ネット広告は到達者の30.6%が認知、うち65.2%が内容を理解 ヤフーなど5社「インターネット広告効果に関する共同調査」2011年版

「インターネット広告効果に関する共同調査」の2011年版の調査結果

ヤフーなど5社による共同調査プロジェクト「ネット広告バリューインデックス(Net Ad Value Index:略称NAVI)プロジェクト」は、2007年より行っている「インターネット広告効果に関する共同調査」の2011年版の調査結果を発表した。

今回の調査結果では、インターネット広告効果に関する各種指標を更新するとともに、引き続きインターネット広告認知率とブランディング効果の関係、広告効果の時系列での変化、テレビCMとインターネット広告の関係などの知見をまとめた。

インターネット広告効果の基準値(2009年12月発表データの更新値)
  • インターネット広告出稿時にはインターネット広告到達者の30.6%が広告を認知

  • タレント/キャラクターをクリエイティブに使用した場合の認知率は、非使用にくらべ12ポイントアップ

  • 広告認知者の65.2%が広告内容を理解

  • インターネット広告出稿により、広告到達者のメッセージ理解は広告非到達者の1.22倍、広告商品の購入/利用意向は1.15倍に

  • 広告到達回数の増加と共にインターネット広告認知/ブランディング効果は拡大
    (広告効果最大化のポイントとなる広告到達回数は“12回”)

  • 2,000万インプレッション出稿時の広告認知者数は228万人、商品購入/利用喚起者数は71万人

調査結果より得られた知見(一部抜粋)
  • 調査時期別でみると、広告到達回数がインターネット広告認知率に与える影響はより強力になっている

    調査時期別の広告到達回数とインターネット広告認知率の関係
    各調査時期のインターネット広告素材におけるスコア比較
    →第3期調査では、広告到達回数がインターネット広告認知率に与える影響が拡大
  • 広告サイズの拡大や広告クリエイティブのリッチ化の一層の浸透(注)などにより、広告認知者における広告内容の理解度、広告商品の購入/利用喚起やサイトアクセス意向などが上昇しており、インターネット広告効果は拡大傾向

    調査時期別のクリエイティブに関する評価
    各調査時期のインターネット広告素材におけるスコア比較
    →広告内容の理解度は第1期から9ポイント、広告商品の「購入/利用喚起」「検索喚起」「Webサイトアクセス意向」は第2期から6~7ポイント上昇
  • その他、インターネット広告とテレビ広告を連動した広告出稿は、お互いの広告認知にプラスの影響を与え合っていることが確認

調査はインターネット広告認知やブランディング効果など、「インターネット広告の露出自体の効果」を検証して効果の基準値を作成することを目的として、2007年3月より行われているもの。調査結果データの発表は2008年4月、2009年12月に続き、今回で3回目となる。

共同プロジェクト参加企業は次のとおり。

  • 株式会社ビデオリサーチインタラクティブ
  • 株式会社オールアバウト
  • NTTレゾナント株式会社
  • 日本マイクロソフト株式会社
  • ヤフー株式会社

今回の調査は2010年8月から2011年3月の期間中、原則毎月2回調査を実施し、調査参加媒体社に出稿されたバナー広告(画像広告)のうち、広告主の許諾が得られた16キャンペーン25素材に対して行われた。調査はPCインターネット調査で行われ、ビデオリサーチインタラクティブ協力会社の調査モニターの日本全国の15歳以上のPCインターネットユーザーから1回2000人、12回で2万4000人から回答を得た。

「インターネット広告認知」に関して本プロジェクトでは、クッキー技術により「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがある調査回答者」(広告到達者)を特定したうえで、「調査対象広告を覚えているか」(広告認知)を調査しており、「インターネット広告認知率」は広告到達者における広告認知者の割合を示す。

また、「ブランディング効果」に関して本プロジェクトでは、クッキー技術により「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがある調査回答者」(広告到達者)と「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがない調査回答者」(広告非到達者)を特定したうえで、広告商品に関する意識(広告商品の購入/利用意向など)を調査することにより、広告到達者と広告非到達者の広告商品への意識の違いを把握している。

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