新型コロナでの在宅勤務、経験者の9割近くが「継続を希望」【日経HR調べ】

ウィズコロナで「転職意欲が高まった」が約6割、今後は「働き方を変えたい」7割超。

日経HRは、「ウィズコロナ時代の転職」に関する意識調査の結果を発表した。転職サイト「日経キャリアNET」の登録会員735人から回答を得ている。

転職の意向は高まったが、競争激化を予測している人が大多数

まず、「今回のコロナ禍を経験して転職意向について変化があったか」を聞くと、「非常に高まった」35%、「少し高まった」22%で、計55%が転職に前向きだった。「少し転職意向が低くなった」5%、「非常に転職意向が低くなった」1%は極めて少数派だ。

具体的な理由として、転職意向が高まった人は「所属企業の業績が悪くなり、ボーナスも減った」「今の会社では働き方は変わりそうにない」「会社が出社100%に戻し、在宅勤務やリモートワークの導入検討を停止した」「社員軽視の上層部判断があきらかになり、長く働けないと感じた」といった意見をあげる一方、低くなった人は、「転職希望の職種数が減ると予想される」「求人が少なくなって、いい条件で転職するのは難しいと思う」など競争の激化を予想している。

「転職先選びの基準」については、「給与・待遇」80%が圧倒的だが、「働きやすい制度(リモートワーク・在宅勤務など)」44%がそれに続いた。「働きやすい制度」は、2020年2月の前回調査では13%(8位)だったことから、大きく増加した。

一方「転職市場の先行き」については「非常に厳しくなる」44%、「やや厳しくなる」33%と、8割近くが先行きは厳しくなると予測していた。

多くの人が在宅勤務に好意的、9割近くが継続を希望

続いて、新型コロナ感染拡大による勤務形態の変化を探った。2020年2月以降について「在宅勤務経験の有無」を聞くと、「経験した」76%で、開始時期では緊急事態宣言が出された「4月上旬」35%がもっとも多かった。現在も在宅勤務を継続している人は62%だった。

なお「在宅勤務をして良かった点」では、「通勤時間がないこと」55%が多数派。「悪かった点」では「コミュニケーションの難しさ」15%、「運動不足」7%などで意見が分散した。

「在宅勤務で増えた自由時間の使い方」については、「家事」46%が最多で、「仕事」「家族との時間」34%が同率2位。「仕事に必要な知識・スキルアップ」27%、「趣味」25%、「仕事とは関係ない必要な知識・スキルアップ」22%といった声も多く、有効に時間を使っている人が多い。

さらに在宅勤務経験者に対して、「在宅勤務の継続を今後も望むか」と聞くと、「コロナの感染が収まるまで望む」28%、「コロナの感染に関係なく望む」60%と、9割近くが在宅勤務継続を希望している。

今後について「コロナ禍を経験して働き方を変えたいと考えるようになりましたか?」と聞くと、「非常にそう思う」50%、「少しそう思う」24%で、働き方を変えたいという人が多く、「オフィス勤務が必ずしも必要でないことが分かった」「家族との時間の大切さを実感した」といった意見が見られた。また「今後、挑戦してみたい働き方」では「在宅勤務・リモートワーク」52%がもっとも多く、「副業」39%、「(他社で)副業」35%がそれに続いた。

調査概要

  • 【調査対象】転職サイト「日経キャリアNET」の登録会員
  • 【調査方法】メールにて依頼し、Webサイトで回答
  • 【調査期間】2020年7月30日~8月7日
  • 【有効回答数】735人
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