2022年の悪質ショッピングサイト報告件数が大幅増! 「悪質サイト」と気付くユーザー増えたから?【JC3調べ】
日本サイバー犯罪対策センター(JC3)は、2022年における「悪質なショッピングサイト等に関する統計情報」を発表した。セーファーインターネット協会(SIA)からJC3へ共有された悪質ショッピングサイト等の通報件数を集計している。
不正広告など検索結果汚染が進行
「悪質なショッピングサイト」は、粗悪な商品を販売したり大幅な輸送遅れが見られたり、粗悪な販売方法のECサイトを一般に指す。トラブルが起きてもキャンセルできない、連絡がつかないといった業者が多数報告されているが、特定商品を購入したくてインターネット検索を行った場合、広告として上位表示されるケースもまだ多く“身近な危険”と言える。
実在する企業のサイトを模倣したもの、架空の企業を騙るものなど、最初から詐欺目的のサイト、さらには使用したクレジットカード情報を詐取・悪用する“フィッシングサイト”も含まれる。
今回の発表によると、2022年に共有された悪質ショッピングサイトの通報件数は、28,818件。2021年の17,878件から1万件以上増加するなど、増加傾向に拍車がかかっている。ここ数年はコロナ禍で需要が増えると同時に、ユーザーの危機意識も高まり通報が増えたのではないかと推測されている。
「どのようにそのサイトを知りましたか」との質問に対してが、今回も「インターネット検索結果」が最多で17,777件(61%)を占める。前年と比べても約1.4倍の増加となっており、不正広告など検索結果汚染が進んでいることがわかる。
こうした悪質ECサイトでは、銀行振込のみしか用意されていない、個人名口座の場合が多い。そこで通報者に「商品購入時にご自身が選択された代金のお支払い方法」を聞くと、「銀行振込」が前年に続き最多。「その他」の支払い方法では「代金引換」があがっている。
JC3では、以下のようなショッピングサイトに対して注意を払うよう呼びかけている。
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号の記載があいまい
- 商品の価格が極端に安い
- 決済方法が銀行振込に限定される
- 振込先が法人名義ではなく個人名義の口座である
- 不自然な日本語表記
調査概要
- 【調査対象】セーファーインターネット協会「悪質ECサイトホットライン」への通報で、JC3へ情報共有された件数を集計
- 【調査時期】2022年
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