3月の「消費意欲」、過去最低水準に。増税・暖冬・新型コロナウイルスなど複数要因【博報堂調べ】

“モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求”を100点満点で毎月質問している博報堂生活総合研究所の調査結果。

博報堂のシンクタンク「博報堂生活総合研究所」は、3月の“消費予報”を発表した。春を迎えて消費意欲の高まりも見られたが、3月の指数としては過去最低水準となった。

3月の消費意欲指数は「45.1点」で、過去最低水準

この調査では、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月の消費意欲は何点くらいですか」という質問を行い、その結果を「消費意欲指数」として算出している。

その結果、3月の消費意欲指数は「45.1点」。“季節の変わり目”である3月は、通常は消費意欲が高まるため、2月からは3.7ポイント増加している。具体的な品目では、「車・バイク」以外のほとんどのカテゴリーで、消費意欲が増大している。

ただし前年3月(47.1点)と比べると、消費意欲指数は1.6ポイント減少しており、過去最低水準だった。これは3月として過去最低値となった前々年の2018年と同水準の値だ。

増税・暖冬・新型コロナウイルスなど複数要因が影響か

自由回答を見ると、「季節の変わり目の買い物をしたい」「春物の服が欲しい」といった季節消費への意欲は、2月から増加していたが(20年2月50件→20年3月121件)、やはり前年との比較では減少(19年3月141件→20年3月121件)していた。理由については、昨年の消費税増税がまずあがる。暖冬だったため冬物衣服や家電の優先度が下がったことも、要因としてあるかもしれない。そして新型コロナウイルスの流行が影響したと推測される。

「消費税増税のために消費を控えたい」という意見はここ数か月減少していたが、若干ではあるものの再び増加(20年1月41件→20年2月23件→20年3月32件)。新型コロナウイルスの影響では、中高年層の女性を中心に、消費意欲の鈍りが見られたとのこと。

調査概要

  • 【調査対象】首都40km圏・名古屋40km圏・阪神30km圏に在住の20~69歳男女
  • 【調査方法】消費意欲を点数化するなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施
  • 【調査期間】2020年2月4日~6日
  • 【集計サンプル数】1,500名
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