とっても高いけどすっごくイケてるHitwiseの分析ツール
私はこの1週間、「The Professional's Keyword Research Guide」(有料コンテンツとしてただいま提供中)の最後の仕上げに没頭していたの。無事校了して、今日の午後はHitwiseのBill Tancer氏と語り合い、楽しい時間を過ごしたわ。Billは、同社の主力製品としてCompetitive Intelligenceツールを細かく紹介してくれた(SEOmozのキーワードリサーチガイドでも、Bill曰くもっと「初心者向け」のツールKeyword Intelligenceを取り上げているのよ)。
2月の間中、夜も昼もなくキーワード調査ツールのことばかり考えていたせいなのかもしれないけど、BillによるHitwiseの目玉製品の説明は、今まで体験した製品デモの中でも、一番興味深いものだったわ(Bill、そう、灯台もと暗しだね)。
ともあれHitwiseのツールは、非常に説得力のあるデータを沢山提供してくれるの。ウェブサイト単独のものはもちろん、業界や検索キーワードについて、さまざまな報告を作成できる。その例として、www.amazon.comを入力してドロップダウンメニューから「検索語」を選択し、どんなキーワードや語句がトラフィックを生んでいるのか調べてみたのよ。
これら検索語の1つ(たとえば「books」)をクリックすると、「books」の検索で最も多くのトラフィックを得た上位10サイトや、「books」を含む検索フレーズで最も多かったもの、そして検索エンジン別のシェアや、業種別シェアなど、この検索語について、2007年2月24日までの4週間分の詳細な分析情報を表示してくれたわ。
さらに、Google Trends風のチャートを使い、検索語を比較して相対的な人気の度合いを調べることもできる。ここでは、「prom dresses(卒業パーティ用ドレス)」(Billは卒業パーティドレスに不自然なほど執着していることを告白してくれたの。もちろん純粋に検索関連の見地からね。少なくとも私はそう思いたい)と「wedding dresses(ウェディングドレス)」を過去1か月半で比較してみたのよ。
Billがデモンストレーションできたのは、ここまでだったので、これ以上Hitwiseのツールを試してみることはできなかったの(Randのバカ、彼の「仕事」ぶりも間が抜けてるわ)。ほかにも検索語アドバイス、検索語分析、検索語の格差分析、そしてキーワードやドメインネームによるサイト抽出、ユーザー構成など、チェックすべき機能が数多くあったし、すごいチャートもたくさんあったな。Hitwiseのツールは、事実上あらゆる種類の競争的分析による比較ができるから、これにはまってしまうのは、おそらくとってもたやすい(そして危険な)ことだわ。
ここからは欠点を挙げていくけど、われらがSEOmozのCEOであるRandが不満に感じていたとおり、Hitwiseのツールは厳密な数字(ハードデータ)を出さないの。ツールが示すのは相対的なものばかり。「これこれのキーワードの検索数はX回で、一方しかじかのキーワードの検索数はY回だった」といったことはしない。Randったらこの点に不満を抱いているのよ。なぜならHitwiseがハードデータを持っていると知ってるから。だったらなぜ、それを提供しないのってね。
Hitwiseのツールに関するもう1つの難点は、(ここで仲良しのDave Naylor氏のサイトにご案内)価格がやたらに高い!ということ。Hitwiseのサイトには価格表が載ってないけど(代わりに購入の際は連絡するようにと書いている)、Randによると、1年間の会員料金は2万ドル前後というとんでもない価格らしいわ。ハードデータを出さない割には、すごい金額でしょう?
Hitwiseのサービス費用は、私の年収のおよそ半分にあたるけど、競争的分析に使用するには、とんでもなくすばらしいプログラムだわ。貧しいSEOmozの仲間たち(数年のうちに払えるようになるわよ、たぶんね)にとっては明らかに問題外だけど、これだけの金額を支払える企業ならば、確かにそれに見合う価値があるわね。
ところで、Billがツールを紹介してくれたことには、とても感謝しているの(Hitwiseのブログも読んでみてね)。そして、私のことを統計やチャートおたくにしてくれたRandにも感謝。もし自分が中学生だったら、今すぐ自分に突っ込みを入れるところだわ: / )。
Randから一言。僕らはSEOmozにおいて、あるクライアントを通じておよそ1年間の間、Hitwiseのアカウントにアクセスしていたことを付け加えておこう(4~5か月前の話)。競争的な情報活動、キーワードの相対量、検索規模、ユーザー層など、いくつかの疑問について理解するための手がかりとして、僕らはそこで得たデータをよく利用したんだ。もし毎月のビジター数が2~300万とかそれ以上のサイトを運営しているなら、そのデータはとてつもなく貴重で役に立つけど、そこまでの規模じゃなければ、まるで役に立たない(同様に、規模の小さな競合相手を分析するのも難しい)。
僕としては、あえて購入するよう勧めることはしないけど、購入を決断する前に、そのデータに有用な使い道があるか確かめるようお勧めしたい。Billたちは、きっと喜んで実演してくれると思うよ。
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