真の顧客体験を実現する「DXP」って何? 具体的に何ができるの?――専門家に聞いてみた
Web担の編集会議中……
四谷さん、読者から「DXP」について質問が来てます!
デジタルマーケに本気で取り組みたい企業にとって、DXPが重要だと聞いたけれど、よく理解できていないから、Web担でわかりやすく説明してほしいんだそうです。
DXP(Digital Experience Platform)かあ…。「企業のOMO(Online Merges with Offline)マーケティングを支えるプラットフォーム」と言われているけれど、確かに具体的に何ができるのか理解できてない人も多そうね。
そうなんです。ぼんやりした概念だけが先走ってる感じですよね。
そういえば、前にお話をうかがったことがあるハートコアさんの「HeartCore CMS」もDXPよね? ハートコアさんならDXPにも詳しいんじゃない?
確かにいいかも。あ、そういえば、ちょうどハートコアさんからもWeb担でPR記事を出したいって連絡が来てました。
ほんと? 渡りに船じゃない!
よし、早速行ってくるわ!
やっぱりそうなりますか~!(汗)
仕方ない、今日の会議はお開きということで、いってらっしゃーい。
DXPって何? わかりやすく教えて!
いざ、ハートコアのオフィスにやってきた四谷。運よく、以前ご対応いただいた芝 広氏と間宮淳一氏を発見し──。
どうも、おひさしぶりでーす!
また来ちゃいましたぁ!
うわっ、四谷さん、いきなりですね!
(今日も突然すぎる!)
なんと、あなたが噂のWeb担の四谷編集長!? 前回のCMSの記事を見てから、これは一度戦いたいと思ってたんですよ! 今日は何を聞きたいんです?(にやり)
話が早くて助かるわ~! ──今日は、Web担読者を代表して、「DXP」についてお話をお伺いしたくて来たんです。DXPの「HeartCore CMS」を提供するハートコアさんなら、DXPについて詳しくお話してくださいますよね? 私が来たからには、納得できるまで帰りませんよ~。
なるほど、DXP……ざっくりしてますが、確かに理解できていない方もいらっしゃいますよね。
わかりました、いいでしょう。
何でも答えてみせますよ!
今回対応してくださったお2人
Question ① DXPって何? CMSとはどう違うの?
DXPってそもそも何ですか?
Web担読者にわかりやすく教えて!
簡単に言うと、オンライン上の顧客体験を“まるっと”提供できるプラットフォームです!
間宮 DXPは、デジタル・エクスペリエンス・プラットフォームの略称で、簡単に言うと、「オンライン上の顧客体験を“まるっと”提供するプラットフォーム」です。キーワードは「マルチチャネル」×「一貫性」×「パーソナライゼーション」です。
四谷 キーワードの解説を、もう少し詳しく!
間宮 今は、PC向けWebサイト、スマホ向けWebサイト、スマホアプリやソーシャルメディア、ECサイト、コールセンター、デジタルサイネージ、果てはカーナビやスマートスピーカーまで、顧客接点が多様化している時代です。チャネルごと、デバイスごとに提供される情報がバラバラでは、企業の信頼失墜につながりかねません。DXPは、情報を一元管理し、顧客がどのチャネルに触れても、一貫性を持った情報提供・対応を行えるようにするものです。
また、一貫性や信頼性だけでなく、顧客を惹きつけて満足させるためには、一人ひとりの状況や趣味嗜好などに合わせ、パーソナライズした情報提供が大切ですよね? プラットフォームに統合したデータや分析に基づいて、顧客に合わせて最適な情報提供が実現できることも、重要なDXPの機能といえるでしょう。
四谷 「HeartCore CMS」もDXPなんですよね?
間宮 そうです! 「HeartCore CMS」はもともと名前の通りコンテンツをマネジメントするためのCMSとして誕生しました。しかし、そこに留まるのではなく、消費者のデジタルシフトが進むなかで、検索やナビゲーション、パーソナライゼーション、データの統合・収集、他システムとのコラボレーション、ワークフロー、分析、モバイルやマルチチャネルのサポートなど、多彩な機能を拡充させてきました。
いわば、企業が“デジタルマーケで実現したいこと”に真面目に応え続けているうちに、気づいたら“最強の”DXPに進化していたというわけです。
Question ② DXPのメリットは?
DXPを活用すると、企業側・顧客側にどんなメリットがあるんですか?
顧客にとっては、自分にとって最適な情報や対応・サービスをいつでも得られるのがメリットでしょう。
企業にとっては、顧客のロイヤルティやLTVを高めると同時に、業務負荷を軽減できるというメリットも大きいですね。
四谷 まず顧客側から見たメリットは?
芝 Webサイト、アプリ、コールセンター、デジタルサイネージなど、どのチャネルを閲覧しても、また、異なるブランドやさまざまな製品のライフサイクルにおいても、一貫性のある情報が提供され、自分にとって最適な対応・サービスが受けられるようになります。
また、DXP内のデータベースを活用して、自分のステータスや趣味嗜好などを活用し、1人ひとりにパーソナライズされた最適な情報や体験、おすすめなどを得ることができます。
四谷 ふむふむ、それは確かに魅力的ですね。どのチャネルを見ても、自分に最適な情報や体験が得られるのは、顧客にとってもメリットですよね。
芝 ええ、でも顧客自身はDXPを意識することはないと思うんです。マルチチャネル対応もパーソナライゼーションも企業側がずっと実現したかったことで、これまでもさまざまなツールを組み合わせ、コストや手間をかけてでも実現しようとしてきました。それを1つのプラットフォームだけで行えるようにしたのがDXPなんです。
四谷 企業側から見ると、どんなメリットがあるんですか?
間宮 顧客によりよい体験を継続して提供することができれば、それは信頼関係を構築することにつながります。それがかなえば、顧客のロイヤルティやLTV(Life Time Value)の向上につながり、顧客志向経営の基盤にもなります。
さらに、近年の多様化するチャネルや顧客へのパーソナライゼーションなどに対応するため、Web担当者の業務負荷は高まる一方ですが、DXPを活用することで運用面でのコストや手間を抑制し、データの取得・管理を一元化できることも事業面での大きなメリットと言えるでしょう。
Question ③ DXPに必要不可欠な機能とは?
長期的な顧客との関係構築に役立つプラットフォームがDXPなんですね。DXPに必要不可欠な機能は何ですか?
① 一貫性のあるコンテンツマネジメント
② マルチチャネル対応
③ パーソナライゼーション
この3つが揃っていればDXPと呼んでいいでしょう。
芝 定義はちょっと難しいですが、「一貫性のあるコンテンツマネジメント」「マルチチャネル対応」「パーソナライゼーション」の3つを実現できればDXPと言っていいでしょう。
たとえば、一貫性を担保したコンテンツマネジメントのためには、情報を一元管理するためのデータベースと、それを動的コンテンツとして掲載するための機能が必須です。
マルチチャネルでの情報配信を行うには、“ヘッドレス配信”に対応しているべきですし、API連携機能も不可欠といえるでしょう。パーソナライゼーションについては、顧客データとの連携による適切なコンテンツ管理が必要になります。
さらにいえば、これらがただ「できる」だけではなく、それぞれの性能や連携性の高さがDXPとしての価値を決めると言っても過言ではありません。
四谷 「できる」だけでなく、「どこまでできるか」が重要というわけですね。
間宮 そうですね。そして、その観点でみて「HeartCore CMS」は高い性能を持っていると自負しています。
前述したような高いセキュリティのデータベースや、動的コンテンツ生成、ヘッドレス配信といった機能は、もちろん搭載しています。また、パーソナライゼーションを行うにはCXM(顧客体験管理:Customer Experience Management)機能は必須ですが、「HeartCore CMS」の場合、顧客の属性や行動履歴はもちろん、外部のDMPやCDPなどと連携することで、より最適化できます。
他にも、MA(マーケティングオートメーション)機能や、マルチチャネル配信を意図したAPI連携、SEO対策強化機能も備えていますし、効果を測定するためのキーワード分析、ヒートマップ機能も用意しました。また、インバウンドや越境ECなどを意識した外国語への自動翻訳機能もまもなく追加予定です。
四谷 すごい! 盛りだくさんですね!
間宮 でしょう?(胸を張る)。「HeartCore CMS」はこれらの機能をすべて1つのプラットフォームの上で、シームレスに活用できるんです。
DXPの機能は、製品ごとにさまざまな組み合わせや得手不得手があります。用途や目的に応じて適したDXPを選ぶことが重要です。
Question ④ 「HeartCore CMS」の“推し”機能は?
DXPの中でも、ハートコアさんの提供する「HeartCore CMS」の“推し”機能は?
何といっても、「PIM/DAM」機能です! これによって、配信する情報を、より一貫性を持って提供することができるんです。
間宮 最近「HeartCore CMS」が大型アップデートして、「PIM/DAM」機能が追加されました。
PIM(Product Information Management)は、商品の在庫や原価、部品、仕様書、価格など「マスタ情報」と言われる製品情報管理に加えて、キャッチコピーやイメージ画像、ブランドロゴ、取扱説明書などのプロモーション情報を管理することができます。
DAM(Digital Asset Management)は、PDFや画像などのデジタル資産をカテゴリやタグ情報、メタ情報で管理するものです。
PIM/DAMによって、配信する情報をより厳密に、一貫性を持って管理することができるんですよ。
四谷 PIM/DAMでサイトはどんな風に変わりますか?
間宮 デジタルアセットの権利の管理が容易になったり、カテゴリごとのスペックなどが検索で使えるようになったります。デジタルアセットというと、芸能人の肖像権やクリエイティブの著作権といった発想になりがちですが、もっとシンプルにWebサイトに掲載する製品情報を掲載するための情報と考えれば、様々な活用ができるでしょう。メタ情報やタグ情報を両方入れられるので、検索すれば容易に情報にたどり着くことができますし、SNSのタグとしても活用できます。
芝 また、Webサイト上でデータベースを持とうとすると、マスタデータで全てをまかなうことは難しく、無理に詰め込むと大きな負担となります。マスタデータは最低限度にして、PIM/DAMに詳細データを入れて連携すれば、Web構築も軽やかにできるでしょう。そうした使い方もおすすめしたいですね。
さらに、「いつ、誰に、何を、どのように送るか」というパーソナライゼーションの精度を高めるには、配信するコンテンツやツールの機能だけでなく、データベース側でのコントロールも重要になります。そこでもPIM/DAMが活躍します。
四谷 PIM/DAMはすごく重要なんですね。大量で複雑なデータが紐付いた、例えば電化製品のような商品ごとに異なるスペックの製品を製造しているメーカーや、それらを取り扱うECサイトなんかには欠かせない機能かも~。
芝 その通りです。そのため、近年PIM/DAMは注目を集め、DXPの機能として追加するところが増えてきました。
しかし、その実、他社サービスを連携しただけで、管理画面が異なっていたり、契約が別々だったりで、シームレスに使いこなせないケースもあったりするんですよね。ですが、「HeartCore CMS」は、PIM/DAM機能がDXPの肝になると考えて自社開発したため、プラットフォーム上でシームレスに利用可能です。安心してくださいね。
Question ⑤ DXPをオススメしたい企業は?
ズバリ!
DXPをオススメしたい企業はどんな企業?
オンラインだけでなくオフラインも含めて、マルチチャネルで一貫性のある顧客体験を提供したいならDXPをオススメします!
四谷 DXPはオンラインで事業を展開するすべての企業にメリットがあるように思いますけど、特にDXPをオススメしたいのは、どんな企業ですか?
芝 Webやアプリだけでなく、サイネージやコールセンター、実店舗など、オンライン・オフライン含めたさまざまなチャネルを統合し、顧客体験をもっとリッチにしていきたい、“今よりもっと上”を求める企業様には、ぜひDXPの活用をご検討いただきたいですね。
逆に、CMSとMAツールを使った現状のマーケティングで満足している。企業Webサイトとメールマーケで十分だという企業さんにとってはDXPは無用の長物でしょうね。
Question ⑥ DXP導入に失敗しないためには?
DXP導入に失敗しないためのコツを教えてください!
導入前に、情報設計だけはしっかりやりましょう。膨大な商品や製品、メディアのデータをどこで集めて、どう管理して、どう活用するかのコンセプトをしっかりと決めておかないと失敗します。
間宮 実は、DXPはわりと簡単に使えてしまうのですが、最初の時点でコンセプト設計をしっかりやっておかないと、後から目的がわからなくなる可能性があります。特にPIM/DAMは簡単に使い始められるし、データもどんどん入れられるのですが、使い方を決めておかないとただカオス状態のデータになりかねません。とにかく、活用目的などがふわっとしたまま導入するのは避けたほうがいいですね。
四谷 マーケティングツールを単体で入れるよりも、導入時に考えることが多そうですね。
芝 そうですね。DAMでデータを管理するとして、そのデータをどう集めて、どう管理して、何を目的に、どう使うか、どこに出すかまで考えておいたほうがいいでしょう。使い道も決めずにただデータを集めるだけでは意味がないし、紐付け方も考えないと出しようがない。まずはしっかり設計することが重要なのは間違いないです。
四谷 確かに、出し先が多様化するとなれば、戦略的にやらないと混乱しそうです。でも大変そう……。
芝 安心してください。ハートコアにはそんな時のために、電通デジタルや日立システムズ、キノトロープなど名だたるパートナーさんがいるんです。サポートを受ければ、しっかりと設計できますので安心してくださいね。
四谷 それは安心! 手厚いサポートが受けられるのは、国産DXPの心強いところですね。
DXPについてよくわかりました。以前にお話をうかがった時は、「HeartCore CMS」はDXPではなくCMSを極めた“ど・CMS”なんだ!とおっしゃっていましたけれど、いつのまにやらDXPでも最先端にいらっしゃるんですね。
はい、最近はもうDXPと呼んでもいいかなと(笑)。
でも、もちろん「HeartCore CMS」はCMSからはじまってDXPへと進化してきた製品だというところは強調しておきたいですね。
DXPの中には、もともとはECパッケージやポータルから発展してきたDXPもありますが、結局DXPというのは顧客やチャネルを管理しながらコンテンツを出し分けていくのがキモですので、どのDXPも最終的にはCMS部分を強化する必要があります。その意味で「HeartCore CMS」は一歩リードしているという自負があります!
さすが! 商用CMSで国内シェアNo.1(※1)、かつ、“動的なCMS”として高い性能を誇る「HeartCore CMS」だからこその自信ですね~。
(※1)出典:ITR『ITR Market View:ECサイト構築/CMS/SMS送信サービス/CLM/電子契約サービス市場2021』CMSパッケージ市場:ベンダー別売上金額シェア(2016年度~2021年度)
たとえしっかりとデータ管理ができたとしても、適切に“発射”できなければ意味がありませんからね。PIM/DAMで管理しているコンテンツをあらゆるチャネルに出し分ける“発射台”として、「HeartCore CMS」は最強のDXPになったと思います。
ありがとうございます。DXPの機能やトレンドもよくわかったし、大変勉強になりました!
──そうそう、前回お約束した、沖縄行きの件はまだ有効ですよね?
(やっぱり覚えてたか……)もちろんですよ。Web担読者の方が、この記事を見て「HeartCore CMS」の導入を決められた場合、ご担当者を沖縄のトレーニングに無料でご招待するという企画ですよね。今回も、また5社様分追加しましょう!
ありがとうございます!(にんまり) 読者の皆さん、ぜひ、沖縄でご一緒しましょうね!
──あら、もうこんな時間。私ったら長々とごめんなさい。それではまた来ます。ごきげんよう!
お、お気をつけて……。
(帰っていくのもすばやいなぁ)。
ありがとうございました~。
(もしかして、沖縄までの旅費、四谷さんの分も出さなきゃダメ!?)
(※ 記事中のアポなし訪問はコンテンツ制作上の演出であり、実際の取材はアポを取り、感染対策を行って実施しています)。
「HeartCore CMS」は、上場企業を中心に国内650社の導入実績を誇る国内シェアNo.1のCMS──いや、本記事で紹介したようにリッチな顧客体験を提供するための「DXP」である。
マルチチャネルで一貫性のある情報をパーソナライズして提供し、顧客との多面的かつ持続的なコミュニケーションが可能になる。もちろんBtoCだけでなく、BtoBや社内向けのDXPとしても効果的な活用が可能だ。CMSの新潮流である「ヘッドレス配信」にも対応、PIM/DAMなどの最新機能もオールインワンで搭載されており、データと連携させた動的なサイトをハイパフォーマンスかつ高いセキュリティで実現できる。
- オンラインの顧客体験を“まるっと”1つのプラットフォームで行いたい
- マルチチャネル向けに一貫した情報活用を行いたい
- コンテンツの出し分け・パーソナライズを行いたい
- PIM/DAMで大量のデータを管理しながら情報配信したい
- OMO(Online Merges with Offline)マーケティングを加速させるためにもっと統合的な情報管理を行いたい
- 豊富な機能をオールインワンでシームレスに活用したい
こんな企業は、ハートコアの「HeartCore CMS」を検討してみてはいかがだろうか。
- ハートコア「HeartCore CMS」
ソーシャルもやってます!