2021年度国内メタバース市場は744億円。2026年には1兆円規模まで拡大か【矢野経研調べ】
メタバース黎明期、バーチャル関連サービスの需要増加で市場拡大。2022年度は1,825億円まで成長する予測。
2022/9/30 16:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
矢野経済研究所は、国内のメタバース市場を調査し、市場概況、メタバース事業者の動向を明らかにした。
国内メタバース市場規模は拡大傾向、2026年度には1兆円を超えるか
調査によると、2021年度の国内メタバース市場規模は744億円と推計され、2022年度は前年度比245.2%の1,825億円まで大きく成長すると見込まれた。感染症の影響により、社内会議や法人向けのバーチャル展示会、オンラインセミナーなど、仮想空間で代替するサービスへの需要が急増したことが背景にある。
現在国内メタバース市場は黎明期にあたるが、まずは法人向けが先行して立ち上がり、ビジネス用途のサービスが普及した後、消費者向け市場に浸透していくと矢野経済研究所では予測している。
メタバース事業に参入する企業が増え、仮想空間を利用したオンラインイベントシミュレーション、教育・トレーニング、インターネット通販など、様々な産業分野において活用が拡大し、さらにハードウェアと技術の進展が見込まれることから、2026年度には市場規模が1兆円を超えるものと推測する。
メタバース
メタバース(Metaverse)の言語的由来は、「超越した」を意味する“メタ(Meta)”と「宇宙」を意味する“ユニバース(Universe)”の合成語で、現在、明確に定義されたものはないが、以下のような特徴をもつ前提で認識されることが多い。
- 現実世界と同様に時間が途切れることなく永続性を持つ。
- ユーザーは自分の分身となるアバターを通じて仮想空間内で活動する。
- 複数のユーザーが同時に参加し、リアルタイムで交流することができる。
- VR機器だけではなくPC、スマートフォンなどからもアクセスが可能。
- 仮想空間内でユーザーは社会的、文化的、経済的生活を送ることが可能。
なお、本調査においては仮想と現実を融合したインターネット上に構築された3次元の仮想空間で、ユーザー同士が自分のアバターを操作して交流したり、様々なサービスやコンテンツが利用できたりする環境のことを指し、ゲーム専業のサービスは対象外とする。
調査概要
- 【調査期間】 2022年4月~7月
- 【調査対象】 メタバース関連の技術やサービスを提供する国内事業者
- 【調査方法】 当社専門研究員による直接面接取材(オンライン含む)、一部アンケート調査、ならびに文献調査併用
※市場規模はメタバースプラットフォーム、プラットフォーム以外(コンテンツ、インフラ等)、XR(VR/AR/MR)機器を合算し、事業者売上高ベースで算出しているが、XR(VR/AR/MR)機器のみ、販売価格ベースで算出。
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