ITツールの導入に根深い意識ギャップ、導入決定者「ヒアリングした」9割近くに対し利用者は「説明不十分」7割以上【アイティクラウド調べ】
アイティクラウドは、ITツール導入決定者/ITツール利用者(直近1年以内)を対象に、「ITツール導入に関する調査」を実施した。導入決定者と利用者の意識のギャップを計るのが狙い
利用者の不満が原因で「ITツールの入れ替え」、検討や実施に至った人が7割以上
まずITツール利用者に「直近1年以内に導入されたITツールの運用について何か不満があるか?」と聞くと、「非常に不満がある」2.5%、「不満がある」12.0%、「不満はあるが許容できる範囲である」65.0%で、ほぼ8割がなんらかの不満を抱えていた。
一方、利用者から不満があったと回答した導入決定者(n=159)に、「ITツールの入れ替え」について聞くと、「実際に入れ替えたことがある」17.6%、「入れ替えを検討している」54.1%で、こちらも7割以上が対処に追われていた。
導入決定者と利用者の間で、かなりの意識ギャップがありそうだが、導入決定者に「ITツールの導入段階で担当者へのヒアリングを十分に行ったか?」と聞くと、「十分なヒアリングを行った」35.0%、「ヒアリングを行った」51.5%で、86.5%の導入決定者がちゃんと利用者と話し合いを行っていた。
しかし、今度は利用者側に「ITツールの導入段階で、十分な説明があったか?」を聞くと、「説明はあったが十分ではなかった」55.5%と、過半数が説明不足を感じていた。さらには「説明がなかった」13.0%、「導入することを知らなかった」5.5%という人たちも存在し、導入決定者と利用者の間の意識ギャップは、根深いものを感じさせる結果となっている。
利用者は「扱いやすさ」、導入決定者は「充実した機能・スペック」を重視
そこでITツール利用者に、「どのような点を重視してITツールを選んでほしいのか」「どういった部分に特に不満を感じるのか」を聞いた。その結果、「運用時の作業量」41.5%、「企業規模に合っているか」12.5%を大きく上回り、「ツールの扱いやすさ」85.5%が、最も重視してほしいポイントとしてあがった。
一方、導入決定者に「どのような点を重視してITツールを選んだか」を聞くと、「充実した機能・スペック」79.5%が最多で、「運用の簡単さ」67.0%を上回っている。ヒアリングを行っていても、結局、利用者が求める簡単さは後回しで、導入決定者は機能面に注目している、というあたりに、ギャップが生じる原因がありそうだ。
調査概要
- 【調査対象】ITツール導入決定者/ITツール利用者(直近1年以内)である、全国20~60代の男女。
- 【調査方法】ウェブアンケート(第三者機関調べ)
- 【調査期間】2020年2月11日~12日
- 【有効回答数】400人(ITツール導入決定者200人、ITツール利用者200人)
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