ネットショップ担当者フォーラム

メガネの「パリミキ」がECと企業サイトを統合へ、顧客情報や在庫データなど一元化

6 years 9ヶ月 ago

「パリミキ」などのメガネブランドを展開している三城は2月20日、今夏をめどに企業サイトとECサイト、ブランドサイトなどを統合すると発表した。

統合後のサイトではオンラインショップ機能や店舗検索、商品試着サービスなど、実店舗とオンラインが連携したサービスを提供していく。

今夏に統合を予定しているのは、ホールディングスサイトとECサイト「E-megane」、「OPTIQUE PARIS MIKI」や「CIRCUS」のブランドサイト。

顧客情報や在庫データなどを統合し、独自の会員システムを構築するという。

ECサイトや企業サイトの統合に先立ち、2月22日にコーポレートサイトをリニューアルした。

ほぼすべてのページをシンプルなデザインに刷新。白を基調とし、ゆとりのあるレイアウトに変更することで、視認性を上げ、スマホで閲覧やタッチしやすいように配慮しているという。

「パリミキ」などのメガネブランドを展開している三城は2019年夏をめどに企業サイトとECサイト、ブランドサイトなどを統合する
リニューアルしたコーポレートサイト

ファッション系企業で進むECを軸にしたサイト統合

企業サイトやブランドサイト、ECサイトなどを統合する動きはファッション系企業を中心に広がっていた。ゴールドウィンは2017年、個別に運用してきたブランドサイトとオンラインショップ「GOLDWIN WEB STORE」を統合。商品の情報と、ブランドや店舗に関する情報を集約。顧客が情報収集から買い物までシームレスに行えるようにした。

ユナイテッドアローズも2017年4月、オンラインショップ「UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE(UAオンラインストア)」とブランドサイトを統合。2016年9月にはビームスが、直営オンラインショップ「BEAMS Online Shop」と、商品やイベント情報などのニュースを発信する「BEAMSオフィシャルサイト」を統合している。

渡部 和章
渡部 和章

ペット飼育用品のECサイトでカード情報241件が流出、手口は偽のカード番号入力画面に誘導するフィッシング

6 years 9ヶ月 ago

うさぎ関連商材などを販売しているB.F.Yokohamaは2月12日、飼育用品やうさぎをモチーフにした雑貨などを扱っているECサイト「バニーファミリー横浜ネットショップ」から、顧客のクレジットカード番号など241件が流出した可能性があると発表した。

第三者が「バニーファミリー横浜ネットショップ」に不正にアクセスし、ECサイトからフィッシングサイト(偽のクレジットカード番号入力画面)へと顧客を誘導することで、クレジットカード番号などを流出させた可能性があるという。

2018年6月28日から10月25日まで、ECサイトの支払い方法の選択画面と、注文内容の確認画面の間に、偽のカード情報入力画面が表示されていた。

その画面に入力した「クレジットカード名義人名」「カード番号」「有効期限」「セキュリティーコード」が流出した可能性がある。

うさぎ関連商材などを販売しているB.F.Yokohamaは2月12日、飼育用品やうさぎをモチーフにした雑貨などを扱っているECサイト「バニーファミリー横浜ネットショップ」から、顧客のクレジットカード番号など241件が流出した可能性があると発表
「バニーファミリー横浜ネットショップ」が被害を受けた手口について(画像はB.F.Yokohama公表の資料からキャプチャ)

B.F.Yokohamaは、第三者調査機関による調査結果を踏まえ、システムのセキュリティー対策や監視体制の強化を行い、再発防止を図るとしている。

「バニーファミリー横浜ネットショップ」は現在、クレジットカード決済とコンビニ払いを停止し、代金引換と銀行振込のみ受け付けている。

ECサイトからフィッシングサイトへと顧客を誘導し、カード情報などを流出させる手法をめぐっては、洋菓子の製造販売を手がける洋菓子舗ウエストも被害を公表している。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

渡部 和章
渡部 和章

Amazonがポイント付与を強化――全商品に1%以上必須、ポイント原資は出品者負担

6 years 9ヶ月 ago

アマゾンジャパンは5月23日から、Amazon.co.jpで販売されるすべての商品を対象に、「Amazonポイント」を販売価格の1%以上付与することを必須にする。

アマゾンの直販事業とマーケットプレイスの両方が対象。マーケットプレイスにおいて、ポイントの原資は、商品を販売している出品者の自己負担となる。

エンドユーザーにポイントを付与することで、Amazon.co.jpにおける購入頻度の増加が見込めるとしている。

「Amazonポイント」はAmazon.cp.jpで買い物をした際に、購入金額に応じて付与されるポイント。Amazon.cp.jpでの支払いに使える。

現在、ポイント対象商品は一部に限られる。対象商品は商品ページの「ポイント」の項目に、料率とポイント数が表示されている。

アマゾンが出品者などに通知した「Amazonポイント変更点の概要」によると、出品者が6月3日までにポイントを設定しなかった場合、アマゾンジャパンがすべての商品を対象にポイント1%を設定する。設定は6月13日までに完了するとしている。

ポイントの還元率は1~50%の範囲で出品者が自由に設定できる。ポイント付与に必要な費用は、1ポイント=1円換算で出品者が負担する。ポイント原資は、出品者がアマゾンに支払う手数料などと一緒に徴収される。

渡部 和章
渡部 和章

楽天と中国小売最大手の京東集団がタッグ、無人配送の実現をめざして連携

6 years 9ヶ月 ago

楽天と中国小売最大手の京東集団(JD.com)は2月21日、楽天が日本国内で構築する無人配送ソリューションに、京東集団のドローンと地上配送ロボットを導入すると発表した。

京東集団は2015年からドローン開発に着手。2016年に世界初の商用ドローンを使った配送を開始し、これまでに40万分以上の配達飛行の実績がある。2019年1月にはインドネシアで同国初となる政府承認ドローン試験飛行の成功を発表し、インドネシアおよび東南アジアでの商用ドローン基盤を構築した。

楽天は2016年に「楽天ドローン」を開始し、自律制御研究所と共同でドローン「天空」の開発を行っている。「天空」は最大積載量が2kg、最長飛行距離が10km。今回のドローンは最大積載量が5kg、最長飛行距離が16km。今後は状況に応じて2種のドローンを使い分ける。

楽天 ドローン
サイズは幅160cm×高さ60cm、最大飛行距離は40分。楽天のアプリとの連携や日本語対応などのローカライズを行って使用する

また、京東集団が2017年に発表した宅配用のUGV(Unmanned Ground Vehicle/地上配送ロボット)は、すでに複数の大学に導入されており、一部の都市では市街でも運行している。2018年11月には中国長沙市、フフホト市に中国初の「無人配送車スマート配送ステーション」が設立された。

楽天  UGV
最大積載量は50kg、最高速度は時速15km。アプリからのリクエストを受けると配達に向かう。UGVにPNコードを入力すると解錠し、商品を受け取れる仕組み

現在、UGVは日本の公道は走行できず、ドローンの飛行にも多くの規制があるため、当面は場所や期間を限定した形で実績を重ねていく。

楽天 ドローン・UGV事業部 ジェネラルマネージャーの向井秀明氏は「オペレーションスタッフをしっかりとし育成し、定期的なサービスとして成り立つよう体制を構築した上で、ドローン配送サービスを提供するのが2019年の目標」と話した。

楽天 ドローン・UGV事業部 ジェネラルマネージャー 向井秀明氏
楽天 ドローン・UGV事業部 ジェネラルマネージャー 向井秀明氏

京東集団 副総裁でX事業部 総裁の肖軍(ショウジュン)氏は、「中国でドローン配送を常に行っているのは、交通アクセスの悪い地域。ドローン配送だからといって別途料金は徴収していない。中には車も通れず、人が運ばなければならない場所もあるため、従来型の配送方式よりもむしろコストが安く済んでいる。今後はもっと大型のドローンの技術的なブレイクスルーに期待している」と語った。

なお、今回の提携について京東集団と楽天は次のようにコメントしている。

中国ではスマート化に多くのリソースが投入され、ユーザーが新しい技術を受け入れるレベルもかなり高い。京東集団は中国国内ではかなりの実績がある。これを日本をはじめ世界に応用していきたい。楽天と京東集団はお互いに大きなEコマースを運営している似た会社だと思っている。それぞれの国における強みのある会社同士の連携。未来についても一緒に考えながらやっていけると思っている。(京東集団 副総裁・X事業部 総裁 肖軍氏)

楽天 常務執行役員 安藤公二氏と京東集団 副総裁でX事業部 総裁の肖軍(ショウジュン)氏
楽天 常務執行役員 安藤公二氏(左)と京東集団 副総裁でX事業部 総裁の肖軍(ショウジュン)氏(右)

ドローン議連や国交省と密に連携し、より便利な世界を実現するためにどういったことが必要かを検討中。安倍総理も「2020年には実用化を」という発言があったので、我々もルール改正に期待し、市街でも安全に飛ばせるよう実践を重ねたい。

ドローンやUGVによる無人配送は楽天市場の流通総額にも寄与すると思っている。例えば、ユーザーが「いま配達して」と知らせれば、倉庫から人の手を経ずに深夜でもお届けできる。海外ではレストランから料理を配達したり、病院間で血液の輸送などに活用されている。EC以外でも活用の場があると考えている。(楽天 常務執行役員 安藤公二氏)

内山 美枝子
内山 美枝子

10年来のリピーターが半数以上! ファンを魅了し続ける「ショップチャンネル」ジュエリー部門の秘密とは? | 忙しすぎて疲れているあなた。ちょっとしたECの小ネタでブレイクタイム

6 years 9ヶ月 ago

ご存じ「ショップチャンネル」は24時間放送のショッピング専門チャンネル。視聴可能世帯数は約2,950万人。視聴者の9割が女性、半数以上が60代以上と、長年のショッピングで目の肥えた女性たちから、熱~い視線を送られています。

中でも半数以上が10年以上のリピーターという、EC事業者のみなさんにとっては羨ましい顧客を抱えるのがジュエリー部門。なぜショップジャパンはそんな愛され続けるのでしょうか? ショップジャパンでジュエリーのバイヤーを務める斉藤亜希子氏に聞きました。

シニア女性から支持される「ショップチャンネル」

ショップチャンネルでは色んなカテゴリーの商品を販売していますが、リピート率が一番高いのがジュエリー。10年以上に渡って買い続けている方が半数以上と、繰り返し長期間ご愛顧いただいている方に支えられているカテゴリーなんです。品質については「厳しすぎる」と言われることもありますが、10年買い続けてくださる方のご期待を裏切らないように、厳しい目で買い付けをしています。(斉藤氏)

こう語るのはショップジャパンでジュエリーのバイヤーを務める斉藤亜希子氏。

ジュピターショップチャンネル マーチャンダイジング本部 マーチャンダイジング1部 ジュエリーグループ シニアバイヤー 斉藤亜希子氏
ジュピターショップチャンネル マーチャンダイジング本部 マーチャンダイジング1部 ジュエリーグループ シニアバイヤー 斉藤亜希子氏

ジュエリーの主役はやっぱり「ダイヤモンド」

国内ジュエリー市場自体は厳しい状況が続いています。お給料3か月分の婚約指輪が常識のようだった時代もありましたが、バブル崩壊以降売上は低下。原材料である天然石についても世界的に採れにくく、価格が高騰する状況が続いています。

そんな状況でも人気なのがダイヤモンド。ショップチャンネル全体の売上の中で、ジュエリーの売上は10%前後。そのうち10%〜20%と最も多いのがダイヤモンドの商品。今も昔もダイヤモンドは女性を惹き付けているのです。ダイヤモンドは「一番効率が良い商品」と斉藤さんは言います。

以前よりは落ち込んだとはいえ、ジュエリー市場全体から見ても、やはり一番多くの売上を担っているのはダイヤモンド。オンエア開始から4〜5時間で2億円くらいの実績が狙えるのはやはりダイヤモンドです。

かつては価格が不透明で「お値段はあってないようなもの」という感じでしたが、今はネットでいろいろ調べられるので、お客様の品質と価格を見る目が養われていると感じています。「本当にお買い得な価格でないと買わない」「割高感を感じたら買わない」という動きになっています。(斉藤氏)

上顧客を満足させるための高額品もラインナップに欠かせないものの、手頃な価格の商品の方が販売実績は良い。ダイヤモンドジュエリーは通常、多くの業者の手を経る複雑なルートを必要としますが、ショップジャパンでは量をさばけることを利点に、シンプルなルートで提供できる仕組みをメーカーと共に作り上げ、値頃感のある商品を実現しています。

ダイヤモンドの流通経路ダイヤモンド鉱山プライムスターダイヤモンドショップチャンネルお客様
放送でもしっかりアピールされていました

しかし、ダイヤモンドが売れるからと言って、ダイヤばかりを売るわけにはいきません。ましてや、長年ジュエリーを愛用しているショップジャパンの顧客たちなら当然、すでに複数のダイヤモンドジュエリーをに所有しています。

市場と違うものをご紹介できなければお客様の関心を得られません。よくあるデザインだと単なる価格競争になってしまう。価格で強みを持たせることはできますが、それだけではお客様の満足度は得られない。

特にジュエリーアパレルというファッションカテゴリーは、「何これ?」とテレビに釘付けになるようなオリジナリティが必要です。(斉藤氏)

ジュエリーでデザイン性やオリジナリティを担うのがカッティングやセッティングの技術。例えば「ミステリーセッティング」や「プリンセスカット」。「ミステリーセッティング」は石を支える爪が見えないセッティングの技術で、「プリンセスカット」は石を四角くカットする技術。まだまだ量産するのは難しい技術ですが、「量産できるくらいのキャパシティと生産能力のある取引先がそろっている」と言います。

18Kプリンセスカット0.4ctダイヤモンド ミステリーセッティング ペンダントトップ ライシャンパーニュ
なんのことやらわからない人も多いかと思いますが、こちらが「プリンセスカット」のダイヤモンドを「ミステリーセッティング」した商品の例です

1時間の売上を最大化するために

商品の成否を分けるのが1時間あたりの売上。ショップジャパンの中では化粧品や家電が特に好調ですが、ジュエリーも1時間あたりの売上は上昇傾向。問題は商品の準備数。ショップジャパンでは3か月先までオンエアの予定が決まっているため、用意した商品点数が多過ぎても売る機会はありません。かといって少な過ぎたら売り逃しが発生します。

販売するにあたって何個ご用意するかを精査します。「その数を絶対に売り逃さない」という準備数を整えて、1時間の効率化を最大限アップできるようにします。その日に命を賭けていると言ったら大げさですが、すべてのエネルギーをその日にかけるという感じです。お取引先さまもその時間に語れることを存分に語っていただき、売上を最大限上げることに集中していただきます。

通常、売上は数か月単位で見ていきますが、ショップジャパンでは「売れた」「売れなかった」がオンエア1時間後にははっきりわかります。テレビショッピングは多くの方に一気に反応していただける面白い販売方法だと思います。お取引先さまにとってもお客様の反応が次のエネルギーになるようです。(斉藤氏)

18Kプリンセスカット0.4ctダイヤモンド ミステリーセッティング ペンダントトップ ライシャンパーニュ
左がこの日のメーカーの担当者。右がキャストの方です

オンエアスケジュールが3か月先まで決まっているからという理由だけでなく、ショップジャパンが放送予定を急に変更できない理由がも1つあります。1か月以上前からサンプルを精査し、番組の中で何を話すかを決め、「それは本当に事実で正しいのか?」ということも調べます。さらに専門の部署が広告審査も行い、「これは言って良い」「これは言ってはいけません」と審査する。取引先との間でも「これをこういう話し方で説明します」ということをしっかり話し合ってから放送にのぞむそうです。

ショップジャパンでは商品について正確に細かい数字でお伝えしています。業界トップ企業として厳しい目で見られていると思っているので、景品表示法にしっかりのっとっています。

隅々までよく見えるから売れる

テレビショッピングでジュエリーが売れる理由として、斉藤さんは「見えること」をあげました。そもそも、ジュエリーのお店は女性でも入りづらいものです。ましてや商品の細かいところまでルーペを借りて確認……なんてことはなかなかできません。でもテレビなら思う存分見られます。ショップチャンネルのカメラは27倍のサイズで撮影可能。これは「米粒がリンゴになるくらいの大きさ」(斉藤さん)。

18K ホワイトゴールド 0.69カラット UP ダイヤモンドローズモティーフ 透かしリング
27倍なので肉眼で見えないレベルまで見えます

しかし、拡大して見せれば、見えなくていい部分も見えてしまいます。ショップチャンネルで扱っているダイヤモンドはすべて天然。そのため、どうしてもインクルージョン(内包物)があります。でも、拡大して美しくなければお客様は買いません。「27倍で見せても美しい。でも値段はびっくりするくらい安い商品を開発するのはなかなか難しい」(斉藤さん)。

18K ホワイトゴールド 0.69カラット UP ダイヤモンドローズモティーフ 透かしリング 拡大

ホームページに掲載されている商品写真もかなり高精細。肉眼では大きな1粒の石が真ん中にあるように見えますが、拡大すると石がわかります

隅々までよく見えることはお客様にとっては安心感につながることですが、これから4K、8Kとますますテレビ画面が鮮明になっていく中で、鮮明な画像でご覧いただいてもご満足いただけるような商材を開発していかなければなりません。価格も抑えなければならないので、これからますます難しくなってくるとは思います。

店頭販売には慣れているお取引先さまでも、テレビで販売するときには感覚の違いがあります。27倍で映されるということで、「石と石の間に糸くずが1本はさまっていても、拡大されると巨大に見えるんですよ」とか「もっと磨きをかけましょう」とか、そういったこと一緒に考えて開発していきます。(斉藤氏)

お待たせするのは是か非か?

商品発送については、1万円台以下の商品(全体の約半分)は基本的に4日前後で発送し、高額商品は平均6週間程度で発送している。3万円以上の商品は素材や石の準備はしていても仕上げを行っていない状態で放送し、受注後メーカーに発注。在庫負担のリスクを減らし、値ごろな商品を出すための工夫です。

お待ちいただくのはどうなのか?」という議論もありまして、「やはり4日前後でお送りした方が良いのでは?」「お待たせする商品が多すぎるのでは?」という意見がありました。そこでお客様をお招きしてヒアリングしたところ、「待つのはぜんぜん構わない」というお声をいただきました。むしろ「欲しくないものは早く届いても欲しくない。欲しいものは待っても良い」というお声をいだだき、心強く感じました。

ご購入者は富裕層が多く、買ったことを忘れてまた買ってしまうというご意見もあり、「忘れた頃にプレゼントのように届くのも嬉しいのよね」というお声もあった。そんな風にプラスに受け取っていただいていたのかと安心しました。(斉藤氏)

ショップジャパンでは同じような価格帯の商品を4日前後で届けた場合と、6週間前後で届けた場合、返品率に変化があるのか何度か検証した結果、違いは表れなかったそうです。

スタジオを見学させていただきました

最後に、ショップチャンネルのスタジオと調整室を見学させていただきました。

ショップチャンネルスタジオ外観

生放送中におじゃましました。スタジオには司会進行をするキャスト(写真右)と、商品について詳しく説明するメーカー側のゲスト(左)、商品を着用するモデルの他に、2〜3人のフロアスタッフがいるだけです。24時間放送するために、少人数で効率的に運営できる仕組みになっているそうです。 

ショップチャンネルのスタジオ
写真協力:通販新聞社

なんと、カメラマンはスタジオにいません。カメラマンがいるのは、調整室のこちらの席。

カメラマンが座る席

このモニタを見ながらスタジオに設置された5台のカメラの操作をたった1人で行うのです。かなり集中力のいる作業だそうです。次は音声兼タイムキーパーさんの席。

音声兼タイムキーパーさんの席

こちらはテクニカルディレクター(スイッチャー)画面の絵作りを担います。

テクニカルディレクター(スイッチャー)

こちらがセールスプロデューサー(小売で言えば店長さん)の席。1時間の売り上げをどれだけ最大化できるかは、ここに座る人にかかってきます。このデスクから受注状況ををリアルタイムで確認し、電話の混み具合やあと何分くらいで在庫がなくなるかといった情報をスタジオのキャストやフロアのスタッフに伝えます。

セールスプロでユーサーさんの席
 

デスクにある電話がコールセンターとつながっていて、「生電話」に利用されます。コールセンターに「生電話募集」と呼びかけて、オペレーターからお客様に「ご出演いただけませんか?」とオファーし、OKしてくだささった方とつないでいるそうです。

内山 美枝子
内山 美枝子

アンカー、サッカーJ1の川崎フロンターレとスポンサー契約

6 years 9ヶ月 ago

スマホやタブレット用のバッテリーなどを販売しているアンカー・ジャパンは2月20日、サッカーJ1リーグの川崎フロンターレとスポンサー契約を締結したと発表した。ゴールサイドバナーのスポンサーになったほか、製品の提供を通じて選手の生活をサポートする。

川崎フロンターレは2017年と2018年の2年連続でJ1リーグで優勝した。一方のアンカー・ジャパンは、「Amazon.co.jp」の「Amazon マケプレアワード」で「最優秀セラー賞」グランプリを2016年と2017年の2年連続で獲得している。

アンカー・ジャパンによると、「現状に甘んじることなく、より大きな目標に向けて挑戦を続けるパートナーになりたい」との思いから、スポンサー契約を決めたという。

アンカー・ジャパンは、サッカーJ1リーグの川崎フロンターレとスポンサー契約を締結
アンカー・ジャパンの井戸義経社長(写真右)と川崎フロンターレの中村憲剛選手

今後は「Anker」の充電関連製品や「Soundcore」のオーディオ製品などを提供し、クラブハウスや事務所、遠征試合などにおいて、設備の観点から選手の快適な生活をサポートするとしている。

また、川崎フロンターレとのコラボレーション企画として、限定モデルのバッテリー「Anker PowerCore Fusion 5000(優勝記念モデル)」を発売した。

アンカー・ジャパン株式会社 代表取締役 井戸義経氏は次のようにコメントしている。

この度は、さらなる高みを目指す川崎フロンターレの2019シーズンを、サポーターの皆様と一緒に力いっぱい応援できることを心より嬉しく、そして楽しみに思っております。今回のスポンサーシップのキーワードは、「Empower(力を与える)」。私たちの主力製品であるモバイルバッテリーにも通じ、またAnkerグループのコーポレート・ミッションにも刻まれるこの言葉を体現すべく、選手やスタッフ、そしてサポーターの皆様全員の毎日に大きなパワーを送れるような、Ankerならではの取り組みを様々行って参ります。川崎フロンターレが掲げる2019年のクラブキャッチフレーズ『EVER BLUE』の通り、挑戦の姿勢を常に持ち、共にパワフルな一年にしましょう!

アンカー・ジャパンは2018年4月、新事業戦略を発表し、2018年に売上高100億円の目標を掲げた。

スピーカーやイヤホンなどオーディオ製品を強化するため、ブランドの統廃合を実施。オフラインチャネルでは、家電量販店などの「Ankerコーナー」の常設展示で販売を拡大するとともに、新たなブランド体験の場となる「ブランドストア」の展開も開始した。

2018年6月から9月まで、初の直営店「Anker公式ストア」を大阪「ららぽーとEXPOCITY」内で運営。12月には常設の直営店舗「Anker Store 南青山」を東京・港区内に出店した。

渡部 和章
渡部 和章

1万人に聞いた消費増税の影響――スーパー、100円ショップ、ECなどの利用頻度が増えると予想

6 years 9ヶ月 ago

電通は2月21日、2019年10月に予定されている消費増税の影響について、全国の男女1万人に質問した「全国1万人意識調査」の結果を公表。消費者が増税後に利用頻度が増えると考えている販売チャネルは、「スーパー」「100円ショップ」「ネットショッピング」が上位にあがった。

消費税率が8%から10%に上がることで、小売店やECなどの利用頻度が、どの程度変化しそうか質問した。

その結果、消費者が「これから利用が 増えそうな店」に選んだ割合が高いのは、「スーパー」(38.3%)、「100円ショップ」(29.7%)、「ネットショッピング」(28.5%)、「ドラッグストア」(27.2%)。

電通は、2019年10月に予定されている消費増税の影響について、全国の男女1万人に質問した「全国1万人意識調査」の結果を公表
これから利用が増えそうなお店について

逆に、「これから利用が減りそうなお店」と回答した消費者の割合が高かったのは「コンビニ」(31.5%)や「百貨店」(35.0%)。

消費増税までの間に、日用品や食品、宝飾品、住宅などを事前に購入する意向があるかを聞いた。何らかの商品について、事前に購入する/買い置きするといった対策を検討している回答者の割合は、67.1%だったという。ただし、この数字は「ほとんどしない/全くしない」または「わからない」と答えた回答者の割合の合計値を、全体から引いて計算した推計値。

増税前に購入する商品は、「直前に必要なものを買っておく程度」が30.4%で最も多い。日用品は27.5%、保存食品は17.0%、住宅・車・家電などの耐久財は12.1%、高級志向品は5.9%となっている。

消費増税前にまとめ買いを行うと答えた消費者のうち、「シャンプー、洗剤などの日用品」「ティッシュ、トイレット ペーパー、紙おむつ」「缶のビール類」「缶のチューハイ類」「タバコ」といった軽減税率対象外の商品を、数か月分程度以上まとめて買う意向を示した消費者の割合は4割前後だった。

消費増税をきっかけに、購入や利用の見直しを検討している商品・サービスを選択式で質問した。「やめることを検討している」「やめることはしないが、節約する」の回答割合が高いのは、「有料のメルマガ」(合計70.8%)、「ソーシャルゲームなどの課金」(合計65.9%)、「遊園地やレジャー施設の年間パ スポート」(合計64.6%)。

電通は、2019年10月に予定されている消費増税の影響について、全国の男女1万人に質問した「全国1万人意識調査」の結果を公表
消費増税をきっかけに購入・利用の見直しをしたいと思うもの

調査概要

  • 調査実施時期:2018年12月21日~12月25日
  • 調査エリア:全国
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査機関:株式会社電通マクロミルインサイト
  • 調査対象:全国男女20~69歳合計1万人(広告・マスコミ・市場調査関係勤務者と学生は除く)集計の際、平成27年の国勢調査に準拠し、全国7ブロック別において、 性×年代別構成に合わせて割り付け
渡部 和章
渡部 和章

「楽天ペイ」アプリに決済手段を統合/「IT導入補助金」の上限が450万円に【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years 9ヶ月 ago

楽天は4月1日に楽天ペイメント株式会社を新設。「楽天ペイ」「楽天Edy」「楽天ポイント」を集約し、キャッシュレス決済事業を促進すると発表しました。

  1. 楽天ペイアプリをアップデートし、すべての決済手段を単一プラットフォームに統合へ

    楽天Edyや楽天キャッシュ、クレジットカード、楽天ポイントなどを楽天ペイアプリに集約する

    2019/2/20
  2. 中小企業へのITツール導入補助金、2019度は上限450万円に拡大

    会計ソフトや顧客情報一元管理システム、飲食店のセルフオーダーシステムなどが補助金の対象

    2019/2/18
  3. アマゾン日本事業の売上高は約1.5兆円【Amazonの2018年実績まとめ】

    ドルベースの売上高は138億2900万ドルで前期比16.1%増(2017年の日本事業売上高は119億700万ドルで、前の期比10.3%増)

    2019/2/18
  4. 楽天の組織再編、「楽天市場」は本体での運営に決定。直販事業のDirectは楽天が吸収・合併

    許認可や、現場のオペレーションへの影響の最小化などを考慮し、EC事業は楽天本体に集約した

    2019/2/15
  5. 大塚家具のEC売上高は3億円で昨対70%増

    「Yahoo!ショッピング」「LOCOND」「Amazon」などへの出店で販路を拡大。2019年は中国への越境ECを開始する計画

    2019/2/18
  6. ZOZOが物流センター「ZOZOBASE」を拡張、プロロジスと6か所目のセンター開発

    「ZOZOBASE」全体で約6000億〜7000億円の商品取扱高に対応できるようになる

    2019/2/19
  7. EC売上トップ200企業の「表示スピード」を大調査! 1位は「腕時計のななぷれ」!

    2018年11月28日〜12月5日の7日間、EC売上高上位200社のモバイルサイトの表示速度を調査。結果を発表します。

    2019/2/19
  8. LINEの法人向けアカウント統合は4/18から。その内容は? 課金されないメッセージは?

    「LINE@」は「LINE公式アカウント」に統合され、9月30日に完全終了する

    2019/2/15
  9. 「au PAY」と「メルペイ」がタッグ、KDDIとメルカリが利用店舗を共同開拓

    店舗開拓などに関する業務提携の基本合意書を締結、主に中小規模の店舗を対象に「メルペイ」と「au PAY」を共同で提案していく

    2019/2/21
  10. EC事業者団体などが「楽天市場」について楽天と意見交換するアドバイザリーパネルとは?

    一般財団法人日本電子商取引事業振興財団(J-FEC)、一般社団法人イーコマース事業協会のトップなどが外部有識者として参加する

    2019/2/19

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    「au PAY」と「メルペイ」がタッグ、KDDIとメルカリが利用店舗を共同開拓

    6 years 9ヶ月 ago

    KDDIとメルペイは2月20日、それぞれが提供するスマホ決済サービスの利用店舗を共同で開拓すると発表した。主に中小規模の店舗を対象に、「メルペイ」と「au PAY」を共同で提案していく。

    メルペイは、フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリの完全子会社。2月13日にスマホ決済サービス「メルペイ」を開始した。

    「メルペイ」はNTTドコモが運営する非接触決済サービス「iD」に対応しており、「メルカリ」の売上金を使って「iD」加盟店で買い物ができる。

    KDDIは「auかんたん決済」や「au WALLET」といった決済サービスを手掛けているほか、2019年4月にバーコードやQRコードを使ったスマホ決済サービス「au PAY」を開始する。

    KDDIは楽天と決済サービス分野で提携

    KDDIは2019年4月1日付で、決済事業や金融事業などを手掛けるグループ会社再編を行う。じぶん銀行、KDDIフィナンシャルサービス、ウェブマネー 、KDDIアセットマネジメント、KDDI Reinsurance Corporationの5社を、中間金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス」の傘下に移管する。

    楽天と決済サービス分野で提携することも発表している。楽天は、「楽天ペイ (アプリ決済)」などの決済プラットフォームや加盟店網をKDDIへ提供。KDDIは、楽天グループが契約している全国約120万か所(2018年11月の発表時点)の加盟店などを生かして「au PAY」を展開する。

    渡部 和章
    渡部 和章

    最も推奨したい化粧品通販は再春館製薬所、その理由は?

    6 years 9ヶ月 ago

    NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは2月20日、化粧品通販8社を対象とした、顧客ロイヤルティを図る指標である「NPS(ネットプロモータースコア)」のベンチマーク調査の結果を公表した。「NPS」が最も高かったのは再春館製薬所で、「品質のよさ」や「使い心地のよさ」といった製品の品質に関する項目でトップの評価を得たという。

    調査対象は「ASTALIFT(アスタリフト)」「DHC」「FANCL(ファンケル)」「ORBIS(オルビス)」「再春館製薬所」「ドクターシーラボ」「ハーバー研究所」「パーフェクトワン」。

    再春館製薬所の「NPS」は-12.2ポイントで、最下位の企業との差は21.1ポイント。化粧品通販8社の平均「NPS」は-22.2ポイント。平均値は前年調査と比べて-2.8ポイントだったという。

    NPSのトップは再春館製薬所(-12.2ポイント)
    NPSのトップは再春館製薬所(-12.2ポイント)

    調査対象8社の商品を購入する際の購入経路をユーザーに聞いたところ、1位は「ブランドの公式サイト」(70.5%)、2位は「その他のウェブサイト(楽天、アマゾンなど)」(15.7%)、3位は「ブランドの直営店」(14.2%)。

    回答数が100以上の購入経路についてNPSを分析した結果、「NPS」の上位は「ブランド公式アプリ」(8.0ポイント)、「化粧品専門店」(-2.3ポイント)、「ブランドの直営店」(-14.5ポイント)。

    NPSのトップは再春館製薬所(-12.2ポイント) 主な購入経路別NPS
    主な購入経路別NPS

    「ブランド公式アプリ」の利用者の満足度は、公式アプリを利用していないユーザーより高かったという。特に「レコメンドの適切さ」「ポイントのたまりやすさ」「キャンペーンなどの特別割引」といった項目の差が大きかったとしている。

    調査概要

    • 調査対象企業(50音順):ASTALIFT(アスタリフト)、DHC、FANCL(ファンケル)、ORBIS(オルビス)、再春館製薬所、ドクターシーラボ、ハーバー研究所、パーフェクトワン
    • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記化粧品を利用している女性
    • 調査方法: NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
    • 調査期間: 2018年12月14日~12月25日
    • 有効回答者数: 2239人
    • 回答者の属性:20代以下:9.6%、30代:16.8%、40代:20.0%、50代:17.0%、60代以上:36.5%

    NPSとは?

    推奨度が高ければ高い顧客ほどリピート率が高く、クチコミによる新規顧客の獲得にもつながるため、企業はNPSを向上させることで収益を上げることができるとされている。

    NPSは次のように計測する。

    「友人に(特定商品などを)すすめたいと思いますか?」と顧客に質問し、0~10点で推奨度を計測。次のように分類する。

    • 0~6点を付けた人 → 「批判者」
    • 7~8点を付けた人 → 「中立者」
    • 9~10点を付けた人 → 「推奨者」
    ネットショップ業界(EC業界)のNPSに関する調査結果
    NPSの計測方法

    NPSは、「推奨者」の割合(仮に40%)から「批判者」の割合(仮に25%)を引いた数値(40%-25%=15%)のことを指す。「推奨度」を聞くことで、顧客がどれほど企業・ブランドに対してロイヤルティがあるかを数値化する。

    渡部 和章
    渡部 和章

    「メルペイ」がコード決済、オンライン決済、後払いに対応【事業戦略発表会まとめ】

    6 years 9ヶ月 ago

    メルペイの事業戦略発表会「MERPAY CONFERENCE 2019」が2月20日に行われ、メルカリ 代表取締役会長兼CEOの山田進太郎氏、メルペイ 代表取締役の青柳直樹氏、メルペイ 執行役員VP of Business Development and Salesの山本真人氏らが登壇し、2月13日にサービスインした「メルペイ」を中心に、今後の戦略を語った。主なトピックは次のとおり。

    「MERPAY CONFERENCE 2019」で発表された「メルペイ」に関する主なトピック

    メルカリ 代表取締役会長兼CEO 山田進太郎氏、メルペイ 代表取締役の青柳直樹氏、メルペイ 執行役員 VP of Business Development and Sales 山本真人氏
    左からメルカリ 代表取締役会長兼CEO 山田進太郎氏、メルペイ 代表取締役の青柳直樹氏、メルペイ 執行役員 VP of Business Development and Sales 山本真人氏

    コード決済への対応

    3月中旬からコード決済に対応。店舗側で読み取る方式からスタートし、他の方式にも順次対応する。

    3月中旬よりコード決済にも対応

    iDにもコード決済にも対応することで、全国135万か所(iD決済90万か所、コード決済45万か所の合計)で利用可能になる。「年内に合計200万か所で使っていただける"使える決済"を目指したい」(青柳氏)

    今後使えるようになる加盟店

    加盟店の展開戦略

    初期費用や固定の月額費用はなく、決済手数料は1.5%。「クレジットカードなどと比較しても低廉一時的なキャンペーンではなく、継続的に安心してご利用いただける」(青柳氏)

    導入しやすく安心して長く使いやすいコスト 初期導入費・固定費0円、決済手数料はずっと1.5%

    加盟店に対する訴求ポイントとしては、およそ5千億円の売上金のある1,200万人のユーザーが、簡単な設定で利用可能になることをあげた。

    1200万人のメルカリのお客様基盤 5000億 メルカリの売上金 メルカリのデータ活用

    ユーザーにとってメルカリの売上はある意味臨時収入。日常の買い物よりもよりワクワクした気持ちで使える"色の付いたお金"。通常の生活費よりも大胆に使われると考えている。(山本氏)

    加盟店展開に際しては「売上金がどのエリアにあるのか」「アクティブユーザーはどこにいるのか」「どの年代がどの程度の売上金を有しているのか」「どんな商品を売買しているのか」「どんな商品に興味があるのか」といったメルカリが保有するさまざまなデーを分析し、使われやすいエリアや業種などを特定。結果を元に加盟店展開を進める。

    ユーザーデータを販促に活用

    各種統計データは加盟店とも連携する。個人情報に配慮したうえで、メルカリ、メルペイの各種行動データや顧客の特性を加盟店と連携することで、加盟店の商品開発や集客施策などに活用する。

    メルカリのデータを活用し、加盟店の商品開発・販促をサポート

    地方自治体との連携

    全国各地での利用拡大に向けて、地方自治体とも連携する。現時点では神奈川県、鎌倉市、岐阜市、神戸市、仙台市、千葉市、福岡市、箕面市の8つの自治体との連携が決定している。

    福岡市はリサイクル、仙台市では起業家支援、千葉市では国家戦略特区の枠組みを活用した施策を、鎌倉市では特定エリアにおけるキャッシュレス活用というように、さまざまなテーマでキャッシュレス推進施策を実施する。

    オンライン決済にも対応

    実店舗だけでなくオンライン店舗での支払いでも使えるようにする。オンラインでの決済履歴をもとに、メルカリでの出品が簡単に行える仕組みも計画している(実施時期は未定)。

    将来的にはネット決済の購入履歴を元に簡単にメルカリ出品が可能に メルペイ決済でオンライン購入 売上金が環流 ワンタップで簡単メルカリ出品

    後払い事業への参入

    「メルカリ」「メルペイ」での取引実績や購買データを元に、"新たな信用"を生み出す。メルカリではすでに2017年より、翌月にまとめて支払う「メルカリ月イチ払い」を開始している。この「メルカリ月イチ払い」をリニューアルする形で、今年春を目処に「メルペイ後払い」を開始。メルペイに残高がなくてもオンライン、オフラインの加盟店において買い物が可能になる。

    手元にお金がなくてもメルペイ後払いで本を買い、読み終わったらメルカリで販売し、その売上金を後払いの支払いに充てる。新しい本を借りるように読む。そんな「メルカリ」「メルペイ」ならではの体験をお届けできるようになる。(青柳氏)

    メルペイあと払いで残高がなくても買い物が可能に

    三井住友カード、ジェーシービー、KDDIなどとの事業提携

    現在、さまざまな業種からのスマホ決済への参入が相次いでいるが、これらはキャッシュレス化を促進する一方で、サービスの乱立により、お客様側に煩雑さ、加盟店側にオペレーションの負担を生み出している。このままではお客様や加盟店を取り残したままコードの規格が乱立する。ポイントのバラマキだけで終わってしまう。それは日本のキャッシュレスのワーストシナリオ。

    そこでメルペイは決済事業者とのパートナーシップをとった。さまざまな業種の企業とパートナーシップを通じて、中立的な決済インフラを作ることで、それぞれの決済事業者の先行投資を抑えながら、キャッシュレスをより広げていけると考えた。

    メルペイの目指すところは"オープンネス"。決済サービスは社会の決済インフラの根幹を支えるもの。オープンな立場で決済事業者が相互に連携することで、本当に意味のある決済インフラを作りたい。(青柳)

    ・三井住友カードとの提携(iDサービスの提携として)

    ・セブン-イレブン・ジャパン(加盟店として、またメルカリユーザーの拠点として)

    セブンイレブンでは決済、梱包、発送といった、メルカリのすべてのサービスを受け付る拠点として対応している。セブン-イレブン・ジャパンは夏以降「セブンPay」という新たなキャッシュレスサービスをスタートする予定

    ・JCB(コード決済加盟店の普及を両社で推進)

    JCBではコード決済規格の統一をコンセプトとした「スマートコード」を今年春から提供予定。JCBの持つ国内最大級の加盟店ネットワークを生かし普及に取り組む。メルペイも「スマートコード」加盟店で利用可能。

    ・KDDI(コード決済加盟店獲得のための相互営業連携)

    2019年春に提供開始を予定している「auPAY」について、加盟店獲得のための営業連携を行う。主に中小の店舗を中心に、コード決済サービスを相互に推進していく。

    内山 美枝子
    内山 美枝子

    消費者が求める実店舗の体験、EC事業者がポップアップストアを開設すべき理由 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    6 years 9ヶ月 ago

    販売スペースを短期間借りることで、オンライン通販事業者はより広く商品を知ってもらうことが可能になります。最新の技術や特別なイベントを提供することによって、ポップアップストアをきっかけにブランドへの関心を高めることができます。

    ミールキットのサブスクリプションサービスを展開するBlue Apron社は、2018年5月、「家庭での料理」を盛り上げるために全国でポップアップストアをオープンすると発表しました。より多くの消費者にブランドを認知してもらうためのポップアップストア展開は、食材やレシピを配達するサービスを提供する会社としては初めての試みでした。

    Blue Apron
    Blue Apron(編注:編集部が画像を追加)
    https://www.blueapron.com/

    Blue Apron社以外にも、多くのオンライン通販事業者が体験型イベントを行っています。ポップアップストア自体は目新しい試みではありませんが、販売用のスペースに空きが多く、要求の高い消費者の多くが店舗内での体験を望んでいることから、暫定的なリアル店舗を検討しているブランドが増えています。

    すべてのオンライン事業者にポップアップストアが向いているわけではありませんが、さまざまな成功例を見る限り、限られた期間に新商品や新サービスを実際に展示することは、会社を正しい方向に導くきっかけになるといえそうです。

    期間限定の販売スペースを活用する

    オンライン小売事業の成長にともない、伝統的な小売事業者は新しい環境に適応するのに苦労してきました。結果として多くの実店舗がなくなりましたが、その状況に対する短期的な解決方法があります。

    期間限定のリースです。長期間スペースを貸すのではなく、スタートアップやEC事業者に月や週ごとでスペースを貸す不動産投資家が増えています。利益率はそれほど高くありませんが、短期間で貸すほうがまったく貸さないよりもましです。

    特別なイベントを開催することで、ブランドや小売事業者のイメージを活性化することも可能です。手頃な価格帯のスキンケアブランドSt. Ives社は、60年以上ビジネスを続けていますが、昨年ソーホーに初のポップアップストアをオープンしました。

    ポップアップストアでは、消費者がフェイス用スクラブやボディローションをカスタマイズして作れるようにしました。ポップアップストアが大きな成功を収めたため、カスタマイズ可能な商品を増やして2回目のポップアップストアも開催しました。

    St. Ives(セントアイヴス)のポップアップストア「St. Ives Mixing Bar」(編注:編集部が写真を追加)

    消費者は優れた購買体験を求める

    多くの小売事業者が実店舗を閉めた大きな理由の1つは、要求の高い消費者が求めるインストアエクスペリエンスを提供できなかったからです。

    ミレニアル世代の消費者は特に、買い物を娯楽と考えています。技術中心の時代に育った彼らは、最新の技術があれば楽しめるのです。スマートミラーや圧倒的なVRがあれば、どんな小さなスペースでも楽しむことができます。

    昨年Marie Claireは、ファッション、美容、エンタテイメント、技術、健康に焦点を当てたポップアップストアをオープンしました。最新技術を駆使して、インタラクティブな試着室からその場で購入できるディスプレイなど、毎日新しい体験を提供しました。

    ポップアップストアは店舗よりも低リスク

    実店舗同様、ポップアッストアを開催するのには企画と初期投資が必要です。しかし、ポップアップストアは伝統的な店舗オープンに比べて、かかる時間もリスクもコストも低く、小売事業者の希望に合わせてカスタマイズすることも可能です。

    予算が厳しい小売事業者は、ソーシャルメディアを使って告知をするとともに、認知拡大のために人通りの多い場所でポップアップストアをオープンするといいでしょう。動かしやすい棚やワイヤーを使って、洋服や他の商品を展示してください。また、Apple Payなどのデジタル決済を利用して、タブレットやスマートフォンで簡単に決済できるようにしましょう。

    オーストラリアのファッションブランドArnsdorfは、ポップアップストア開催にともない、ユニークで低コストな展示を行いました。従来のデコレーションに頼るのではなく、154足のタイツでインスタレーションを作ったのです。芸術的で、洞窟のような印象を与えたポップアップストアはブランドのイメージにぴったりで、多くの費用もかかりませんでした。

    今がチャンス

    オンライン小売事業者は、インターネット店舗に頼りがちですが、デジタル上での競争が激化するなか、実際の世界でブランドを露出するEC事業者が増えています

    ポップアップストアは、低コストかつ利益も出しながら、新しい消費者にブランドを知ってもらう良い機会になると同時に、オンラインでは表現しきれないブランドイメージを伝えることが可能です。

    Internet RETAILER
    Internet RETAILER

    タワーレコードが送料無料を終了、配送料金は全国一律216円へ改定へ

    6 years 9ヶ月 ago

    タワーレコードは2月18日、配送費用が値上がりしていることを受け、通販サイト「タワーレコード オンライン」の送料を改定すると発表した。3月4日正午以降の注文は、全国一律216円とする。購入金額2000円以上で送料が無料になるキャンペーンは同日で終了する。

    現在、送料は地域ごとに金額を設定している。「本州・四国」は594円、「北海道・九州」は702円、沖縄は1080円。ECサイトで1回あたりの購入金額が税込2000円を超えると送料は無料。

    「タワーレコード オンライン」はセブン-イレブンでの店頭受取サービスもある。セブン-イレブンで商品を受け取る場合は、3月4日以降も購入金額に関わらず送料や手数料は発生しない。

    全国一律216円の送料は「タワーレコード オンライン」のみが対象で、他のECモールや実店舗での送料・手数料は異なる。

    通販・EC業界では近年、配送費用の値上がりを受け、送料無料を廃止したり、送料を実質値上げしたりする動きが目立つ。

    2018年3月から5月にかけては、セブンネットショッピング、ディノス・セシール、ファンケル、ベルーナ、ニッセン、オルビスといった大手通販会社による、送料無料の廃止や送料の値上げが相次いだ

    工業用間接資材の通販を手がけるMonotaRO(モノタロウ)も、送料が無料になる注文金額のラインを、従来の「3000円以上」から「3500円以上」に引き上げる。一般消費者向けのサイトは2月19日、事業者向け(BtoB)サイトは24日から適用。購入金額が3500円未満なら送料は500円とする。

    渡部 和章
    渡部 和章

    楽天ペイアプリをアップデートし、すべての決済手段を単一プラットフォームに統合へ

    6 years 9ヶ月 ago

    楽天は3月18日、スマホ決済サービス「楽天ペイ」をのアプリリニューアルし、楽天Edyや楽天キャッシュ、クレジットカード、楽天ポイントなどを1つのアプリで利用できるようにする。

    現在は個別のアプリで提供している決済系サービスを1つのプラットフォームに統合。キャッシュレスペイメントサービスの利便性向上を図る。

    楽天は3月18日、スマホ決済サービス「楽天ペイ」をリニューアルし、楽天Edyや楽天キャッシュ、クレジットカード、楽天ポイントなどを1つのアプリで利用できるようにする
    新「楽天ペイ」アプリについて(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

    「楽天ペイ」は、楽天IDを使って実店舗やECサイトなどで支払いを行うID決済サービス。EC向けは2008年、実店舗向けには2016年にサービスを開始した。

    実店舗で決済する際は、アプリユーザーがスマホ画面に専用バーコードを表示させ、それを加盟店が読み込む。または、加盟店が紙やタブレット端末にQRコードを表示し、アプリユーザーがスマホで読み込むことで決済することも可能だ。現在、コンビニや居酒屋、アパレルチェーンなどで利用できる。

    現在、楽天ペイ、楽天Edy、楽天ポイントを利用できる場所は、3サービス合計で約300万か所あるという。

    現在、楽天ペイ、楽天Edy、楽天ポイントを利用できる場所は、3サービス合計で約300万か所ある
    楽天のスマホ決済ネットワーク(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

    楽天はグループのキャッシュレス決済事業を促進するため、組織再編を行う。4月1日付で楽天ペイメント株式会社を新設し、楽天ペイと楽天Edy、楽天ポイントを集約する。

    4月1日付で楽天ペイメント株式会社を新設し、楽天ペイと楽天Edy、楽天ポイントを集約する
    キャッシュレスペイメント事業を促進する(画像は決算説明会資料からキャプチャ)
    渡部 和章
    渡部 和章

    3月はひな祭り・ホワイトデーなどネタが盛りだくさん~Twitter・Facebook・Instagramの投稿事例&アイデア【3月編】 | Web担当者Forum 特選記事

    6 years 9ヶ月 ago

    みなさん、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。1年続いた本連載ですが、この3月編が最終回になります。

    3月は、合格発表や卒業式、ホワイトデーなどで泣き笑い、人によっては花粉症で涙が止まらないシーズンですが、下旬になれば待ちに待った桜開花の便りが、日本中を癒やしてくれることでしょう。今回のテーマは、そんな浅春・3月。「ひな祭り」「ホワイトデー」のシーズンに参考にしたいSNS投稿事例とアイデアを紹介します。

    その前に、今年の投稿案(1月2月)が全然できていない! と焦り気味の方は、前回までの記事をぜひ参考にしてみてください。

    3月のSNS投稿に役立つネタ
    • ひな祭り
    • ホワイトデー
    • 3月の投稿ネタ(一例)
      2019年3月ならではのトレンド予測
      新しい記念日にもいち早く注目を
      「語呂合わせ&食べ物」の記念日は世界共通

    何を投稿すべきか、企業の方針をしっかり決める

    3月にSNSを彩るのは「ひな祭り」「ホワイトデー」ですね。他にも卒業シーズンや桜など、春らしさを感じさせる投稿がみなさんのタイムラインにもあふれることでしょう。

    そして、3月といえば、忘れてはならない「東日本大震災」が発生した3月11日がやってきます。復興への努力が今も続いているなか、この日はSNS投稿をしない方針の企業・団体も多いかと思いますが、今回は「3月11日だからこそ投稿するケース」も紹介していきます。

    Facebook
    拡大して見たい! イラストで表現した「ひな祭り」

    最初に紹介するのは、2018年の「ひな祭り」に、ユーモアあふれるイラストを使ってファン・フォロワーを楽しませることに成功した投稿例です。

    2018年3月3日にJALがFacebookに投稿したのは、随所にJALの機材やマークが使われ、人形(?)がすべてJALの女性社員という、ユーモアあふれる七段飾りのひな人形でした。

    JALでは、ほぼすべての投稿に「写真」を使っていますが、数か月に一度ほどのペースでYu Suda氏のイラストを使って投稿しています。伝統的日本画とポップなイメージが融合したイラストはファンからの評判も良く、JALのイメージアップにもつながっているようです。

    チェックポイント!

    普通のひな飾りかと思いきや、現場で活躍している機材が描かれていたり、1人ひとりの面白い動きが細かく描かれていたりと、手が込んだイラストに仕上がっているため、つい拡大して隅々まで見入ってしまうファンが多かったことと思います。

    実際、好意的なコメントも多く寄せられています。加えて、適切に返信するSNS担当者の姿勢が、さらに好印象を与えている事例だといえるでしょう。

    Instagram
    「インスタ映え」より大切なこと

    続いて紹介するのは、忘れてはならない3月11日(東日本大震災)の投稿例です。

    View this post on Instagram

    #チカラをひとつに . . #Jリーグ #jleague

    J.LEAGUE OFFICIALさん(@jleaguejp)がシェアした投稿 - 2018年 3月月11日午前1時56分PST

    2018年3月11日にJリーグの公式アカウントがInstagramに投稿したのは、2011年に発生した東日本大震災の被災地にエールを送る、サポーターたちの姿でした。試合での敵・味方という立ち位置を超えてエールを送り合う姿に、「感動した」「素晴らしい」など多くのフォロワーから好意的な反応が集まっていました。

    チェックポイント!

    3月11日(東日本大震災)以外にも、8月6日や8月9日など、災害や戦争、事件事故などで「多くの人が悲しい記憶を呼び起こされる日」が存在します。SNS運用担当者としては、具体的な日付だけでなく「どんな日なのか」についても理解しておきたいものです

    一番やってはならないのは「その日が何の日かを知らずに(忘れて)、『不謹慎』『無神経』と思われるような投稿をしてしまう」ことでしょう。これは最悪の場合「炎上」を引き起こしかねません。

    また、これまで復興支援に関わる活動やSNS投稿をしたことがなかった企業が、突然応援メッセージを投稿するのも「不自然」です。善意だったとしても、「偽善者」と揶揄される危険性があります。

    「自社のSNSアカウントは、客観的にどう見られているか?」を日頃からよく調べ、こうした「悲しい記憶をともなう日」に投稿すべきかどうか、慎重に判断しましょう。迷うようなら「その日は投稿しない」ことも英断でしょう。

    Twitter
    「公式」+「愛すべき人間性」=「中の人」はこうして腕を磨いていく

    次の事例は、「ホワイトデー」に投稿されたTwitterらしい内容です。

    2018年3月14日にノザキのコンビーフ公式がTwitterに投稿したのは、コンビーフと白いチーズをはさんだハンバーガーの写真でした。さらに約20分後には、プレゼントを「渡す際のセリフ」案も続けてツイート。

    「ホワイトデーにはコンビーフを」という、強引な内容だったものの、多くのファンから共感の声や面白さを賞賛するコメントが寄せられていました。

    普段からチャレンジ精神旺盛で、時々誤字などのミスもする「中の人」のキャラクターが、ファンに愛され、受け入れられていることが返信欄のやり取りからも見てとれます。一朝一夕には真似できない投稿例の1つだといえるでしょう。

    チェックポイント!

    シャープ、タニタ、キングジム、東急ハンズ……。もはや枚挙に暇がないほど、Twitterでの「中の人」らの人気ぶり・活躍ぶりはご存じのことと思います。

    いずれの方も「企業の公式アカウント」としての節度も保ちつつファン・フォロワーとの関係構築に尽力しており、一見楽しそうに見えます。しかし実は、「トレンド把握」から「高度なテキストコミュニケーション」まで、かなり大変な業務をこなしているといえるでしょう。

    いわゆる「中の人」たちの話によれば、炎上や誤爆などの失敗を経験し、それを乗り越えてきた人も多いようです。また、大切なこととして「目的意識」+「自社・自社製品・サービスへの愛」+「自分が楽しむこと」を挙げる方が多いので、彼らを目指す方はぜひご参考に。

    3月の投稿ネタ(一例)
    「2019年3月ならではのトレンド予測」「新しい記念日にもいち早く注目を」「『語呂合わせ&食べ物』の記念日は世界共通」

    ここまで、3月の記念日などに絡めた投稿事例を紹介してきました。ここからは、その他のイベントやニュースネタをいくつか紹介します。

    今回が最後ですが、「ファンを楽しませる投稿」=「ネタ」×「自社情報」(ネタと自社情報をからめる)であることを、これからも忘れないでください。

    2019年3月ならではのトレンド予測

    フジテレビ 開局60周年(3月)

    フジテレビが、開局60周年を迎えます。すでに発表されているものもありますが、開局60周年記念番組や特別企画ドラマなどが企画・放送されることでしょう。

    ムーミンバレーパーク オープン(3月16日)

    埼玉県飯能市宮沢湖周辺にムーミン一家とその仲間たち、そして新しい発見に出会えるムーミンバレーパークがオープン予定です。こどもから大人まで、ファンの多いムーミンの世界を体験できるテーマパークとして、マスメディアでもSNSでも話題になると思われます。

    三陸鉄道リアス線 移管開業(3月23日)

    岩手県の盛(さかり)駅と久慈駅を結ぶ三陸鉄道リアス線が2019年3月23日に開業予定です。現行の北リアス線と南リアス線の間にある宮古~釜石間はJRの路線(JR山田線)でしたが、東日本大震災で被災し不通になっていました。復旧後は、三陸鉄道への移管が決まっており、復興のシンボルとしても注目を集めそうです。

    東京都現代美術館 リニューアル・オープン(3月下旬)

    大規模改修工事のため現在休館中の東京都現代美術館が、3月下旬にリニューアルオープン予定です。また、2つのリニューアルオープン記念展の開催が発表されました。約3年の休館中に、新たに300点ほどの作品が収蔵されたそうで、美術ファンを中心に話題になりそうです。

    新しい記念日にもいち早く注目を

    日本には記念日が数多くあり、なかには長い歴史を持ちしっかり根付いている記念日もあれば、まさに「生まれたてほやほや」の記念日もあります(人知れず消えてゆく記念日も)。

    2018年も、さまざまな記念日が誕生しました。SNS運用担当者のみなさんはぜひ、ファン・フォロワーよりも先に、こうした真新しい記念日を把握して、投稿ネタに活用してはいかがでしょうか。

    36(サブロク)の日(3月6日)

    日本労働組合総連合会が2018年に制定。すべての職場でより良い働き方を実現するために、長時間労働の是正に向けた機運をはかり、多くの人に「働き方」や「働くこと」について考えてもらうのが目的。日付は労働基準法第36条に規定されている「時間外・休日労働に関する協定」が「36(サブロク)協定」と呼ばれていることから。

    2018年12月に制定されたばかりなので、2019年3月6日が記念すべき初回となります。こうした目新しさを感じさせるネタは、ファン・フォロワーに「知らなかった!」という驚きを与えるとともに、「他の人にも教えたい」という感情を持ってもらいやすいものです。

    ビジネスパーソンに向けて、「仕事の効率を上げる/オフィスを快適にする/集中力強化やリラックスに効果がある」グッズなどの紹介や、「オフタイムの過ごし方提案」「自社の“働き方”改善への取り組みご紹介」など、さまざまな切り口からの投稿案を考えてみましょう。

    「語呂合わせ&食べ物」の記念日は世界共通

    ひな祭り、卒業式、ホワイトデー、春分の日など、イベントが多い3月には、記念日もいろいろあります。今回ピックアップした記念日を総称するなら「語呂合わせ&食べ物」記念日でしょうか。

    こうした記念日の作り方は海外でも同様らしく(例:3月14日は「円周率(π)の日」)、国内の記念日だけでは物足りなくなったら、海外の記念日を調べてみるのもいいでしょう。

    • さかなの日(3月7日)

      さかなジャパンプロジェクト推進協議会が制定。和食の中心食材となる魚介類をもっとたくさん食べてもらい、魚介類を身近に感じてもらうのが目的。日付は、魚を食べることを提案する「3(さ)か7(な)」の2日間を合わせたもの。

    • メンチカツの日(3月7日)

      各種冷凍食品の製造販売を手がける「味のちぬや」が制定。関西ではメンチカツのことをミンチカツと呼ぶ地域があり、「3・7(ミンチ)」と読む語呂合わせから。受験シーズンの3月、メンチカツを食べて受験に勝ってほしいという願いも込められている。

    • サバの日(3月8日)

      サバを専門に取り扱う「鯖や」が制定。より多くの人にサバに興味・関心を持ってもらい、サバの普及率を高めることが目的。日付は、「3・8(サバ)」と読む語呂合わせから。

    • 円周率(π)の日/数学の日(3月14日)

      海外では、3月14日は「ホワイトデー」ではなく「円周率の日」だそうです。円周率の近似値の上3桁「3.14」が由来の記念日で、日本では日本数学検定協会が「数学の日」として制定。円周率=π(パイ)にからめて、パイを作ったり食べたりして祝う人も多いようです。

    • キャンディーの日/マシュマロデー/さーたーあんだぎーの日など(3月14日)

      3月14日は、「ホワイトデー」のギフトとしての普及・定着の願いを込めて、キャンディー、マシュマロ、さーたーあんだぎーなどお菓子類の記念日が集中しています。

    毎月チェックしよう!偉人の誕生日

    「偉人・有名人の誕生日」も良質な投稿ネタになります。その功績やエピソードなどをよく調べ、自社のブランド・商品・サービスなどにからめられないか頭をひねりましょう。

    説明不要な、名だたる偉人たち(3月生まれ限定)を抜粋してみましたが、その多さに驚かれるのではないでしょうか。だれもが知る偉人の誕生日以外にも、「自社のマスコット・イメージキャラクターなどの誕生日」「CM出演などで関わりのある芸能人の誕生日」「漫画・アニメ・ゲームの人気キャラクターの誕生日」なども、投稿ネタとして有効です。ぜひ検討してみましょう。

    3月生まれの偉人(一部)
    • 1日:ショパン(作曲家)、芥川龍之介(小説家)
    • 3日:ベル(発明家)
    • 4日:ヴィヴァルディ(作曲家)
    • 5日:メルカトル(地図学者)
    • 6日:ミケランジェロ(芸術家)
    • 8日:水木しげる(漫画家)
    • 9日:ガガーリン(宇宙飛行士)
    • 10日:山下清(画家)
    • 12日:勝海舟(政治家)
    • 13日:高村光太郎(彫刻家)
    • 14日:アインシュタイン(理論物理学者)
    • 17日:ダイムラー(発明家)
    • 18日:ディーゼル(ディーゼルエンジン発明者)
    • 21日:バッハ(作曲家)
    • 22日:草間彌生(芸術家)
    • 23日:黒澤明(映画監督)、北大路魯山人(陶芸家)
    • 25日:樋口一葉(小説家)
    • 26日:エンゲル(統計学者)
    • 27日:レントゲン(物理学者)
    • 30日:ゴッホ(画家)、ゴヤ(画家)
    • 31日:ハイドン(作曲家)、デカルト(哲学者)

    SNS運用を続けるための「コンテンツカレンダー」

    2018年4月編~2019年3月編まで合計12回に渡り、Twitter・Facebook・Instagramの投稿事例&アイデアをお届けしてきました。当連載は今回で終わりますが、みなさんの企業・団体のSNSアカウント運用はまだまだ続きます。

    これからは、毎月の「コンテンツカレンダー」をみなさんが自らアップデートし、ファン・フォロワーに喜んでもらえるようなSNS投稿を続けていただければと願っています

    最後に、毎月の投稿ネタ探しに役立つサイトなどをいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。もし、4月から組織変更・担当変更が予定されているという方は、SNSアカウント運用が無事に続くよう、当連載のバックナンバーを後任者への引継ぎ資料にぜひ記載されることをお勧めします。

    • 自社の情報

      ニュースリリース予定(新商品・新サービス・新拠点など)
      創立記念日
      主力商品、人気商品の誕生日(発売記念日)

    • 内閣府「『国民の祝日』について

      法律で定められている「国民の祝日」の日程やその目的、また「新設・変更」などの情報も確認することができます。

    • Twitterモーメントカレンダー

      Twitter上で盛り上がるモーメントをまとめたカレンダーがダウンロードできます。

    • 一般社団法人 日本記念日協会

      企業、団体、個人などによってすでに制定されている記念日、新しく制定した記念日についての認定と登録を行っている「日本記念日協会」のWebサイトです。

    • なるほど統計学園「今日は何の日?」

      総務省統計局が運営しているWebサイトです。読み物としても楽しめますが、SNS運用担当者にはネタの宝庫といえるでしょう。

    • この日何の日カレンダー

      筆者の所属会社が提供するコムニコ マーケティングスイートのライブラリ機能で提供しているカレンダーです。毎月の記念日や、過去の出来事、未来の予定をExcel形式で毎月更新しています(ツール利用者限定ですが、無料体験版でも利用できます)。

    コムニコのこの日何の日カレンダー
    この日何の日カレンダーのイメージ

    オリジナル記事はこちら:3月はひな祭り・ホワイトデーなどネタが盛りだくさん~Twitter・Facebook・Instagramの投稿事例&アイデア【3月編】(2019/01/16)

    後藤真理恵
    後藤真理恵

    「データ」+「ビジュアライゼーション」はECの経営判断・施策決定をどう変えるか? ecbeingとTableauのトップ対談

    6 years 9ヶ月 ago

    デジタル技術の進化に伴い、小売企業やEC事業者のデータ活用は重要性が増している。その一方で、データを整理、分析し、施策実行や経営判断を下すまでの手間や労力は増すばかり。こうした課題や悩みはどのように解決すればいいのか? その解決策の1つとして、事柄や現象、関係性などを示すデータを表やグラフなどで可視化する「ビジュアライゼーション」が注目を集めている。小売企業やEC企業のデータ活用を促進するためにタッグを組んだECサイト構築パッケージ提供のecbeing・林雅也社長と、BIツール「Tableau」を提供するTableau Japan(タブロー・ジャパン)の佐藤豊社長が、「データ活用の課題」「データ活用の今」「課題解決法」などを語り合った。写真◎吉田 浩章

    重要性を増す「データ」の「ビジュアライゼーション」

    この2社がタッグを組んだのは2月1日。ecbeingはデジタルマーケティング活動を視覚的にサポートするデータ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)サービス「Sechstant(ゼクスタント)」の提供をスタートした。

    Web広告やEC、実店舗の顧客・購買データ、アクセスログを外部ストレージに蓄積。「Sechstant」を通じて各数値を可視化することで、総合的なマーケティング分析を手軽に行えるようにするのが特徴だ。小売企業やEC企業の経営判断、施策立案の最適化、売上向上に寄与することができる

    ecbeingはデジタルマーケティング活動を視覚的にサポートするデータ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)サービス「Sechstant(ゼクスタント)」の提供をスタート
    「Sechstant」を利用した全体最適化について

    たとえば、ECプラットフォーム「ecbeing」の導入企業は、「Sechstant」を追加で導入することで、「ecbeing」内に蓄積したさまざまなデータを表やグラフなどで可視化することが可能になる。

    データの重要性が増している昨今、そのデータを“デザイン”してわかりやすく視覚化することは、経営者や決裁権限者の迅速な判断を促す重要な役割を担う

    タッグを組んだこの2社が小売業界での「データ」+「ビジュアライゼーション」にいち早く着手した理由は? データのビジュアル化の重要性とは? 今回の対談からはそのヒントを見つけることができる。

    「Sechstant」はさまざまなデータを表やグラフで可視化するのが特徴。画像は商圏分析のイメージ
    「Sechstant」はさまざまなデータを表やグラフで可視化するのが特徴。画像は商圏分析のイメージ

    データの分析、活用はなぜ重要なのか?

    ecbeing林雅也社長(以下、林):「Sechstant」を開発した大きな理由は、消費者の行動が変わってきているからです。小売業界では今まで通りのマーケティング活動が通用しなくなりつつあり、消費者が求めるレベルもすごく上がってきている。以前の消費者行動は、テレビCMを見てお店に足を運びモノを買うといったものが中心でしたが、最近の消費者はパーソナライゼーションなど企業に求めるレベルが高くなっています。専門商品を扱っている企業や中小の小売企業にとっては、厳しい時代に入ってしまっているように感じています。

    Tableau Japan 佐藤豊社長(以下、佐藤):スマートフォンの普及も大きな影響を与えていますよね。

    :スマホの台頭でネットと店舗をそれぞれ行き来する消費行動が増え、自分の行動に適したサービスを使うようになってきています。企業がこうした消費行動に対応するには、ネットとリアル店舗のデータを一気通貫で分析し、施策を行わなければならない。ですが、これを実現するのはとても大変。こうした現状に対する経営者の危機感はすごく強い。このまま放っておくと実店舗の売り上げは下がり、ECビジネスで補完しようとしても売り上げは前年割れが起きてしまうといった懸念や不安を抱く経営者や責任者は少なくありません。

    「何とかしないといけない」――。こうした認識を持っているが、実店舗とネットをつなげて何かやろうとしてもきちんとした分析ができていない企業が多いのが実情です。ecbeingのクライアントには実店舗を展開している企業が多いので、オムニチャネルに対応するための仕組みの提供にも力を入れています。昨今感じていたのは、仕組みを作って提供するだけではなく、プラットフォームに蓄積したデータを活用しなければ成長を持続するのは難しい時代に突入したということ。プラットフォームで蓄積したデータを、クライアントが簡単に経営判断や施策の実施に活用できる方法はないのか模索していたところ、「Tableau」と出会ったわけです。

    ecbeing 林雅也社長
    ecbeing 林雅也社長

    佐藤:私の認識ですが、小売企業における成長戦略はチャネルを増やすこと。デジタル化の波に対応するためECサイトを立ち上げたという企業が多いのではないでしょうか。企業側はそんな状況下ですが、消費行動はデジタル化で一気に激変。消費者はSNSなどで商品を見て購入することが当たり前になってきました。企業のデジタル対応を上回るスピードで消費行動はデジタル化が進んでいるものの、企業側は取得したデジタルデータを売上拡大の施策にきちんと活用できていない状況です。それはなぜか? 僕はデータを使うための教育を受けていないからだと思うんですよね。

    データ時代で重要なのは、データを理解すること。これは言語と一緒で、英会話スクールに通って英語を習得するくらい大変なことなんですよね。さまざまな業務に携わる小売業界やEC業界の経営者や責任者などが、データを学ぶためにスクールへ通って勉強しているかというと、していないですよね。データがたまっても、そのデータが“何を示すのかわからない”といった人が多いのではないでしょうか。

    :それは仕方ない側面があります。ただでさえデジタルに精通した人材が不足していて、ECサイトの運営だけで手一杯な状況のケースが多いんです。

    佐藤各種データを活用できる人、できない人の存在の有無で、企業間に大きな格差が起きてしまっていると思うんです。今回、ecbeingさんが提供する「Sechstant」は、小売企業やEC企業間のデータ活用の格差を一気に埋めるものです。特別な知見がなくても、プラットフォーム上でデータキュレーションができちゃうわけですから。テンプレートを基に、各種データが表やグラフで簡単に閲覧できるようになる。この仕組みが広がれば、企業間の“データ格差”を一気に埋めていくことができます。データのパワーを小売業界やEC業界に開放できるソリューションだと思っています。

    Tableau Japan 佐藤豊社長
    Tableau Japan 佐藤豊社長

    アメリカではデータ活用は当たり前

    :「米国では当たり前のようにデータ分析が行われている」。佐藤社長からこの言葉を聞いたとき、ecbeingのクライアントが抱えている課題が解決できると感じたのを鮮明に覚えています。米国でのデータ分析、データ活用の現状を教えていただけますか。

    佐藤:「Tableau」はグローバルで8万6000社が使っており約10%がECを含めた小売企業。小売業界ではリアル店舗も変えていかなければいけないという認識が強くなっており、「Tableau」はウォルマートといった大手小売企業も利用しています。それはなぜか? 大手小売企業も「お客さまを知ることの重要性」を理解してきているからです。クラウドの普及でデータを簡単に蓄積できるようになった。そのデータを分析して、ビジュアライズできるようにした「Tableau」などのサービスは、「顧客を簡単に知る」手法としてニーズが急速に高まっているんです。

    :米国の企業はほんとにデータを重視していますよね。展示会などに足を運んだとき、経営陣を含めて自社のデータを細かく把握していると感じていました。

    佐藤:デジタルデータの分析・活用レベルが上がり、それをデータドリブン的な観点で議論ができるようになっているんですよね。LTV、デジタルリーチ、カスタマーボイス、エンゲージメントなど各指標の話が社内で共通言語のようにさまざまなレベルの人が把握し、理解している。要するに、上から下まで同じキーワードで会話ができるんですよね。一部のデジタル部門だけが専門用語を使う時代ではなくなっているのが、今の米国です。

    :私たちのクライアントなどの状況を見たときに、日本ではまだまだそこのレベルには至っていない。ただ、そのような状況に近づけるためには、どうすればいいのか? こう考えたときに、「Tableau」の仕組みに可能性を感じました。

    驚いたのがビジュアル性で、ダッシュボードの表現力、ドリルダウンしたときのグラフの移り変わりなどがとてもわかりやすくデザイン化されています。もう1つ驚いたのが開発の容易性。今後、ECビジネスを強化するにあたり、いろいろな分析が必要になってきますが、そうしたときにスピーディーに機能追加などができる。それには驚きました。

    佐藤:開発スピードが早いのは、クライアント企業に利用される理由の1つです。小売りやECはリアルタイムで商品売買が起きているので、スピードが命。要件を聞き、必要なものを開発できるようにすれば、小売企業はこれまでになかったビジネスを展開できるようになる可能性がありますよね。

    :当社のクライアントを見た場合、オムニチャネルを展開している企業が分析しなければいけない指標の3分の2は各社で共通しています。企業ごとに最適化したBIツールを開発するよりも、ecbeingが共通基盤を提供すれば、スピーディーに多くの小売企業のデジタルシフトをサポートできると感じ、「Tableau」との協業を決めました。

    「Sechstant」の特徴は?

    :「Sechstant」の開発で苦労したのはダッシュボード作り。デザインセンスが求められるなぁと感じました。当社メンバーが最初に作ったダッシュボードと、「Tableau」のエンジニアが作成したものを見比べたらデザインセンスに大きな差がありました。微妙な違いなんだと思うのですが、当社が作ったダッシュボードを見てもまったく使う気が起きない。「Tableau」からサンプルを供給してもらったり、当社のテンプレート作りの習熟度が増すにつれて良いデザインのダッシュボードが作れるようになりましたが、ビジュアルはとても重要なことなんだと実感しましたね。

    「Sechstant」で利用できるダッシュボードのイメージ
    「Sechstant」で利用できるダッシュボードのイメージ

    佐藤:デジタルプロダクトが誰でも使える状況になったときに、重要なことが2つあります。1つはデザイン性。セクシーであること、きれいであること。そうでないと使いたくないし、使い続ける気持ちが起きません。2つ目はアクショナブルインサイト。データは見て終わりではなく、ワークフローの中で回していかなければなりません。つまり、次のアクションを起こしたいと考えたときに、ちゃんとワークフローの中で回せるようなダッシュボードになっているのかというところが重要ですよね。

    :そうですね。導入企業がスタート地点で、半分くらいのところは知見ゼロからでも簡単に利用できる状態に持っていきたいと考え、ダッシュボードの開発に力を注いできました。DMPはいろいろな企業が提供していますが、「Sechstant」は小売企業やEC企業のオムニチャネルに特化しているところが他社との大きな違い。たとえば、小売りと広告ビジネスの評価軸は大きく異なり、「サービス改善するために顧客軸、商品軸で掛け合わせてデータを分析する。それを店舗スタッフやMDに見せて改善につなげる」といったケースは小売業特有の評価軸になります。ダッシュボードは小売企業やECに携わる人向けに開発しています。

    ecbeingが支援するオムニチャネル顧客体験全体イメージ
    ecbeingが支援するオムニチャネル顧客体験全体イメージ

    佐藤:最近、「データ時代」と言われていますが、データをきちんと使いこなしている企業は多くはない。ただ、ビジュアル的に分かりやすくデータを使えることができたら、もっとデータを使いたいと思うはずなんです。データをため込むだけでは何も起きない。分析してアクションへ移さなければ何も起きないんです。

    「デジタルシフト」というワードが頻繁にあがりますが、成功している企業はほんの一握り。「Tableau」が取引している8万6000社がデジタル活用で成功している共通項の1つは、「人」ですスタッフがデータのことを共通言語で話せる環境にあることです。2つ目は「基盤」。誰もがすべてのデータにアクセスできる基盤を意味します。そして、3つ目が重要なのですが、「パートナーの選択」です。「デジタルシフト」を進めるための専門家、スペシャリストをちゃんと選択し、パートナーとして一緒にやっていくということです。

    :「Sechstant」はスタート時、ecbeingユーザーである事業者向けにサービス提供をしますが、今後はクライアント企業以外への提供も進めたいと考えています。ecbeingユーザー以外の企業さんにもパートナーとして「Sechstant」を選んでいただき、データを活用する楽しさを体験してもらいたい。

    佐藤日本のデータの民主化をさらに広めていきたいですよね。

    :民主化って大事ですよね。DMPやマーケティングオートメーション(MA)、人工知能(AI)を取り入れても、実際に利活用されているケースは一握り。導入すること自体を目的にしてしまっている事業者って意外に多いんです。そこは私たちも力になれるところだと思っているんです。経営層を含めて会社全体がテクノロジーを理解しているのがベストですが、それはまだまだ難しい。「Sechstant」から見えたデータを基に戦略が固まれば、次にMAを入れましょう、AIを取り入れましょう、といった数字に基づいた提案ができるようになります。ちゃんと分析することによって、優先順位は何なのかといったことも見えてくるはずです。

    佐藤:そう思います。まずはデータを見て意思決定し、行動を変えていくというのが最初のフェーズでしょう。導入そのものが目的のプロジェクトって、失敗するケースが多いですよね。意思決定と行動を変えることがゴールになったときは、新しい発想が生まれてくる。

    データが見えてくると従業員あるいは経営者も含めて、いろんな戦略が生まれてくると思うんです。だからこそ、私たちのような企業はまずデータの民主化、可視化を進めていかなければならないんです。

    佐藤データ分析やデータ利活用の世界では、データを用意する人、分析する人、意思決定する人がバラバラ。つまり、意思決定が断片化してしまっているので誰かの作業を待たなければ次のアクションに移せない。たとえばそれが1か月の期間を要したり……。ボトムアップで提案しても長期間、意志決定を待たなければならないとスタッフはいろんなことを諦めちゃいますよね。

    :忙しい経営者や経営陣でも簡単に理解できるデータがあれば、そうしたことは解決できますよね。私が懇意にしている経営者の方はBIツールを活用して頻繁にデータを見ています。

    佐藤:私もiPadで「Tableau」からさまざまなデータを毎日見ていますよ。移動中に(笑)。

    ecbeing 代表取締役社長 林雅也 氏 Tableau Japan 社長 佐藤豊氏
    石居 岳
    瀧川 正実
    石居 岳, 瀧川 正実

    ZOZOが物流センター「ZOZOBASE」を拡張、プロロジスと6か所目のセンター開発

    6 years 9ヶ月 ago

    ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは2月15日、将来の商品取扱高の拡大に対応するため、物流センター「ZOZOBASE」を拡張すると発表した。

    プロロジスが新たに建設する大型物流施設「プロロジスパークつくば2」の全フロアを借りる。同施設は2019年7月に着工予定で、2020年秋の本格稼働をめざす。

    「プロロジスパークつくば2」が稼働すると、「ZOZOBASE」全体で年間約6000億~7000億円の商品取扱高に対応できるようになるという。

    ZOZOの2018年3月期におけるの商品取扱高は約2700億円で、2019年3月期は3600億円を計画している。2020年秋以降は、現在の取扱高の約2倍の規模にも対応できる。

    「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは2月15日、将来の商品取扱高の拡大に対応するため、物流センター「ZOZOBASE」を拡張すると発表
    ZOZOが全フロアを借りる「プロロジスパークつくば2」の完成イメージ

    ZOZOとプロロジスの契約は6拠点に

    プロロジスが新たに建設する施設は「プロロジスパークつくば2」。開発地は「茨城県つくば市さくらの森」。

    敷地面積は約4万9600平方メートル。建物は地上4階建で、延床面積は約11万800平方メートル。建物は2020年9月末に竣工する予定だ。

    プロロジスによると、ZOZOとの賃貸借契約は「プロロジスパークつくば2」が6施設目。

    ZOZOはフルフィルメント業務全般の拠点として「プロロジスパーク習志野4」を一棟すべて利用しているほか、「プロロジスパーク千葉ニュータウン」「プロロジスパーク習志野3」「プロロジスパークつくば1-A」が稼働中。2019年9月には「プロロジスつくば1-B」が竣工予定という。

    渡部 和章
    渡部 和章

    モノタロウ、送料無料ラインを500円引き上げ。購入金額3500円未満は送料500円

    6 years 9ヶ月 ago

    工業用間接資材の通販を手がけるMonotaRO(モノタロウ)は、送料が無料になる注文金額のラインを、従来の「3000円以上」から「3500円以上」に引き上げる。

    一般消費者向けのサイトは2月19日、事業者向け(BtoB)サイトは24日から適用する。購入金額が3500円未満なら送料は500円。

    送料無料ラインを変更することで、配送箱数を削減し、物流オペレーションや配送のさらなる効率化を図るとしている。

    MonotaRO(モノタロウ)は、送料が無料になる注文金額のラインを、従来の「3000円以上」から「3500円以上」に引き上げる
    送料の変更について

    MonotaROは切削工具や研磨材などの工業用資材、自動車関連商品、工事用品、事務用品など1800万品目を販売している。累計登録ユーザー数は2019年2月時点で340万件。直近5年間における新規登録ユーザー数は190万件という。

    2017年3月には、事業者向けECサイトで購入金額7000円以上の買い物を行うと、当月中の注文の送料が無料になるサービスを開始した。このサービスは2月24日以降も継続する。

    2018年12月期の売上高は1095億円、2019年12月期の売上高計画は1362億円。

    渡部 和章
    渡部 和章

    さ~て先週の「○○Payは」? 「メルペイ」「au Pay」「ほくほくPay」の3本です!【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    6 years 9ヶ月 ago
    ネッ担まとめ

    まだまだ出てくる「○○Pay」。携帯キャリア系が出そろって、コンビニ系もそろった感があるので、もうそろそろ終わると思うのですが……。

    使うかどうかはともかく、どんな決済手段が登場したのかは知っておきましょう

    スマホなど向け決済サービス「メルペイ」が提供開始!まずはiOS向けにiPhoneでiD加盟店にて利用でき、支払いにはメルカリの売上金も使える | S-MAX
    http://s-max.jp/archives/1765414.html

    KDDI高橋社長が語る、「au PAY」が"コード決済後発"でも勝てる理由 | ケータイ Watch
    https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1169322.html

    北陸銀行と北海道銀行、GMO-PGと連携しスマホ決済「ほくほくPay」の取り扱い開始へ | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/6415

    楽天、「楽天ペイアプリ」に楽天EdyやQRコード決済などを統合 | BCN+R
    https://www.bcnretail.com/news/detail/20190213_104941.html

    まとめると、

    • 「メルペイ」は売上金をメルカリでの商品購入だけでなく、全国約90万のiD加盟店で利用可能
    • 「au PAY」は携帯電話会社としては最後発だが「楽天Pay」との連携などで100万か所での利用の可能性がある
    • 北陸銀行が開始する「ほくほくPay」は、GMOペイメントゲートウェイが提供する「銀行Pay」の基盤システムを利用
    • 楽天は「楽天ペイアプリ」をアップデートし、楽天が提供している決済手段を統合。3月18日リリース予定

    今週も増えました「○○Pay」。ひと昔前のポイント戦争のようですね。「メルペイ」はiD加盟店で使えるのが便利。「au Pay」は「au WALLET」との違いがよくわかりませんが「楽天Pay」と連携しています。銀行系列は地味ですが、地銀が使うので特定のエリアでは強くなってくるかも。さて、来週はどんなPayが出てくるのでしょうか(笑)。

    「自分たちらしさ」を追求した結果が売上

    お客様の心に触れるスタッフは"売り手"でなく"伝え手"だ―― 中川政七商店「らしさ」の先にあるもの | XD(クロスディー)
    https://exp-d.com/interview/3177/

    まとめると、

    • 「中川政七商店」では、消費者のニーズを捉えることより、共通言語(現代の生活と工芸の技術の共通言語と、作り手と売り手の共通言語)を作ることを意識している
    • 共通言語化のポイントは言葉にして定義することと、各種マニュアルを作成すること
    • 全方位で「らしさ」を共有できるように定義をすることが、ブランド作りにおいて最初にできること

    売り上げに報酬が紐づくと、とにかくお客様に声をかけることが目的化してしまいがちですよね。アパレルショップで勢いよく話しかけられて、断り切れなくて買ってしまったという経験をしたことのある人は少なくないでしょう。それは、店舗にとっては売り上げにつながりますが、「勢いに負けちゃったな~」とお客様が帰り道に後悔していたら、本質的に良い体験になってないということになり、本末転倒です。

    ─中川政七商店 取締役 コミュニケーション本部 本部長 緒方恵氏

    これはものすごくわかりますよね。とにかく買わせるのが目的になっているお店も多いですし、レジで会計しているときに「○○はよかったですか?」と聞かれてもイラっとします。考え方から作り手、売り手が共通言語でしっかりとつながっているのがわかる記事ですから、隅々まで読んでほしい記事です。

    アパレルECにとって物流とは?

    アパレルのオムニチャネル成功のキーワードは「商物混合」 リンクスの小橋さんと語る | ECzine
    https://eczine.jp/article/detail/6355

    まとめると、

    • オムニチャネルを考えると、物流に人を回すよりは接客に回して売上を作ることに専念するのが良い
    • アパレル黄金時代を知っている世代がいる会社は、お金をかけて物流を効率化するという発想になりにくい
    • ECはネットだけで完結るすような気がしがちだが、オフラインからオフラインへ商品を移動しなければ成り立たない

    売上を伸ばそうとすると自動倉庫などの話になって、それはシステムの複雑さや標準化と向き合うことになる。ニッチなところで現状維持でやっていても、3PLのコストが上がって結果的に利益を圧縮する。物流業者に頼んでいるところは持っていってもらえなくなる……。

    「商品の移動はオフラインからオフライン」ということを考えると、「どうやって届けるのか?」という問題が出てきて、そうすると引用文のような考えになってきます。自分たちの規模に応じた物流を考えながら、集客などのマーケティング施策を打っていかないと破綻するのは間違いないです。

    EC全般

    越境ECで売れる秘訣は「商品体験」と「顧客視点のサイト構築」。その成功事例を公開 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/6116

    越境ECはなんとなく日本風のものが売れる気がしますがそんなことはありません。国内以上に考えていかないとダメです。

    17の数字で振り返る 2018年自社EC | E-Commerce Magazine
    https://www.future-shop.jp/magazine/ec_2018

    いざ比較!「結局どこで売ればいいの?」実際使ってみたネットショップ5選+α | Nobuhiro Kuramochi(note)
    https://note.mu/nobuymnsfarm/n/n391caa0bebc9

    2つ合わせてどうぞ。売る場所も売り方も豊富になってきましたので、自分に合ったものを探すのが先ですね。

    楽天の国内EC流通総額は約3.4兆円で、伸び率は11.2%【2018年度の実績まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/6226

    「トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、チケット、ブランドアベニュー、ドリームビジネス、ラクー、ビューティ、マート、デリバリー、楽天ダイレクト、カーライフ、クーポン、ラクマ、楽天デリバリープレミアム、Rebates、Raxy、楽天西友ネットスーパーなどの流通額を合算した数値」。楽天の事業ってこんなにあったのか……。

    電力見直しで置き配バッグ提供、PinT with OKIPPA開始 | 通販通信
    https://www.tsuhannews.jp/61963

    宅急便受け取りの利便性向上へ、ヤマト運輸とヤフーIDの連携促進 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/6216

    不良在庫64%削減も売上は右肩上がりの事例あり! ECの在庫問題を解決する「FULL KAITEN」リニューアル版を取材した | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/6199

    配送関連をまとめて。くどいようですが「商品の移動はオフラインからオフライン」。

    小島健輔が指摘する「ライトオンの課題」 -- 「ライトオンのZOZO撤退報道」は怪しい | 商業界オンライン
    http://shogyokai.jp/articles/-/1477

    「○○離れ」というワードが出てくると、その流れになってしまうことがありますよね。そんな中でちゃんと実状を説明してくれる記事は助かります。

    今週の名言

    「ぼくのはけるくつが見つかったよ」

    「奇跡の靴」をつくった徳武産業の感動的な話 | 東洋経済オンライン
    https://toyokeizai.net/articles/-/264796

    こうした喜びを1つずつ積み重ねていくことで会社が継続します。

    森野 誠之
    森野 誠之

    EC売上トップ200企業の「表示スピード」を大調査! 1位は「腕時計のななぷれ」! | 勝手にスピードテスト Powered by SpeedCurve

    6 years 9ヶ月 ago

    モバイルからのトラフィックがPCに逆転したのが2014年。モバイルWebの基本性能として、“パフォーマンス=表示速度”の良し悪しが大きく問われるようになってきました。EC売上上位企業のモバイルサイトのパフォーマンスはどうなのでしょうか? これを探るために、計測ツール「SpeedCurve」を使い、EC売上高上位200社のECサイトを対象に、7日間のべ15万回以上の計測テストを実施しました。100位までの結果を発表します(PCでの閲覧をおすすめいたします)。

    1位〜50位 ※調査についての解説は記事の末尾をご覧ください

    順位 社名(サイト名)|EC売上高順位 Speed
    Index
    (秒) ①
    Back
    end
    (秒) ②
    Start
    Render
    (秒) ③
    Size
    (MB) ④
    Request ⑤
    1 nanaple(腕時計のななぷれ)|194 2.48 0.73 2.09 0.79 34.68
    2 アウトレットプラザ(秋葉原アウトレットプラザ)|129 2.52 1.17 2.45 0.27 46.38
    3 ユーキャン|75 2.67 0.74 2.12 1.51 98.17
    4 アマゾン(amazon.co.jp)|1 2.69 1.07 2.06 1.95 191.16
    5 セブンスター貿易|189 2.72 0.97 2.68 0.22 29.59
    6 家電のSAKURA|183 2.82 1.21 2.64 0.24 32.00
    7 キャラアニ|81 2.93 1.08 2.36 1.33 141.30
    8 オズ・インターナショナル(アイドラッグストアー)|124 2.95 1.00 2.23 1.03 118.19
    9 ぼん家具(ゲキカグ!)|149 2.99 0.63 2.19 2.54 205.29
    10 ゴルフダイジェスト・オンライン |49 3.02 1.00 2.46 2.11 272.39
    11 イーブックイニシアティブジャパン(BOOKFAN)|143 3.04 1.17 2.39 0.47 67.87
    12 エーツー(駿河屋)|47 3.09 1.32 2.76 1.06 88.03
    13 ピーシーあきんど(激安家電販売PCあきんど)|178 3.16 1.24 3.09 0.96 42.36
    14 ホームショッピング|179 3.23 1.39 2.77 1.40 228.12
    15 ロイヤル(Z-CRAFT)|124 3.25 0.79 2.44 2.49 47.01
    16 ナカノモードエンタープライズ(板前魂)|186 3.29 1.23 2.35 6.56 112.77
    17 ファッション・コ・ラボ(ファッションウォーカー) |57 3.38 1.11 2.57 2.47 151.10
    18 DMM.com(DMM通販) |68 3.40 1.10 2.62 1.12 136.41
    19 よつば貿易(コスメリンク)|198 3.41 1.23 2.60 1.42 54.67
    20 サウンドハウス|54 3.55 1.24 2.25 3.98 232.64
    21 リバークレイン(Webike)|77 3.57 1.53 3.19 1.84 102.71
    22 GIGA|151 3.57 2.07 3.56 0.33 22.28
    23 ブルークウォッチカンパニー|190 3.59 1.09 2.76 1.65 89.58
    24 ヨドバシカメラ(ヨドバシ.com)|2 3.62 1.90 3.48 0.48 81.86
    25 ナチュラム|107 3.64 1.41 3.29 1.40 96.77
    26 ビックカメラ(ビックカメラ.com)|16 3.65 2.28 3.62 0.70 146.48
    27 ビーボ(ベルタ)|96 3.73 1.16 2.40 4.23 167.28
    28 まんだらけ|138 3.78 1.58 3.14 5.03 147.25
    29 丸長(daily-3)|108 3.83 1.39 2.97 4.41 352.72
    30 紀伊國屋書店(紀伊國屋書店BookWeb)|132 3.89 1.19 3.20 2.32 111.49
    31 ウサギオンライン |87 3.90 0.99 2.57 4.25 233.97
    32 トゥ・ディファクト(honto) |91 3.94 1.33 3.26 2.91 211.46
    33 ヒラキ(ヒラキショッピング)|113 3.96 1.67 2.96 1.91 170.32
    34 ソースネクスト(ソースネクストeSHOP)|144 3.97 0.98 2.53 5.45 405.09
    35 ロコンド|153 3.97 1.39 3.60 5.89 220.80
    36 大都(DIYツールドットコム)|158 4.11 1.65 3.01 1.11 63.86
    37 ライオン(LIONウェルネスダイレクト)|99 4.15 1.21 3.18 2.37 489.09
    38 コジマ(コジマネット)|40 4.16 1.27 3.07 1.04 83.03
    39 タンスのゲン|50 4.17 1.00 2.72 5.99 207.33
    40 デル(DELL)|13 4.21 0.86 2.32 1.05 228.20
    41 Rakuten Direct(爽快ドラッグ・ケンコーコム)|4 4.27 1.13 3.00 1.37 206.77
    42 シュッピン(マップカメラ)|39 4.28 1.96 3.54 4.26 251.13
    43 フジ・コーポレーション|71 4.32 1.83 2.92 3.59 232.16
    44 ジュピターショップチャンネル(通販・テレビショッピングのショップチャンネル)|15 4.33 1.66 3.59 1.85 148.00
    45 ストリーム(ECカレント)|38 4.39 2.20 3.18 0.92 65.96
    46 エノテカ|176 4.52 2.34 3.58 1.53 170.06
    47 クルーズ(SHOPLIST.com)|33 4.58 1.15 3.39 1.66 218.26
    48 ソフマップ|53 4.63 1.77 3.29 1.29 89.87
    49 モバコレ|169 4.64 1.79 3.53 0.88 89.97
    50 リツコ|112 4.70 1.40 2.99 7.11 351.16

    51位〜100位 ※調査についての解説は記事の末尾をご覧ください

    順位 社名(サイト名)|EC売上高順位 Speed
    Index
    (秒) ①
    Back
    end
    (秒) ②
    Start
    Render
    (秒) ③
    Size
    (MB) ④
    Request ⑤
    51 ムラウチドットコム|80 4.72 1.21 3.49 2.82 137.78
    52 オートウェイ(AUTOWAY)|63 4.76 1.54 3.30 1.91 268.16
    53 ワールド(ワールドオンラインストア)|64 4.81 1.38 3.16 10.08 237.86
    54 SMbrand(Rady)|92 4.90 2.12 3.30 5.87 185.01
    55 ヤマダ電機(ヤマダウェブコム)|44 5.00 1.76 3.72 1.48 78.71
    56 ルミネ(アイルミネ)|96 5.01 1.93 3.30 2.59 159.75
    57 サンリフレホールディングス(サンリフレプラザ)|169 5.09 1.55 3.77 3.30 308.61
    58 阪急阪神百貨店(阪急オンラインショッピング)|180 5.10 1.45 4.53 5.33 161.80
    59 ザ・プロアクティブカンパニー(プロアクティブ プラス)|68 5.16 1.76 3.74 3.52 610.23
    60 ジーユー|66 5.19 0.80 3.00 2.53 197.35
    61 ギルト・グループ(ギルト)|85 5.24 1.55 4.12 1.41 83.33
    62 オットージャパン(FABIA)|129 5.24 1.33 4.16 3.91 446.33
    63 リアルマックス(アトミックゴルフ)|194 5.25 1.77 4.03 2.52 262.64
    64 Project White(ツクモ)|59 5.28 1.29 4.02 6.27 144.93
    65 コメリ(コメリ・ドットコム)|35 5.43 2.32 4.74 2.23 130.68
    66 ドライブマーケット|183 5.45 1.54 2.82 1.29 142.68
    67 アーバンリサーチ(アーバンリサーチオンラインストア)|163 5.51 1.11 2.54 7.21 298.07
    68 dazzy(Dazzy Store)|150 5.58 0.86 2.83 5.77 286.72
    69 ニトリ(ニトリネット)|20 5.59 1.06 3.94 2.87 383.88
    70 富士山マガジンサービス|187 5.62 2.21 3.51 1.66 53.90
    71 ズーティー(イーザッカマニアストアーズ)|166 5.63 1.58 3.07 5.57 286.46
    72 ハンコヤドットコム|196 5.64 2.37 4.10 2.23 281.62
    73 高島屋(高島屋オンラインストア)|52 5.65 2.53 4.61 2.36 239.46
    74 三越伊勢丹ホールディングス(三越)|51 5.66 2.24 4.67 1.28 151.16
    75 資生堂(ワタシプラス)|75 5.69 0.82 3.29 2.75 448.16
    76 ライトアップショッピングクラブ|183 5.71 1.07 2.82 3.17 206.93
    77 あさひ(サイクルベースあさひ)|160 5.72 1.11 3.46 7.15 89.04
    78 タイムマシン(eイヤホン)|180 5.79 1.02 3.37 12.20 300.10
    79 サンテク(@Telaffy)|147 5.79 1.83 4.99 0.77 55.32
    80 ベイクルーズ(ベイクルーズストア) |56 5.80 1.07 2.34 1.53 107.46
    81 上新電機(Joshinインターネットショッピング)|8 5.81 2.84 5.10 0.58 66.57
    82 三陽商会(サンヨー・アイストア)|161 5.82 1.15 2.68 3.00 226.00
    83 グァルダ(ソウルベリー)|109 5.84 1.27 2.61 5.38 188.64
    84 ローソンエンタテインメント |44 5.84 1.61 3.89 2.50 188.70
    85 ネオグラフィック(リネディ)|193 5.91 1.41 3.03 5.59 169.78
    86 ファンケル(ファンケルオンライン) |37 5.97 1.62 3.97 2.32 285.80
    87 三越伊勢丹ホールディングス(伊勢丹)|51 6.01 2.49 4.06 1.25 162.22
    88 山善(くらしのeショップ)|83 6.12 1.39 2.86 4.67 334.00
    89 マキシム(神戸レタス)|135 6.16 1.47 4.94 7.90 197.83
    90 ドクターシーラボ|73 6.18 2.78 4.60 3.02 328.91
    91 スカイネット(匠本舗)|95 6.20 0.86 2.73 10.56 261.96
    92 ナチュラルガーデン|129 6.21 3.00 4.73 3.56 160.70
    93 ユニフォームネクスト(WORK-UNIFORM)|173 6.23 1.44 5.00 2.11 145.61
    94 ドスパラ|29 6.24 1.61 5.78 4.37 396.09
    95 ネクストトゥエンティワン(ジャックロード)|137 6.29 2.12 4.53 3.47 169.43
    96 フェリシモ|42 6.33 2.67 4.86 2.55 179.26
    97 シーエスシー(ポリピュアEX)|134 6.38 1.19 5.43 1.44 543.62
    98 エディオン|65 6.41 3.23 5.06 1.81 172.23
    99 NTTレゾナント(NTT-Xストア)|62 6.42 3.96 5.78 1.37 101.55
    100 夢展望|157 6.45 0.97 2.84 3.67 259.16

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    従来の一般的な計測ではアイドルタイムと呼ばれる、購入客が少ない午後の時間に計測されることが多く、朝、昼、夜のピークタイムや、土日の計測がほどんどされていませんでした。例えば、メルマガやLINEなどでキャンペーン情報を送った時にサイトがどんな状態になるのかを、ほとんどのEC事業者が知らないのが現状です。

    今回の調査では売れている時間帯のコンディションを把握するために、12:30、18:30、22:30の1日3回、比較的高負荷の時間で実施しました。1サイトにつきトップページ、リストページ(カテゴリページ)、商品詳細ページの3つのURLを計測対象としました。

    表の見方

    ①「Speed Index」……Googleが発表したパフォーマンス指標。ブラウジング開始後、経過時間あたりのファーストビューが何秒で表示されるかを総合的に算出したもの。目標値 4.5秒

    ②「Backend」……サーバー、NW通信、DNS名前解決を含む、クライアントリクエストを処理するための時間。いわば反応スピード。目標値 1秒

    ③「Start Render」……空白ページからコンテンツが初めて表示されるまでの時間、ユーザが「Webサイト表示が速い」「遅い」と体感する指標。目標値 2秒 

    ④「Size」……1ページに含まれるファイル(画像、動画、フォント、CSS、JavaScript、HTMLなど)の総量

    ⑤「Request」……1ページに含まれるファイル(画像、動画、フォント、CSS、JavaScript、HTMLなど)の読み込み個数

    誤差や数値の違いについて

    今回の計測は、12:30、18:30、22:30の1日3回という、ECサイトにおいて比較的高負荷とされている時間帯に行いました。従来の計測結果と乖離があるとすれば、この時間滞とアイドルタイムの違いが一番の違いとなります。

    グラフ
    大手総合モールの各ページにおける「SpeedIndex」の状態。オレンジの線で表したページは平均7秒という値だが、高負荷時には10秒以上の遅延が発生していることがわかる

    調査概要

    調査期間:2018年11月28日(水)12:30 〜 12月5日(水)12:30までの7日間

    調査対象「月刊ネット販売 2018年10月号」(宏文出版・刊)の「第18回ネット販売白書」において、EC売上高上位200社に掲載されている企業。1企業で複数サイトを運営している三越伊勢丹ホールディングス(三越、伊勢丹の2サイト)、ユニフォームネクスト(FOOD-UNIFORM、WORK-UNIFORMの2サイト)は別サイトとしてそれぞれ計測対象とした。

    以下のサイトは除外した。オイシックス・ラ・大地(oisix.com)、ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)、イズミヤ(楽楽マーケット)、ストライプインターナショナル(ストライプクラブ)、ソーシャルテック(チャップアップ公式ショップ)、QVCジャパン(QVC.jp)、マガシーク、GLAD、日本生活協同組合連合会、ルクサ(LUXA)……トップページ、リストページ(カテゴリページ)、商品詳細ページのすべてがそろわないため。ZOZOTOWN……正常な計測ができなかったため。杜の都……倒産

    調査範囲:1サイトにつき①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページの3つのURL(サイトの構成上、該当ページがなく測定できなかったサイトもあり、実際に計測したのは①201URL、②195URL、③198URLの計594URL)。当該サイトURLは、検索エンジンによる検索結果から移動できるURLを用い、URLに付加されたパラメータ削除せず、そのまま計測に使用した

    計測時間:12:30、18:30、22:30の3回(上位12サイトについて9:30、16:30、20:30、22:30の3回を加えた計6回)

    測定プロファイル:iPhone 6(3G)、iPhone 7(4G)、Galaxy S7(4G)、Chrome(Cable)の4プロファイル 

    1回当たりの計測数:3checks

    概算計測回数:200サイト × 3URL × 1日3回 × 3checks × 4デバイス × 7日間 = 158,400回計測

    実際計測回数:165,888回計測
    ※このうち掲載したのは「計測時間 12:30、18:30、22:30の3回、測定プロファイル:iPhone 7(4G)」使用

    エミュレート回線品質(4G):ダウンロード 9Mbps/アップロード 9Mbps/レイテンシー 170ms

    サイト調査実施:株式会社ドーモ 占部雅一、畑山真治、吉田琴葉 監修/種村和豊

    ◇◇◇

    次回は商材カテゴリー別のランキングを発表いたします。商材ごとの特徴はあるのでしょうか? 今回名前が載っていないサイトも登場します。ご期待ください。

    占部 雅一
    占部 雅一
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