キャッシュレス決済が定着、ポイント還元事業が終了しても「利用頻度は変わらない」7割【ジャストシステム調べ】

「マイナポイント」は3割が「知らなかった」と回答。利用に消極的な意見も根強い。

ジャストシステムは、「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2020年7月度)」の結果を発表した。同社のセルフ型ネットリサーチ「Fastask」を使ったアンケート調査で、17歳~69歳の男女1,100名から回答を得ている。

同調査は月次で行われており、Eコマース(ネット通販)の利用状況・利用額、Eコマースで利用するデバイス、スマホでEコマースをする方法、各種ECサイト/アプリの利用状況、利用する配送方法・支払い方法・通知方法などについて月次で質問している。それに加え今回は、キャッシュレス・消費者還元事業の認知、利用頻度、事業終了後の変化、「マイナポイント」の認知に焦点を当てている。

キャッシュレス決済、「会計がスムーズだから」「習慣化した」という理由で定着

まず、Eコマースの利用状況を全員に聞くと、7月のEC利用率(商品購入を行った)は、53.0%。新型コロナウイルスの影響もあって、2020年5月以降、EC利用率は50%台をキープしていたが、7月はやや下降傾向を見せた。

全体のうちキャッシュレス決済を利用していたのは76.1%(837人)。利用種類では、「クレジットカード」78.6%が最多で、以下「QRコード決済(PayPay等)」54.5%、「ICカード型電子マネー(nanaco等)」49.1%が続く。利用頻度もこの順だ。

キャッシュレス決済を利用した場合にポイントバックを行う「キャッシュレス・消費者還元事業」を認知していたのは、キャッシュレス決済利用者(837人)のうち81.8%(685人)。実際の利用においても「増えた」30.7%、「やや増えた」30.4%を合わせた6割が、事業を活用していた。ただし「変わらない」36.8%という層も存在した。

「キャッシュレス・消費者還元事業」は2020年6月で終了したが、終了を知っていたのは事業認知者(685人)のうち90.5%と高い。9.5%は「知らなかった・忘れていた」としている。

では、事業の終了を知った人(620人)が、キャッシュレス決済の利用に変化があったかというと、「変わらない」73.9%が最多。「増えた」7.4%、「やや増えた」7.1%、「やや減った」8.1%、「減った」3.5%に偏りはなく、「キャッシュレス・消費者還元事業」も貢献し、ある程度キャッシュレス決済が根付いたと言っていいだろう。なお、キャッシュレス決済が増えたという人は「会計がスムーズだから」「習慣化した」、減ったという人は「ポイント還元が少ない」「もともと期間限定のつもりだった」という理由をあげている。

マイナポイントの認知はまだこれから? 3割近くが「知らない」と回答

「キャッシュレス・消費者還元事業」の後続として、マイナンバーとキャッシュレス決済を紐付ける「マイナポイント事業」が新たにスタートしている。マイナポイントの認知を全体(1,100人)に聞くと「知っているが他の人に説明できるほどではない」50.4%が過半数。「知らない」27.7%がそれに続き、「知っていて他の人にも説明できる」21.9%を上回っている。

「マイナポイント事業」を認知していた795人に利用意向を聞くと、「利用したい」30.2%、「やや利用したい」22.5%でかろうじて過半数だが、「どちらともいえない」28.4%のほか、「あまり利用したくない」9.9%、「利用したくない」8.9%と、消極的な層も目立つ。

そこで利用したくないという150人にその理由を聞くと、「マイナンバーカードとの紐付けが不安」64.0%とセキュリティなどを懸念する人が多いほか、「マイナンバーカードを持っていない」61.3%、「手続きが面倒」54.0%と、マイナンバー制度やマイナポイント事業そのものにネガティブな印象を持っている人が多いことが判明した。

調査概要

  • 【調査方法】同社のセルフ型ネットリサーチ「Fastask」を使ったアンケート調査
  • 【調査対象】「Fastask」モニタのうち、17歳~69歳の男女
  • 【調査期間】2020年7月9日~16日
  • 【有効回答者数】1,100名(性別・年代別で均等割り付け)
  • 【調査対象とする各種ECサービス】楽天市場/Amazon/Yahoo!ショッピング/ベルメゾンネット/ヨドバシ・ドット・コム/ ディノス/ニッセン/イトーヨーカドー/ポンパレモール/ZOZOTOWN/UNIQLO/SHOPLIST/BUYMA
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