メール配信、「頻度が多いと購読解除される」は思い込み。週2~3回が目安に【WACUL調べ】

配信メールは作り込みより1通でも多く配信を。長文より500字以下で、画像の有無は関係なし。
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WACUL(ワカル)は、ラクスとの共同研究レポート「メール送りすぎ? という遠慮は不要。メールマーケティングの実態調査」を発表した。メールの開封率やクリック率を上げるために“件名”の運用に注力すべきという「クリックしてもらえる可能性が高いメールの件名と本文とは?メールのベストプラクティス研究(Vol.1)」に続く第2弾となる。

今回は「結局どれくらいの頻度で配信すればよいのか?」「たくさん配信すると嫌がられて配信解除されるのではないか?」といった疑問に対し、318社・25,639件のメール配信データ、およびメールを営業・マーケティング活動で利用している176人のアンケート結果をもとに、調査分析を行っている。

主な用語について

メール分析:配信頻度が高いほど解除率は低い、テキストや画像の量で反応率は変わらない

まず318社・25,639件のメールにおいて、おもな指標の平均値は「開封率20.86%」「クリック率1.89%」「反応率8.71%」「配信解除率0.14%」「配信頻度は週3.14回」だった。最大値と最小値が大きく開いており、分布も偏りがあるため、中央値を基準とすると「開封率19.23%」「クリック率1.20%」「反応率6.58%」「配信解除率0.10%」「配信頻度は週1.85回」というのが、現実的な目安になるだろう。

「配信頻度を高めると配信解除率が上がるのではないか」という声は多いが、配信解除率別に各指標の中央値を一覧化し、横軸:配信解除率・縦軸:各指標という散布図を作成したところ、実際のデータは逆となり、配信頻度が高いほど、解除率は低かった。配信解除率を高める要因は、メール内容と顧客ニーズ・配信リストのミスマッチのほうが大きいと考えられる。

配信頻度別にも各指標の中央値を一覧化するとともに、全体の中央値よりも悪いスコアは青に着色したところ、「週4回以上送付すると開封率やクリック率が下がる傾向」が見られた。数値を落とさない配信頻度は「週2~3回」と考えられる。

続いて、企業単位ではなく配信単位のデータを用いて、反応率(クリック/開封)が高い/低いメールを見ると、反応率が高いメールは配信対象が顕著に少なく、配信リストが絞られていると考えられる。また、テキスト量や画像の有無で、反応率はほぼ変わらないことがあきらかとなった。むしろテキスト量は500文字以下のほうが反応率が高かった。「配信リストを適切に分け、コンパクトな文面で速やかにクリックを促すこと」が有効と考えられる。

アンケート:悩みは「コンテンツ不足」

ここからは、メールを営業・マーケティング活動で利用している176人にアンケートを行っている。まず「自分の受信ボックスに届く一斉メール(メールマガジン)のうち、配信を解除するのはどんなときか?」(複数回答可)を聞くと、「メール内容に興味が持てないとき」53.7%が最多だった。「高頻度でメールが届いたとき」43.5%がそれに続くが、前段の調査結果のとおり、ただ頻度が理由なので無く、“興味が持てない”“セールス要素が強い”メールだと、高頻度なぶん解除されやすいと考えられる。

送り手として、メールを一斉配信する立場にある124人に「1人の読者に対してメールを配信する頻度」を聞くと、「週1回」が最多で、前後に分布している。

「その頻度で配信している理由(配信せざるをえない理由)」については、「コンテンツ不足」「人手不足」に続き、「配信量が多くて解除率があがることを懸念している」が3位となった。「2週間に1回」「1か月に1回」という配信頻度であっても解除を心配する層は多い。

しかし「読者からメールの配信頻度が多いと、クレームを受けたことはあるか?」を聞くと、8割以上が「ない」と回答していた。

一斉配信メールの種類(パターン)については、74.2%が「2~9種類」としたが、13.7%が「1種類」(配信リストを分けていない)としている。しかし配信解除率を高める要因=メール内容と顧客ニーズ・配信リストのミスマッチ、と考えれば、ある程度パターンを分けたほうが、良い結果につながると考えられる。「複数の種類に分けてメールを配信することで成果につながったエピソード」を聞き、カテゴリで分けると、「業種/職種で分けて、マッチするコンテンツを配信した」という声が多い。

そこで「改善を加えている箇所と、その改善頻度」を聞くと、「件名」「本文」は多いが、「配信リスト」「配信頻度」はそれほど改善されていない。また「一度も改善したことがない」も1割以上存在している。

「実際に効果が上がった改善内容」でも、「件名をブラッシュアップした」が圧倒的に多く、「CTAをファーストビューに入れた」「差出人名を変えた」がそれに続いている。

まとめ

WACUL取締役CIOの垣内勇威氏は、「メールは『差出人名』『件名』『大まかなリスト分類』『配信頻度』『本文ファーストビューのCTA』が主な成果ドライバーだ。逆に『本文テキスト要素』『本文画像要素』『細かなリスト分類』などは労多くして見返りの少ない、企業のこだわりに過ぎない」「常に通知し続ける『配信頻度UP』こそが正解であり、確実に興味のあるお知らせであることを伝える『件名』が重要なのは明白だ」とコメントしている。

そのうえで、「配信解除率を下げたいならリストかコンテンツを変えること」「1通作り込むよりも、1回でも多く配信すべき」「開封率やクリック率ではなく、コンバージョンや売上で評価すべき」といった提言を行っている。

調査概要:メール分析

調査概要:アンケート

  • 【回答対象者】ふだんメールを利用している人、特に営業・マーケティング活動の一環としてメールを一斉配信している人
  • 【回答期間】2021年6月15日~30日
  • 【有効回答数】176人(そのうち一斉配信している人は124人)
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