「なんかいい感じにして」にモヤッと…Webデザイナーが言われて“困る指示”1位は?【CloudInt調べ】
CloudIntは、「Webデザイナーに聞く、非デザイナーからの“困った指示”と理想のコミュニケーション」に関する調査を実施した。現役Webデザイナー1,006人が回答している。
非デザイナーから言われる“困った指示”1位は「いい感じにして」

まず、デザイナーの主な専門分野を聞いたところ、「Webデザイナー(56.2%)」が最も多く、ついで「UI/UXデザイナー(17.0%)」、「グラフィックデザイナー(16.3%)」となった。また、非デザイナーから言われて「困った、モヤッとした」指示があるかを聞くと、90.9%の人が「はい」と回答した。

非デザイナーから言われて“困る指示”として最も多かったのは、「なんとかいい感じにして(40.7%)」だった。以下「すぐできるでしょ?(38.6%)」、「ちょっとオシャレにして(35.9%)」と続いている。いずれも依頼者の主観が強く、抽象的・感覚的な表現のため、修正の繰り返しにつながりやすいようだ。
“困る指示”の原因は「短納期の常態化」や「上層部の圧力」?

では、そのような指示に対してデザイナーがどう対応しているかを聞くと、「まず要望どおりに試作してから、改善案を提示する(41.8%)」が最多に。ついで「丁寧に意図を確認して、目的を再ヒアリングする(40.5%)」、「複数パターンを提示して比較してもらう(33.7%)」と続いた。
また、非デザイナーからの“困る指示”が多い理由については、「短納期での依頼が常態化している(26.7%)」、「上層部や他部門からの圧力がある(26.4%)」、「成果物の利用目的が曖昧(26.3%)」など、構造的な業務課題が多く挙げられた。

では、非デザイナーに対して「依頼時にこうしてくれたら助かる」と思うことを聞くと、最も多かったのは「デザインの目的やターゲットを事前に共有してほしい(39.3%)」だった。ついで、「要件をできるだけ具体的に伝えてほしい(37.3%)」、「利用シーン(Web/紙/社内資料など)を明示してほしい(36.7%)」が続いている。依頼段階で「何を伝えたいのか」「誰に向けたデザインなのか」を明確に共有することが重要なようだ。
また、非デザイナーに「言ってほしい・励みになる言葉」としては、「ユーザーの反応が良かったよ(25.4%)」、「次の案件もぜひお願いしたい(23.0%)」など、成果を実感できる言葉が上位となった。
Webリテラシーのギャップも課題?「要件定義の徹底」がカギ

最後に、非デザイナーとのWebリテラシーのギャップを感じるポイントを聞くと、「サーバー・ドメインの管理についての基本的な知識の欠如(36.2%)」、「HTML/CSSなどのコーディング知識の理解不足(30.8%)」が上位に。「セキュリティ対策の重要性が伝わらない(32.2%)」など、リスク管理における認識の違いも目立った。

一方で、デザイナーと非デザイナーの認識ギャップは埋められると思うかという質問では、76.1%の人が「はい」と回答。コミュニケーション改善のために最も有効だと思う施策としては、「要件定義の徹底(30.0%)」、「目的・KPIの明文化(23.7%)」、「デザインリテラシー研修(20.6%)」が挙げられた。
調査概要
- 【調査期間】2025年10月20日(月)~2025年10月21日(火)
- 【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
- 【調査人数】1,006人
- 【調査対象】調査回答時に現役Webデザイナーと回答したモニター
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