広告宣伝担当者のテレワーク、「戦略・戦術設計の生産性が向上した」人が「低下した」人を上回る【サイカ調べ】

「実行プランの策定」は、「低下した」という人のほうが「向上した」人より多い。

サイカは、「テレワークによる広告出稿業務への影響実態調査」の結果を発表した。広告宣伝担当者で“広告関連の業務を、現在テレワークで行っている(週に3日以上)”というビジネスパーソン217人から回答を得ている。

なお、この調査では、広告出稿の業務プロセスを、以下の5つに大別している。

  1. 戦略・戦術設計(数値計画、ターゲット設定、訴求設定、チャンネル設定)
  2. 実行プラン策定(クリエイティブ設計、メディア選定、スケジュール設定)
  3. 出稿・運用
  4. 出稿・運用した結果のふり返り、ふり返りに基づく戦略・戦術のアップデート
  5. 上長・経営陣への報告

広告宣伝担当者「テレワークで業務生産性が向上した」が半数を超える

まず「テレワークによる広告出稿業務の生産性への影響」を聞くと、「著しく向上した」24.4%、「どちらかといえば向上している」27.6%で、合計52.2%が「向上した」と回答した。「変わらない」21.2%がいるため、「低下した」を「向上した」が大きく上回っており、肯定派が多いといえる。

自由回答で向上した理由を聞くと、「時間の使い方が効率化された」「無駄な会議が減った」「業務に集中できるようになった」「通勤の疲労感やストレスがなくなった」といった意見があがった。

一方、低下したという人にも聞くと「確認などに時間を要し、タイムリーな出稿が難しい」「意思疎通に時間がかかり、決断が遅くなる」「外部に持ち出せる顧客データに制限があり、どうしても業務が止まる」「まだまだ書類文化なので、テレワークでは完結しない」「ネットワーク環境や機材、備品が揃っていない」など、テレワークへの戸惑いに加え、「モチベーションを保てない」「自宅に籠もっていると心身ともに疲れる」など、メンタル維持に苦労していることも明らかとなった。

さらにサイカは「チーム規模によるコミュニケーション量の多寡が広告出稿業務の生産性の向上・低下を分ける1つの要因になっているのではないか」と推測している。

具体的な業務では「戦略・戦術設計」が生産性向上、「実行プラン策定」が生産性低下の傾向

続いて、広告出稿の業務プロセスごとに、生産性への影響を聞いた。向上した/低下したと思うプロセスを複数回答で聞くと、生産性が向上した業務として「戦略戦術設計」61.9%が最多、生産性が低下した業務としては「実行プラン策定」65.5%が最多だった。

ただしこの2つは、「戦略戦術設計」が低下した(56.9%)、「実行プラン策定」が向上した(60.2%)の数字も多く、そもそもこの2つが広告出稿業務の中核だと考えられる。

調査概要

  • 【調査対象】インターネット広告を出稿している企業の勤務者(並行してオフライン広告を出稿している企業も含む)で、広告出稿業務ならびに出稿した広告の効果測定業務に現在従事しており、かつ、その業務を現在週に3日以上テレワークで行っている者
  • 【調査方法】Webアンケート
  • 【調査時期】2020年4月
  • 【集計サンプル数】217人
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