10~20代の約3割「信用しているメディアなし」、新聞を信用している若年層はわずか4%【MMD研調べ】
MMD研究所とコロプラは、「2020年 ニュースに関する意識調査」の結果を発表した。スマートフォンを所有する18歳~69歳の男女1,116人から回答を得ている。
ふだん利用するメディアは10~20代が「動画」、30~60代は「テレビ」がトップ
まず「ふだん利用するメディア」を複数回答で聞くと、「テレビ」78.1%が最多で、以下「動画」59.6%、「SNS」49.3%が続く。4マスメディア(テレビ・ラジオ・雑誌・新聞)だとテレビは1位になったが、「新聞」31.4%は「SNS」49.3%や「ニュース系アプリ」48.5%を下回り、「雑誌」「ラジオやポッドキャスト」17.7%は同率で「まとめサイト」に並んでいる状況だ。
年代別では、10~20代の1位は「動画」で「テレビ」を上回る。テレビの普段利用率は年齢が上がるほど増え、特に60代は9割を超える。逆に、ネット系の「動画」「SNS」は若い人ほど利用率が高い。ただし同じネット系でも「ニュース系アプリ」「ニュースサイト」は年齢が上がるほど利用率が高くなっている。“ニュースそのものへの関心”が若年層ほど低いためと考えられる。
新型コロナウイルス関連ニュースのチェックは全世代が「テレビ」を活用
次に、「新型コロナウイルスに関連するニュースを知る際にもっとも利用したメディア」に条件を絞ると、「テレビ」48.9%が断トツで、かなり離れて「ニュース系アプリ」13.8%、「ニュースサイト」13.2%が続く。
年代別でも、すべての世代に「テレビ」が圧倒的に強く、こちらは10~20代でも38.8%と1位だ。ただし2位は年代でかなり違いがあり、10~20代「動画」23.3%、30代「ニュースサイト」15.0%、40代「ニュースサイト」17.2%、50代「ニュース系アプリ」「ニュースサイト」12.6%、60代「ニュース系アプリ」13.9%とわかれた。
「ニュース系アプリ」と「ニュースサイト」はほぼ同率であり、同じような感覚で使われていると考えられるが、10~20代のみ、「ニュース系アプリ」1.7%、「ニュースサイト」11.2%と6倍以上の差があるのが興味深い。
もっとも信用しているのは「テレビ」、ただし10~20代の約3割は「信用しているメディアなし」
そして「ふだん利用するメディアのなかでもっとも信頼するメディア」を聞くと、「テレビ」35.5%が最多。以下「新聞」11.6%、「ニュースサイト」「ニュース系アプリ」8.2%が続いた。「信用しているものはない」21.6%と、2割以上がメディアに懐疑的であることもわかった。
これを年代別に見ると、いずれの年代でも「テレビ」が最多だが、10~20代のみ「テレビ」24.6%を「信用しているものはない」29.7%が上回った。全体では2位だった「新聞」もわずか4.3%で、「SNS」17.2%、「動画」7.3%を大きく下回った。40~60代は引き続き新聞を信頼しているが、10代~30代はそもそもメディアに懐疑的であることに加え、即時性・多様性に優れるネットメディアに信頼が移りつつあるようだ。
なお「ニュース情報を知る際に気を付けていることはあるか」を聞くと、「他のメディアの情報とも比べる」34.0%、「公式の情報源か確認する」28.6%、「知りたいこと・目的を決めてから情報を得る」26.5%などが上位となった。また「ニュースを見ていて知らない単語や内容がわからなかったときにとる行動」では「ネットで検索する」という人が81.0%存在した。
調査概要
- 【調査対象】スマートフォンを所有する18歳~69歳の男女
- 【調査方法】コロプラのリサーチサービス「スマートアンサー」を使用したインターネット調査
- 【調査期間】2020年9月3日
- 【有効回答数】1,116人
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