ぶ?

小林 範子(株式会社セプテーニ)

多くの企業が取り組み出したSEM(検索エンジンマーケティング)は、発展途上の分野でもあるため、確固としたセオリーが存在しない。SEMを行う上で担当者が直面するさまざまな判断・選択について、その見極めのポイントを専門家がアドバイスしていく。

正解のないSEO、それでも
業者を選ぶポイントは2つ

SEOの専門業者は、日々検索エンジンの動向を調査・研究し、また検索エンジンからのリリース情報や海外のブログ情報など、多方面から情報収集を行い、検証を行っている。そのうえで、各社が独自の方法で、上位表示の施策を編み出しているのだ。そのため、SEOの手段はさまざまだし、どれが一番正しいと断定することもなかなかできない。

では、いったいSEOを検討しているWeb担当者は、何を基準にして業者を選定すればよいだろうか?

複数の業者に話を聞いてみると、それぞれ主張するポイントが異なっていたり、細かいポイントで説明が異なっていたり、といったことが必ず起こる。また業者ごとに、独自の手法については企業秘密となる部分も多く、すべてを公にすることが難しいという点もあるため、より判断に迷うのではないだろうか。

SEO業者を選定するにあたって、まずは、SEOの目的を明確にしておく必要がある。その目的に合った対策が可能な業者を選定する必要があるからだ。

SEOの目的(目標)としては、「検索エンジンへの最適化」と「検索結果での上位表示」の2段階に分けて考えることができる。以下、それぞれのポイントを解説する。

資料1 実施しているアクセス誘導対策[2005年-2006年]
©Access Media/impress R&D, 2006
(『インターネット白書 2006』財団法人インターネット協会監修、インプレスR&D発行)
現在実施しているウェブサイトのアクセス誘導対策では、「紙メディアにURLを記載して誘導」が最も高いが、第2位には「SEO」が入っている。もはやSEO抜きのアクセス誘導はあり得ないのだ。

目的:検索エンジン最適化
→幅広い知識重視で

SEOサービスを「検索エンジン最適化サービス」と位置づけるのであれば、必ずしも特定のキーワードで上位表示させることが使命とはならない。ウェブサイトの構造上の問題点や、コーディングの問題点を改善し、検索エンジンがウェブサイトを正しく認識し、正当に評価できるような状態にすることが、とりあえずの目的(目標)となる。SEO競争が激化している一方で、こうした基本的な最適化ができていないウェブサイトというのもまだ多数あり、必要不可欠な作業であるのだ。

場合によっては、全面的なリニューアルも視野に入れた形で検討する必要があるので、「最適化」だけを目的とするのであれば、SEOに強いウェブ制作会社に委託するとよい。

選定のポイントとしては、以下の3点があげられる。

  1. ウェブ標準(特にW3Cの推奨する仕様)に準拠した、正しいHTMLコーディングの知識をもっていること

    ウェブ標準を守ることで、合理的な構造をもったウェブサイトを自然と制作することとなる。必ずしも完全に準拠したサイトでなくてもよいが、「ウェブ制作会社」と名乗っていても、実はこうした知識をもち合わせていない会社も結構あるので、要注意である。実績を見せてもらい確認するのがいいだろう。

  2. Yahoo!やGoogleが提供している、検索エンジン対策の手法を把握していること

    ディレクトリ構造の組み方や、転送設定の方法、動的ページの注意点など、検索エンジンが指示するとおりに行われていないと、ロボットがまともにクロールできなかったり、クロールしてもインデックスされなかったりする場合があり、これは非常に大きなハンディキャップとなってしまう。

    Yahoo!もGoogleはそれぞれ、ウェブ製作者向けに検索エンジンに最適化させるための指針を公開しているので、この内容を把握し、問題点を見つけ出す能力をもっている必要がある。

  3. 基本的なSEOの知識をもっていること

    基本的なSEOの知識とは、「タグの有効活用」「サイト内リンクの有効活用」「適切なサイトテーマの設計」など、どのSEOマニュアル本でも共通に言われている、ごく一般的な知識でいい。

目的:アクセスアップ
→上位表示の実績重視で

「最適化されただけで満足」というウェブ担当者は少ないのが現実だろう。実際のところ、検索結果の上位にウェブサイトを表示させ、アクセスや成果を増やすことを目的(目標)とする、「検索エンジン上位表示サービス」としてのSEOサービスを求める担当者は多いだろう。

ウェブサイトへのアクセスを増やすためには、検索数の多いビッグワードで、できるだけ上位に表示させることが、SEO業者の使命となる。この場合、キーワード選定から具体的な施策まで独自のノウハウをもち、ビッグワードでの上位表示実績をもっているSEOの専門業者でなければいけない。ウンチクを語って終りではなく、“しっかりと結果を出せる業者”ということだが、選定のポイントとしては以下の2点があげられる。

  1. 費用対効果まで視野に入れた提案ができること

    たとえば、成果報酬型だからといって費用対効果が高いとは限らない。成果報酬金を満額払った場合に、その費用に見合ったアクセスが稼げるかどうかのシミュレーションが必要である。

    月間検索数、クリック率、CPC(クリック単価)を元にしたシミュレーションは、リスティング広告では普通に行われているので、リスティング広告の代理店も兼ねているSEO業者は、こうした費用対効果算出のノウハウが高いはずだ。

  2. ビッグワードでの上位表示実績を多数もっていること

    費用対効果の算出は、上位表示できることが前提であり、その実力がないSEO業者では意味がない。この見極めは、実績を見るのが一番である。たとえば、対策内容を詳しく聞いても、上位表示できるかどうかまでは判断できない。それぞれのSEO業者が独自の手法をもって主張するため、SEOの専門家でもない限り見極めることは難しい。

    しかし対策キーワードの順位実績であれば、たいていの業者は出してくれるはずである。その際に気を付けなければいけないのは、その実績が昔のものではないか、ということである。数年前と現在とでは、SEOの難易度はまったく異なる。数年前の実績ではなく、SEO競争の激化している直近半年以内での実績を確認する必要がある。

資料2 効果が高いと思うアクセス誘導対策[2005年-2006年]
©Access Media/impress R&D, 2006
(『インターネット白書 2006』財団法人インターネット協会監修、インプレスR&D発行)
資料1で見たとおり、現実に行っている施策の1位は「紙メディア(雑誌広告やチラシ)にURLを記載して誘導」だが、効果が高いと思うアクセス誘導対策の調査結果では「SEO」が1位となっている。

見極めのポイント

  1. まずSEOの目的(目標)を考え、そのうえで業者を選ぶ。
  2. 最適化だけを目的とするのであれば、SEOやコーディングの知識が豊富な制作会社を選ぶ。
  3. ウェブサイトへのアクセスや成果を増やすなら、費用対効果と上位実績を重視してSEO専門業者を選ぶ。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウVol.5』 掲載の記事です。

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