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Web 2.0にまだまだ無縁の業界は存在する。つまり……

検索エンジンマーケティングとハイテクの世界に住む私たちにとって、「Web 2.0」という言葉は空気のようにありふれた存在だわ。私たちは、ウェブコミュニティやソーシャルメディアサイト、ユーザー生成コンテンツ、コラボレーションなどといったものに精力を注ぎ込んでいるし、Web 2.0 Validatorbullshitrsporkkなど、Web 2.0をネタにしたお遊びサイトを作ることだってある。だけど、自分たちの働いている業界がほんとにちっぽけなもので、よそのウェブ企業の多くが、10年前のWeb 1.0の穴にはまり込んだまま身動きできないってことを、つい忘れてしまいがちなのよね。

たとえば、釣り業界を見てみましょう。FLW Outdoorsによると、7歳以上の米国人で釣りをする人は4400万人以上いるそうよ。これは、米国人が好むスポーツの第5位ですって(ちなみに上位4つは、ウォーキング、キャンプ、水泳、マシンエクササイズ)。そして、釣り人の33%はくつろぐのが目的で、25%は友人や家族と一緒の時間を過ごすのが目的なんだって。

釣り業界はとっても儲かるの――釣り人たちは、釣行、釣具、ライセンス、会費、雑誌、トーナメントなどに年間350億ドル以上も使っている。だから、釣具を販売したり、釣り情報や釣りのトーナメントに関する情報を提供したりするサイトが何百万もあるのは、当然のことよね。でも、そんなに多い釣り関係のサイトの中で、ユーザーも参加できるWeb 2.0的手法を取り入れているサイトを探し出すのは、とっても大変なことなのよ。

釣り市場で人気の高い上位10サイトのうち(Hitwiseが調べた2007年5月のランキングより、記事最後の表を参照)、4つのサイトはほぼ同じレイアウトなの(その4サイトっていうのは、Cabela's、Bass Pro Shops、Lake-Link、Orvisで、みんなトップ10の中の小売サイトよ)。残る6つ(wildlifelicense.com、michigan-sportsman.com、Outdoor Minnesota、Walleye Central、landbigfish.com、そしてFish Sniffer Onlineっていう残念な感じの名前のサイト)ときたら、派手なGIFアニメや90年代後半の色使い、それにフレームだらけな上、著作権表示は期限切れ。

信じ難いことだけど、このサイトが釣り市場で5位の月間シェア(2.44%)を持っているのよ。
信じ難いことだけど、このサイトが釣り市場で5位の月間シェア(2.44%)を持っているのよ。

「fishing」というキーワードを使ってGoogleで検索すると、その名にふさわしく2番目に登場するfishing.com(1番目はもちろんWikipedia)でさえ、一昔前のインターネットにタイムスリップしたようなデザインだわ。

Fishing.com

私はね、釣具販売サイトがThreadlessEtsyのような外観を取り入れるべきだとか、釣り情報のサイトがすべてライムグリーンのカラーパレットや大きな3Dアイコンや星型のラベル(どんなものか知りたければ、Web 2.0 how-to design style guideというサイトを見てね)を取り入れるべきだとか言ってるわけじゃないの。結局のところ、釣りっていうのは素朴な野外活動なんだから、サイトがデザインに凝るあまり、利用者を遠ざけるような真似はすべきじゃない。大事なのは、こういったサイト(ほかのさまざまな業界のサイトもだけど)にだって、ユーザー中心のインターネットという新しい風潮に追いついて、その見返りを手に入れる機会が明らかにあるはずだってことだけなの。

考えてもみてよ。ユーザーが投稿してくれた釣果ポイントをGoogleマップで表示できたら、自分のサイトにとってどれほど有用かしら? あるいは、いろんな釣具をユーザーに評価してもらえるとしたら? そして、さまざまな釣りトーナメントのランキングをリアルタイムに更新できるとしたら? Web 2.0というのは、単なるデザインの話じゃなくて、ユーザー参加ということなのよ。新しい境地に踏み込み、今いるユーザーや顧客には、今まで以上の質の高いユーザー体験を提供すると同時に優れた機能と清潔感のある近代的なデザインで新規ユーザーを惹きつけるアクションは、ハイテクとは縁のない業界だからといって関係ない理由なんか見当たらないわ。

最後に、釣り業界では何もかもが手遅れじゃないという話で締めくくりましょう。オンラインで釣りのトーナメントを開催し、コミュニティ機能も備えたBounty Fishingというサイトは、ネット上の釣り業界にWeb 2.0を取り入れようとしていて、これまでのところ、とてもうまく行っているように見える。デザインは素敵だし、革新的なトーナメントの仕組みも備えている。会員専用のコーナーでは、写真をアップロードして共有できるし、記事も投稿できるし、別の会員と友達になることもできるのよ。そしてトーナメントの受賞者と、受賞対象となった獲物を表示するインタラクティブなBounty Mapもあるわ。現時点でBounty Fishingが成功を収めるかどうか口にするのは時期尚早だけれど、インターネットにおけるWeb 2.0とユーザー生成コンテンツという時代の流れに追いつこうと注いだ努力には、感銘を受けたわ。ほかの業界も、関心を持って後に続いてほしいと願うばかりだわ。利用者のためにも、ウェブの見苦しさを減らすためにもね(笑)。

Bounty Fishing
◇◇◇

Randの追記:この件に関して事情を明らかにしておこう。長年にわたってSEOmozにブログを投稿してくれているGuillaume Bouchard氏はNVI Solutionsに勤務しており、そのNVIはBounty Fishingサイトのマーケティングを担当している。そしてさらに言うなら、NVIはSEOmozの顧客でもある。

ついでに、rebeccaが本文で触れたHitwiseの集計データも掲載しておこう。

スポーツ/フィッシング分野の月間米国ビジター数シェア:2007年5月のランキング
スポーツ/フィッシング分野の月間米国ビジター数シェア
注記:掲載したHitwiseのデータは、Hitwiseの調査サンプルグループである米国のインターネットユーザー1000万人がサイトを訪れた数の市場シェアで、該当ドメインあるいは該当分野におけるトラフィックの割合をパーセントで表したものです。Hitwiseは常時100万に及ぶ個別サイトについて、大規模サイトのサブドメインまで含めてランク付けを行っています。各ウェブサイトは、主題や内容、そして市場の方向性や競合関係に基づいて業界別に分類しています。
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