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BIツールで、働き方改革を実践してみた!第2回【エネルギーコスト削減・環境作成編】

BIツール「Domo」を使ってスマートオフィス&省エネ実現。今回は実際に環境を作ってみた。

※本記事は、アタラ合同会社 Official noteにて連載中のコラム『BIツールで、働き方改革を実践してみた!』を転載したものです。

目次

・前回のおさらい
・実際に環境を作ってみた
・BIツールを使って、低コストでエネルギー消費の改善が可能!




前回のおさらい

第1回では働き方改革においてスマートオフィスの取り組みが普及し始めていること、そしてスマートオフィスづくりに欠かせない省エネルギー化のために、BIツールとIoTを組み合わせたダッシュボードが有効だということを紹介しました。


※参考リンク:




下の図が、収集から分析・解析、活用・改善までの仕組みの流れを表したものです。






実際に環境を作ってみた

この「収集」「分析・解析」「活用・改善」の仕組みを具体的な実施方法に落とし込んだ図が下の図です。





まずオフィスでは、10種類以上のデータを取得できるセンサと、手頃な価格の基盤を組み合わせて、1分間隔で温度や湿度、光量などのセンシングしたデータを基盤内にCSV出力します。


それらのデータをAPIやSFTPコネクターなどでDomoに取り込み、Domo上ではDomo独自の関数機能であるビーストモードで温度や湿度を組み合わせて不快指数を算出したカードと、光量の値変化によるアラートの通知設定を行います。


また、今回は対象になりませんが、SIMカードを基盤に差し込むことでDomoのWriteback機能でデータを更新できるようになるため、よりアクショナブルな運用が可能です。


※Writeback機能とは
Domoの標準ライセンス費用とは別で有償ですが、Domo内のデータを外部にCSV出力、またはデータべースに書き込みすることができます。他システムから集めたデータを見える化にすることが最終目標ではなく、さらにデータを活用するために必要な機能です。


①データの収集・出力

今回は基盤としてRaspberry Piを利用しました。センサをRaspberry Piに差し込み、データを出力できるようにしています。センサで取得した光量のデータをCSVに出力し、SFTPでDomoにアップロードします。





②分析・解析

Domo上で構築したダッシュボードはこちら。上部(黄色枠囲い部)には不快指数や温度、湿度、騒音が表示されています。不快指数は温度と湿度の値から、Domoのビーストモードで算出しています。





光量は、真ん中部分に表示させています。今回は、照度と明るさの目安の表を参考に、閾値を300に設定しました。


※参考リンク:







③活用・改善

センサにライトを当てて、閾値(300)を超えるように光量の値を高くしてみたところ、アラートメールが届きました。「営業時間外、または会議室予約では予定が無いにも関わらず光量が高い場合、電気を消し忘れているのではないか」といったように、次のアクションにつなげやすくなります。





他に、時間帯別の温湿度の相関グラフもダッシュボード化しています。時間帯別に見ることで、どの時間帯の不快指数が高いのかが一目瞭然になります。





他にも、蓄積したデータをグラフ化することで、今まで見えなかったデータを業務に活用することができます。



BIツールを使って、低コストでエネルギー消費の改善が可能!

今回は、オフィス環境を改善するためにはIoTが不可欠であること、しかしIoTの実現には様々な仕組みの構築が必要であり、新規導入するには多くのリソースが必要であるため、スモールスタートさせるにはなかなかハードルが高いことなどを紹介しました。


そうした場合でも、Domoをうまく活用すればオフィス環境の分析・改善ができることがわかっていただけたかと思います。


Domoを活用する場合、末端機器からのデータ収集面ではソフトウェア開発したり、専用のソフトウェアを購入する必要がありますが、大量のデータ(ビッグデータ)を蓄積したり、用途に合わせたアプリケーションの開発・購入して分析・可視化したり、末端機器へのデータ更新は標準機能で搭載されているため、オフィス環境の改善のためのデータ収集・分析・可視化とは比較的相性が良いのではないかと考えます。


不快指数の算出方法などより詳細な内容は、以下の動画でも紹介しているので、参考にしてみてください。


※参考リンク:



次回(第3回以降)から、データ収集の開発(参考レベル)やDomoでの設定について順次紹介したいと思いますので、お楽しみに!


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  • 児玉 典晃
    児玉 典晃

    アタラ合同会社 コンサルタント。CRM、グループウェア、ワークフロー、ETL、IoTの知見を蓄積している。アタラでBIシステムを経験し、データのインプット(CRM、グループウェア、IoT)~収集・加工(ETL)~活用(BI)までトータルに支援できるポリマスを目指す。旅行や飲食、料理を好むが、最近は自宅で筋トレ、クロスバイクでサイクリングなど体調管理にも気を遣うようにしている。

「アタラ Unyoo.jp 特選コラム」掲載のオリジナル版はこちら【連載】BIツールで、働き方改革を実践してみた! 第2回:Domo&IoTで、エネルギーコスト削減・環境作成編

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