Yahoo!マーケティングソリューション

インフィード広告でさらに効果をあげるためのヤフーの取り組みをサービス責任者に聞いた

提供開始から半年が経過したインフィード広告の現状と今後についてサービス責任者に聞いた
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Yahoo! JAPANのインフィード広告
※画像はサンプルです。

Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)のスマートフォン向け広告である「インフィード広告」は、2015年5月のサービス開始から半年が経ち、多くの広告主に利用されている。

大手のナショナルクライアントから個人事業主まで、業種、業態、事業規模、予算を問わずあらゆる広告主によって利用されているYDN。その広告掲載方式の1つであるインフィード広告においても、中堅、中小、個人事業主といったスモールビジネスでの成功事例が数多く出てきている。

新たにスマホ特化型広告として登場したインフィード広告は、この半年で「認知」から「活用」のステージに移行しつつあるといえる。この間、Yahoo! JAPAN側でも広告効果をさらに高め、広告主の運用を支援するための次のような取り組みを行ってきた。

  • Yahoo!ニュースなどへの掲載面拡大で配信ボリュームの拡大
  • 外部パートナーサイトとの提携による掲載メディア増加でリーチ拡大
  • ビューインプレッション計測率を100%へと改善し、より精度の高い効果測定を実現
※計測率100%はウェブ版Yahoo! JAPANのトップ画面のみ

今回は、これらの取り組みについての紹介とサービス責任者による今後の展望についてお届けする。

掲載面とメディアの拡大による配信数とリーチの拡大

アプリ版のニュース面では「主要」と「エンタメ」以外のタブへも掲載面が拡大された。
※画像はサンプルです。

インフィード広告の活用促進に向けたYahoo! JAPANの取り組みとして、まずYahoo! JAPAN内での「掲載面の拡大」がある。

2015年7月から、スマホ版Yahoo! JAPAN(ウェブとアプリ両方)のニュース面にもインフィード広告が掲載されるようになった。アプリ版のニュース面では、「主要」「エンタメ」だけでなく「スポーツ」「国内」「国際」「経済」「IT」「科学」「地域」のタブにも掲載枠が拡大され、掲載本数が増加した。これにより、かなりの配信ボリュームが追加されたことになる。

さらに、外部パートナーサイトとの提携により掲載メディアも続々と追加されている。「@nifty」「シネマトゥデイ」などをはじめとしたメディアにもインフィード広告が配信されるようになった。

広告主が特に指定をしなければ、Yahoo! JAPANや提携パートナーサイト上すべてに広告が配信される可能性がある。また、たとえば「映画に関する広告なので映画専門サイトに掲載したい」といったように、自社の商材や訴求内容との相性が良さそうな(効果が高そうな)配信先がパートナーサイト内にあれば、そのメディアを指定することもできる。

提携しているパートナーサイトは、今後も増える予定だ。掲載面が拡大していくことで、インフィード広告の配信在庫が増え、リーチできるユーザーも広がることになる。

Yahoo! JAPANインフィード広告の提携パートナーサイトの一例(2015年11月時点)

「ビューインプレッション」計測率100%への変更で、より精度の高い効果測定を実現

ウェブ版Yahoo! JAPANトップページのインフィード広告おける「ビューインプレッション」100%計測への変更は、クリエイティブの効果をより正確に測定するための改善だ。

「ビューインプレッション」とは、インターネットユーザーの視認領域に広告が表示された際のインプレッションのことで、「広告面積の50%以上が1秒以上表示された場合」を「1ビューインプレッション」として計測される。2014年9月に導入されたが、これまではYahoo! JAPANの掲載面のみが対象で、しかも一部のトラフィックにおける計測だった。しかし今回からは、ウェブ版Yahoo! JAPANトップページのインフィード広告の100%のトラフィックにおいて計測が可能になった。

視認領域
ビューインプレッションとは、ユーザーの視認領域(スマホの表示画面)に広告が表示された際のインプレッション。
広告(表示)
非視認領域
この領域は、ユーザーにはまだ見えていない非視認領域なので、ビューインプレッションはカウントされない。画面をスクロールして広告が視認領域に入るとカウントされる。
広告(未表示)
ページ移動しなくてもスクロールで次々とコンテンツを表示するタイムラインでは、ビューインプレッション100%計測はとても重要だ。
※画像はサンプルです。

ビューインプレッションで注目すべき指標は、ビュークリック率(見られた広告のクリック率)だ。ビュークリック率は、見られた広告が、どのくらいクリックされているのかという割合を表すので、その良し悪しでテキストや画像の変更、配信対象範囲の見直しなどを行い、クリエイティブの最適化に役立ててほしい。

読者の中には、インフィード広告に対して、

クリエイティブを最適化していく運用の負荷が高く、中小事業者のようなマンパワーが少ない現場では効果を上げるのが難しい。

と感じる人がいるかもしれない。

インフィード広告の特徴は、単にクリエイティブ数の大量生産勝負ではない。ユーザーの行動を理解したうえで、いつ、何を訴求したらいいかを考えることで、少数のクリエイティブパターンでも高い広告効果を得られる点だ。

上述のビューインプレッションもぜひ確認し、継続的に広告の効果を検証しつつ、ランディングページを含めたクリエイティブを最適化のサイクルを確立してほしい。

スマホ領域でさらに高まるインフィード広告のニーズ
YDNサービス責任者が語るインフィード広告の今後について

矢吹 泰教 氏
ヤフー株式会社
マーケティングソリューションカンパニー
ディスプレイ広告ユニット
Yahoo!ディスプレイアドネットワーク
サービスマネージャー

サービス開始から約半年が経過し、あらためてスマートフォン向け広告に対するニーズの高まりを感じています。

スマホ版Yahoo! JAPANトップのユーザーインターフェースの刷新に伴ってインフィード広告を提供開始し、メディアと広告の両方でスマートフォンに最適化できた点について代理店や多くの広告主さまからポジティブなご意見をいただいています。もちろん、これはインフィード広告で成果が出せているからなので、サービス提供元としては素直にうれしいですね。

Yahoo! JAPANにおいて、いまでは月間ページビュー数でスマートフォン比率が50%を超えています。効果を実感いただけるインフィード広告の存在は、さらに重要になっていくはずです。

Yahoo! JAPANの「総ページビュー数」における「PC、タブレット、フィーチャーフォンの合計ページビュー数」の比率
※ヤフー株式会社の2015年度 第1四半期 決算説明会資料より

今回ご紹介した取り組みに加えて、スマ―トフォンという小さな表現領域では、旧来型のテキストやバナーなど固定表現はパフォーマンスを最大化するうえで限界があります。そのため、YDNのインフィード広告においても柔軟なコンテンツの表現が求められてくるでしょう。

そんな状況下、Yahoo! JAPANのインフィード広告でも採用しているレスポンシブは柔軟な広告表現が可能です。これは、通常YDNでも利用可能であり、これを戦略的なフォーマットとして位置づけています。ぜひご活用いただきたいです。

繰り返しになってしまいますが、インフィード広告において、クリエイティブは肝となります。スマートフォンというデバイスの特性上、ユーザーが広告に触れるタイミングやシチューエーションごとにクリエイティブパターンを使い分けることが、効果に寄与するのは間違いありません。

広告の内容は一見コンテンツ風なのに、ランディングページが何の工夫もなく一方的に商品を押し出すだけでは、ユーザーをがっかりさせて、ブランドイメージもそこねてしまいます。ですので、広告表現とランディングページの一貫性は、常にセットで考え、ランディングページまで含めた施策全体で最適化も行っていただきたいですね。

今後も、引き続き代理店や広告主の皆さまにご満足いただけるよう、インフィード広告のサービス改善に全力で取り組んでいきます。

※この記事の内容は、2015年11月現在の情報に基づいています。

用語集
インプレッション / クリエイティブ / クリック率 / クロール / スマートフォン / フィーチャーフォン / フィード / ページビュー
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