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広告もSNSもあくまで手段! 「選ばれる理由」がなければ始まらない【ネッ担まとめ】

1ヶ月 ago

広告を出して、SNSも更新して、SEOも頑張っている。やるべきことはやっているのに、なぜか成果につながらない。そんな状態に陥ることってありますよね。もしかすると問題は「何をするか」ではなく、その手前にあるのかもしれません。今回の「ネッ担まとめ」では、「選ばれる構造」という視点から、マーケティングの役割を考えます。

施策レベルの話から始めないこと

マーケティングとは、顧客に選ばれる構造を作る仕事である | note | 山口 偉大(Takehiro Yamaguchi)
https://note.com/yamaguchi_take/n/n0900bed81c8c

経営現場で長く見てきて、この「核を見失ったマーケティング」が、多くの会社の停滞の根本原因になっていると感じている。

本来、マーケティングは極めて明確な仕事のはずだ。本質的な定義に立ち返れば、その輪郭ははっきり見えてくる。

マーケティングとは——「顧客に選ばれる構造を作る仕事」だ。

これがすべてだと思っている。

広告も、SNSも、SEOも、ブランディングも、データ分析も、CRMも——すべてはこの「選ばれる構造を作る」という核に従属する手段だ。核が明確でないまま手段を回しても、マーケティングは機能しない。逆に核さえ明確であれば、手段の選び方は自然に見えてくる。

とても重要で本質的な話ですよね。

ECの現場でも、「SNSを運用した方がいいですか?」「広告は出した方がいいですか?」という話は昔からのあるあるです。でも本来は逆で、「なぜお客さまが自社を選ぶのか?」ここが先にあるべきなんですよね。広告もSNSも、あくまで手段。

選ばれる理由が曖昧な状態で施策を増やしていくと、やることだけが永遠に増えていってしまいます。

マーケティングの仕事は、この「選ばれる瞬間」を作り出すことではない。「選ばれる構造」を作ることだ。両者は似ているが、根本的に違う。

「選ばれる瞬間を作る」のは、特定の施策の役割だ。広告で印象を与える、LPで決断を促す、メールでリマインドする——個別の接点での働きかけだ。

(中略)

多くの組織は、「選ばれる瞬間を作る施策」を回すことに、組織のエネルギーを使っている。だが「選ばれる構造を作る」という上位の仕事に、専門の責任者がいない。マーケティング責任者という肩書きはあっても、実際にやっているのは「施策の総括」であって、「構造の設計」ではない。これがマーケティングが本来の力を発揮できない、最も根本的な理由だ。

「選ばれる瞬間」と「選ばれる構造」。似ているようで、まったく違いますよ。広告で一回売れることと、継続して選ばれることは別の話。

短期的な売り上げは作れても、その裏側に仕組みがなければ続かない。レビュー、体験、リピート、顧客との関係性。こういったものが積み上がって、「自然に選ばれる状態」ができていくわけです。

「なぜ自社は知られるのか」「なぜ自社は選ばれるのか」「なぜ自社は選ばれ続けるのか」。ここを考えることが一番重要な仕事なんですよね。

要チェック記事

「服のサブスク」はなぜ儲からないのか エアークローゼットが10年で黒字化できた背景 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2605/19/news006.html

それまで高コストだと思っていたものが、テクノロジーの変化で低コストに変化していた。こんなことってありますよね。まさに情報戦です。

7つの成長ステージで月商の壁を突破する【久のブランドEC成長戦略フレームワーク】 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/92711

まさに鉄板のEC戦略です。ECに限らず他のビジネスでも同じことが言えそう。やっぱりポイントになるのは商品力(サービス力)なんですよね。

AIエージェント時代、「検索はされなくなる可能性」にZOZOはどう対処する?「『提案の場』になるチャンスをつかみに行く」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/n/2026/05/12/16025

ZOZOのようなSKUが多く、趣味嗜好が顧客によって微妙に異なるECは対話型のAI活用がめちゃくちゃ向くでしょうね。服の志向性をAIが持つ感じです。

AIエージェントで「作業時間33%短縮」「購入CV4.8倍」を実現した子ども服ブランド、秘訣は“未来予測” | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2026/05/12/52505

「AIがなかったからできなかったことをしている」というよりも、「以前からイメージできていたことをAIでフルに実現できた」が近いでしょうね。

「ウェビナーをしても商談にならない…」なら、フォロー設計を叩き直せ! 獲得率を12倍に上げる方法 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2026/05/11/52571

ブートキャンプというだけあってなかなかパンチの効いた文章なのですが、商談獲得のポイントがしっかり網羅されています。

「AIに評価される」って喫茶店のおばちゃん対策のようなものだと思っている|運営堂
https://www.uneidou.com/22639.php

AI活用が自社の情報発信を見直す機会になればいいですよね。日々の変化を「何に生かすか?」、考える習慣が重要なのだと思いました。

今週の名言

「SaaS is Dead」がBtoBマーケにもたらす影響 | マーケティングの正論と本音 | note | 宮脇 啓輔 / 株式会社unname
https://note.com/keisuke36/n/n1cd2b9894036

宮脇: 当時のアプリのインストール単価(CPI)って、150〜200円で取れてたんですよ。それが2020年頃には1,000〜1,500円、10倍になっていて、もう数百円で取れる時代はとっくに終わっていたんです。なぜそんなにCPIが高騰したかというと、理由は二つあると思っています。広告枠自体の高騰(CPMの上昇)と、人がもう新しいアプリを入れなくなったこと(CVRの低下)

スマホが誕生して10年、15年経って、大体みんなのスマホアプリは固定化してると思っています。そこにさらにYouTubeとTikTokが可処分時間を持っていって、NetflixとかでiPhoneの容量も足りなくなる。新しいアプリなんて、もう誰も入れないんですよ。どれだけいいアプリを開発しても、土俵にさえ立たせてもらえないご時世なんです。

(中略)

宮脇: で、それと同じことが今、SaaSでも起きているなと思っています。

この引用を「今週の名言」として取り上げたのは、「SaaS is Dead」の話でも、「BtoBマーケ」の話でもなく、市場の原理の話が入っているから。

市場の拡大期には低単価で顧客を獲得できていたのが(ここでいうアプリのインストール)、市場の飽和期になると、10倍以上の単価がかかるようになる。アプリやSaaSに限った話ではなく、どの市場も同じ道を辿ります。

そう考えると、いま低単価で顧客獲得できるのは? 今後一気に単価が上がりそうなのは? なんでしょうね。

「新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ」は以下の専門家が連載しています。

ECMJ 石田氏石田氏

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノイン 酒匂氏酒匂氏

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequation 中林氏中林氏

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 石田 麻琴

株式会社ECマーケティング人財育成

石田 麻琴(いしだ・まこと)

株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役

早稲田大学卒業後、ネット通販企業に6年間従事。ECの責任者として、ヤフーショッピング月間ベストストア8回受賞。全国第1位を獲得。ネット通販を中心としたWebビジネス支援の株式会社ECマーケティング人財育成を設立。EC・Web企業を支援。
BPIA/Webビジネス研究会ナビゲータ、協同組合ワイズ総研理事。

ECマーケティング人財育成では、日々、インターネット通販を手掛けている事業者、およびその関連事業者に向けた情報を発信しています。ECサイト運営などに役立つ情報については、こちらをご参照ください。

月1回、EC企業における優秀なスタッフやチームを育成するための事例やノウハウを提供する、人財育成に関するセミナーを無料で実施しています。

fujita-h

物販系の通販・EC市場は約20兆円へ拡大(2040年予測)。2025年のECのみは15.3兆円、ECモール市場は11.9兆円

1ヶ月 ago
富士経済の調査によると、物販系の通販・eコマース市場は2040年に約20兆円へ拡大する見通しだ。2025年時点ではEC市場が15.3兆円、仮想ショッピングモール市場が11.9兆円に達し、市場成長をけん引している。

富士経済が5月21日に公表した「通販・eコマースビジネスの実態と今後 2026」の調査結果によると、物販系の通販・eコマース市場は2025年に16兆9712億円となり、2040年には19兆9406億円まで拡大する見通しを示した。

物販系の通販・EC市場は約20兆円へ拡大(2040年予測)。2025年のECのみは15.3兆円、ECモール市場は11.9兆円
物販系の通販・eコマース市場の推移

なかでもECの伸長が市場拡大をけん引しており、2025年のEC市場は15兆3194億円に拡大。そのうち、仮想ショッピングモール市場は11兆9254億円に達した。2040年にはEC市場が18兆6589億円、仮想ショッピングモール市場が16兆5000億円まで拡大すると予測している。

物販系の通販・EC市場は約20兆円へ拡大(2040年予測)。2025年のECのみは15.3兆円、ECモール市場は11.9兆円
EC市場の予測

調査では、通販形態別でEC比率がすでに9割に達していると分析している。2025年は節約志向が高まるなか、仮想ショッピングモール各社が大型セールやポイント還元キャンペーンを展開し、利用者を取り込んだことが市場拡大を後押ししたという。今後は仮想ショッピングモールに加え、メーカーや小売事業者がECをCRM施策の基盤として活用する動きが広がり、店頭からECへの需要シフトがさらに進むとみている。一方で、カタログ通販、テレビ通販、ラジオ通販などは縮小傾向にあり、市場の中心がECへ一段と集約される構図が鮮明になっているとしている。

物販系通販市場の大半をECが占める状況となるなか、企業・サービスを横断した商品比較や価格比較が進みやすくなる一方、顧客維持や新規獲得に向けては、単なる価格訴求だけでなく、購買体験の創出が重要になると指摘している。

Amazon中心の大型施策やライブコマースが市場拡大を後押し

2025年の市場拡大要因としては、「Amazon.co.jp」を中心とした大型キャンペーンやポイント還元施策が、節約志向の消費者を取り込んだことが大きいとしている。

加えて、ネットスーパー事業の拡充や、ふるさと納税仲介など周辺サービスの広がりによって、仮想ショッピングモールとしての総合力を高める動きも進んでいる。

また、2025年6月には「TikTok Shop」が国内でサービスを開始。「Instagram」や「TikTok」などSNS上で情報収集する若年層の新たな購買先として、ライブコマースの定着が進みつつあると分析している。

日用品・食品・家電が市場拡大をけん引

EC市場では、共働き世帯や単身世帯の増加を背景に、水、トイレットペーパー、ティッシュペーパーといった日用品や、冷凍宅配弁当など、購入や調理の手間を省く商品の需要が拡大している。都度購入だけでなく定期購入も増えており、ポイント付与や定期便割引といった“お得感”が支持されている。企業側にとっても、属性情報や購買履歴、閲覧履歴をもとに継続利用を促しやすい点が強みになっているという。

商品カテゴリー別では、家電製品・パソコン分野でWindows 10のサポート終了に伴う買い替え需要が発生したほか、高機能化による単価上昇も市場拡大に寄与した。

食品・生鮮品や生活雑貨は、日常利用の接点を作りやすいことから各モールが注力しており、食品分野では全般的な値上げに加え、米不足を背景に政府備蓄米の販売拡大も市場成長要因になったとしている。

化粧品分野では、韓国コスメ人気の継続に加え、国内メーカーの商品展開活発化も追い風となった。「TikTok Shop」のライブコマースを通じた若年層需要の取り込みも進んでおり、今後の市場拡大に寄与するとみている。

30〜40代が市場の中心、2040年はシニア層が拡大へ

購入者属性別では、30代と40代の比率が高く、結婚や子育てなどライフステージの変化をきっかけに、食品や生活雑貨の定期購入、まとめ買い、時短ニーズを背景としたEC利用が進んでいる。両世代で市場の約半数を占めるという。

物販系の通販・EC市場は約20兆円へ拡大(2040年予測)。2025年のECのみは15.3兆円、ECモール市場は11.9兆円
30〜40代が市場の中心、2040年はシニア層が拡大へ

一方、20代以下では女性を中心に「Temu」や「SHEIN」といった中国系越境ECの利用が増加している。

50代ではシミ予防・シワ改善を訴求する化粧品や、生活習慣病予防・エイジングケアを訴求する健康食品の購買がみられ、60代以上では健康食品の比率が1割を占める。

2040年に向けては、デジタル機器利用の一般化と65歳以上人口の増加を背景に、60代以上市場が大きく拡大する一方、20代以下や30代は少子化の影響で市場縮小が予想されるとしている。

小売各業態でもEC活用が進展

小売通販市場では、量販店が2025年に2622億円、2040年に5500億円、CVSが510億円から1300億円、家電量販店が6029億円から8000億円へ拡大する見通し。ネットスーパーの浸透、店舗発送型サービスの拡大、ショールーミングの定着などが背景にある。


小売通販市場の予測

量販店では、倉庫発送型ネットスーパーや受け取り方法の多様化が共働き世帯を中心に支持を集め、日常的な買い物手段として浸透している。

CVSでは、最短20分配送などの利便性向上が市場拡大を後押ししている。
家電量販店では、実店舗で商品を確認してECで注文するショールーミングが定着し、業態全体売上の1割超を通販が占めるまでになっている。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
furukawa

AI時代の想起戦略ーー「AIが普及したら認知も想起も重要性が下がる」は本当か?

1ヶ月 ago

最近は、マーケティングメディアもカンファレンスも社内の話題も生成AI一色ですね。「Claudeやばい」「この仕事はAIに奪われる」系の話が多いですが、中には「AIが普及したらAIが選択肢を出してくれるし、なんなら比較表で検討してくれるし、意思決定までしてくれるから、いままでのような認知や想起は重要性が下がるのでは?」というものもあります。

ということで、本稿では、想起、CEP・CEPs(カテゴリーエントリーポイント)、メンタルアベイラビリティ(MA)の仕組みが、AIという「媒介者」の登場でどう拡張されるかを整理してみます。個人的な結論から先に言っておくと、想起の構造や重要性そのものは変わりません。変わるのは、思い出す主体が一つ増えた、ただその一点です。しかし、その一点が、カテゴリーによっては運用全体の重心を動かしかねない大きさを持つことになります。


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データ分析基盤構築、メルマガ自動生成などEC事業者のAI活用事例も。「カラーミーショップ byGMOペパボ」の「AIエージェント機能」について聞いた

1ヶ月 ago
GMOペパボは「カラーミーショップ byGMOペパボ」において、「カラーミーショップ AIエージェント」を「プレミアムプラン」利用ショップ向けに先行導入した。その背景などを取材した

GMOペパボは4月27日、ECサイト構築サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ(カラーミーショップ)」の「プレミアムプラン」利用ショップ向けに、管理画面のチャット上でショップの情報を確認できる新機能「カラーミーショップ AIエージェント」を先行実装した。機能の内容、実際にショップがどのようにAIを業務に活用しているのか、その具体例や機能などについて、GMOペパボの寺井秀明氏(執行役員 兼 EC事業部長)に聞いた。

受注や商品情報の参照が行える「カラーミーショップ AIエージェント」

――「カラーミーショップ AIエージェント」について教えて下さい。機能を利用してショップさんが実現できること・メリットは何でしょうか。

GMOペパボ 寺井秀明氏(以下、寺井氏):「カラーミーショップ AIエージェント(以下、AIエージェント)」は、管理画面のチャットパネルからショップ情報を直接参照できる機能です。2026年4月27日に「プレミアムプラン」利用ショップさまへ先行リリースしました。同年3月から提供している「カラーミーショップAIコネクター(リモートMCPサーバー)」では、Claudeなどの生成AIツールを利用していることが前提でしたが、「AIエージェント」はすぐに「カラーミーショップ」の管理画面から利用できます。

現時点では、受注・商品・顧客情報などの参照(読み取り)に対応しており、日本語で話しかけるだけでショップの状況をすばやく把握できます。具体的には「今月の売り上げを教えて」「先月、一番売れた商品は?」「在庫が残り5件以下の商品を一覧化して」といった質問に、管理画面を開いてメニューをたどらなくても即座に回答が得られます

「カラーミーショップ AIエージェント」の使用画面
「カラーミーショップ AIエージェント」の使用画面(画像は「カラーミーショップ」サイトからキャプチャ)
「カラーミーショップ AIエージェント」の使用画面(画像は「カラーミーショップ」サイトからキャプチャ)

毎朝の売上確認、在庫チェック、社内共有用のデータ集計といった日常的なルーティン業務をスムーズにこなせる点が最大のメリットです。「ChatGPT」のように会話感覚でEC運営に活用できるため、これまでAIツールに馴染みのなかった人でも、入口として使いやすい設計となっています。なお、商品情報の編集、注文ステータスの変更といった更新操作は、今後順次対応を拡大する予定です。

「リモートMCPサーバー」提供で商品情報の更新が行いやすく

――「リモートMCPサーバー」提供開始から約2か月経ちました。ショップさんの利用状況、ショップさんから寄せられた意見などを教えて下さい。

寺井氏:利用状況として多いのは、商品情報の更新への活用です。仕入れ商品を多数扱うショップさまから特に大きな反響がありますね。

パッケージ変更、価格改定、内容量の変更といった商品情報の更新を、これまでは担当者がマクロやCSVなどを使いながら都度対応していました。しかしMCP連携後は「この品番をこの価格に直して」と指示するだけで完了し、仕様変更に伴う説明文の一括書き換えなども自然言語の指示で対応できるようになっています。数万アイテムを扱うショップさまからは「劇的に改善した」「本当に助かっている」といった声をいただいています。

また、メルマガ作成やアウトレット商品登録への活用も見られます。「賞味期限が近い商品でアウトレット商品を登録して」「新商品を紹介するメルマガを作って」といった指示だけで一連の作業が完了するケースも出てきており、文章生成を伴う業務でのMCP活用が広がっています。

詳しくは後述しますが、入金消し込みフローを独自に構築したショップさまもおり、私たちが想定していなかったユースケースも次々と生まれています。

データ分析基盤構築、メルマガ自動生成の事例も

――EC業界において、AI検索からの流入、業務効率化などさまざまな面で存在感が大きくなってきています。「カラーミーショップ」利用ショップにおけるAIへの考え方・取り組み状況などを教えて下さい。

寺井氏:弊社が「カラーミーショップ」利用中のEC事業者さん312人を対象に実施したアンケートでは、約71%が「何らかの形でAIを活用している」と回答しており、EC事業者においてもAI活用への関心と実践が急速に広がっていることが確認できました。

「カラーミーショップ」利用ショップのAI利用状況(n=312、出典:カラーミーショップ)
「カラーミーショップ」利用ショップのAI利用状況(n=312、出典:カラーミーショップ)

具体的な活用業務としては、「商品説明文の作成が最多」で、「データ分析(受注状況の分析)」「SNS投稿」「画像制作」「カスタマー対応」などが続きました。効果としては約半数が「作業時間の短縮」を実感している一方、「売り上げへの直接貢献」を感じている人は少数で、現状は生産性向上フェーズにある人が多いという結果でした。

AI利用者における、業務での活用内容(n=222/回答数:442件(複数回答可)、出典:カラーミーショップ)
AI利用者における、業務での活用内容(n=222/回答数:442件(複数回答可)、出典:カラーミーショップ)
AI利用者における、活用での効果(n=222、出典:カラーミーショップ)
AI利用者における、活用での効果(n=222、出典:カラーミーショップ)

――実際に活用しているショップさんの事例と活用方法を教えて下さい。

寺井氏:実際にAIを積極的に活用しているショップさまの事例を2社紹介します。

1つ目は食品EC事業者さん(製造業)です。売上急増を機に「Claude Code」を活用し、受注・発送・在庫・会計・社内チャットを一本化した自社システムを、コードを一行も書かずに構築。MCP連携では「アウトレット商品を30本作って」と指示するだけで「カラーミーショップ」上に商品登録されるほか、メルマガの自動生成にも活用しています。

社内に仕組みを浸透させるため、「プロンプト形式の指示書テンプレートを埋めてClaudeに貼るだけ」という仕組みを整備し、AIに不慣れなスタッフでも一定品質の指示が出せるよう標準化しています。また「MCPで試してみて、頻度が高い業務はシステム化する」という使い分けの考え方も、効率化を進める上で重要な指針になっているとのことです。

2つ目は生活雑貨を販売されている事業者さん。「Search Console」、カラーミーAPIデータ、Google広告、自社経営データをClaudeに統合し、横断的なデータ分析基盤を構築。壁打ちとして活用するなかで「特定の購入層のリピート率が通常購入者の◯%しかない」という新たな発見があり、2026年の施策立案に直結したとのことです。

一方で「自分たちがすでに考えたことを提案してくる段階で止まりがち」という課題感も持っており、「AIが自社の文脈をより深く理解した上で、次の一手を提案できるようになることを期待している」と話していました。AIの活用効果を最大化するには、データ接続の環境整備と自社固有の情報をいかに蓄積させるかがカギになると実感しているようです。

決裁権者の判断基準をAIに学習させている事業者さんもいます。「判断責任を個人に帰さない設計が、組織全体へのAI浸透を後押ししている」とのことで、AI活用における組織設計の工夫として非常に示唆に富む事例です。

商品管理面では、数万アイテムを抱えるなかで日々発生するパッケージ変更、価格改定、内容量変更といった商品情報の更新を、MCP連携により自然言語の指示で一括対応できるようになりました。「この品番をこの価格に直しておいて」と指示するだけで完了するほか、グループ登録も「劇的に改善した」とのことです。

さらに「Claude」を活用し、明細情報を元に「カラーミーショップ」側の受注情報の入金ステータスを一括変更する入金消し込みフローも独自に構築しており、通常の入金であれば8~9割をこの方法で処理しています。

2社に共通することは「AIを使う」から「AIに任せる」への意識転換です。業務を細かいステップに分解してどこをAIに委ねるかを設計すること、そしてスタッフが安心して使える仕組みを整えることが、組織全体への浸透と効果最大化につながっています。一方で、AIが自社の文脈や判断基準を十分に理解するまでには一定の時間と情報の蓄積が必要なため、そこは課題として各社が取り組んでいます。

GMOペパボ 執行役員 兼 EC事業部長の寺井秀明氏
GMOペパボ 執行役員 兼 EC事業部長の寺井秀明氏

AIに慣れていないショップには「どこをAIに任せるか考えて」一歩を踏み出してもらう

――3割のショップさんは「AIを活用していない」と回答しています。そういったショップさんを対象に、AI活用をサポートする取り組みを行っていますか。

寺井氏:複数の形で取り組みを進めています。まず機能面では、AIの活用レベルに応じた段階的な提供を行っています。文章生成を支援する「カラーミーAIアシスタント」から、管理画面上でチャットによる情報参照ができる「AIエージェント」、外部AIツールと連携できる「AIコネクター(MCP連携)」、開発者向けの「CLI & Skills」まで、4段階で用意しています。「まずはチャット感覚で売り上げを確認するところから」と、AIに不慣れな人でも入口を選べる設計にしています。

AI活用レベルに応じて機能を提供(画像提供:カラーミーショップ)
AI活用レベルに応じて機能を提供(画像提供:カラーミーショップ)

サポート面では、「プレミアムプラン」の「ECアドバイザー」が月に一度ショップの運営状況を把握した上で、そのショップに合ったAI活用のユースケースを個別に提案しています。

情報発信面では、オウンドメディア「よむよむカラーミー」を通じて、ショップさまの活用事例、AI機能の使い方ガイドを継続的に発信しています。また、AIをテーマにしたセミナーも行っており、「業務を分解して、どこをAIに任せるか考えてみよう」といった実践的な内容で、具体的な一歩を踏み出すきっかけ作りを行っています。今後もこうした情報発信やセミナーを継続・拡充していく予定です。

情報セキュリティに不安を抱いている人には、「AIだから特別なルールが必要」と過度に身構える必要はなく、従業員や外部委託先に業務を任せる際と同様の情報管理ポリシーで対応できることを伝えています。学習利用をオフにできる生成AIもあるため、まずは小さな単位で試すことをお勧めしています。

AIエージェントが正確に情報取得+適切な提案が行えるよう、整備しておくことが大切

――米国ではAIエージェントを活用し、検索から購入まで行えるサービスも登場しています。今後、日本国内ではどのような流れになると思いますか。また、EC事業者が今取り組んでおくと良いこと、注目しておくべきポイントを教えて下さい。

寺井氏:米国ではGoogleとUlta Beautyが共同で、Googleの「AIモード」を通じて商品の検索・比較・購入までをシームレスに完結させるエージェント型コマースの展開を開始しています(参考:「検索から「エージェント」へ。Googleと米国美容大手が挑む「UCP」活用によるAIで検索→購入までできる買い物体験とは 」)。

こうした流れは日本においても遅からず到来すると見ています。消費者がAIエージェントを介して商品を発見・購入するようになれば、AIが読み取りやすい形で情報を整備しているショップとそうでないショップとの間で、集客や売り上げに大きな差が生まれる可能性があります。「カラーミーショップ」でも、「ChatGPT」上の商品紹介をきっかけに購入へつながるケースが増えており、AI経由の流入は昨年同月比で約6倍に伸長しています(「カラーミーショップ」調べ)。

EC事業者の皆さんに今から取り組んでほしいことは、まず「AIが使いやすいショップ」への情報整備です。商品説明、価格、在庫、仕様などの情報が構造的に整理されていると、AIエージェントの正確な情報取得と適切な提案につながります。次に、AIを業務の外側に置くのではなく、日常の業務フローのなかに組み込む経験を積み重ねること。MCP連携などを通じてAIが自社のデータを参照できる環境を整えておくことが、エージェント型コマースへの対応力を高める基盤になります。

弊社としても、受注・決済データをコアに持ちながら、さまざまなAIクライアントと柔軟につながれる環境作りを加速させることで、「カラーミーショップ」を利用するEC事業者さんがエージェント型コマースの時代においても競争力を持てるよう、引き続き取り組んでいきます。

人もAIも使いやすいプロダクト作り、環境作りを進める

――今後の施策や展望を教えて下さい。

寺井氏:今回の一連のAI機能は「どのショップさんでも、自分のペースでAIを活用できる環境」を整えるという方針の元、設計しています。先述の通り、段階別にサービスを用意しているのはそのためです。

機能拡充の面では、現在「AIエージェント」は「プレミアムプラン」への先行提供となっていますが、今後は対象プランを順次拡大していく予定です。またAIコネクターで対応している操作範囲も、受注・入金ステータスの変更、商品ごとのSEO設定の編集、商品画像の操作など、ショップさまから要望の多い領域を中心に順次広げていきます。安心してAIを深く使っていただけるよう、誤操作防止機能の整備もあわせて進めていく考えです。

中長期的な方向性としては、「人が使いやすいプロダクト」であると同時に「AIが使いやすいプロダクト」へと進化させていくことを重視しています。APIエコシステムをさらに拡充し、MCPを介して生成AIが「カラーミーショップ」に接続することで、AIが「カラーミーショップ」の情報を参照しデータをAIに活用してもらいやすい基盤を整えていきます。

私たちが最終的にめざしているのは、AIがEC事業者さんの「事業成長のための経営参謀」として機能する世界です。日常業務の自動化にとどまらず、販売傾向の分析、在庫・製造計画の提案、施策の優先度判断といった経営判断の支援まで、AIが担える領域を広げていきたい。「カラーミーショップ」に蓄積された受注・決済データをコアに、AIがEC事業者さんと並走できる環境を整えることで、SMB層をはじめとする国内のEC事業者さんの流通額向上と事業成長に貢献していきます。

この記事の筆者

藤田遥

ネッ担編集部

保険系SE→ECサイト運営を経て、編集未経験でインプレスに入社し、ネットショップ担当者フォーラム編集者に。趣味は音楽を聴く、ゲーム、ショッピング。ライブと買い物に行くとき以外は基本的にインドア派。カレーとコーラが好き。

fujita-h

AI時代の新たな送客の仕組み。決済プロバイダーKlarnaが「ChatGPT」で加盟店の商品を提案→ECサイトに誘導する検索アプリ

1ヶ月 ago
KlarnaはChatGPT内で商品検索ができる「Klarna Shopping Search」アプリを公開した。会話の中で複数加盟店の価格や在庫を比較し、そのままECサイトへ送客する。

グローバルなデジタルバンク・決済プロバイダーのKlarna(クラーナ)は5月20日、「ChatGPT」内で利用できるアプリ「Klarna Shopping Search」を公開した。ユーザーは「ChatGPT」との会話を通じて、Klarnaを利用する加盟店が扱う商品の最新価格や在庫状況、オファー情報を検索し、そのまま販売店サイトへ移動して購入できるようになる。

AI時代の新たな送客の仕組み。決済プロバイダーKlarnaが「ChatGPT」で加盟店の商品を提案→ECサイトに誘導する検索アプリ
「Klarna Shopping Search」の利用イメージ

「Klarna Shopping Search」は、ユーザーが欲しい商品を自然文で説明すると、複数の加盟店から最新価格、在庫状況、オファー情報を含む視覚的な検索結果を会話内に表示する。購入時には加盟店サイトへシームレスにリダイレクトされる仕組み。検索結果には関連性に基づくオーガニック表示に加え、視認性を高めるスポンサー枠も用意する。

「Klarna Shopping Search」は、Klarnaの「Product Search MCPサーバー」を基盤に提供。13市場にわたる1億点以上の商品データと、4億件の加盟店リスティングで構成するKlarnaのコマースデータを「ChatGPT」に接続し、会話内でリアルタイムの商品検索結果を表示する仕組みだ。

従来、消費者はAIに買い物相談をした後、複数のブラウザータブを開き、価格や在庫を比較する必要があった。「Klarna Shopping Search」は、こうした比較・検討作業を1つの会話内で完結できるようにすることで、商品発見から購入までをよりスムーズにする狙いがある。Klarnaは、消費者が比較検討に費やしていた時間の短縮につながるとしている。

Klarnaによると、2025年のホリデーシーズンには、AIプラットフォームから小売サイトへのトラフィックが約700%増加したという。さらに、AI経由で流入した買い物客のコンバージョン率は31%高かったとしており、AIが新たな送客チャネルとして存在感を高めている状況を示した。

Klarnaは、世界で1億1900万人超のアクティブユーザーと、1日あたり340万件のトランザクションを持つデジタルバンク・決済プロバイダー。100万以上の小売事業者がKlarnaのサービスを利用しており、Uber、H&M、Saks、Sephora、Macy's、Ikea、Expedia Group、Nike、Airbnbなどが導入企業として名を連ねている。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
furukawa

AI時代の変革のヒント、ブランド価値を高める顧客戦略、キタムラのOMO、SHEINの日本戦略、イオンのリテールメディアなどが学べるリアルECセミナー+懇親会【5/26開催】

1ヶ月 ago

株式会社インプレス、「ネットショップ担当者フォーラム」編集部は5月26日(火)に東京・日比谷国際ビルコンファレンススクエアで「ネットショップ担当者フォーラム 2026 春 ~ eコマースコミュニケーションDay ~」を開催する。

▼「 ネットショップ担当者フォーラム 2026 春 ~ eコマースコミュニケーションDay ~

セッションでは、SHEIN、イオン、アルビオン、アテニア、DECENCIA、キタムラなど著名企業の実践的事例や最新戦略を学べる。EC事業者のみが参加でき、全16講演をすべて無料で聴講できる(事前登録制)。

セミナー後は18時30分~20時00分まで懇親会を開催する。

注目セッション

オープニング基調講演

  • イオンの購買データ×店舗接点で実現する「共創型」リテールメディア~メーカー連携による顧客価値創出の実践事例~
    講師:イオン株式会社 赤坂 徳聖 氏
  • 日本で売る。そこから、世界へ。SHEIN Marketplaceが拓く国内販売 × 米国展開の新機会
    講師:SHEIN JAPAN株式会社 劉 方圓 氏
  • 「ECの死」は来るのか? AIで変わること、変わらないこと。
    講師:株式会社カウシェ 門奈 剣平 氏、ミリモルホールディングス株式会社 河野 貴伸 氏、株式会社イングリウッド 上河原 圭二 氏
  • サイバー攻撃で出荷停止+17億円の損失。絶望から生還したリアルな教訓+EC事業者の命運を分ける「究極のプランB」構築法
    講師:Cyber Governance Lab株式会社(関通の子会社) 達城 利元 氏
  • ブランド価値を最大化する「デジタル×リアル」の顧客体験戦略
    講師:株式会社アルビオン 榊原 隆之 氏、株式会社DECENCIA 笠井 友嗣 氏、株式会社アテニア 新海 喜顕 氏
  • 流通企業必見!Google検索で「展示在庫を見える化」→「接客窓口」へ変えるキタムラのOMO+顧客体験戦略
    講師:株式会社キタムラ 安達 友昭 氏、藤川 友子 氏

その他の注目セッション

  • AI時代のECにおける検索・レコメンド戦略とは~UGCを活用しCXを向上するためのAIの活用方法~(ZETA)
  • AIが変えたECの最前線とは?~国内シェアNo.1が導く、売上を最大化するEC×AI戦略~(ecbeing)
  • 1件30円の物流費削減と顧客体験を同時改善!「最適な箱選び」から始める攻めの梱包DX(ROMS)
  • 顧客体験を「統合」せよ。三陽商会が挑んだ、ブランド統合アプリ リニューアルの全貌(三陽商会、メグリ)
  • AIによる検索トラフィック激減に備える生存戦略~AIに引用されるWebサイトになるために、今すぐできることから解説~(インフォマークス)
  • 3Dセキュア必須化における戦略的運用方法 なぜパターン①で売上が伸びるのか?実例で解説(アンドエスティ、Riskified Japan)
  • Shopify Plusで"運用が変わる":注目機能 SimGymで読み解くストア改善の第一歩(フラッグシップ、Shopify Japan)
  • 決済を「コスト」から「武器」へ。Checkout. comのデータ×AIが切り拓く、EC成長を加速させる「決済と承認率の最適化」施策。(Checkout)
  • D2C界の鬼才×Google出身CMOが語るAI時代の経営判断を左右する、生データの「質」と顧客理解の組織実装(西守 穣氏、イーシーキューブ)
  • オフィスコム売上5倍成長の軌跡~継続成長のためのCRMのインパクトと具体的施策について~(ファブリカコミュニケーションズ)

セミナー後に懇親会を開催

セミナー後、5月26日(火)18時30分~20時00分まで、セミナーに登壇した講師、EC事業者、外部招聘ゲスト、スポンサー企業などが参加する懇親会を開催する。

「こんな時どうしている?」「EC運営にAIをどのように活用しているか知りたい」「横のつながり作りをしたい」など、講演者やEC事業者さん同士の情報交換、課題の共有などが行えるリアルな交流の場として提供する。

講師との名刺交換、3講演以上聴講で賞品が当たる抽選会も

会場には、Wi-Fi、電源を設置。講演後には講師との名刺交換の時間も設ける(一部講演を除く)。また、3講演以上聴講すると、和牛やワイヤレスイヤホンなど豪華景品が当たる抽選会も実施する。

開催概要

  • 日時
    • セミナー:2026年5月26日(火)10:30~18:00(受付開始10:00)
    • ネッ担 Meetup(懇親会):2026年5月26日(火)18:30~20:00(受付開始18:15)
  • 開催形式:リアル開催
    • 日比谷国際ビルコンファレンススクエア(東京都千代田区内幸町2丁目2-3 日比谷国際ビル8階)
  • 参加費
    • セミナー:無料(事前登録制)
    • ネッ担 Meetup:無料(事前登録制 先着100人)
  • 主催:株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
  • 詳細と申し込み: https://netshop.impress.co.jp/event/202605tokyo
takano-mai

デジタル保証書が購入の決め手になる人は26%。商品の来歴情報が気になるのは「中古品」「高価な商品」「長く使うもの」

1ヶ月 ago
デジタル保証書が購入の決め手になる人は26%。商品の来歴情報が気になるのは「中古品」「高価な商品」「長く使うもの」
中古品や高価な商品などを購入する時に商品の来歴情報が気になる割合は約6割だった。商品の状態や真贋に加え、「どのような履歴を持つか」への関心が高まっている
ohshima2026年5月25日

UPDATERが実施した「デジタル製品パスポート(DPP)に関する消費者意識調査」によると、全体の26%がデジタル保証書が「購入の決め手の1つになる」と回答した。

調査対象は全国の男女1000人。調査期間は2026年3月29~30日。

DPPとは、製品の原材料、製造、修理、所有、廃棄まで、ライフサイクル全体の情報をデジタルで記録し、QRコードなどを通じて関係者間で共有する仕組み。

長く使う志向は7割以上、長期保有志向が多数

商品を使うスタイルは、「できるだけ長く使いたい」が647人(64.7%)、「長く使いながら変化を楽しみたい」が117人(11.7%)で、合計で76.4%が長期的に価値を重視する志向だった。

「壊れるまで使えればよい」は208人(20.8%)、「新しいものに買い替えることが多い」は28人(2.8%)となっている。

商品を使うスタイル
商品を使うスタイル

中古市場の利用経験を聞いた質問では、約9割が「ある」と回答した。また、購入時に将来的なリセールを意識して商品を選ぶ人は全体で約4割となり、なかでも10代・20代では約5割にのぼった。

UPDATERは「現在の購買環境では、消費者は長く使うことを前提としながらも、将来的に売ることまで見据えた長期保有型へと変化している」とし、「商品の状態や真贋、履歴といった情報の重要性が高まる」と考察している。

来歴情報が気になる場面、「中古品購入時」が最多

商品の使用履歴や修理履歴などの来歴情報が気になる場面は、最多が「中古品を購入するとき」で601人(60.1%)、続いて「高価な商品を購入するとき」が532人(53.2%)、「長く使う商品を購入するとき」が352人(35.2%)、「ヴィンテージ商品や古着を購入するとき」が258人(25.8%)だった。

UPDATERは「商品の状態や真贋に加え、『どのような履歴を持つか』を確認できるかどうかが、購買判断における重要な要素となっている」と推測している。

商品の使用履歴や修理履歴などの来歴情報が気になる場面(複数回答可)
商品の使用履歴や修理履歴などの来歴情報が気になる場面(複数回答可)

中古商品や海外ECでの購入において、不安に感じる点として最も多かったのは「商品の状態がわかりにくい」が約7割、「本物かどうかわからない」が約6割だった。

商品が本物かどうかを確認できる仕組みは、約7割が「価格や状態と同程度に重要」と回答した。

85%が来歴情報を購買時の判断材料に

商品の製造情報・修理履歴・所有履歴などがデジタルで記録された「デジタル保証書」がQRコードなどで確認できる商品について、価格やデザインなどが同程度の場合、購入時の選択にどの程度影響するかは、「購入の決め手の一つになる」が26%、「参考にはする」が59%で、合計85%が来歴情報を購買時の判断材料としたいと考えている。

UPDATERは「特に中古商品や高価な商品、長く使う商品の購入時において来歴への関心が高く、単なる付加情報ではなく、意思決定に関わる情報として認識されている」と解説している。

商品の製造情報や修理履歴、所有履歴といった来歴情報について
商品の製造情報や修理履歴、所有履歴といった来歴情報について

調査概要

  • 調査名:DPP(デジタル製品パスポート)に関する消費者意識調査
  • 調査主体:UPDATER
  • 調査期間:2026年3月29~30日
  • 調査対象:全国の男女1000人
  • 調査手法:インターネット調査

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

GMOペパボがフルスクリーンEC構築支援のSmartECを買収、モバイルEC領域の競争⼒アップ+中・⼤型EC事業者向けの展開加速

1ヶ月 ago
GMOペパボが運営するEC⽀援事業・ドメイン・レンタルサーバー事業の顧客基盤やノウハウと、SmartECが有するフルスクリーンEC構築のUI/UX技術を融合し、成長戦略の加速を狙う

GMOインターネットグループのGMOペパボは、スマートフォン向けのフルスクリーンEC構築プラットフォーム「SmartEC」を提供するSmartECを連結子会社化する。取得実行日は7月1日の予定。議決権ベースで7割の株式を取得する。所有株式総数は取得価額は株式取得費用が1億6300万円、アドバイザリー費用などを含めた概算総額は1億7100万円。株式取得後、SmartECは「GMO SmartEC株式会社」に社名を変更する。

GMOペパボが株式取得を予定している7⽉1⽇以降、SmartECの社名は「GMO SmartEC株式会社」となる
GMOペパボが株式取得を予定している7月1日以降、SmartECの社名は「GMO SmartEC株式会社」となる

SmartECの2026年1月期業績は、売上高が前期比184%増の3445万円。営業利益は990万円(前期は13万円の営業損失)、経常利益は984万円(同6万円の経常損失)、当期純利益は828万円(同13万円の当期純損失)だった。SmartECの連結子会社化がGMOペパボの 2026年12月期業績に及ぼす影響は精査中としている。

SmartECは、モバイル UXに関する独自の技術力を有している。GMOペパボは、自社が展開する EC 支援事業との親和性とSmartECの事業の成長性を評価し、子会社化を決めた。

SmartECのUI・UX技術を融合

SmartECの子会社化により、GMOペパボが運営するEC支援事業・ドメイン・レンタルサーバー(ホスティング)事業の顧客基盤・ノウハウと、SmartECが有するUI・UX技術を融合し、モバイルEC領域における競争力強化を図る。具体的には、SmartECと次の取り組みを推進する。

  • 商材/業種に特化したスマートフォン向けUI/UX開発
  • 中〜大規模EC事業者向け機能の拡充
  • EC事業者のCVR向上支援

GMOペパボは従来のEC構築支援に加え、エンドユーザーが“買いたくなる体験”を提供するEC運営の支援をめざすとしている。

SmartEC子会社化の背景

GMOペパボは、EC関連サービスにおいては、事業者・クリエイターなどのさまざまな販売活動やブランド運営を支援しており、近年ではSNSを起点としたスマートフォン中心の購買行動への対応を強化している。

SmartECはモバイルUX領域で独自技術を展開しており、モバイルネイティブ世代に適した新しい購買導線を実現している。

SmartECのGMOインターネットグループ参画により、GMOペパボとSmartECがそれぞれ培ってきた技術やノウハウを組み合わせ、提供価値の強化を図る。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 高野 真維

ネットショップ担当者フォーラム 編集部

法律/交通系書籍の編集、通販/ECの専門紙「日本ネット経済新聞」およびそのウェブメディア媒体の記者を経て、2022年秋からインプレスに入社。好奇心旺盛で、取材や編集を通じてお話を聞くこと、新しく知ること、学ぶことが好きです。趣味は散歩と、自宅で体を鍛える「宅トレ」。蕎麦をよく食べます。

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【Web広告不正クリック対策の実態】広告費の1~20%を搾取されるケースが約8割も、約4割の担当者が"見かけのCPA悪化"を恐れ対策なし

1ヶ月 ago
アドフラウド対策を行うと見かけ上のクリック数が減り、CPAが高騰して見えることから、社内評価の低下を恐れてアドフラウド対策に踏み切れない担当者が多いという実態が明らかになった。 アドフラウド被害実態は広告費の1~20%を搾取されるケースが約8割となっている

かっこが実施したアドフラウド(Botや競合他社による不正な広告クリックによって広告費が詐取されること)の2026年版実態調査によると、社内での評価の低下や成果の悪化を恐れてアドフラウドの対策に踏み切れない、または「対策をやめてしまった」という担当者が約4割にのぼった。対策をすると見かけ上のクリック数が減り、CPA(顧客獲得単価)が高騰して見えることが理由という。

調査対象はWeb広告運用に携わる担当者400人。調査期間は2026年4月。

約7割が広告配信先をコンプライアンス上のリスクとして認識

「アドフラウド」という言葉の認知度は、「名前と内容も知っている」が49.5%、「名前だけ知っている」が26.3%で、合計75.8%が「知っている」と回答した。

「アドフラウド」という言葉の認知度
「アドフラウド」という言葉の認知度

配信先コンプライアンスリスクの認識は、「強く認識」が25.8%、「ある程度認識」が43.5%。合計69.3%が自社広告の配信先をコンプライアンス上のリスクとして認識していることがわかった。

配信先コンプライアンスリスクの認識
配信先コンプライアンスリスクの認識

搾取された広告費は「1%〜5%未満」が最多

アドフラウドの被害経験を聞いたところ、「経験したことがある」が36.8%、「経験したことがない」が50.0%、「わからない」が13.3%だった。

アドフラウドの被害経験
アドフラウドの被害経験

被害経験者が搾取された広告費の割合は「1%〜5%未満」が最多で27.9%、続いて「5%〜10%未満」が26.5%、「10%〜20%未満」が23.8%となっている。1~20%の損失が出ている担当者は合計で78.2%だった。

かっこは「広告費の数パーセントという気づきにくいレベルから、利益を大きく侵食するレベルまで、アドフラウドが広範囲に発生している構造的なリスクであることが明らかとなった」と解説している。

被害経験者が搾取された広告費の割合
被害経験者が搾取された広告費の割合

約4割がアドフラウト対策をちゅうちょ

対策によるKPI悪化を恐れた経験については、「経験あり」が39.0%、「経験なし」が46.0%だった。かっこは「質の低い安価なクリックも加味してしまうような旧来の評価体制が、根本的な不正対策を妨げている」と推測している。

対策によるKPI悪化を恐れた経験
対策によるKPI悪化を恐れた経験

対策は「広告代理店に任せている」が最多

アドフラウドへの対策内容は、最多が「広告代理店に任せている」で42.8%、続いて「買い方(市場)を限定」が28.3%、「JICDAQ認証事業者」が20.5%、「アドベリツール導入」が19.8%、「PF機能でカバー」が19.3%だった一方、「特に対策なし」は18.5%だった。

アドフラウドへの対策内容(複数回答可)
アドフラウドへの対策内容(複数回答可)

アドフラウド対策の責任者は、「広告代理店任せ」が17.8%、「明確な担当がいない」が16.0%。かっこは「合計33.8%が当事者意識の欠如と責任があいまいなケースが多い」と指摘している。

最も多かったのは「マーケ部門」で30.3%、次に「IT部門」が22.5%だった。

アドフラウド対策の責任者
アドフラウド対策の責任者

調査概要

  • 調査主体:かっこ
  • 調査期間:2026年4月
  • 調査機関:インターネットリサーチ
  • 調査対象:ウェブ広告運用に携わる担当者400人

この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

ohshima

「神戸レタス」のマキシム、「ChatGPT」内に条件や気分に合った候補を探せる会話型ファッション提案アプリを展開

1ヶ月 ago
「神戸レタス」のマキシム、「ChatGPT」内に条件や気分に合った候補を探せる会話型ファッション提案アプリを展開
マキシムは、ChatGPT内で利用できる「神戸レタス」アプリの提供を開始した。自然な会話を通じて商品やコーディネートを提案し、ファッションECにおける新たな接客・送客導線の構築をめざす。
furukawa2026年5月25日

レディースファッション通販サイト「KOBE LETTUCE(神戸レタス)」を運営するマキシムは5月22日、「ChatGPT」内で利用できるアプリの提供を開始したと発表した。ユーザーは「ChatGPT」上で自然な言葉で相談しながら、「神戸レタス」公式サイトの商品やコーディネートの中から、自分の好みや利用シーン、体型に合った候補を探せるようになる。

「神戸レタス」のマキシム、「ChatGPT」内で条件や気分に合った候補を探せる会話型ファッション提案アプリを展開
神戸レタスがChatGPT内で利用できるアプリの提供を開始

アプリでは、「仕事でも使えるきれいめトップスある?」「低身長でもバランスよく履けるワイドパンツを探している」「週末のお出かけに使える春コーデを提案して」といった、日常会話に近い表現で相談できる。従来のキーワード検索では拾いにくかった曖昧なニーズに対し、会話を通じて商品やコーディネートを提案する。

神戸レタスの「ChatGPT」アプリは、単品の商品検索だけでなく、着こなしイメージや利用シーンに応じたコーディネート提案にも対応。たとえば、「旅行に持っていきやすいワンピース」「子どもの送迎にも使える、動きやすいけれどきれいめなコーデ」「週末デートに使える大人かわいいコーデ」といった相談も可能としている。

「神戸レタス」のマキシム、「ChatGPT」内に条件や気分に合った候補を探せる会話型ファッション提案アプリを展開
神戸レタスのChatGPTアプリの利用イメージ

利用方法は、「ChatGPT」のアプリ一覧から「神戸レタス」を検索して選択し、初回のみ連携設定を行う流れ。その後は、メッセージ冒頭で「@神戸レタス」と入力して質問することで、アイテムやコーディネートの提案を受けられる。

マキシムは今後、利用状況やフィードバックを元に、より自然で使いやすいファッション提案体験へ改善を進める方針。シーン別、体型別、気分別の提案精度向上に加え、季節イベントやトレンド、人気アイテムとの連動強化も進めるとしている。

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
(function(){ try{ var googletag = window.googletag || {cmd: []}; googletag.cmd.push(function() { const adUnitPath = '/49282802/ipc-netshop/pc-all/hyb101', adSizes = [[["fluid"], [728, 90]]], slotElementId = 'div-gpt-ad-1549503899339-0'; const iOr=/^https:\/\/([^.]+\.)+safeframe\.googlesyndication\.com/; googletag .pubads() .addEventListener('slotResponseReceived', function(evt) { if (evt?.slot?.getAdUnitPath() != adUnitPath) { return; } if (!evt?.slot?.getResponseInformation()) { const targetElem = document.querySelector('#'+slotElementId); if (targetElem) { targetElem.style.display = 'none'; } } }) .addEventListener('slotRenderEnded', function(evt) { if (evt?.slot?.getAdUnitPath() != adUnitPath) { return; } const postMessageWithDebounce = Drupal.debounce(function() { const viewportWidth = window.innerWidth; const wIfr = document .querySelector('#'+slotElementId) ?.querySelector('iframe') ?.contentWindow; if (!wIfr || !wIfr.postMessage) return; wIfr.postMessage( { slot: adUnitPath, type: 'banchoSetViewportInfo', data:{ viewportWidth: viewportWidth } }, '*' ); }, 250, false); postMessageWithDebounce(); window.addEventListener('resize', postMessageWithDebounce); window.addEventListener('orientationchange', postMessageWithDebounce); }); }); } catch (e) { if (drupalSettings?.bancho?.userInfo?.insider) { console.warn(e); } } })();
(function(){ var googletag = window.googletag || {cmd: []}; googletag.cmd.push(function() { googletag .pubads() .addEventListener('slotResponseReceived', function(evt) { // いろんな枠のイベントが飛んでくるので自分のだけフィルタ if (evt.slot.getAdUnitPath() != '/49282802/ipc-netshop/pc-all/hyb101') { return; } document.getElementById('div-gpt-ad-1549503899339-0')?.classList?.add('dfp-ad-loaded'); }); googletag.display('div-gpt-ad-1549503899339-0'); }); })();

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鳥栖 剛

三陽商会の顧客体験改善事例、アンドエスティの売上UPにつながるセキュリティ対策、オフィスコムのCRM施策などが学べるECセミナー

1ヶ月 ago
三陽商会の顧客体験改善事例、アンドエスティの売上UPにつながるセキュリティ対策、オフィスコムのCRM施策などが学べるECセミナーfujita-h2026年5月25日イベント・セミナー

5月26日(火)に東京・日比谷国際ビルコンファレンススクエアで「ネットショップ担当者フォーラム 2026 春 ~ eコマースコミュニケーションDay ~」を開催します。SHEIN、イオン、アルビオン、アテニア、DECENCIA、キタムラなど著名企業の実践的事例や最新戦略を学べるセッションを多数ご用意! 全公演無料で聴講できます(事前登録制)。まだお申し込みをしていない人のために、編集部おすすめコンテンツの見どころを紹介します。

見どころ⑫ AIが変えたECの最前線とは? ~国内シェアNo.1が導く、売上を最大化するEC×AI戦略~

5月26日(火)11:35~12:15 B-2

生成AIの登場で、ECビジネスの現場は激的な転換期を迎えました。商品レコメンドやメール配信の自動化にとどまらず、集客・接客・CRM・マーケティング戦略の立案まで、AIが担う領域は急拡大しています。

セッションでは、国内大手ECサイトを数多く手がけてきたecbeingが、次世代ecbeingが描くAI×ECの未来像として、顧客1人ひとりに最適化されたパーソナライズ体験の実現、マーケターの業務を根本から変えるAIエージェント活用の可能性についてもご紹介します。

「AIを導入したいが、何から始めればよいかわからない」「自社ECにAIをどう組み込むべきか」と悩んでいる人にとって、明日からの戦略立案に直結するヒントをお届けします。

株式会社ecbeing 営業本部 上席執行役員 斉藤 淳氏

2000年よりECサイト構築プラットフォームecbeingの製品開発、並びにEC事業者への導入・カスタマイズ開発に従事。プログラマー、SEを経てプロジェクトリーダーとして100社以上のECサイトの構築を実施。その後、開発部長に就任。現在、上席執行役員 営業本部の営業責任者を務める。

見どころ⑬ 顧客体験を「統合」せよ。三陽商会が挑んだ、ブランド統合アプリ リニューアルの全貌

5月26日(火)12:30~13:10 B-3

アパレル・小売業界において、ブランドごとの顧客接点の分散や、ECと実店舗の分断は多くの企業が抱える共通課題です。セッションでは、8つのECサイトを統合し、前年同期比GMV115%を達成した三陽商会のリニューアルの全ぼうに迫ります。

単なるシステム統合にとどまらず、実店舗とECをつなぐOMOの中核として「SANYOアプリ」をいかに活用しているのか。アプリ経由のEC売上比率をアップさせ、プッシュ通知許諾率68.5%という驚異的なエンゲージメントを生み出した秘訣を解き明かします。

「Shopify Plus」と「MGRe」の連携によるマルチブランド対応の裏側、20以上のブランド展開に伴う初期設定の壁、そして現場での運用定着に向けたリアルな苦労話まで、DXを推進する皆さんのヒントとなる情報をお届けします。顧客体験の「統合」を人に特にオススメです。

メグリ株式会社 マーケティング・セールス部 マーケティングマネージャー 鯨岡 務氏

大学卒業後、商社、ソフトウェアリセラー勤務を経て、HRシステムベンダーにて自動車メーカーや保険会社等、多くの大企業の採用プロジェクトを手掛ける。その後、外資系BIシステムベンダーの日本法人でセールスマネージャーとして勤務後、株式会社あしたのチームでCMOに就任し、新規事業企画やマーケティング業務全般をリード。2021年よりメグリ株式会社にて、企業と顧客のより良い関係をつなぐアプリプラットフォーム「MGRe」の普及に尽力中。趣味はゴルフ、野球、キャンプ、お酒。

株式会社三陽商会 事業統轄本部 マーケティング&デジタル戦略本部 ウェブビジネス部 部長 斉藤 裕介氏

大学卒業後、株式会社三陽商会に入社。店舗運営および店舗開発業務を経て、2014年よりEC事業に従事。自社ECの運営および外部ECの出店拡大を推進し、2023年にはEC基幹システムの大幅リニューアルをプロジェクトマネージャーとして主導し、2025年には公式アプリの刷新にも携わる。現在はEC事業責任者として、事業全体の成長と高度化を担う。

見どころ⑭ 3Dセキュア必須化における戦略的運用方法 なぜパターン①で売上が伸びるのか?実例で解説

5月26日(火)14:25~15:05 B-5

セッションでは、3Dセキュア必須化に伴うパターン別運用の概要をご説明するとともに、実際にパターン①の運用でどのような成果が得られているのかを解説します。

パターン①の運用には、網羅的な不正対策とアクワイアラからの承認が必要です。不正対策の精度を高めることで、真正な顧客の誤拒否を減らしつつ、不正取引を確実に防ぐことが可能になります。また、3Dセキュアやオーソリゼーションへトランザクションを送信する前に適切な不正検知を行うことで、決済完了率の向上にもつながります。

パターン①が売り上げにもたらした実績、実際の事例・生の声を聞ける貴重な機会です。Riskified導入とパターン①の運用成果として、オーソリ率の推移や運用効率化について紹介します。

Riskified Japan株式会社 Account Executive ナボン 恵子氏

大学卒業後に渡仏しフランス語を習得。帰国後、2003年に全日本空輸株式会社に入社し、空港地上業務に従事。2010年にイスラエルへ移住し、Reichman大学でMBAを取得。2013年にPayoneerに入社し、日本市場の開拓を担当。2021年にRiskifiedへ入社後、日本市場の成長を牽引し、2023年に日本法人へ転籍。現在に至る。

株式会社アンドエスティ プラットフォーム開発部 シニアマネージャー 本多 由美子氏

2005年 服飾雑貨メーカーでECサイトの立ち上げに関わり、オンライン販売のノウハウを習得。EC運営に従事し続け、2014年より「.st ドットエスティ」立ち上げに参画し、株式会社アダストリアでEC決済手段の拡張やオン・オフラインを融合したサービス企画等、顧客体験の向上に注力。現在は名称変更後の「and ST アンドエスティ」プラットフォーム開発部のリーダーとして、各種新規プロジェクトを推進中。

見どころ⑮ 決済を「コスト」から「武器」へ。Checkout.comのデータ×AIが切り拓く、EC成長を加速させる「決済と承認率の最適化」施策。

5月26日(火)15:25~16:05 B-6

決済手数料を下げた、不正対策もした――。それでもまだ課題が解決されない。そんな悩みを抱えているEC事業者さんへ、「決済承認率」を出発点としたグローバルPSP Checkout.comの課題解決アプローチを紹介いたします。

Checkout.comをパートナーに選ぶ理由は、業界最高水準の「承認率」を実現できることにあります。セッションでは、国内EC事業者様が直面する「不正対策とカゴ落ちのジレンマ」や「失敗原因や改善状況のブラックボックス化」といった切実な課題を、次世代決済プラットフォームで解決する具体的なシナリオを公開します。

Checkout株式会社 セールス マネージャー 白石 玲音氏

国内大手決済ゲートウェイでグローバルパートナーシップチームの立ち上げ期から携わり、グローバルECサイトの日本進出向けに現地決済など各種ソリューションを提供。2025年より日本市場での展開を本格化したCheckout.comにジョイン。著名なグローバルECが選ぶ業界最高水準の次世代決済プラットフォームを、オンライン決済で悩みを抱えている全事業者さん、特にグローバル決済ニーズが強い国内大手EC事業者さん向けに提供中。

見どころ⑯ オフィスコム売上5倍成長の軌跡~継続成長のためのCRMのインパクトと具体的施策について~

5月26日(火)16:20~17:00 B-7

オフィスコムは、2020年にEC事業のリピート対策を強化して以来、売り上げは順調に推移し、現在も新規売上・リピート売り上げともに好調。右肩上がりの成長を続けています。セッションでは売り上げにつながっている具体的なCRM施策、リピート対策を解説します。

年商1億円~年商数百億のEC事業さんで、CRM、リピート対策が不十分だと感じている人、売り上げが伸び悩んでいるEC事業者さんに特にオススメです。

株式会社ファブリカコミュニケーションズ アクションリンク事業部 プロダクト責任者 中村 隆嗣氏

2003年に北国からの贈り物へ入社。自社サイトの立ち上げから参画し月商3億円を超える成長まで導く。楽天/Yahoo!/Amazon/ぐるなびなど全店のマーケティング戦略責任者として各モールにおいて数々の賞を受賞。2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランドなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングを手がける。コンサルティング先で多く見られたCRMの課題を解決すべく、2018年アクションリンクを立ち上げ、2023年ファブリカコミュニケーションズにジョイン。現在に至る。

講師との名刺交換、3講演以上聴講で豪華賞品が当たる抽選会も

会場には、Wi-Fi、電源をご用意。講演後には講師との名刺交換の時間もあります(一部講演を除く)。また、3講演以上聴講すると、和牛やワイヤレスイヤホンなど豪華景品が当たる抽選会も実施します。

セミナー後に懇親会を開催

セミナー後、5月26日(火)18時30分~20時00分まで、セミナーに登壇した講師、EC事業者、外部招聘ゲスト、スポンサー企業などが参加する懇親会を開催します。

「こんな時どうしている?」「EC運営にAIをどのように活用しているか知りたい」「横のつながり作りをしたい」など、講演者やEC事業者さん同士の情報交換、課題の共有などが行えるリアルな交流の場です。

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fujita-h

オプト、オペレーションの主役をAIに

1ヶ月 ago

オプトが、AIエージェントによる広告運用の構造改革を本格始動。「Claude」を基盤とした広告運用プラットフォーム「OPT Ad Agent」で、オペレーションの主役をAIに移行し、人はより高度な戦略支援に専念する。「OPT Ad Agent」には社内トップレベルの運用知見を反映し、個人に依存せず高度なノウハウを再現できるようにした。

https://www.opt.ne.jp/news/12421/

Kenji

物価高騰下に「送料当社負担」を3980円→2980円以上に引き下げ。エディオングループのフォーレスト、その理由は?

1ヶ月 ago
物価高騰下に「送料当社負担」を3980円→2980円以上に引き下げ。エディオングループのフォーレスト、その理由は?
フォーレストは、BtoC向けECサイト「ココデカウ」の送料当社負担ラインを3980円から2980円へ引き下げた。物流費上昇で送料無料条件の見直しが進むなか、物価高に対応した“買いやすさ”重視の施策として打ち出した。
furukawa2026年5月25日

エディオングループでBtoB通販などを手がけるフォーレストはこのほど、BtoC向けECサイト「ココデカウ」において、フォーレストが送料を負担する注文金額の基準を3980円(税込)から2980円(税込)へ引き下げた。適用は2026年4月21日19時以降の注文分から。物流費の上昇を背景に、EC各社で送料無料ラインの引き上げが進むなか、あえて逆方向の施策を打ち出した。

物価高騰下に「送料当社負担」を3980円→2980円以上に引き下げ。エディオングループのフォーレスト、その理由は?
フォーレストは「ココデカウ」の送料条件を見直し

フォーレストは、日用品や食品・飲料など生活必需品を多く扱うECサイトとして、物価高が続くなかで顧客負担を少しでも軽減したい考えから、送料条件の引き下げを決めたという。単なる値引き施策ではなく、「日常の買いやすさ」を支える取り組みとして位置付ける。

改定前は3980円(税込)以上で送料をフォーレストが負担していたが、新たに2980円(税込)以上へと1000円引き下げた。社内でも「3980円まであと少し届かない」という利用時の実感が議論に上がっていたという。こうした“あと少しの壁”が購入時のストレスになっているのではないかと考え、シミュレーションや損益検証を重ねた上で、新基準を恒久的なサービスとして導入した。

物価高騰下に「送料当社負担」を3980円→2980円以上に引き下げ。エディオングループのフォーレスト、その理由は?
尾島康之社長(左から2番目)を交えて意見を交換するマーケティング部の面々

フォーレストの尾島康之社長は、物価高騰が続くなかで、単なる価格訴求ではなく、必要なモノを必要なタイミングで買いやすくすることが重要だとコメントしている。

物価高騰下に「送料当社負担」を3980円→2980円以上に引き下げ。エディオングループのフォーレスト、その理由は?
尾島康之社長

「ココデカウ」は、フォーレストが運営する家庭向け通販サイト。2009年12月にサイトを開設し、日用品、食品・飲料、家電、家具、医薬品などを取り扱っている。

フォーレスト全体では、OA用紙や文具、事務用品、オフィス家具、ユニフォーム、名刺、食品、飲料、一般用医薬品など75万点以上を取り扱う。

自社サイト「Forestway」「ココデカウ」に加え、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」にも出店しており、複数チャネルでEC事業を展開している。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

AIに引用されるWebサイトの条件、物流費削減+顧客体験を改善するDX、AI×UGC活用、Shopify活用術などが学べるECイベント

1ヶ月 ago
AIに引用されるWebサイトの条件、物流費削減+顧客体験を改善するDX、AI×UGC活用、Shopify活用術などが学べるECイベントfujita-h2026年5月25日イベント・セミナー

5月26日(火)に東京・日比谷国際ビルコンファレンススクエアで「ネットショップ担当者フォーラム 2026 春 ~ eコマースコミュニケーションDay ~」を開催します。SHEIN、イオン、アルビオン、アテニア、DECENCIA、キタムラなど著名企業の実践的事例や最新戦略を学べるセッションを多数ご用意! 全公演無料で聴講できます(事前登録制)。まだお申し込みをしていない人のために、編集部おすすめコンテンツの見どころを紹介します。

見どころ⑦ AI時代に必要なEC検索・レコメンド戦略とは? ~顧客体験を高めるAI×UGC活用+明日から使える実践ポイント~

5月26日(火)11:35~12:15 A-2

生成AIの進化により、ECのあり方が根本から変わろうとしています。欧米ではすでに「会話型検索」や「AIエージェント」による購買体験が普及し始めており、日本でも今年、この波を捉えられるかどうかが競合との大きな分かれ道となります。その鍵を握るのは、AIの精度を左右する「データ」の質。特に、顧客のリアルな熱量が含まれるUGC(ユーザー生成コンテンツ)などの1st Party Dataをどう活用するかが、劇的なCX(顧客体験)向上の決め手となります。

セッションでは、「AI時代に求められる、新しい『検索・レコメンド』の形」「なぜ今、CX向上に『顧客の声(UGC)』が不可欠なのか?」などを解説。「AIで何ができるか」ではなく「AIでどう選ばれるECになるか」――その具体的なヒントをお伝えします。

ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎 徳之氏

2006年にZETA株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)。現在はサイト内検索エンジンやリテールメディア広告エンジン、生成AI検索最適化サービス、EC向けAIチャットなどを含む、CX向上生成AIソリューション「ZETA CXシリーズ」の開発・提供に取り組む。コマースとCX(カスタマーエクスペリエンス)のリーディングカンパニーとして多数の国内大手サイトの売上向上と顧客体験の進化に貢献し、EC領域における新たな価値創出を支えている。

見どころ⑧ 1件30円の物流費削減と顧客体験を同時改善!「最適な箱選び」から始める攻めの梱包DX

5月26日(火)12:30~13:10 A-3

ガソリン、資材、運賃などコスト高騰がEC事業者の利益を圧迫しています。物流費の約6割を占める「送料」は、もはや配送業者との交渉だけではコントロールできません。

セッションでは、見落とされがちな梱包業務のDXにより、AIを活用して送料を適正化する最新手法を紹介します。現場の工夫に頼った箱選びが引き起こす送料のロスや、梱包資材の改善、そして熟練スタッフの判断工数を、1件5円のAIはどう変えるのか?

梱包手順の見える化やデータによる物流品質の維持など、EC・メーカーの課題解決策を事例とともに解説。現場の「迷い」を利益に変える、梱包DXを解説します。

株式会社ROMS 事業開発部 マネージャー 井上 修志氏

豊田通商にてラオスでの金融会社設立、ユニクロでの「ユニクロフラワー」の立ち上げ、EV充電器ベンチャーでのBiz Dev執行役員など大企業・ベンチャーでさまざまな事業開発を経験した後、プロコーチとして企業の組織開発に伴走。ROMSではハードからソフトの各ソリューションをもって物流現場の前進に向けて「現場のパートナー」のスタンスを大切に日々奮闘中。

見どころ⑨ AIによる検索トラフィック激減に備える生存戦略~AIに引用されるWebサイトになるために、今すぐできることから解説~

5月26日(火)14:25~15:05 A-5

AIが比較・推薦を行う時代、"検索されるEC"から“AIに選ばれるEC”へ。ECの購買体験は「ユーザーが探す」から「AIが選ぶ」へと急速に転換しており、検索トラフィックが減少するウェブサイトが国内でも急増しています。このままでは、「検索されるだけのサイト」は流入を失います。これから問われるのは、“AIに取り上げられるかどうか”です。対応が遅れるほど、流入は戻りません。

では、何から着手すべきか。その第一歩は、AIが理解できる構造化データと、それを支えるデータ基盤の整備です。セッションでは、構造化データを軸に「AIが理解しやすい商品情報の整備」という、今すぐ着手できて将来も有効な対策に絞り、具体的な実装方法と運用のポイント、そして実際の取り組みによる変化を事例ベースで解説します。「何からやるべきか」を短時間で判断したい方に向けた内容です。

インフォマークス株式会社 代表取締役 天井 秀和氏

2000年よりECビジネスに特化した事業戦略、マーケティング及び業務効率化コンサルティング、システム開発に従事。スタートアップから大規模サイトまで課題解決実績は1000社を超え、現在も日々EC担当者からの相談に応えている。特にアイテム数の多いECサイトの業務改善を得意とする。当フォーラム編集顧問 兼「ネッ担お悩み相談室」チーフコンシェルジュ。

見どころ⑩ Shopify Plusで"運用が変わる":注目機能 SimGymで読み解くストア改善の第一歩

5月26日(火)15:25~16:05 A-6

生成AIの活用が注目される一方、エンタープライズECでは「機密性」「誤回答」「運用負荷」への懸念から、PoCで止まってしまうケースも少なくありません。セッションでは、商品情報やFAQなどの公開情報を活用しながら、Shopify Plusで安全かつノーコードで始められる「AIによる実務改善の第一歩」を紹介します。

セッションのポイントは、「Shopify Japan: AI shoppersでストア体験をシミュレーションできる『SimGym』の概要とデモ」「 Flagship: AIの示唆を売上改善や現場施策(タグ/メタフィールド等の活用)へ落とし込むための実践ポイント」です。AIを単なる「話題」で終わらせず、現場で確実に使える改善施策へ落とし込みたい方におすすめのセッションです。

フラッグシップ株式会社 代表取締役 神馬 光滋氏

1989年生まれ、幼少期をネパール・米国で過ごす。2012年、Web開発スタジオ フラッグシップを創業。2017年からはShopifyを主軸とするEC支援事業に特化し、日本におけるShopify Plus開発をリードする。2024年にはマーケットプレイス領域の専門性も身に付け、日本初のMiraklソリューションパートナー認定。最近の研究領域は、AI時代におけるECの在り方の変容。

Shopify Japan株式会社 シニア パートナーサクセスマネージャー 河合 まりや氏

ウェブ広告代理店 法人営業、Slack Japan 法人営業、Amazon Web Service Japan 法人営業およびエクゼクティブマーケティングを経て、2024年11月からShopify Japan インサイドセールスとして入社後、現在は大手SIer、コンサルファームを中心としたパートナーエコシステムの立ち上げに従事。Shopifyの好きな機能は「Sidekick」。

見どころ⑪ D2C界の鬼才×Google出身CMOが語る AI時代の経営判断を左右する、生データの「質」と顧客理解の組織実装

5月26日(火)16:20~17:00 A-7

AI時代の経営判断において、AIの性能以上に重要なのは「何を読み込ませるか」という生データの精度です。AI自体が優れていても、読み込ませる生データがイマイチでは、AIの性能を生かせません。

同質化が進み競合商品との差が少なくなってきている現在、あなたの会社の商品がなぜ選ばれないのか、また選ばれているのか、本当に理解していますか? 今の苦境を脱するためには「広く深い」顧客理解が不可欠です。今、本当に重要なものは、AIと共に何度も壁打ちを行うための「極めて質の高い生データ」なのです。

セッションでは現場で実践している「顧客の声収集術」を全公開。「アナログなのか、デジタルなのか?」「そこに再現性はあるのか?」を解説します。

西守 穣氏

大学在学中からベンチャー企業で働き、東証グロース上場を経験。以前は大手D2C創業メンバーにして取締役。ゼロから売上125億への10年間でCRM/CS/フルフィル/KPI管理/ECシステム/商品開発など事業基盤領域全般を担当。マーケティング全般とチームビルディングが強み。チームを愛しメンバーを育成しながら目標を達成することが働き甲斐。MBTI=領事 ESFJ-A(世話好きなサポーター)

株式会社イーシーキューブ 執行役員 兼 CMO(最高マーケティング責任者) 高橋 尚久氏

ヤフー、Mozilla Japanを経て、グーグル合同会社で広告運用チーム責任者を歴任。CRM、データ分析、組織・オペレーション改革まで幅広い領域をリードし、事業成長を牽引。その後はスタートアップ2社でCMO・事業責任者を務め、現在は株式会社イーシーキューブ執行役員CMOとして、エンタープライズ領域の認知拡大とリード創出を推進。マギル大学MBA、USCPA(米国公認会計士)。

講師との名刺交換、3講演以上聴講で豪華賞品が当たる抽選会も

会場には、Wi-Fi、電源をご用意。講演後には講師との名刺交換の時間もあります(一部講演を除く)。また、3講演以上聴講すると、和牛やワイヤレスイヤホンなど豪華景品が当たる抽選会も実施します。

セミナー後に懇親会を開催

セミナー後、5月26日(火)18時30分~20時00分まで、セミナーに登壇した講師、EC事業者、外部招聘ゲスト、スポンサー企業などが参加する懇親会を開催します。

「こんな時どうしている?」「EC運営にAIをどのように活用しているか知りたい」「横のつながり作りをしたい」など、講演者やEC事業者さん同士の情報交換、課題の共有などが行えるリアルな交流の場です。

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2026年3月から新基準導入の国際認証制度「Bコープ」。木村石鹸やSANUが明かす「取得までの道のりと得られるメリット」

1ヶ月 ago

米国の非営利団体B Labによる国際認証制度「B Corp(Bコープ)」。厳格な評価のもと、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる。世界では、2014年からの10年間で取得数が約10倍に増加している。国内では、グローバル企業から中小企業、スタートアップなど幅広い業種・規模の81社が取得している(2026年2月時点)。そこで「Bコープ」を取得した「木村石鹸」「SANU」らが登壇したメディア向けイベントに参加。2社における「『Bコープ』取得までの道のり」や「取得のメリット」をレポートする。

世界では1万社以上が取得。注目が高まる「Bコープ」

2026年3月27日、「Bコープ」をテーマにしたメディア向けのイベントが中目黒で開催された。登壇したのは、大正13年創業の石鹸メーカー「木村石鹸工業」の代表取締役 木村祥一郎氏、シェア別荘を運営するスタートアップ「SANU」のリジェネラティブ推進室長 上野澄人氏、PR会社「サニーサイドアップグループ」の執行役員 兼「グッドアンドカンパニー」の代表取締役社長 谷村江美氏、そしてB Labの公式パートナーとして日本で「Bコープ」の普及に取り組むB Market Builder Japanの共同代表 鳥居希氏の4人だ。

冒頭で、鳥居氏は国内外における「Bコープ」の状況を語った。認証は2006年から開始され、2026年2月時点での世界の取得数は1万社を超える。10年で約10倍と世界的に取得数が急増し、特に英国での増加が目立つという。国内では、日本を本拠地とする81社が取得しており、2021年から2025年の過去4年で9.3倍に急増している。

国内では、2021年から2025年の過去4年で「Bコープ」取得数が9.3倍に増加(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)
国内では、2021年から2025年の過去4年で「Bコープ」取得数が9.3倍に増加(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)
2025年に認証された「Bコープ」は29社。その1社が木村石鹸工業だ(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)
2025年に認証された「Bコープ」は29社。その1社が木村石鹸工業だ(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)

「Bコープ」の認証プロセスは、アセスメントツール「B Impact」を利用し、自社の社会的・環境的なインパクトを測定した回答をB Labに送信することから始まる。提出された回答が要件を満たすと確認されたら年間認証料を支払い、契約書への署名を経て取得となる。取得までの目安期間は最長1年9か月、年間認証料は企業の年間売上高によって異なり、1000ドル(約16万円)~4万5000ドル(約718万円)だ(新基準導入に伴い変更の可能性あり)。

「Bコープ」は2026年3月から新基準を導入。何が変わった?

そうしたなか、2026年3月から「Bコープの新基準」が導入された。国内では、2027年から新基準での審査開始を予定している。その最大の特長は「点数制の廃止」だ。これまでは、「ガバナンス(企業統治)」「ワーカー(従業員)」「コミュニティー(地域社会)」「エンバイロンメント(環境)」「カスタマー(顧客)」の5項目の合計で「80点以上」を獲得する必要があった。つまり、必ずしもすべての分野で優れていなくとも、特定分野で高得点を取得して80点に達せば合格とみなされていた。

これに対し、新基準は「基礎要件」のほか、「7つのインパクト・トピック」すべてにおいて一定基準を満たすことが求められる。企業が満たすべき具体的な要件は、企業規模、セクター、業種、所在地によって異なり、認証に必要な要件数は20~124項目に及ぶ。同項目に沿って、B Lab外部の第三者機関によって監査される。新基準で採用された「基礎要件」と「7つのインパクト・トピック」は、次の通り。

新基準における「基礎要件」(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)
新基準における「基礎要件」(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より) 
新基準における「7つのインパクト・トピック」(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)
新基準における「7つのインパクト・トピック」(画像はB Market Builder Japanの登壇資料より)

7つのインパクト・トピック

  1. パーパスとステークホルダー・ガバナンス
  2. 政策への働きかけとコレクティブ・アクション
  3. 環境スチュワードシップと循環性
  4. 気候アクション
  5. 公正な働き方
  6. JEDI ジャスティス(公正)・エクイティ(公平性)・ダイバーシティ(多様性)・インクルージョン(包括)
  7. 人権

さらに、新基準では認証サイクルが、従来の3年から「5年」に変わり、認証取得から3年目には「監査」を実施する。企業の規模によっては定期監査が行われることもある。継続的な改善も求められ、取得年、3年目、5年目に要件が追加されていくこととなった。

100年続く老舗ブランド「木村石鹸」では、何が評価されたのか

「Bコープ」を取得した企業は、どのような狙いで取得をめざし、どんな点が評価されたのか。老舗石鹸メーカーの木村石鹸工業は、経営戦略の1つとして「Bコープ」に着目したという。

2013年に「愛される会社をめざそう」という方針を掲げてから、「この会社があってよかった」と思われる存在になりたいという思いがありました。そのために、企業の「正直さ」や「社会への貢献」を追求したいと考え、「Bコープ」の考え方に合致しました。また、第三者からの認証を得ることで、自分たちの企業活動を自信を持って続けられる根拠になるとも思いました。(木村石鹸工業 木村氏)

木村石鹸工業は、現在「OEM」と「自社ブランド」の事業割合が約半々になっている(画像は木村石鹸工業の登壇資料の自社ブランド一覧より)
木村石鹸工業は、現在「OEM」と「自社ブランド」の事業割合が約半々になっている
(画像は木村石鹸工業の登壇資料の自社ブランド一覧より)

1924年(大正13年)に創業した木村石鹸工業は、業務用洗剤のOEMから始まり、現在は自社ブランド事業にも注力する。あえて非効率な釜焚き製法にこだわった「固形石鹸」や、本気で髪を良くしたいと約5年かけて開発した「シャンプー・トリートメント」などを扱い、高い評価を獲得。開発においては、細部まで安全性や環境に配慮したり、強い洗浄力だけでなく、いかに汚れにくくできるかも考えたり、ものづくりの誠実な姿勢を大切にしている

そんな木村石鹸工業は、ものづくりだけでなく、「組織のあり方」にも独自の考えを持つ。「モラルや信頼をOSにする」方針を掲げ、ルールや規則は最小限となる。組織図や職種定義がなく、さらには評価・査定や承認フローもないという。給与は「自己申告制」だ。ユニークな制度も多く、「期日前投票制度」「書籍購入応援制度」「帰省手当」「親孝行手当」など、社員が私生活も大事にしながらキャリアアップに励めるよう配慮している。

登壇した木村氏は、「信頼とモラルをベースにする組織をめざしている」と話した(画像:筆者撮影)
登壇した木村氏は、「信頼とモラルをベースにする組織をめざしている」と話した(画像:筆者撮影)

木村石鹸工業では、2013年頃から「Bコープ」を取得したい思いがあったものの、当時はハードルの高さから挫折。しかし、改めて学ぶと自社の取り組みが実は評価に値する可能性が高いことがわかり、2024年に取り組みを開始した。結果的に、2025年7月に取得ができたそうだ。

持続可能でなければ意味がないので、現在の取り組みの延長線上でできることしか行わないと決めていました。同分野のコンサルを依頼して認証を進めたところ、制度や開発体制を大きく変えずとも取得できそうだという結論に至りました。たとえば、30歳まで年2回の帰省にかかる費用を負担する「帰省手当」は、“マイノリティへの支援”(評価基準でいうと「公平性」)に当たると評価されました。(木村石鹸工業 木村氏)

成長中のスタートアップ「SANU」。2つの評価ポイント

2019年に創業したSANUは、「Live with nature. / 自然と共に生きる。」をコンセプトに、別荘事業を展開する。月額5万5000円の「サブスク別荘」で市場に参入し、現在は1つの別荘を複数人で共同所有する「Co-Owners(コ・オーナーズ)」や法人向けサブスク「for Business(フォービジネス)」などに事業を拡大。首都圏からアクセスのいい山、湖、海などの近くに36拠点・240室を運営している(2026年4月時点)。自然環境に配慮した建築とデジタルの融合も特長で、物件購入さえもネットで完結する仕組みだ。

国際木材を豊富に活用したSANU 2nd homeの建築モデル(画像はSANUの登壇資料より)
国際木材を豊富に活用したSANU 2nd homeの建築モデル(画像はSANUの登壇資料より)

SANUでは、創業当初からパタゴニアを目標にしており、パタゴニアは2012年1月に米国カリフォルニア州で初めて「Bコープ」を取得した。SANUでも当然取得するべきだと考えていたが、スタートアップゆえ目の前の業務に追われる日々だった。それでも時間をかけて準備を進め、2024年に取得を実現したという。

評価されたポイントは、主に2点です。1つ目は「ガバナンス」の観点で、「自然と共に生きる」という強烈なコンセプトに向かって、社内メンバーが一丸になって取り組んでいる点。2つ目は地方に人の流れを作り、経済の循環や地元の人との出会いを生み出している点です。取得にあたり、自社が排出している二酸化炭素量や廃棄物量などの基盤データを一からそろえたため苦労は多かったですが、取得の手応えを感じています。(SANU 上野氏)

登壇した上野氏は、現場作業を含むオペレーション構築を経て、2025年にリジェネラティブ推進室長に就任した(画像:筆者撮影)
登壇した上野氏は、現場作業を含むオペレーション構築を経て、2025年にリジェネラティブ推進室長に就任した(画像:筆者撮影)

人と自然が共生する社会の実現をめざすSANUでは、「SANUが広がるほど地球が豊かになる」という目標を当初から掲げてきた。とはいえ、事業拡大には一定の自然への負荷が避けられない。その矛盾を抱えた上で、地球への環境負荷をいかに減らせるかが、SANUの最大の挑戦となる。

建築は、循環型の建築設計を指す「サーキュラー建築」を取り入れ、国産木材の使用や建築資材の再活用を可能にする「釘を使わない」工法、土壌への負荷を軽減する高床式建築などを採用。さらに、この春開業する奄美大島の拠点では、屋根と一体化したソーラーパネルでエネルギーを生み出すことで、ZEB(ゼブ※)水準を達成している。

※Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることをめざした建物を指す(環境省「ZEB PORTAL」より)

この春に開業する奄美大島の新拠点(画像提供:SANU)
この春に開業する奄美大島の新拠点(画像提供:SANU)

さらに2026年3月には、自社の事業がどのような社会的・環境的な変化を生み出すかの因果関係を図式化した「インパクトモデル」を、経営の意思決定や日々のアクションに落とし込むための最重要指標も新たに設定したという。

SANUが新たに設定した最重要指標は、「自然の中での総滞在時間」だ(画像はSANUの登壇資料より)
SANUが新たに設定した最重要指標は、「自然の中での総滞在時間」だ
(画像はSANUの登壇資料より)

同指標は、「SANUを通じて自然に触れる頻度(深さ・頻度)」と「SANUを通じて自然に触れるユーザーの総数(広がり・数)」を掛けることで、「自然のなかでの総滞在時間」を算出する。都市生活者の時間の使い方そのものを変えていく挑戦だと、SANUでは捉えているそうだ。

社外からの評価はどう変わる? 取得後のメリットと見えた課題

イベントでは、「『Bコープ』取得後のメリットや見えてきた課題」も語られた。取得から約8か月が経過した木村石鹸工業では、社内外で少しずつ好影響が出始めたところだという。

取引先からの反応はあまりないのですが、「Bコープ」の研究をしている数名の大学生から「詳しく知りたい」と連絡がありました。若い人が、よりこのテーマに関心を持っているのだと実感しました。社内では「製品開発との向き合い方」に徐々に変化が見られています。たとえば、取引先の判断基準を「安い」「高品質」だけでなく、「地球環境に配慮しているか」「地域貢献に取り組んでいるか」といった視点で見るなど。「Bコープ」取得が、社員の誇りや前向きな姿勢につながっているなと感じます。(木村氏)

木村氏は、現在の率直な思いを語った(画像:筆者撮影)
木村氏は、現在の率直な思いを語った(画像:筆者撮影)

「Bコープ」が打ち出す「公益性の高さ」は企業として当然めざすべきであり、事業へのメリットも感じている。一方で、「葛藤が増えた」と木村氏は本音を明かした。

事業成長とサステナビリティの両立に関して、悩むことが増えました。表向きは「良い」とされていても、本質的には良いとは言えないこともあるようです。ある企業では、事業で出る排水をキレイな水にして農業用水に再利用したところ、キレイになりすぎて水生生物が住めなくなっていることがわかったそうです。これらを1つひとつ深く考えながら実行し、外部に伝えていくのは苦労が伴いますが、こうした取り組みこそが大事なのだと理解しています。(木村氏)

SANUでは、「Bコープ」取得によりスタートアップでは最大級となる19.5億円のサステナビリティローンを組成できたほか、さまざまな観点でメリットが得られたという。

「リジェネラティブ経営」を掲げて「Bコープ」を取得したことが大きく評価され、2025年2月に、サステナビリティローンを含む64.5億円の資金を調達しました。「Bコープ」取得が、事業前進につながっていると実感しています。また、採用面での貢献も大きく、「『Bコープ』取得を知って入社したいと考えた」と話す社員もいますね。同時にユーザー獲得にもつながっていて、「地球環境への本気度が伝わる」という声もいただきました。(上野氏)

急激に成長するSANUにとって、「Bコープ」は推進力になっているという(画像:筆者撮影)
急激に成長するSANUにとって、「Bコープ」は推進力になっているという(画像:筆者撮影)

また、「Bコープ」の取得は社内の取り組みの変化にもつながった。上野氏が室長を務めるリジェネラティブ推進室を中心に「リジェネラティブ企業としてのあり方」を改めて議論した結果、それまで評価されてきた「植樹活動」の休止を決めたという。

これまでは、拠点建築で使用した分と同じだけ杉の木を植樹する活動をしていました。ですが、今このタイミングでは、「SANUが拠点を建てた後のほうが自然が豊かになっているという状態を、本気でめざすことにリソースと予算を集中させることがベストである」という結論に達しました。(上野氏)

その考えに沿ってSANUが打ち出したのが、次の5つの「重要課題」だ。

  1. 自然の豊かさを守り育てる、生物多様性への配慮
  2. 環境負荷を減らし、未来につなぐ建築
  3. 自然災害に強い、レジリエントな滞在の提供
  4. 地域とともに描く、豊かさの循環
  5. 一人でも多くの人にひらかれた心地よい自然の滞在

上記に則り、「全拠点の生物多様性定量評価の実施」「スタッフがいきいきと働ける理想状態の定義」「精神的・身体的なハードルがあっても安心して滞在できる拠点を増やす」などの具体的な項目を定め、数年をかけて実現をめざしていくという。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 小林 香織

フリーライター/北欧イノベーション研究家

「自由なライフスタイル」に憧れて、2016年にOLからフリーライターへ。【イノベーション、キャリア、海外文化】などの記事を執筆。2020年に拠点を北欧に移し、デンマークに6か月、フィンランド・ヘルシンキに約1年長期滞在。現地スタートアップやカンファレンスを多数取材する。2022年3月より東京拠点に戻し、北欧イノベーションの研究を継続する。

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Google検索を「Gemini 3.5 Flash」へアップグレード。エージェント型予約機能を幅広い新しいタスクへ拡張などを実装

1ヶ月 ago
Googleが検索のAI機能を強化し、AIモードの標準モデルを「Gemini 3.5 Flash」に刷新した。あわせて、情報収集を自動化するエージェント機能や予約支援の対象拡大、生成型UI機能などを順次導入する。

Googleは5月20日、「Google I/O 2026」でGoogle検索のAI機能強化を発表した。AIモードのデフォルトモデルを「Gemini 3.5 Flash」にアップグレードするほか、検索ボックスの刷新、情報収集を自動化する「情報エージェント機能」、エージェント型予約機能の対象拡大、検索内での生成型UIミニアプリ構築機能などを順次導入する。

AIモードの月間アクティブユーザー数は提供開始から1年で10億人を超え、検索クエリ数は四半期ごとに倍増しているという。前四半期には検索クエリ数が過去最高を記録したとしており、検索体験の中心にAIを据える動きをさらに加速させる。

AIモードの標準モデルを「Gemini 3.5 Flash」に刷新

Googleは、世界中のGoogle検索ユーザーが利用するAIモードのデフォルトモデルを「Gemini 3.5 Flash」にアップグレードする。「Gemini 3.5 Flash」は、エージェント機能やコーディング分野で高い性能を発揮する最新のFlashモデルと位置付けている。

あわせて、検索ボックスにも過去25年以上で最大規模というアップデートを実施。AIによって再構築した新しい検索ボックスは、入力内容に応じて画面が動的に広がり、従来のオートコンプリートを超えるAI提案機能で質問の組み立てを支援する。

Google検索を「Gemini 3.5 Flash」へアップグレード。エージェント型予約機能を幅広い新しいタスクへ拡張などを実装
新しい検索ボックスは入力内容に応じて画面が動的に広がる

テキストだけでなく、画像、ファイル、動画、開いているGoogle Chromeのタブなど、複数の形式を組み合わせた検索にも対応する。

また、検索結果ページのAI概要から直接追加質問を行い、そのままAIモードで自然な対話を継続できるようにする。会話の文脈を維持したまま調べものを深められる仕組みで、デスクトップとモバイルの両方で利用可能になる。

Google検索を「Gemini 3.5 Flash」へアップグレード。エージェント型予約機能を幅広い新しいタスクへ拡張などを実装
検索結果ページのAI概要から直接追加質問できる

情報収集を自動化する「情報エージェント機能」を提供

Googleは、検索内で複数のAIエージェントを作成・管理できる「検索エージェント機能」の第一歩として、「情報エージェント機能」を提供する。これは情報収集に特化した自律型AIエージェントで、24時間365日バックグラウンドで稼働し、必要な情報を必要なタイミングで見つけ出す。

対象となる情報源は、ブログ、ニュースサイト、ソーシャルメディア投稿に加え、金融、ショッピング、スポーツなどのリアルタイムデータまで幅広い。たとえば、希望条件に合う賃貸物件の新着情報や限定スニーカーの発売情報などを継続的に監視し、変化があれば要約して通知するという。情報エージェント機能は今夏以降、「Google AI Pro」と「Ultra」のサブスクリプション登録者向けに先行提供する予定だ。

エージェント型予約機能を地域サービスや体験予約へ拡張

米国で提供しているGoogle検索のエージェント型予約機能については、地域の体験イベントや各種サービスなど、より幅広いタスクへ拡張する。

たとえば、「金曜日の夜に6人で利用できて、深夜まで食事を注文できるカラオケの個室を探して」といった具体的な条件を伝えると、最新の料金や空き状況を整理し、選択した提供元でそのまま予約を完了できる直接リンクを提示する。

さらに、住まいの修理、美容、ペットケアなど一部の分野では、Google検索がユーザーに代わって店舗や事業者へ直接電話をかけるよう依頼することも可能にする。

これらの機能は今夏から、米国のすべてのユーザー向けに順次提供を開始する予定としている。

検索内で生成型UIやミニアプリも構築可能に

Googleは、検索にエージェント型コーディング機能も組み込む。これにより、ユーザーの質問に応じて、視覚的なツールやシミュレーションなど最適な形式の回答をその場で構築する「ジェネレーティブUI」を提供する。たとえば、宇宙物理学の概念や機械式腕時計の仕組みを理解したい場合、インタラクティブな画像、表、グラフ、シミュレーションを組み合わせたカスタムレイアウトを検索が生成する。

Google検索を「Gemini 3.5 Flash」へアップグレード。エージェント型予約機能を幅広い新しいタスクへ拡張などを実装
画像、表、グラフ、シミュレーションを組み合わせたカスタムレイアウトを検索が生成

また、結婚式準備や引っ越し計画、健康管理など長期的なタスク向けに、検索から直接ミニアプリのようなカスタムダッシュボードやトラッカーを構築できるようにする。たとえば、「カスタムフィットネストラッカーを作って」と依頼すると、口コミ、地図、天気などのリアルタイムデータと連携した進捗管理ツールを生成するという。この機能はまず、米国の「Google AI Pro」と「Ultra」登録者向けに、今後数か月以内に提供を開始する。

Google検索を「Gemini 3.5 Flash」へアップグレード。エージェント型予約機能を幅広い新しいタスクへ拡張などを実装
進捗管理ツールの生成イメージ

GmailやGoogleフォトと連携する「パーソナルインテリジェンス」も拡大

Googleは、AIモードの「パーソナルインテリジェンス」機能についても、日本を含む約200の国・地域、98言語へ拡大する。GmailやGoogleフォト、今後はGoogleカレンダーとも安全に連携し、ユーザーごとの文脈を踏まえた検索支援を行う。なお、これらの連携はユーザー自身が管理できる設計で、どのアプリをいつ接続するかを選択できるとしている。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
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Googleの「Gemini」、24時間体制でタスク遂行をサポートするエージェント「Gemini Spark」を備えたAIアシスタントへ進化

1ヶ月 ago
Googleが「Gemini」を大幅刷新。24時間365日でタスクを継続実行するAIエージェント「Gemini Spark」を発表した。GmailやGoogle Workspaceと連携し、情報整理や文書作成、タスク管理を自律的に支援。検索型AIから“行動するAIアシスタント”への進化を打ち出した。

Googleは5月20日、「Gemini」アプリの機能強化を発表した。新UIデザイン「Neural Expressive」の導入に加え、朝の情報整理を支援する「Daily Brief」、24時間365日バックグラウンドでタスク遂行を支援するパーソナルAIエージェント「Gemini Spark」、macOS向けアプリの強化などを順次展開する。

Googleの「Gemini」、24時間体制でタスク遂行をサポートするエージェント「Gemini Spark」を備えたAIアシスタントへ進化
Googleは「Gemini」アプリの機能強化を発表

「Gemini」は現在、230以上の国・地域、70以上の言語に対応し、月間9億人以上が利用しているという。今回のアップデートでは、従来の「質問に答えるAI」から、ユーザーに代わって継続的に作業を進める「エージェント型AIアシスタント」への進化を打ち出した。

新UI「Neural Expressive」で、「Gemini」体験を刷新

Googleは、「Gemini」の体験を根本から再設計する新しいデザイン言語「Neural Expressive」を導入。滑らかなアニメーションや鮮やかな色彩、刷新したフォント、ハプティックフィードバックを取り入れ、より直感的に操作できるようにした。

また、自然な会話を楽しめる「Gemini Live」の体験をGeminiへ直接統合。テキスト入力から音声会話へ、あるいはその逆へとシームレスに切り替えられるようにした。

マイク機能も改良し、話している途中で音声が途切れにくくなったほか、今後は地域ごとの方言対応も予定している。

さらに、、「Gemini」モデルを活用して回答表現も強化。長文テキストだけでなく、画像、タイムライン、ナレーション付き動画、動的グラフィックなどを含む最適な形式の回答をリアルタイムで生成する。

「Neural Expressive」は5月19日から、Web、Android、iOSで日本を含む世界中のユーザーへ提供する。

動画生成「Gemini Omni」

「Gemini Omni」は、テキスト・画像・動画を組み合わせて高品質な動画を生成できる新モデル。簡単な指示でズームや背景変更などの編集もでき、写真や動画のアップロード、テンプレート適用、カスタムAIアバターの作成にも対応する。「Google AI」のサブスクリプションユーザー向けに順次提供を開始する。

朝の情報整理を支援する「Daily Brief」

新機能「Daily Brief」は、朝のスタート時に必要な情報をひと目で確認できるパーソナル機能だ。

Google Labsの実験プロジェクトをベースに開発したもので、連携済みアプリを活用しながら、Gmailの受信トレイ内にある緊急案件、Googleカレンダーの予定、確認が必要なフォローアップ情報などを収集し、短い要約レポートにまとめる。

Googleの「Gemini」、24時間体制でタスク遂行をサポートするエージェント「Gemini Spark」を備えたAIアシスタントへ進化
「Daily Brief」が提示するテキストのイメージ

単なる要約にとどまらず、ユーザーの目標に合わせて情報を整理し、優先順位を付けた上で次に取るべきアクションも提案する。

利用者が提案に対してフィードバックを返すことで、利用するほど精度が高まる仕組みとしている。

「Daily Brief」は5月19日から、米国の「Google AI」サブスクリプションユーザー向けに順次提供を開始する。

24時間365日で作業を継続する「Gemini Spark」

今回の発表の中核となるのが、パーソナルAIエージェント「Gemini Spark」だ。Googleは「Gemini Spark」について、「質問に答えるアシスタント」から「ユーザーに代わって実際に作業をこなす存在」へGeminiを進化させるマイルストーンと位置付けている。

Googleの「Gemini」、24時間体制でタスク遂行をサポートするエージェント「Gemini Spark」を備えたAIアシスタントへ進化
「Gemini Spark」の活用イメージ

「Gemini Spark」は、「Gemini 3.5」と「Google Antigravity」を基盤に動作し、Gmail、Googleドキュメント、Googleスライドなど「Google Workspace」の各種ツールと深く連携する。クラウドベースのエージェントであるため、PCを閉じている間やスマートフォンをロックしている間も、バックグラウンドで作業を継続できる点が特長だ。

想定する活用例としてGoogleは、毎月のクレジットカード明細を自動解析して新たなサブスクリプション契約を特定・通知する機能、学校からのメールから提出期限などを抽出して家族向けに日次ダイジェストを送る機能、メールやチャットに散在する会議メモを統合してGoogleドキュメント化し、さらに案内メールの下書きまで作成するワークフローなどをあげている。

今後は「Gemini」と連携できるアプリも拡大する。AIモデルと外部データソースを安全に接続する共通規格「MCP(Model Context Protocol)」を通じて、Canva、OpenTable、Instacartとの連携を開始。将来的には、連携先を活用し、ユーザーに代わってタスクを実行できるようにする計画だ。

Googleの「Gemini」、24時間体制でタスク遂行をサポートするエージェント「Gemini Spark」を備えたAIアシスタントへ進化
「Gemini Spark」の連携先

加えて、「Gemini Spark」にテキストメッセージやメールを直接送る機能、独自のカスタムサブエージェント作成機能、ローカルブラウザーの操作機能なども順次追加する予定としている。

なおGoogleは、「Gemini Spark」は常にユーザーの指示の下で動作し、どの機能を有効化するか、どのアプリと連携するかは利用者自身が選択できると説明。支払いやメール送信など重要なアクションの前には、必ず事前確認を求める設計としている。

「Gemini Spark」はすでに一部のTrusted Tester向けに提供を開始しており、その後、米国の「Google AI Ultra」サブスクリプションユーザー向けにベータ版を提供する予定だ。

macOS向けアプリも強化、デスクトップ作業の自動化を支援

macOS向け「Gemini」アプリも強化する。デスクトップ版アプリに「Gemini Spark」を導入し、ローカルファイル整理やデスクトップ上のワークフロー自動化を支援する。

また、音声理解技術も導入。話し言葉の途中にある言いよどみや言い直しを含めて文脈を理解し、自然な話し言葉を正確な下書きテキストへ整形する機能も提供予定としている。

macOS向け「Gemini」アプリは5月19日から全ユーザーがダウンロード可能。「Gemini Spark」は米国の「Google AI Ultra」登録者向けに順次提供し、新しい音声体験は今夏提供予定としている。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
furukawa

顧客体験UP+ブランド価値を最大化するための「デジタル×リアル」戦略とは? アルビオン・DECENCIA・アテニアが語る

1ヶ月 1 週間 ago
顧客体験UP+ブランド価値を最大化するための「デジタル×リアル」戦略とは? アルビオン・DECENCIA・アテニアが語るfujita-h2026年5月22日イベント・セミナー

5月26日(火)に東京・日比谷国際ビルコンファレンススクエアで「ネットショップ担当者フォーラム 2026 春 ~ eコマースコミュニケーションDay ~」を開催します。SHEIN、イオン、アルビオン、アテニア、DECENCIA、キタムラなど著名企業の実践的事例や最新戦略を学べるセッションを多数ご用意! 全公演無料で聴講できます(事前登録制)。まだお申し込みをしていない人のために、編集部おすすめコンテンツの見どころを紹介します。

見どころ⑥ ブランド価値を最大化する「デジタル×リアル」の顧客体験戦略

5月26日(火)17:15~18:00 A-8

顧客体験、ブランディングを強化したい多くの企業にとって参考になる本セッション。顧客体験を上げ、ブランド価値を最大化するためには「デジタル×リアル」全接点での一貫性がカギとなります。

異なるアプローチ、顧客との対話を通じてLTV向上を追求する戦略を解説します。利益より顧客満足を優先する組織設計や、AI時代の顧客に寄り添うアプローチ、感動設計など、具体的な次の一手のヒントをお伝えします。

株式会社アルビオン 榊原 隆之氏

1967年、愛知県出身。南山大学イスパニア科卒。1991年入社以来営業として全国の化粧品専門店、百貨店の営業を担当。自社サイトは4サイトをShopifyで立ち上げ運営。現在は「アナスイコスメティクス」「ポール&ジョーボーテ」の国内販売の責任者。コスメのみならずファッション、ファッション小物までも販売している。現場営業、ECの組立、CSまで担当は幅広い。

株式会社DECENCIA 笠井 友嗣氏

化粧品、健康食品(サプリメント)、食品、エンタメのD2C領域(一部、toB)を20年以上経験。事業規模は数億円~数百億円、また商品企画開発から販売、バックヤードまでバリューチェーンの幅広く携わる。各社でマーケティング担当、DX推進責任者、事業責任者等を担い、現在は株式会社ディセンシアにて事業責任者として推進。

株式会社アテニア 新海 喜顕氏

1998年に株式会社アテニアへ入社以来、一貫して通販業務に従事。2004年販売企画課長就任、ロイヤルユーザープログラム、ポイント制度、CRMプログラム構築。2013年広告宣伝部長就任、レスポンス広告のフルデジタル化推進、スキクレ戦略PRなど新しい仕組みや取り組みをリード。2024年に通販営業部部長就任。フォロープログラムの刷新や値引きではない売り方へのシフト、定期システム導入、デジタルマーケティング領域を改革中。WHYダイレクトボードメンバー、2025BRAND SUMMIT TOP GIVERS受賞

ネッタヌネッタヌ

なぜあのブランドは「選ばれ続ける」のか? 「デジタル×リアル」の全接点を一貫させ、LTVを極限まで高めるファン作りの秘訣をお伝えします。

「オムニチャネルやOMOに取り組んでいるが、売り上げやLTV向上につながらない」「デジタルと店舗で顧客体験が分断されている」……。こんな課題を抱えていませんか?

顧客体験を向上させ、ブランド価値を最大化するためには、一貫性と、それを支える組織のあり方や考え方がカギとなります。アルビオン、DECENCIA、アテニアの事業責任者たちが、現場のリアルな試行錯誤から導き出した「顧客との対話戦略」を公開。具体的な事例をベースに、明日からのブランド戦略、顧客体験の向上に組み込める実践的なヒントを提供します。

講師との名刺交換、3講演以上聴講で豪華賞品が当たる抽選会も

会場には、Wi-Fi、電源をご用意。講演後には講師との名刺交換の時間もあります(一部講演を除く)。また、3講演以上聴講すると、和牛やワイヤレスイヤホンなど豪華景品が当たる抽選会も実施します。

セミナー後に懇親会を開催

セミナー後、5月26日(火)18時30分~20時00分まで、セミナーに登壇した講師、EC事業者、外部招聘ゲスト、スポンサー企業などが参加する懇親会を開催します。

「こんな時どうしている?」「EC運営にAIをどのように活用しているか知りたい」「横のつながり作りをしたい」など、講演者やEC事業者さん同士の情報交換、課題の共有などが行えるリアルな交流の場です。

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