TVCMは「俳句」 | 業界人間ベム

業界人間ベム - 2014年10月17日(金) 06:54
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 先日「オンラインビデオ広告入門」の出版記念セミナーを実施しました。そのなかでTOMOGRAPHの川越氏が言い放った「TVCMは俳句みたいなもので、17文字で表現する。他に小説もあれば、エッセイもある。」があまりにメイクセンスしたので、ブログに書いてみた。
CMには流儀がある。ちゃんと季語がなければいけないし、うまい下手は素人にもけっこう分かるもの。(さしずめ関西系のCMは川柳かな。)
さて、CMプランナーは俳句の達人ではあるが、伝えたいことを何が何でも俳句で表現するというのも無理がある。伝えたいものによって向き不向きもあるだろうし。それと、そもそも完成度の高い俳句をつくってから、俳句で使った単語だけで他の表現もしようというのが問題だ。
「伝えたいことは何で、それを見た人に最終的にどんな印象を残すか」をしっかり要件定義して、「コアアイディア」を創出し、それを真ん中に置いて、俳句にしたり、小説にしたり、エッセイにしたり、というコミュニケーション開発のプロセスが大事だよねという話となる訳です。

 ところで、こうしたコミュニケーションプランニングにおいて、従来の広告屋は「出来るだけ多くの人が反応してくれるように」と考え、表現をつくる過程においては「メッセージを絞り、修練させていく」ことをする。
 言ってみれば、最大公約数のメッセージを俳句で表現することにおいてはプロということだ。しかしながら、ビッグデータ分析から発見できる消費者(コミュニケーションの受け手側)の文脈から、施策やクリエイティブプランニングを導くシナリオ設計というプロセスには従来のそれとは少し違う文化が要るように思う。(消費者の文脈からシナリオ設計ということが必要なのは、「広告認知」は十分獲れているが、「レリバンシー」(自分ごと化)を醸成出来ていないので、購入意向が獲れないというケースが非常に多いからだ。)

 仕組みの違いは何とかなるもんだが、文化の違いというやつはちょっと厄介だ。

それでも新たな文化を作らないといけないんですな、これが。オンラインビデオ(広告に限らずブランデッドコンテンツも)の開発には、従来の広告屋以外の文化もたくさん取り込んでいくべきなんでしょう。
 そういう意味でもオンラインビデオが、次世代コミュニケーションへの変革を担う重要な要素になりそうだなと思う訳です。

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