メタバース認知率が半年間で約20%増。実際の利用率は5.5%にとどまる【MRI調べ】

メタバースの認知度が急上昇。しかし実際の利用はハードルが高い?

三菱総合研究所は、「メタバースの認知・利用状況に関するアンケート結果」を発表した。同社が実施している生活者市場予測システム(mif)のデータや他機関からの公開情報を併せて、国内のメタバースの認知・利用状況を分析している。

メタバース認知率、62.7%→83.3%に大きく伸長

メタバースの認知状況/利用状況/主要なアクセス手段

まずメタバースの認知状況について、2022年の6月と12月を比較すると、「知っている」の男女合計の割合は62.7%→83.3%まで増加した。特に、「他者に説明できるレベルで知っている」人は半年間で2.5倍以上となった。その一方で、「実際に利用したことがある」と答えた人は、全体の5.5%にとどまった。男女別でみると、利用経験率は男性が女性の約2.5倍となっている。

メタバースの認知率・利用率の推移

他機関の公開情報と併せて、認知率や利用率の経時変化を概観すると、上図のようになった。認知率は増加傾向を維持しているが、利用率はあまり変化していないことがうかがえる。

若年層ほどメタバースの理解度・利用率が高い

2022年6月と12月におけるメタバース理解率の年齢階級別推移

メタバースの理解率を年齢階級別にみると、若年層ほど理解率が高いことがわかった。いずれの年代においても、この半年で理解率が2倍以上増加している。

2022年12月における年齢階級別のメタバース利用率

また、メタバースの利用率を年齢階級別にみると、理解率と同様に若年層ほど利用していることがわかった。なお、いずれの年代においても、「月1回以上の利用者」「月1回未満の利用者」がそれぞれ1/3程度を占めている。

メタバースへの主要アクセス手段 

メタバースへの主要アクセス手段を年代別でみると、10代~20代では「スマートフォン・タブレット」の比率が高く、「PC・ゲーム機」の比率が低い傾向が見られた。若年層では「本格VR機器」の利用比率も低めになっている。

メタバースの応用領域(現在の利用/将来の期待)

メタバースの応用領域について、「現在の利用状況」と「10年後への期待」をそれぞれ聞いたところ、現在・将来ともに「ゲーム」が最も高い結果となった。また、将来への期待としては、教育・学習、医療・健康、遠隔会議などの「ビジネス応用」をあげる声が多く見られた。

調査概要

  • 【調査対象】16歳から89歳の男女、三菱総合研究所「生活者市場予測システム(mif)」アンケートパネル参加登録者
  • 【実施方法】インターネット調査
  • 【有効回答数】10,000 名(男性 5000 名、女性 5000 名)
  • 【実施期間】2022年12月22日~12月23日
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