VALUES eMark+ でプロ野球球団を比較してみた

ウェブ解析士マスターの小坂が、VALUES社のeMark+(競合分析やユーザー分析ができるサービス)を使って、マーケティングへの活用法を考えるコーナーです。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿です:
  • 編集部の見解や意向と異なる内容の場合があります
  • 編集部は内容について正確性を保証できません
  • 画像が表示されない場合、編集部では対応できません
  • 内容の追加・修正も編集部では対応できません

ウェブ解析士マスターの小坂です。
2018年から札幌に拠点を移して活動しています。

縁がありVALUES社のeMark+を使う機会を得ました。

https://www.valuesccg.com/

このVALUES社のeMark+を使って、楽しみながらデジタルマーケティングへの活用法を考えようというコーナーです。
このツールはさまざまなウェブサイトにどれぐらいの人がどのように来訪しどのように回遊しているかを「モニターデータ」をもとに提示するツールです。

このツールはどのように使えばいいのかを研究しながら紹介します。

あまり堅くなくやっていきます。

↓無料版もあり、登録すると一部機能を使うことができます。

https://www.valuesccg.com/service/emarkplus/#emarkplus-site-analyzer

ウェブに限らず、デジタルツールは興味があることで使うことで機能を理解し仕事で有効活用できるということがあります。
筆者は現在札幌に在住しておりますが、北海道日本ハムファイターズのファンです。
ということもあり、日本人はプロ野球ファンが多いこともありますので、プロ野球チームのウェブサイトを例にスタートします。

【お断り】
最初にお断りです。
このツールはサンプリング調査という性格上、Googleアナリティクスに代表されるアクセス解析ツールに比べるとデータは正確ではなくブレ幅もサイトによりあります。
コラムの中に出てくる数字はあくまでも参考値としてご覧ください。

【北海道日本ハムファイターズのサイトを見てみた】
eMark+は無料で使える機能と有償で使える機能がありますが、今回は有償版でやります。

まずツールにログインします。

1.png

この中のSite Analyzerを使います。
Freeと書いてあるのは無料版(PCアクセスのみ)でも使えます。

今回は使いたい機能の関係でPCアクセスのみ選び、ファイターズとライオンズを比較してみます。
今回分析したウェブサイト:
北海道日本ハムファイターズ:https://www.fighters.co.jp/
埼玉西武ライオンズ:https://www.seibulions.jp/
期間は2018年1月~3月です。

(首位攻防は福岡ソフトバンクホークスもいるじゃないかと思われる方いると思いますが、ホークスはPCとモバイルでURLが違うということがあり、今回はファイターズとライオンズの比較にしました)

2.png

3_600x400.png

ユーザ数はこのようになりました。
1月 108,000 119,000
2月 108,000 153,000
3月 187,000 196,000
開幕に向けて同じように増えていることわかりますね。

ではどんな人が閲覧しているのか見てみましょう。
まずは性別。

 

4_600x400.png
どちらも男性が多いですが、ライオンズの方が女性比率が高いですね。

5.png

次に年齢別。
似た構成ですが、ファイターズの方が40代と60歳以上のアクセスが多いことがわかります。

6_600x400.png

そして、地域。
ファイターズは地元北海道に、15年前までホームとしていた関東のアクセスも多いですね。
ライオンズは関東が過半ですが、中部以西のアクセスも多いです。

ここまで見たデータで何かわかることありましたか?
「わかるようでわからない」ですよね。

それは仮説なしに見ているからです。
「おそらくこうだろう」というのがあり、実際があっていると「やっぱり」、違うと「なんでだろう」となり、「わかるようになるのです。」
プロ野球の配球もそうだと思います。
打者の視点から「次は外角ストレートだ」と思っているところに「内角シュート」が来るとなんでだろうと考え次の予測につながります。しかし仮説がないと次の予測の材料になりにくいですよね?

<仮説検証>

性別・年齢・地域の分析で比較する意味はなんでしょうか?
まず仮説、事前に想定していたものとの違いです。
「客層はこういう年齢構成だからこのような分布になるかな、だからこういうコンテンツを用意する」というものが実際どうなのか?ということです。
分析をするためには事前の仮説が大事。
その仮説を検証するのがデータに基づく分析ですから、その差があれば、その意味を考えます。

<比較・差別化>
また、今回行ったように、ベンチマークとなるウェブサイトと比較してどういう違いがあるのか。
これも施策の実施や改善のヒントになります。

性別・年齢・地域で絞り込んで施策を実行するということはよくありますが、思い込みや希望的観測で施策を実施し検証しないでいると結果が伴わないことがあります。

今回は3つの属性を取り上げましたが、他にも未婚・既婚、子供の有無、世帯年収、個人年収もこのツールでわかります。(モニターの属性は定期的に更新されているようです)
こういったことも見たい情報の違いに出ますよね。

そしてどのようにウェブサイトに訪れているのかを分析することもできます。

7_600x400.png

8_600x400.png

お気に入り/履歴が共に多く安定したファン層アクセスがあることがわかりますが、検索での流入などの違いがあります。
想定される流入キーワードは球団名や選手名、球場などだと思います。
キーワード分析で見てみると、球団名での検索もライオンズの方が多いです。
ライオンズはメットライフドーム(西武ドームなど類似含む)の流入が多いこともわかります。
札幌ドームはファイターズとは別組織ですので、ファイターズのウェブサイトに札幌ドームの紹介がないことによる違いです。
ライオンズはメットライフドームの紹介もライオンズサイト内にあります。
ファイターズサイトには鎌ケ谷スタジアムは含まれていて、鎌ケ谷スタジアムを調べている人が多いこともわかりました。

9_600x400.png

他に、外部調査ツールの特性として注目してみたのが、サイトの併用状況です。
この図を見ると、ファイターズサイトを閲覧する人の約2割がライオンズのサイトを閲覧しています。
ビジターのスタジアムの場所、応援のルール、日程、選手の成績など様々な情報で確認しているんでしょうか。

複数サイトの併用の機能は、どの会社とのダブりが多いのか、つまりネット上の競合を探すのに活用できます。
スポーツチームの場合は競合ではありませんが、例えばECでダブりが多い場合、そのECと自社を比較していると言えるからです。

「実際の競合」と「ネット上の競合」が違うということはよく起きます。
ネット上の競合を探すのに役立つ機能です。

【まとめ】

・外部調査ツールでウェブサイトを分析する場合は、事前に仮説を立てましょう。

【注意点】
外部調査ツールはモニター調査という特性上、数字の精度は低くなります。
モニターがあまり見ていないサイトと、モニターがよく見ているサイトでは差が出ることも考えられます。
ですので、数字を重視するというよりは、比較(サイト間比較、時期比較)や大まかなボリュームを把握するのに向いています。

 

無料版のご登録はコチラ

https://www.valuesccg.com/service/emarkplus/#emarkplus-site-analyzer

 

最新の自主調査はコチラ

https://www.valuesccg.com/knowledge/

この記事が役に立ったらシェア!

最新のニュース

メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

Google広告
Google検索、YouTube、Googleマップ、Google Playスト ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]